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Men's wear      plat du jour

今日の気分と予定に、何を合わせますか。 時間があれば何か聴きましょう。

ローウェル・ジョージ

2010-01-16 | Rock
 今日はリトル・フィートのメンバーで亡くなったLowell George / thanks I'll eat it hereで1979年の作品。ニオン・パークの特徴的なジャケットには、マレーネ・ディートリッヒ、ディラン、カストロが仲良くピクニックしています。
言うまでもありませんが、大きく描かれているのが本人で、新弟子検査に来た人じゃないです。

ボズ・スキャッグスもやっていた「What do you want the girl to do」アン・ピーブルズの「I can't stand the rain」スタンダード「Cheek to cheek」など曲調もバリエーションに富んでいて、リトル・フィートとは違った面を見せています。

亡くならずに二枚目・三枚目を作っていたら、どんな物が出来あがったかと思うと残念です。バス・タブにはまって亡くなったんでしたっけ?







シャツはエクルー・ベースのロイヤル・オックスフォードに茶と青の格子。かなり昔のLuigi Borrelliでボタン・ホールもボタン付けもマシン。
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Bobby Whitlock

2010-01-09 | Rock
 今回はデレク&ザ・ドミノスにもいたボビー・ウィットロックのアルバム「Rock your sox off」を出して来たのですが、あまりにポップなLPジャケットに平衡を保とうとする意識が働いたのか、本体の合わせが大分落ち着いた感じになってしまいました。
この分野は友達の波平君の専門で、該博な知識と偏愛を持っていますので私の出る幕ではありませんが、一曲目はクラプトンとの共作「Why does love got to be so sad」。
そういえば、クラプトンが閉店を救ったロンドンの店はその後大丈夫なのでしょうか。



昨年の暮れに、初めてお目にかかった方で、服も音楽も好きという方に会いました。
やはりお好きな分野について豊富な知識も情熱も御有りで、そういう方とお話をするのは楽しいですね。

と同時に、私自身は数少ない同好の士に喜んでいただいているのかと、心もとない気もします。
そんな気持ちを見透かしたように、ナイスガイやすおう君が年賀状の中で「小ネタはヨソ様に通じているのか」と書いてくれたので、思わず天を仰いでそこからストレッチに移行してごまかしました。



タイはジャカード、シーアイランド・コットンのポケット・スクェア。
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The Band

2010-01-06 | Rock
 今回はThe Band/Northern Lights, Southern Cross、1975年のアルバムです。この前年にはボブ・ディランとのコンサート・ツアー を行い、その模様は「Before the flood」というタイトルで出ています。
この頃メンバーは三十代前半なのに音は相当に成熟した感じに聴こえます。映画「ラスト・ワルツ」はここから数年後ですが、ルックスと相まってかなり大人に見えたものでした。



グレイトフル・デッドやイアン&シルヴィア、デラニー&ボニーも一緒に出てくる映画「フェスティバル・エクスプレス」の中で、酔ったリック・ダンコがジャニス・ジョプリンとベタベタするのを観てから折角のイメージが崩れた、と年末近くに話して笑わせてくれた人がありました。
私が観た時は人間臭くてうれしくなったので、大目に見てあげてという気持ちです。



カシミヤ・タイ、シルクのポケット・スクェア。
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大晦日 + レボン・ヘルム +ミラノ

2009-12-31 | Rock
 本年もたいへんお世話になりました。ありがとうございました。皆様には良い年をお迎えくださいますよう、お祈り申し上げます。
私も、来年は力の籠った仕事が出来るようにしたいと思います。



今年の夏くらいから市販のホット・ケーキ・ミックスで作るパン・ケーキを、毎週のように焼いています。単純な作業ですが、途中で余計なことをしている間に焼き過ぎてしまったり、なかなか思い通りになりませんでした。ようやく最近になって満足のいく確率が高くなって来ました。まぁ、集中していればいいだけの話なんですが。

でそこに蜂蜜やメイプル・シロップをかけますが、画像のLPジャケットに似たラベルのメイプル・シロップもあります。長い話ですみません、冬らしい絵で締めようかと思って。

