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ロシアの2017年TAC設定 スケソウ200万トン勧告に対し、業界が懸念示す

2016-04-08 12:29:29 | ニュース

 道機船連によると、ロシア漁業庁はシェスタコフ長官(農業副大臣)を議長に、2017年のTAC設定について議論し、この中でスケソウTACについて科学研究機関が200万トン(前年180万トン)を勧告したが、業界は漁獲努力と経済(市場価格)の面から懸念を表明した。科学研究機関は、極東の各海域のスケソウ資源がおしなべて増加傾向にあることから、2016年より約17万1,300トン多い約200万8,400トンを勧告した。北部オホーツク西カムチャッカ、カムチャッカ・クリールの3海域のTACが11万7000トン増加されている勧告について、ロシアスケソウ漁業者協会のズベレフ会長は、これを開発(消化)するための漁獲努力と経済性(市場価格)などの面から懸念を表明し、下方修正を提案した。シェスタコフ長官は市場価格の推移をみて期中見直しを行い、極東の水産インフラ整備による国内市場への供給量を増加させる意向を示した。

 また、科学研究機関は極東海域のマダラについても1万270トン上乗せの12万1,600トンを勧告した。海域別では西ベーリング海1万2,100トン、チュコトカで2,000トンの上乗せで、ロシア延縄漁業者協会のザイツェフ会長はTACの上乗せが経済(市場価格)に与える要因はなく、歓迎すると表明した。

 そのほか、太平洋ニシン32万6,000トンで9,000トン増、コマイ5,000トン増の一方で、東カムチャッカ・クリール海域のホッケ2万トン、ソコダラ2,400トン、カレイ類700トンのそれぞれ減と勧告された。

 排他的経済水域の太平洋サケ・マス(沖獲り)は2016年と同水準の2万2,500トンが勧告された。


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