降版時間だ!原稿を早goo!

新聞編集者の、見た、行った、聞いた。
「降版時間」は新聞社整理部の一番イヤな言葉。

★宮部みゆきさんは別格なのだ。

2016年07月25日 | 新聞

(写真はイメージです)

伊豆大島近海で有感地震が多発している。
やべぇ、身軽になろーと、読み終えた文庫をブックオフに持っていった。
宮部みゆきさん(55)の本は、本屋大賞受賞本より「高価買い取り」だった。
*ブックオフの買い取り価格
地域や店舗の特性によって多少の差がある、と聞きました。
「カバーに汚れがない、きれいな本が一番ですね」
「ページの折れ、書き込みがあると、買い取りをお断りすることがあります」
と店頭スタッフは言っていました。


▽文春文庫『ペテロの葬列・上下巻』宮部みゆきさん、税別 690円
➡︎ブックオフ買い取り価格= 200円
伏線が下巻で一気に収斂する——安定の、社会派宮部ミステリー。
杉村三郎シリーズ第4弾は『希望荘』(小学館)。離婚して私立探偵になった杉村くんの4つの事件を描いた短編集。宮部さんは長編のほうがはるかにいいと感じた。

ブックオフの店内ポスターに
「買い取り強化中!」
と告示してある売れ筋作家は、宮部みゆきさんと堂場瞬一さん(53)。
関係ないけど、あるシンポジウムで作家・川本三郎さん(72)が、
「たまに会合でお会いしますが、宮部さんは本当にいい人。いつもニコニコされて話しかけてくれます。締め切りも守られ、編集者受けもいいと聞きました」
と言っていた。
ストーリーテラーに加え、人柄の良さが作品に出て宮部さん、ブックオフ受けもいい。

▽新潮文庫『村上海賊の娘・1〜2巻』和田竜さん(46)、税別 590円
➡︎ブックオフ買い取り価格= 60円
信長vs本願寺なので読むぞ!と意気込んだけど、僕は時代ものはやっぱり苦手……。
2014年第35回吉川英治文学新人賞&第11回本屋大賞受賞の超話題作。
待望の文庫も、意外な低評価にびっくり。
単行本の在庫が108円でたくさん残っていたから、こんなもん?

▽新書サイズ『不運と思うな。大人の流儀6/ a genuine way of life』伊集院静さん(66)、税別 926円
➡︎ブックオフ買い取り価格= 80円
品性と誠実さこそ、大人として大事なのだ——とする内容は、前5作と変わらない。
毎年末に出ていたのに、夏に発売されたからびっくりした。
「1,000円本」の先駆けとなる、この本の装丁が僕はとても好きなのだ(ジャケ買いかぁ)。


———ブックオフの文庫買い取り、推定的結論。
1年以内〜新刊文庫の、ブックオフ買い取り額は平均 60円。
時代遅れハウツーものや古〜い硬派文庫だと、5円から良くて20円ぐらい。
文庫棚や新書棚に並ぶ膨大な在庫を見れば、納得してしまった。