ザ・バンド解散後の1977年、ドラマーのレボン・ヘルムがRCOオール・スターズというバンドを組んで出した一枚です。
ポール・バターフィールド、マック・レベナック、ブッカーT.ジョーンズ、スティーヴ・クロッパー、ダック・ダン、トム・マローン、ルー・マリーニ、アラン・ルービン等など、S・クロッパー以下はブルース・ブラザース・バンドでも馴染み深いですね。

一応年末の片づけをしていたら、須賀敦子さんの「コルシア書店の仲間たち」が出て来ました。

ミラノの中心、ドゥオモの頂に毎夜明りの灯るマリア像があるのをご存知の方も多いでしょう。夜、他の街から戻って来る時など、住んでいるわけでもないのに懐かしいような気持ちになるのは不思議です。

その須賀さんの著書の巻頭にある詩を引用させていただいて、終わりたいと思います。


   ミラノ

石と霧のあいだで、ぼくは
休日を愉しむ。大聖堂の
広場に憩う。星の
かわりに
夜ごと、ことばに灯がともる。

人生ほど、
生きる疲れを癒してくれるものは、ない。

              ウンベルト・サバ
                 須賀敦子訳








では、良いお年を―――――っ!
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Better Days + 足るを知る

2009-12-28 | Rock
  今回のはアルバムの内容よりもデザインで有名かとも思います。これを初めて聴いたのは、ブルースを聴き始めた後だったので味の薄い印象でした。

ロバート・ジョンソン、ビッグ・ジョー・ウィリアムズ、少しひねってパーシー・メイフィールドの曲などを演ってます。
メンバーは、ポール・バターフィールド、エイモス・ギャレット、ジェフ・マルダー、クリス・パーカー、ビリー・リッチ、前回のドクター・ジョンとも演っていたロニー・バロン。曲によって関係のあるマリア・マルダー、ボビー・チャールズ、デヴィッド・サンボーンなんかが加わります。



前回のTV番組の話の中で、我が家もたまに行く寺にある「足るを知る」の話が出ました。

映画「孔雀夫人」でも、回転の速い新世界の人から見ると旧世界はゆるく見えてしまいます。
ご存じの方も多いと思いますが、イタリアで例えば土曜の晩に予約なしでレストランの空席を尋ねると、まったく埋まってない時間でも「残念ながら予約でいっぱいなのです」と断られたりします。他の土曜、予約を入れてから同じ店を訪れると、やはり予約なしのお客さんが断られるところに遭遇します。土地の人には、「十時半頃だったら空きが出るかも知れない」と答えたりします。

店の格にもよるのでしょうが、何回転もさせようという考えがないんですね。
並のレベルの店でも予約の時間を尋ねない所もありますし、来るまでずっと空席のまま取って置いてくれます。

稲盛和夫さんも以前「足るを知る」を引いてグローバルに語っておられたように思います。
しかし現実は、今年加速したファスト・ファッションのように、使い捨てを煽って購買へ結びつける方向へ進んでいたりします。実際には購入者が来年以降もそれを着続けるかもしれませんが。

そんな中で先日お目にかかったアパレルの方が、「取引先からコストを抑える為にブランド毎に素材を変えないよう注文があったが、そんなことをしていたら商品に面白味がなくなって、ブランド自体ダメになってしまう」という見識あるお話を伺って、救われる思いがしました。

先ほどの飲食店の話ですが、現今の日本の状況下では参考になりませんので、なんとか乗り切って美味しい物を出し続けていただきたいです。



シャツはクリーム地に、青二色・茶・紫のグラフ・チェック。タイはシルクで、グレー地にクリームと茶の糸。タイが珍しいグレー・ベースだったので、トラウザースはハウンド・トゥース。
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ドクター・ジョン / Dr.John + W・ワイラー「孔雀夫人」

2009-12-27 | Rock
 今回はニューオリンズのドクター・ジョン、たまに本名のマック・レベナックになっている時もあります。この盤は1972年の作品で、たぶん初めて聴いたニューオリンズ音楽だと思いますが、不思議なサウンドにすぐ虜になりました。
プロフェッサー・ロングヘアー、アール・キング、ヒューイ・スミス.......この「ガンボ」アルバムに収録されている曲のオリジナルを遡らずにはおれないようになってしまうという、この音楽にとりつかれた人が辿る道を歩んだのでした。(確証はないのですが多分)

