降版時間だ!原稿を早goo!

新聞編集者の、見た、行った、聞いた。
「降版時間」は新聞社整理部の一番イヤな言葉。

★イヤになる池井戸さん文庫。

2013年07月09日 | 新聞


読んでいて気分が悪くなるミステリー、あと味が悪いミステリーを「イヤミス」(例えばイヤミス女王・湊かなえ、沼田まほかる、真梨幸子さんらの作品ですね)とするなら、
『民王』(文春文庫、651円)に続いて読んでいる、池井戸潤さん(51)の新刊文庫『ようこそ、わが家へ』(小学館文庫、730円=写真左)も、同ジャンルかな........。

帰宅中の電車内で、割り込み乗車をした30代の男性を注意した倉田太一。
あとをつけられたのか、その後、郊外の自宅では異変が次々起こった。
花壇が踏み潰されたり、瀕死の子猫がポストに投げ込まれたり、自家用車に傷をつけられたり、4輪すべてパンクしたり、挙げ句は盗難、盗聴........。
また、出向先の会社では営業部長の不正を糾弾しようとしたところ、逆にムニャムニャなことが........。
会社と自宅で、手に汗を握る攻防ーー倉田に「普通」の日々は戻るのか。

逆恨み偏執者&人間の邪悪さが昼夜2本立て同時進行だから、読んでいるこっち(←僕ですね)も、かなり疲れてしまう。
おだやかなタイトルだったから読み始めたけど、
「うわぁ、悪意と邪悪さと陰湿さが次から次へと........」
という感じで文庫本を投げ出したくなってしまった。
でも、最後まで読まないともったいないし、怖いもの見たさでページをめくっているけど........かなり面白いのだ(笑)。


>_<