水産北海道ブログ

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道東サンマ漁の動向(11月10日) 11月に入り5千㌧、オホーツクサンマ復活

2022-11-17 06:24:18 | 系統通信

 漁業情報サービスセンター(JAFIC)によると、11月10日の全国サンマ水揚げ状況は、11月に入って5千㌧を水揚げし、累計では1万6千㌧を超えた。7日には今期最高の1日1,200㌧余が水揚げされ、羅臼沖で漁場が形成されるなど、5年ぶりのオホーツクサンマが発生。㌔平均単価も600円台後半から500円を切るレベルに落ち着いてきた。日本一のサンマ水揚げを誇る花咲も11月に入り10日までに2,700㌧の水揚げがあり、一気にペースアップしてきた。
 JAFICが11月9日に発表したサンマ中短期漁況予報では、今後の見通し(2022年11月中旬~12月下旬)のポイントは「道東海域では、11月中旬は断続的な来遊があるが、来遊量は少なく、終漁となる」。今年は、前年同様、道東海域に漁場は形成されず、道東海域における来遊量は極めて少ない。主漁場は道東海域より東~南側の公海であった。1日1隻あたり最高で31トン程度と少なく10月中旬よりも少なくなった。CPUE(1網あたりの漁獲量)は10月中旬とほぼ同じであり、前年より少ない水準であった。これらのことから、引き続き魚群は沖合に分布しており、分布量は少なかった。なお11月に入り、オホーツク海の羅臼沖に漁場が形成されている。

秋サケ沿岸漁獲速報(10月31日現在) 2,800万尾・600億円、日本海500万尾突破で終漁 10月の漁獲1,600万尾と全体の6割近くが集中

2022-11-17 06:17:57 | 系統通信

 本道沿岸に来遊する秋サケを漁獲する定置網漁は10月末までの累計水揚げが約2,800万尾となり、7年ぶりの3千万尾台が見えてきた。日本海は500万尾を超える記録的な豊漁に恵まれ、10月末で終漁した。魚価は10月下旬になっても下がらず、漁獲金額は600億円を突破した。
 道連合海区漁業調整委員会によると、10月31日現在の秋サケ沿岸漁獲速報は、2,796万5,605尾で前年同期より1180万7,830尾多い173.1%。金額は608億1,431万円で175億4,515万円多い140.5%。旬ごとの漁獲尾数は10月上旬の850万尾、中旬の508万尾、下旬の236万尾台とペースダウンしているが、10月中に1,600万尾と全体の約6割が集中した。下降カーブは緩く、オホーツクで下旬144万尾、特に東部は95万尾の上乗せがあった。根室も下旬で50万尾を漁獲した。
 道漁連の日報でも10月31日現在で7万5千㌧程度と前年同期より6割以上多く11月に入っても斜網、根室北部の水揚げが続いているため、8万㌧の最終ラインが見えてきた。

2022年(令和4年)11月11日(金)/北海道漁協系統通信第6673号

2022-11-13 12:58:13 | 系統通信
令和4年度漁協経営推進会議を全道で開催
人材の育成・確保、浜プランに基づく振興、内部牽制強化
販売上回り、管理費抑制、収支好転、組合員の減少・高齢化

令和4年度2次補正1,289億円
赤潮対策緊急事業は同額の15億円を継続

網走管内秋サケ漁獲速報(10月末現在)
1,336万尾(75%増)・3万8千㌧(52%増)・291億円(36%増)