いつだったかネヴィル・ブラザースと来日した時には、アンコールがニューオリンズ・メドレーになり、行った事はないのですがマルディ・グラを切り取って見せてくれました。かなり予定時間をおして演奏は続けられ、このアルバムに収まっている曲も勿論カネやタイコを打ち鳴らして盛り上がってました。



今朝TBSサンデーモーニング年末スペシャル「世界の行き詰まりと時代の要請」はご覧になりましたか。肥大化した資本主義経済の破綻を、歴史的な解説から今後の視点までコンパクトな時間の中に纏められていました。

その中で、短期間におけるアイスランドのバブルと経済破綻から学ぶ価値観の再構築というのが、とても解り易かった。また、お題目を唱えるだけでなく具体的な方策ももちろん不可欠だということも。
そこから、「命と心」を最上位に置く価値基準の再構築が求められているのではないかということが、印象的でした。家族やコミュニティを大事にして............とそこまで書いていたら、ウィリアム・ワイラー監督「孔雀夫人」を思い出しました。

1930年代の作品で、原題は主人公の名です。一代で自動車会社を築き上げたダッヅワースが経営を人に譲って、働きづめだった時間から解放され、妻とヨーロッパへ旅立ちます。
その頃まだ建国150年くらいの歴史の浅い国から来た夫婦、しかし時間が停滞したように見える旧世界の人々に比べたら莫大な富と憧れを抱いています。環境の違う世界に身を置いてはっきり見えてくる夫婦の価値観の相違、そこに新世界と旧世界の相克を巧みに織り交ぜて、目の前に見せてくれた記憶があります。

またまた話が飛んでしまいましたが、TV番組の方では「価値基準の再構築」にいたる道程の一つに、本当に社会から必要とされる良い商品を作るのも、過去にあった再生の道だという話がありました。救われる話です。



シャツは青のグレン・チェックで、柄がかなり正確に表現されています。タイは横畝に小さな花のモチーフが並んで、ポケット・スクェアはシルク。
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Doug Sahm and Band

2009-12-16 | Rock
 本日の一皿は、煮込み料理みたいに色々はいってます。メンバーはイラストで描かれていますが、判らないといけないと思ったのか裏は写真です。
1973年のアルバムで、亭主はテキサスのダグ・ザーム。煮込まれる方は、珍しいボブ・ディラン、ドクター・ジョン、オージー・メイヤー、デヴィッド・ブロムバーグ、後年ライ・クーダーと共演するフラーコ・ヒメネスやプロデューサーの一人アリフ・マーディン、メンフィス・ホーンズのメンバーまで総勢19名。
自作曲、T・ボーン・ウォーカー、ウィリー・ネルソン、ボビー・ブランド、ディラン等の曲を、一発録りかと思うくらいラフに、みんなで楽しそうに演っています。特に一曲目「San Antone」はカバーしたバンドも多いのではないでしょうか。



天気予報で今週冬将軍がやって来るなんて言ってますが、手帳を見るとちょうどひと月前の水曜日、都内は昼からきれいな青空でした。コートいるかいらないか迷うくらいの陽気です。

お洒落な白井さんと11時半に待ち合わせて東横線で渋谷へ。「表参道まで歩いてく?」なんて白井さんが心にもないことを言うので、泣いて止めて地下鉄に乗りました。鬼平に従う忠吾の江戸市中見廻りの図みたいです。

その後お昼をドルチェまでゆっくりいただいた店に、笑顔の素敵なカメリエーラがいて「帽子あずかっていただけますか」と掛ける所がないのでお願いすると、わざわざ手を洗いに行ってくれたんですね。
食後は程よいタイミングで、空いた隣席に戻してくれる心遣いに帰り際マンチャ渡したくなりますが、変に思われてもいけないのでお礼を言うだけにしました。

それからお仕事されてる皆さんのところへ次々おじゃまして、中にはお仕事中座してお茶まで御馳走してくださった方もあって恐縮です。ありがとうございました。

ある仕立屋さんで話を伺っていたら、電話で「何百グラムのこういう生地ありますか」みたいな問い合わせには困るという話があって、「肉屋じゃないんだから」というのには笑いました。

その数日後、ひろし君からお誘いがあったので新宿へ行くと人材育成の話だったので、件のカメリエーラの気遣いについて詳しく話したのですが、長い話につき割愛。でも、ここ数年サービスの質が変化していて、それを感じて対応できる感受性がないといけないねという辺りでお開きでした。



