アメリカの大統領選挙は11月3日に行われるが、25日時点の支持率を見ると民主党のバイデン前副大統領の50.6%に対し、共和党の現職トランプ大統領は40.6%で10%の差でバイデン氏がリードしている。
前回の選挙では、4年前の同時期でクリントン候補がトランプ候補を7%リードしていたが、結果的には6州ほどの激戦地でトランプ氏が勝利し多くの予想を覆してトランプ氏が大統領の座を射止めた。
今回は、10%の差に加えて、6州の激戦地でもバイデン氏が優勢だというから、4年前の奇跡は起こらない可能性が高いという予測があるが、選挙までまだ4カ月ほどの期間があるのでもちろんどうなるのかは分からない。
アメリカの大統領は2期8年までとなっているが、平時では病気などよほどのことが無い限り2期務めて当たり前で、現職で立候補しもし敗れて1期だけに終わると無能な大統領として屈辱的な立場におかれ、歴史に刻まれる。
そういった観点からトランプ大統領が選挙ファーストで、国際的にも国内的にも何とか手柄を立てることに必死になっていることが、先のボルトン元大統領補佐官の暴露本からも伺えられる。
その1つとして、トランプ大統領が死の商人よろしく日本に武器を売り込むことでやっきになっていることもボルトン氏の回顧録に記されているようだ。
ボルトン氏は、安倍晋三首相はゴルフ仲間でもあり、世界の指導者の中ではもっとも親密になっていると書いているが、反面、トランプ氏は、日米安保で脅かし、在日米軍駐留経費を今の4倍に当たる8500億円に引き上げるよう求めたと書いている。
この点について、日本政府は否定しているが、依然、メディアでも報道されたことがあり、あながち全くのフェイクでもないだろう。
先に導入プロセスを停止したイージス・アショア計画も、トランプ大統領が安倍首相に売り込んだことは以前から言われていた。
また、F35戦闘機を105機も購入することになっており、安倍首相としてはトランプ大統領の「政商」としての実績向上に大きく貢献している。
さて、これまで尽くしてきたトランプ大統領が若しも落選した場合、安倍首相はかけがいのないパートナーを失うことになる。しかし安倍首相の任期もその後残り1年を切るので大した支障もないだろう。
両方止めた後、ゴルフと商売で培った友情はどうなるのか。そんなことはどうでもよいか。「関連:6月24日」「関連:6月26日」