宗谷管内秋サケ定置網等漁獲速報(10月末)
オホーツク413万尾・77%増、99億円・61%増

釧路ねこ足昆布値決会 全面高で妥結

太平洋スルメイカ中短期予報
11月の見通し 道東、根室前年下回り、道南前年並み
10月中旬までのイカ釣り漁獲は昨年の2倍、一昨年の半減

未利用資源「道産青海苔」で特別メニュー
センチュリーロイヤルHが松前産天然青海苔釜飯ランチ

水産庁が網走漁協を表彰 漁船安全対策を評価

17日(木)、道がブルーカーボン協議会を開催

24日、道漁協専務参事会研修会、「JF共済」推進・専務参事協議会

北海道大学水産学部附属練習船「うしお丸Ⅲ世」竣工 「海上移動研究室」として研究、人材育成の拠点に 旧船に比べ100㌧増、30年以上耐えられる船体形状・構造

2022-11-13 12:48:32 | ニュース
 
真新しい「うしお丸」の船体
「うしお丸」の竣工祝いテープカット

 北海道大学が代船建造を進めてきた水産学部附属練習船「うしお丸Ⅲ世」(262㌧)の竣工式が11月4日午後1時から函館市国際水産・海洋総合研究センターで挙行され、大学や来賓、設計、造船、漁協の関係者らが出席し竣工を祝った。式典には工藤壽樹函館市長、阿部国雄道漁連会長(福島吉岡漁協組合長)、安田昌樹道漁連専務らも出席した。
 新しい「うしお丸」は3代目となり、建造から30年を経過し老朽化した2代目の代船建造として総工費29億4800万円をかけ、新潟造船株式会社(新潟市)が入札で建造を請け負った。令和3年12月に起工、4年3月に進水、10月末に竣工、函館に回航し引き渡された。漁業実習をはじめ海洋観測・調査研究に運用し、高い安全性の確保、耐候性、船体動揺の軽減、30年以上大規模修繕が不要な最新の船体形状・構造をもち、女性の乗船にも配慮した居住空間、低燃費化による環境負荷軽減に配慮し、高度な海洋観測に必要な調査機器を装備している。
 竣工式では、寶金清博北大総長が「本船は東北以北の亜寒帯沿岸域での実習ができる日本で唯一の「海上移動研究室」と考えている。少人数の学生に対し、密度の高い実践的な教育を繰り返し、高い専門性の涵養、研究者としての幅広い素養を身につけ、独立した研究室で学びを深め、お互いのコミュニケーションを高めることができる。また、道南地域の水産業にとって大切な人材を輩出する役割を担っている」と挨拶した。
 次いで、文科省高等教育局専門教育課の奥井雅博課長補佐が「北大水産学部は地域の漁業団体の協力、沿岸域の研究に強みがある。北大の教育理念を実践するために新造船が担う役割大きく、地域の漁業振興にも積極的に活用してほしい」と祝辞を述べ、代船建造小委員会の向井徹委員長が「旧船より全長で6m、トン数で100㌧増え、多少のシケにも大丈夫な耐候性をもっている。計量魚探など最新機器を搭載し、使いやすい船に仕上げることができた」と建造経過を報告した。
 このあと、出席者は新しい「うしお丸」が停泊している岸壁に移動し、工藤函館市長、坂岡桂一郎うしお丸船長ら8名がテープカットを行なって竣工を祝った。最後に都木靖彦水産学部長が「クラーク博士が示したロフティ・アンビション(高邁なる野心)を実現する船にしたい」と挨拶し、建造に携わった関係者に感謝した。出席者は乗組員に案内され真新しい船内を見学した。

2022年(令和4年)11月8日(火)発行/北海道漁協系統通信第6672号

2022-11-13 12:47:39 | 系統通信
水産流通適正化法が12月1日から施行
ナマコ・アワビの密漁品を排除するため16桁の漁獲番号
漁獲番号等伝達システム11月リリース、水産庁が無償提供

北海道大学水産学部附属練習船「うしお丸」竣工
「水産科学」研究の「海上実験室」として最新機器搭載
旧船に比べ100㌧増、30年以上耐えられる船体形状・構造

全さんま10月末の水揚げ状況を発表
1万㌧突破・前年比17%増、道内約7千㌧前年を下回る

道東いわし漁の漁獲状況
まき網終漁し金額3割増、沿岸・花咲の単価も2倍

2022ノース場ホッケ新規加入量調査
計量魚探(10月)の魚群数が前年上回る

令和4年ししゃもこぎ網漁漁獲状況(10月末)
胆振は記録的不漁で終漁 操業規制強化も視野に
釧路・十勝は操業開始を前倒し 平均単価4千円超え

道外国貿易概況(函館税関発表9月分)
水産物の輸出9カ月連続で増加、中国向けホタテなど
輸入は19カ月ぶりにマイナス、ロシア大幅減(40億円)

道内漁協3支所が海難事故死ゼロ14,000日達成