シャツはクリーム地にカーキのウィンドウ・ペイン。カシミヤ・タイ。
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Arlo Guthrie

2009-12-14 | Rock
今回はアーロ・ガスリー-Hobo's Lullabye1972年のアルバムです。
これは彼の五枚目くらいのアルバムで、ホイト・アクストン、バイロン・バーライン、ライ・クーダー、ニック・デカロ、ジム・ディッキンソン、ジム・ケルトナー、スプーナー・オールダム、リンダ・ロンシュタット、クラレンス・ホワイト他、当時西海岸にいた多くのミュージシャンが参加しています。「Anytime」「The city of New Orleans」、そして「Ukelele Lady」を聴いてジム・クウェスキン・ジャグ・バンドまで遡って聴くようになりました。



不景気な話ばかりですが、昨晩横浜でパーティーがあり業界の方々が多数会しました。
それだけでなく服好きの方々も沢山いらっしゃって、不景気何のそのという時間でした。私は関係ないのに、これだったら少し景気が持ち直したら大丈夫かと思ったくらいです。
困ったのは、私がおかしな話が好きなのがいけないのかも知れませんが、顔が痛くなるほど可笑しい話が満載でした。ここで一つ一つ諸先輩の話を挙げても、私の筆力ではその面白さの何分の一も伝えられないのが残念です。
今日もその可笑しさが収まりません。皆様ありがとうございました。



このジャケットは、「ゴルフやテニスをする時ジャケットを着るような人だったら、きっと良い友達になれると思う」というブランド・オーナーの趣味を反映して、6ドロップかそれ以上緩く作られています。
ジャケットはイタリア製のツィードとも言える暖かみのある素材で、タイはカシミヤ、シルク・ウールのポケット・スクェア。
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エイモス・ギャレット / Amos Garrett

2009-12-11 | Rock
今回はギタリスト/シンガーのエイモス・ギャレットです。
マリア・マルダーの「Midnight at the oasis」ジェフ&マリア・マルダーの「Brasil」「Lazybones」等などエイモス・ギャレットのギターによって印象的な曲に格上げになった物はいくつもあります。また、ソロで歌い出す前に「Lazybones」で聴かせたヴォーカルも、独特の雰囲気があって魅力的です。
画像の盤「Amosbehavin'」は1982年の作で、一番というわけではないのですがLPジャケット含め洒落が利いてて良い。焼酎ブームを予見していたのか「Imojochu」という曲も最後に入ってます。



寒い話が続いたので、暑い日の記憶を.......
昨日のニュース番組で、伝統工芸の後継者と原材料が足りなくなりつつあるというルポがありました。その中で、金沢の松田和傘店・松田弘さん(85)の話が取り上げられていました。すべての工程を一人で作れるのは、全国でも松田さんお一人とのこと。後継者はいらっしゃらないそうです。

二年くらい前の夏、京都滞在中に日帰りで金沢まで行きました。
TVか雑誌で松田さんのことを知った家内が、どうしても訪ねたいと言います。
すごく暑い日で麻のシャツも汗だく、電話してあった松田さん方に着くころには、かなり消耗してました。
小一時間ほど、お話を伺ったり傘を選んだりして、結局傘は配送してくださいました。松田さんはだいぶ前にやめようと思ったこともあるそうです。そんな時、外国の方だったと思いますが、和傘にあたる雨の音のなんと趣のあることか、やめないで下さいというような事を言われ廃業を思いとどまられたそうです。
外国人にも風雅を解する人はいるんですね。

京都・金沢は近いようで遠かった。雷鳥だかサンダーバードで急いで帰りました。



スーツ地は「Taylor&Lodge」のオイル・スピンでグレーに青ストライプ。シャツはオックスフォードなのですが糸が超コンパクトになっていて、手触りが非常に滑らかな物。目の詰まった生地特有のハリがありながらしなやかで、袖を通した瞬間薄くて柔らかい生地とは別の肌ざわりの良さがあります。
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エミルー・ハリス / Emmylou Harris + フランネル・スーツ

