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【コラム】日本化しつつある中国、大手高級ブランドも懸念-レン コラムニスト:Shuli Ren 2024年7月29日 15:58 JST

2024-07-29 16:43:15 | 日記
【コラム】日本化しつつある中国、大手高級ブランドも懸念-レン
コラムニスト:Shuli Ren
2024年7月29日 15:58 JST

90年代の日本と同様、中国の消費者も「バリュー・フォー・マネー」
消費したいと思わせるハードル上昇-欧州高級ブランドに逆風
世界で最も強靱(きょうじん)な高級品コングロマリット、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンでさえ寒気がする。その風は東から吹き付けている。


  パリに本社を置き、「ルイヴィトン」や「ディオール」などを保有するLVMHが先に発表した4-6月(第2四半期)の売上高は1%増にとどまった。新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)の初期を除けば、世界金融危機が深刻化していた2009年以来の低い伸びだった。営業利益率は低下した。


  マイナス金利を名目的に終了しても、止められないほどの円安が主因として挙げられている。高級ファッションの頼みの綱である中国の富裕層は、有利な為替環境を利用して日本で買い物をし、そこでの売り上げを57%押し上げる一方、中国の業績は振るわなかった。


  「カルティエ」や「ヴァン クリーフ&アーペル」などブランドを抱えるスイスのリシュモンも、日本での売り上げが大きく伸びたと発表。欧州のファッション産業にとって、日本での好調な売り上げは必ずしも幸運なことではない。コストベースは欧州通貨であるため、円建ての売上高はトップラインや収益性を損ねる。


  日本での価格はかなり低い。バーンスタイン・リサーチによると、日本では「ティファニー」や「ブルガリ」「シャネル」が中国に比べて6分の1(約17%)ほど安い。中国勢は世界の高級品市場で26%のシェアを持つが、その3分の1超は海外で消費されている。これらの企業が多額の投資を進めてきた中国で消費が鈍っているのだから、二重の打撃だ。


Summer Lull in Paris?
For some luxury brands, buying in Japan is now cheaper than in France




Source: Bernstein Research


Note: Purchase prices are indexed to 100 in France


  しかし、円安は世界的な高級ブランドの苦境を招いている根本的な原因ではない。もっと憂慮すべき材料がある。それは日本化だ。中国の消費者は1990年代の日本人のような行動を取り始めている。中国経済が痛みを伴う住宅市場の調整に見舞われる中、消費者は忍耐強く、合理的な買い物客になりつつある。80年代のバブルが崩壊した後の東京を思い出してほしい。


  欧州は言うまでもなく、米国でさえ後れを取っているように見えたバブル期とは異なり、日本の消費者は高級ブランドで全身を固める余裕がもはやなかった。このような状況で、消費者は「バリュー・フォー・マネー(金額に見合った価値)」の発想を受け入れ、ローカルブランドが発展する余地を与えた。


  ユニクロは98年にパタゴニアの数分の1の価格でフリースを発売し、一躍脚光を浴びた。最新ファッションをいち早く取り入れるファッショニスタも着こなしを楽しんでいた。安価なユニクロや無印良品に高級ハンドバッグを合わせるのだ。JPモルガン・チェースによれば、輸入ファッション販売全体に占めるハンドバッグの割合は1994年の26%から2004年には43%に上昇した。


  こうしたスタイルは中国人にも受け入れられている。金銭的に余裕がある若い女性から人気を集め、インスタグラムとピンタレストの要素を組み合わせたプラットフォーム「小紅書」では、日本人のようにそれほどお金をかけなくても見栄えが良くなる着こなし方をビデオブロガーがユーザーに教えている。そのレッスンとはどういうものか。髪型やスキンケア、細かいところが重要なのだという。


返品急増
  ソーシャルメディアや電子商取引は、金額に見合う価値という概念を全く新しい水準に引き上げている。欧州ファッションはなお経済的成功の象徴であり、インフルエンサーやファッショニスタらはオンラインで商品を注文し、インスタ映えする写真や、夜の外出でこうしたアイテムを披露し、その後無料で返品するようになった。オンライン小売業界が高級品の返品急増で打撃を受ける中、リシュモンの高級電子商取引プラットフォーム、YNAPは中国から撤退することになった。


  また、バーバリーやヴェルサーチェのように、売れ残った商品をプライベートセールやアウトレットなどのディスカウントチャンネルに出しているブランドには幸運を祈る。正規の値段で購入するよう中国の消費者を納得させるには一苦労するだろう。


  手頃な価格の商品で多数のファンを獲得し、中国本土に900を超える店舗を持つユニクロでさえ、抜け目のないインフルエンサーからの猛攻と無縁ではない。ユニクロを展開するファーストリテイリングは3-5月に中国で「大幅減益」を記録。消費者がより手頃な価格の代替品に切り替えているとの認識を示した。


  考えられる理由の一つとしては、かつて頻繁に行われていたユニクロの販促がなくなりつつあるとの買い物客の不満が挙げられる。そして、似た商品をより安く見つける方法に関する情報がオンラインで出回ったのだ。


  中国人は20年もの間、欧州の高級ブランドを購入してきた。彼らに消費したいと思わせるハードルは上がっている。まさに日本の一世代前のように、中国の消費者もそれぞれのセンスと感性を見つけたのだ。


(シュリ・レン氏はブルームバーグ・オピニオンのアジア市場担当コラムニストです。このコラムの内容は必ずしも編集部やブルームバーグ・エル・ピー、オーナーらの意見を反映するものではありません)


原題:Big Luxury Frets China Is Turning Japanese: Shuli Ren(抜粋)


This column does not necessarily reflect the opinion of the editorial board or Bloomberg LP and its owners.


