Straight Travel

日々読む本についての感想です。
特に好きな村上春樹さん、柴田元幸さんの著書についてなど。

「水のしろたえ」末吉暁子著(理論社)

2008-11-10 | 児童書・ヤングアダルト
「水のしろたえ」末吉暁子著(理論社)を読みました。
亡くなった母・玉藻(たまも)が残した「水のしろたえ」とは?
真実を知る父・伊加富(いかとみ)はエミシ討伐に旅立ってしまいました。
水の屋敷が燃え、真玉(またも)の運命は大きく動き出します。
父のゆくえは?母のふるさとは?
真玉はみずからのルーツを探し求めます。
「羽衣伝説」を下じきにした平安朝を舞台にした物語です。

実在した坂上田村麻呂や、藤原薬子が登場しますが基本はファンタジー。
「水底の国」とは竜宮城でしょうか?きっと美しいところなのでしょうね。
身分を隠した真玉が親王に出会う場所を「寺」と設定したところは面白いなあと思いました。高丘親王のように皇族でありながら仏門に入り、唐までわたった人がいたことは初めて知りました。(いや、記憶にないだけで日本史でやったのかな?

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