2009-12-05 | Rock
 今回からの3回分は二着に対して2パターンづつ着せる新機軸なのですが、縦長にもりもりになってしまいました。
だいぶ前に見た映画「フィラデルフィア物語」の衣装はかなりボリュームのある素材が多かったイメージがありますが、そのイメージを膨らませて合わせました。

一着目はグレー・フランネルのストライプ・スーツです。紺のタイは無地・柄ともカシミヤ70%、シルク30%で同じメーカーの物です。ポケット・スクェアは上がリネン、下はシルク・カシミヤ。



次は紺ダブルブレステッドのベステッド・スーツ。上下ともジャカード・タイ。ポケット・スクェアは上がシルクで、下はリネンです。





Emmylou Harris/Luxury Linerはグラム・パーソンズが亡くなってまだ数年後の1976年のアルバムです。
タイトル曲や、「She」他二人が好きだったというルーヴィン・ブラザースの曲など、グラムがまだ一緒にいるようです。
陽気なチャック・ベリーのカバーやニコレット・ラーソンとのデュエット、美しい「Pancho & Lefty」などの楽曲を、グラム・パーソンズのバックを固めていた名手をふくむプレイヤーと伸びやかに演奏しています。私の耳にはいつまでも、みずみずしく聴こえます。
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グラム・パーソンズ / Gram Parsons  + ブラウス

2009-12-03 | Rock
今回はGram Parsonsです。普段はこのGPとGrievous Angelが一枚になったCDで聴いています。
これらのアルバムを出した後、1970年代の前半に26歳くらいの若さで亡くなっているせいかナイーブな青年の顔と、曲によってデラニー・ブラムレットみたいな叩き上げのバンドマンのような顔を垣間見ることが出来ます。

本当はずっと年上なのに、夭折した事と殆んどの曲で歌の音程がちょっと不安定な事で、なんかだか年若い弟の歌を聴いているような気分になるのは私だけでしょうか。

そんな中で、ライブ形式で録られているルーヴィン・ブラザースの「Cash on the barrelhead」だけは百戦錬磨かというような落ち着いた歌になっていて不思議です。それにしてもジェームス・バートンのバッキング、エミルー・ハリスとのハモり、バイロン・バーラインらの演奏ともに決まっていて何度聴いてもカッコいいですね。



このジャケット、タイともに素材はカシミヤ100%、ファンシーなテーブルクロスのようなチェックのシャツ。

前回シャツの話をしました。亭主がいつもこんな感じですと、妻も横で見ていて同じようなものが良く思えてくるようで、最初は靴でした。英国靴に始まりイタリアの靴、それもマニッシュな物から女性的な物まで、もちろん選択肢は広いです。

次はシャツだったと思います。フライ、ボレッリ、バルバ、マトゥオッツォ、オリアン、G・ローバー他仕立て品まで、男より少ないですが一般的な御婦人の趣味とはだいぶ異なる箪笥の中身になっています。
ある時買い物していたら、シャツ専門の店にイメージしてた色柄の物を見つけて購入していましたが、その後見かけないので聞いてみると着づらいとのこと、その後繊維ゴミの日に処分となりました。

一年半前関西に旅行中、以前にもイタリア製のブラウスを求めた大阪の店に行き、一枚も見当たらないので妻が店の方に尋ねました。すると件のシャツ専門メーカーの社長さんがみえて、まとめて購入されたとのこと。勝手に何かの縁かと思って、その女性物バルバを参考に品質改善されるといいねと言い合ってました。
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ニック・デカロ  / Nick DeCaro

2009-12-01 | Rock
 今日は、ニック・デカロの1974年のアルバム「Italian Graffiti」です。
それまで他人のレコーディングでアレンジやキーボードを担当していたデカロが、爽やかなヴォーカルも聴かせる人気盤です。
また、裏のクレジットにはダイナマイト・リズムセクションとして、
Guitars ― Arther Adams, David T.Walker
Bass ― Wilton Felder
drums ― Paul Humphrey, Harvey Mason
というメンバーが並んでおり、他にもバド・シャンクのソロが入ったりします。

中でも一曲目の「Under the Jamaican moon」におけるデヴィッド・T・ウォーカーのソロは、今も昔も変わらない、という褒め言葉になるかどうか分からない表現がピッタリの、誰にも思いつかない素晴らしいソロです。



