はじめてのマンドリン

ある日突然、マンドリンの音色に恋をした
初めて手にした時から、ささかやかな感動を綴っています

本「月の立つ林で」

2023-03-18 23:40:25 | 本・映画・ドラマ
青山美智子さんの「月の立つ林で」を読みました。
感想など綴ってみたいと思います。


似ているようでまったく違う、
新しい一日を懸命に生きるあなたへ。

長年勤めた病院を辞めた元看護師、
売れないながらも夢を諦めきれない芸人、
娘や妻との関係の変化に寂しさを抱える二輪自動車整備士、
親から離れて早く自立したいと願う女子高生、
仕事が順調になるにつれ家族とのバランスに悩むアクセサリー作家――。

つまずいてばかりの日常の中、
それぞれが耳にしたのはタケトリ・オキナという男性のポッドキャスト『ツキない話』だった。
月に関する語りに心を寄せながら、彼ら自身も彼らの想いも満ち欠けを繰り返し、
新しくてかけがえのない毎日を紡いでいく――。

最後に仕掛けられた驚きの事実と
読後に気づく見えない繋がりが胸を打つ、
心震える傑作小説。


最後の章で、タケトリ・オキナが、誰なのか、判明し、
何のために毎日、ポッドキャストでお月様の話をしているのか・・・
誰に向けて語りかけているのかがわかるのだけれど、
思わず、、せつない気持ちと、嬉しい気持ちで、うるるっとしてしまいました。

青山美智子さんの物語は、過去読んだ本全て、、、
とてもとても優しい。そして、人とのつながりをとても大切にしたくなる。
そんな感じの物語たち。
とても好きです。
悪い人は一人も出てこなくて、登場した人たちみんなの、これからの幸せを
願いたくなるような雰囲気に満ちています。

個人的に、、心にぐっときたのは、アクセサリー作家さんのお話でした。
人気が出るにつれ、忙しくなり、もっと仕事がしたくなって、
自宅近くに、アトリエを借りる。
夫には、、応援されていないのだと、ずっと思っていた。
結婚生活も、もう限界か、、おしまいか、、と思ってた時、
救急外来へ行くような出来事があり、大層心配してかけつけてくれたことを
きっかけに、、身体のことを心配してくれてただけで、ホントはとても
応援してくれていたことを知る。。。みたいな話。
やっぱり、、人との関係は、お話することがとても大事。
話すことで解ける誤解は、、いっぱいあるのだろうなぁと、思ってしまった。
話すことを、面倒がらずに、、ちゃんと話さないといけないなと。

日常に心疲れている人に、読んで欲しい1冊です。
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