水産北海道ブログ

北の漁業と漁協がわかる情報満載です

2022年(令和4年)10月28日(金)発行/北海道漁協系統通信第6670号

2022-11-02 22:27:49 | 系統通信
秋サケ沿岸漁獲速報(10月20日現在)
2,560万尾(7割増)566億円(4割増)、好漁続く
10月上旬から中旬の下降カーブ緩く、価格も堅調維持

日ロ地先沖合漁業交渉に向け要請行動
早期妥結、漁業協力費ゼロの継続、安全操業の担保を
根室地区の小型底はえなわ漁船14隻のマダラ増枠を要望

第63回全道漁協みな貯金運動実績報告(10月17日時点)
漁協貯金6,332億円、信連貯金7,595億円と過去最高
「マリンちゃん定期」46億円、目標100億円達成めざす

自民党道連の政策懇談会で阿部会長が要請
アルプス処理水、赤潮被害対策、新リース予算確保を

令和4年度第1回道日本海沿岸漁業振興会議専門委員会
ブリ、マダラを対象にした「新たな資源管理」の進捗など

羅臼町・標津町・別海町と関係漁協が要請
ロシア・トロール操業停止、トド採捕枠見直しを

11月7日、北見から8カ所で漁協経営推進会議

羅臼町・標津町・別海町と関係漁協が要請 ロシア・トロール操業停止、トド採捕枠見直しを

2022-11-02 22:18:00 | ニュース

 羅臼町、羅臼漁協をはじめ標津町、別海町の自治体・議会、水産関係者が根室海峡海域でのロシア・トロール漁船の操業停止と同じくトドなど海獣被害対策を求め、25日道庁を訪れ、山口修司部長ら水産林務部幹部に要請した。要請したのは湊屋稔羅臼町長、萬屋昭洋羅臼漁協組合長、平井敏雄標津漁協組合長をはじ3町3漁協の代表で、中司哲雄道議(自民、根室地域)、山崎峰男道水産会副会長も同行した。
 湊屋町長は「ロシアトロールが来てからスケソウ資源がほとんどゼロとなり、コマイなどの産卵場も失っている。資源が育つ環境がなくなる」と述べ、萬屋組合長は「羅臼沖には今シーズンまだ来ていないが、刺し網の目合規制を行なっており、トロールの資源に与える影響は大きい」、平井組合長も「前浜のスケソウ、コマイ、カレイに依存している漁業者が多く、羅臼との境界は水深が60mくらいでほとんど着底で獲られてしまう」とロシアトロールの即時停止を訴えた。
 山口部長は「長く要望をいただいているが、抜本的な解決に結びついていない。大型トロールによる資源への悪影響は一目瞭然で、禁止区域・期間の設定などを入口にロシア側と話し合う場を確保したい」と述べた。中司道議は「資源にとって深刻な問題であり、現場を担当する道がしっかり対応してほしい」と要請した。
 また、増加するトドの漁業被害に対し、湊屋町長は「流氷がくると相当数のトドが来遊し、漁網の中の魚を狙う。駆除頭数の見直しをお願いしたい」と現行の15頭を増枠するよう求めた。萬屋組合長は「日本海と異なり、ロシアから来るトドの母数がわからない」、平井組合長は「上陸するトドが相当数確認され、定置網、刺し網をわたり歩いている」と大きな被害が出ているにもかかわらず、駆除できないもどかしさを語った。
 山口部長は「水産庁は令和6年度のトド管理の枠組み見直しのため、現在、データを集めている。科学的な知見に基づき、データを積み重ね、管理計画に盛り込むよう働きかける」と答えた。一行は道議会にも陳情し、上京して農林水産省、水産庁などを訪れ中央要請を行った。