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【照ノ富士優勝一夜明け会見】「今の力士たちが一番強い」群雄割拠の大相撲界の実情と切実な思い 2024/07/29 10:06スポニチアネックス

2024-07-29 16:38:00 | 日記
【照ノ富士優勝一夜明け会見】「今の力士たちが一番強い」群雄割拠の大相撲界の実情と切実な思い
2024/07/29 10:06スポニチアネックス



名古屋場所の優勝一夜明け会見を行う照ノ富士(撮影・前川 晋作)


(スポニチアネックス)


 大相撲名古屋場所で自身10度目の優勝を果たした横綱・照ノ富士(32=伊勢ケ浜部屋)が千秋楽から一夜明けた29日、名古屋市瑞穂区の宿舎で会見を行った。


 常々目標として公言していた、節目となる10度目の優勝をついに実現。「キツいことを乗り越えるために2桁優勝を目指して頑張ってきた。応援してくださった方に約束していたことは全部守れたかなとホッとしています」と達成感を口にした。両膝や腰などいくつもの故障を抱えているため「目標を立てないと、中途半端な気持ちで相撲は続けられない」という満身創痍(そうい)の横綱。「じっくり考えて、次に向けて頑張っていきたい」と新たな目標をこれから模索する考えを示した。


 また、今と昔のレベルの違いについても言及。「自分が入門してから14年やってきて、今の力士たちが一番強いと自分の中では感じる」と持論を展開した。春場所、夏場所と入門から1年半以内で大銀杏(おおいちょう)の結えないちょんまげ力士が優勝。ここ2〜3年の間に平幕優勝や初優勝力士が多数誕生しており群雄割拠の時代と言われている。


 「今の力士たちはみんな相撲に向き合う姿勢が昔よりも良くなっている。だからこそ、誰が優勝してもおかしくないようになっている。稽古の番数が少ないとかいろんなこと言われていますけど、みんなそれだけではなくて治療とかトレーニングとかものすごく頑張っている。肌を合わせているからこそ分かること。見ているだけの人にああだこうだ言ってほしくない」。現在の大相撲界の実情を明かし、心ない声に対する切実な思いを口にした。


 記録やタイムで計れる他競技を見れば、昔よりも今の方が全体的にレベルアップしていることは周知の事実。筋肉量や栄養の摂り方など、スポーツ科学の観点から見ても“昔の方が強かった”という論調は幻想に過ぎないことが明白だ。


 「今が一番理想的な相撲を取れている。目指してきた相撲に近い相撲が今場所は取れたかなと思う。筋トレにしても今まで挙げられなかった重量を挙げられるようになった。にもかかわらず、稽古場や本場所でも昔と違って絶対に勝てるという自信がない。相撲を取っていて簡単に勝てるわけではない」。度重なる病気やケガの影響で序二段まで番付を落とし、そこからはい上がって頂点まで上り詰めた横綱だからこそ分かる真実がそこにあった。


 年々レベルが高くなる中でも最高位を守るのが横綱の宿命。「みんな毎場所毎場所成長していると思うし、それにつられて自分も成長していかないといけないという思いでやっている」。ちょんまげ力士の優勝が2場所続いていた中、番付の重みを示した横綱の強い覚悟が表れていた。


週間天気 8月に入っても高温傾向続く 北陸や東北も梅雨明けか 2024/07/29 14:57ウェザーニューズ

2024-07-29 16:33:24 | 日記
週間天気 8月に入っても高温傾向続く 北陸や東北も梅雨明けか
2024/07/29 14:57ウェザーニューズ
(ウェザーニューズ)


2024/07/29 14:56 ウェザーニュース


■この先1週間のポイント■
・今週も各地で平年の真夏を超える暑さ
・前線北上 北陸や東北も梅雨明けか
・晴れても急な雨の心配あり



ここ数日、厳しい暑さとなっていますが、今週も高温傾向が続きます。
今週も各地で平年の真夏を超える暑さ
最も暑い時期の平年値を上回る暑さが続いていますが、この猛暑は西日本を中心に8月に入っても継続する予想です。健康管理・農作物や家畜等の管理に十分注意してください。


北日本も8月に入ると気温が平年よりも高い日が増える予想です。熱中症に注意してください。東日本も暑さは続きますが、週末以降は若干のトーンダウンとなる可能性があります。