前回ミラノのヴィットーリオ・エマヌエーレⅡ世ガレリアでの出来事を書いたのですが、続きです。

我々の前を行く日本人の女性が、上は冬の重装備下はストッキングにサンダルというボリューム・季節感ともちぐはぐな、でも日本では日常化しつつあったカッコで歩くのをミラネーゼが露骨に笑っていた。その裸の王様の後を行くような、狼狽する日本人2名。

ガレリアを抜けた時、解放された思いと何か口に残ったような気分で二人して困った覚えがあります。
でもその後に「もしかしてこれは、機内で放映されているようなドッキリお笑い映像の撮影だったのではないか」という疑念も湧いてきました。機内で一眠りして目覚めるとやってるあれです。
それくらいシチュエーションが整っていました。

その年くらいから、同じガレリア内のプラダ兄弟商会に開店前から列ができることもなくなり、笑うネタに事欠いてシナリオをつくったものか。
そう考えると思いました、「あーぁ、引っ掛からなくて良かった」と。



このジャケットの素材は、毛93%、カシミヤ7%、細い繊維をたっぷりした太い糸にひいて、ザックリした組織の平織りになっています。結果としてジャージーのような融通の利く生地で、パターンと相まって楽で温かい着心地になっています。

タイはカシミヤ70%、毛30%のセッテ・ピエゲで、締めるのが少し難しい。
ひところ、物珍しさからか知らなかった物の方が有難味が増すせいか、持て囃されたことがありました。

10年ほど前、知人がイタリアのメーカーに発注に行って、四つ折りを「これがセッテ・ピエゲだ」と言われて注文してきたという冗談みたいな話もあります。結果良かったと思いますが。

後日、七つ折り他いろいろな意匠のタイを揃えて見せてあげたところ、折り目を数えたりして納得してましたが、思い出して悔しくなったのか逆に怒られてしまいました。

画像は、着せてみたらシャツのストライプの幅とタイのそれがちょっと近かすぎて、あまり良くありません。「良い子はマネしないでください」です。
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ミラノにて + 再び 伊丹十三 

2009-11-30 | Rock
 江戸から明治にかけて日本にやってきた外国人が日本人の礼儀正しさ・親切・清潔好きを書き残してくれているのを読んだことがあります。まぁ、格好についてはヨーロッパ人から見たら庶民のスタイルは半裸かと思うくらい大分さっぱりしてたので、貧しげに見えたのは仕方ないかも知れません。
また、木と紙で出来た家々の連なりがもたらすリズムある空間は、統一感があってさぞ美しかったでしょう。

時代が下って電気が普及し街に電柱が林立すると、例えばヨーロッパ帰りの永井荷風にとっては居たたまれない空間へと変貌していきます。足は自然と墨東へ向かいました。

さらに下って1965年、伊丹十三さんは「ヨーロッパ退屈日記」の一章『素朴な疑問』で、無計画な街づくり、それを構成する家屋のゴテゴテした様を挙げ、普段見ている物は見えていないという蒙を啓いて、しかも思いきり笑わせてくれます。



10年程前、2月初旬くらいの寒いミラノでの事です。
ドゥオモの隣のガレリアを歩いていると、数は多くないのですが向いから歩いて来る全ての人が振り返って、中にははっきり笑っているカップルもいました。
何かなと気になって注意して見ると、我々の前を行く日本人の若い女性の足元を見ていることが解りました。

その卒業旅行かなと思われる年頃の女性は、キャメル色のコート、マフラーともちろん重装備です。でも足元は、その少し前から日本では冬でも履き始め、呼び名は変わってもサンダルでした。

病院から抜けだしたお父さんみたいな感じですね。
服が切れている訳でもないので言いようがありませんが、追いかけて伝えたとしても怪訝な顔されるだけでしょう。複雑な思いにとらわれたのを覚えています。

また別の冬、家内が靴店に入ると日本の女性がお会計の段階です。店の人から「履き換えて行くんでしょ」と尋ねられ「いえ、包んでください」というようなやり取りを耳にして振り向くと、やはりストッキングにサンダルだったそうです。もちろん店の人は「なんで、折角買ったのに。履き換える為じゃないの?」と訝りながら言いました。
 
お手軽な逆転の発想か安く作れるからか、目先を変えたかったから仕掛けたのか解りませんが、寒い冬にはやはり無理があったんじゃないでしょうか。
日本で通用したヘンなカッコが、海外で奇異に見られるのは学生でも政府高官の奥方でも変わりないでしょう。
よりによってミラノ・マダムの本拠地というのも運がなかった。

伊丹さんは別の所で「あんまり変てこりんな具合に工夫したり細工したりするのはやめようじゃないの。普通でいこう。普通で。」と、やはり40年以上前に書いています。この間、洗練の度合は進んだのでしょうか。

そして、冒頭の話をヤケクソ気味にこう結びました。

これがわれわれの街なのです。
思い切ってスラム調で統一してみました。
穢さがイッパイ!

