東京高検特捜部に逮捕された前法相の河井克行衆議院議員と妻杏里参議院議員は、依然として買収行為を否認しているが、金を受けた議員の一人は、「この金は買収に当たるから止めなさい」と諭したが河井容疑者は構わず無理やりに金の入った封筒を押し込んで立ち去ったと証言している。
特捜部は、河井容疑者のスマホから立ち寄った先を見つけ出し現金授受の実態をえぐり出しているようだ。
現金を渡した94人の県議、市議、後援会員らの特定には、この方法を用いたようだ。ちなみに、渡された金額は県議、市議、後援会員の順で差をつけていたという。
一つの情報では、河井克行容疑者は、2017年10月に行われた総選挙で7回目の当選を果たしたが、その際にも今回と同様に金を配ったようだ。
その際には買収が表にでなかった。上手にやったと言ってよいのか分からないが、若しかしたらこの手の選挙における金配りは常習化されていて、今回のように党内分裂がなければ正面に出ないまま闇に消えてしまっているのかも知れない。
このような金の動く選挙のやり方は大昔のもので、厳しくなっている現在ではまったく影を失せたと思っていたが、相変わらず水面下で巧妙にやられているとすれば大問題だ。
今回、克行容疑者の3年前の買収疑惑までさかのぼって捜査をするか否か分からないが、今回の事件をきっかけに殊に国政選挙における買収行為について関心を持つことも必要になっている。
どうしても、解明しなければならないのは、河井容疑者の買収と自民党本部からの助成金1億5000万円との関連だ。
その内一部は、国から交付される政党助成金が入っていることは間違いなく、この際、特捜部としても自民党本部会計の調査に踏み込む必要性がある。
また、安倍晋三政権が、次期検事総長への起用を目論んでいた黒川弘務氏が自滅した後、特捜部が河井容疑者逮捕に踏み切ったが、安倍氏の守護神と言われた黒川氏の退場によって、今後、検事総長に就任確実の林真琴新検事長が、河井問題に次ぎ森友、加計、桜を見る会問題などにどこまで踏み込むのか、それとも黒川氏同様忖度して手をこまねくのか注目される。「関連:6月21日」
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