画像のVan Morrison / Moondanceはバックの楽器構成からか不思議な透明感があって、いろいろな人にカバーされたMoondanceと Crazy Loveももちろん良いですが、全体を貫く統一感があり耳を傾けてしまいます。




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The Allman Brothers band / At Fillmore East

2009-11-17 | Rock
 何だか気分の乗らない朝に、また夜のお酒のお供に.......強壮ドリンクのコマーシャルみたいですが、今回はオールマンのフィルモア・ライブです。もう語り尽くされて、言葉はいらないくらいだと思います。

ここ数年のうちに発掘された音源や、その前のトム・ダウドによって入念にアダプテイション処理の施された物などはファンを喜ばせました。かと言って、この元の盤が色褪せるわけではなく、今でもMCからすぐステイツボロ・ブルースが始まるだけで、血中に何か出て来る感じがします。コレステロールじゃないとは思うんですが...



昔、職場にヘビメタ青年が配属されて来ました。もちろん最初は趣味なんか合うはずがありません。でも五年以上経つ頃には、オールマンは気に入ってくれたようで、仕事で成長したことより良かった.......冗談です。

今でも聴く度に、あーこの演奏が録音されていて良かったなぁとしみじみ思います。期待して新たな発掘音源を聴くにつけ、そう再確認します。



ミラノで、何処の店にも有りそうなプレーンなチャコール・スーツ。シャツは淡いブルーのグラフ・チェック。タイはシルク60%、綿40%で胸元に立体的なボリューム感を与えました。

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ローラ・ニーロ/ Season of lights

2009-11-13 | Rock
 ある程度年配の方には懐かしいのではないでしょうか、ジャケットのイラストは谷内六郎です。この盤も「光の季節・コンプリート」というCDで、6曲多く入った物が出ています。1976年のライブを収録した盤でJohn Tropea,Michael Mainieri,Richard Davis,Andy Newmarkなど、バックは9人。



9月下旬、たいへん天気の良い日でした。お誘いを受けたので、中目黒で美味しいお昼をゆっくりいただいて店を出ると、すぐ脇に川が流れてました。何種類かの鳥が水遊びをしていて、見ているこちらも気持ち良くなるくらい本当に麗らかな日でした。..........美味しそうな鴨が........、あっ、それじゃアグネスか。

そのあと歩いて恵比寿まで行き、ビール祭りみたいなイベントに腰を落ち着けると、暫くして若い女性のステージが始まりました。歌を聴きながら、何処か聴いたことがあるような空気感だなとか、こういう感じの歌い方の初めは誰かなとかボーっと考えていたら思い出したのが、ローラ・ニーロのライブ盤でした。
この盤で聴ける音が、私には空気の澄んだ薄暮の時間帯を思い起こさせるようです。

聴き返してみたら、ローラ・ニーロは思ってたより滑舌はっきりしていて、歌自体は当日の女性と似てませんでした。

海辺にある横須賀の美術館で、谷内六郎の常設展をやっていて、週刊誌の表紙に使っていたものの原画を見ることができます。



この濃茶のカシミヤ・タイはナポリのタイ専門店で買ったものです。オーナーが言うのには、日本からも何社か買い付けに来たことがあったそうですが、「あなたが選ぶ物は、他の日本の人が選ぶ物と明らかに違いますね。」とのこと。普段どこのタイを使っているか、どういう物が良いと思うか尋ねてくれたのですが、余計な事を言って余所と似てしまっても困るので、役に立ちそうな所だけお話して、僭越でしたがその店のタイの良い所を称えて帰って来た記憶があります。そんなこんなで狭い所なのに、意外に長居してしまいました。
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