前線北上 北陸や東北も梅雨明けか


北陸や東北では月末にかけて梅雨前線の影響を受けやすく、特に明日30日(火)にかけては活発な雨雲が通過して再び大雨となるおそれがあります。


8月になると太平洋高気圧が北日本方面にも張り出しを強めるため、梅雨明けとなる可能性が高そうです。




一方で北海道では前線や低気圧の影響で、曇りや雨の日が多くなる見込みです。


晴れても急な雨の心配あり
連日、夕立や通り雨、ゲリラ雷雨等が発生していますが、この先一週間も地上気温の上昇や湿った空気の流れ込みにより大気の状態が不安定になる日が多い予想です。


積乱雲が発達すると30分程度〜数時間以内に激しい雷雨に見舞われる可能性があります。天気予報のアイコンだけでなく、日々の天気予報の予報士コメント等もご活用ください。


東証大引け 日経平均、9日ぶり大幅反発 801円高 自律反発狙いの買い優勢 国内株概況 2024年7月29日 15:26

2024-07-29 16:26:53 | 日記
東証大引け 日経平均、9日ぶり大幅反発 801円高 自律反発狙いの買い優勢
国内株概況
2024年7月29日 15:26

29日の東京株式市場で日経平均株価は9営業日ぶりに大幅に反発し、終値は前週末比801円22銭(2.13%)高の3万8468円63銭だった。米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ観測の強まりを背景に、前週末26日の米株式市場で主要3指数がそろって上昇した流れを引き継いだ。日経平均は前週末まで8日続落し、この間に3600円あまり下げていたとあって、自律反発狙いの買いが優勢だった。先物主導で騰勢を強め、日経平均の上げ幅は一時1000円を超えた。


26日発表の6月の米個人消費支出(PCE)物価指数が前月比0.1%の上昇となり、市場予想と一致した。米国のインフレ鈍化の傾向が続き、FRBが9月にも利下げに動くとの見方から米長期金利が低下。26日の米株式市場では半導体関連などハイテク株を中心に幅広い銘柄が買われた。きょうの東京市場でもこのところ下げが目立っていた東エレクなど値がさの半導体関連の一角に買いが入り、日経平均を押し上げた。


東証プライム市場の値上がり銘柄数は1571と全体の95%に達し、全面高の展開だった。フィリップ証券の増沢丈彦株式部トレーディング・ヘッドは「海外短期筋などによる株価指数先物の買いが主導する形で日経平均を押し上げたことが全面高の背景にある。日経平均が急伸したわりには売買代金が低調で、様子見姿勢の中長期志向の投資家も多かったようだ」と話した。30〜31日に日銀の金融政策決定会合や米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、朝方に上げ幅を1000円超に広げた後は高値圏でもみ合う場面も目立った。


東証株価指数(TOPIX)は4営業日ぶりに反発した。終値は60.13ポイント(2.23%)高の2759.67だった。JPXプライム150指数は8営業日ぶりに反発し、26.30ポイント(2.21%)高の1215.64で終えた。


東証プライムの売買代金は概算で3兆9681億円、売買高は16億1182万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は63、横ばいは11だった。


信越化やアドテストが高い。ソフトバンクグループ(SBG)やファストリ、TDKが上昇した。ファナックと東京海上が買われた。一方、エーザイや日立建機、スクリンが安い。


〔日経QUICKニュース(NQN)〕


なぜ「交通系ICカードやめます」相次ぐ? “代替手段あるから”だけじゃない 苦しい事情はJRも同じ? 2024/07/29 09:42乗りものニュース

2024-07-29 16:25:42 | 日記
なぜ「交通系ICカードやめます」相次ぐ? “代替手段あるから”だけじゃない 苦しい事情はJRも同じ?
2024/07/29 09:42乗りものニュース


なぜ「交通系ICカードやめます」相次ぐ? “代替手段あるから”だけじゃない 苦しい事情はJRも同じ?


ICカード専用の自動改札機(画像:ぱくたそ)。


(乗りものニュース)


交通系ICカードが登場して約四半世紀。全国相互利用サービスが開始してからは約10年が経過しました。しかしここへ来て、地方の事業者を中心に撤退が加速しそうです。クレカタッチやQRコード決済が台頭する中、ICカードは岐路に立たされています。


脱・全国交通系ICカード 熊本から
 鉄道の乗車券制度が急速に変化することになりそうです。JR東日本と東武鉄道を含む関東私鉄7社は2024年5月29日、磁気式の「普通乗車券(近距離券)」を2026年度末以降、QRコード乗車券に置き換えると発表しました。


 紙にQRコードが印刷された乗車券自体はすでに、沖縄都市モノレール(ゆいレール)が2014(平成26)年に、北九州高速鉄道(北九州モノレール)が2015(平成27)年に導入していますが、舞浜リゾートライン(ディズニーリゾートライン)も2025年夏以降、QRコード乗車券を導入し、2026年度末までにすべての磁気乗車券を置き換える計画です。


 一方、紙の乗車券に代わって全国で普及が進んだ交通系ICカードも、大きな転機を迎えつつあります。


 熊本電気鉄道など熊本県内の鉄道・バス事業者5社は5月31日、全国交通系ICカードの対応を2024年12月に終了し、地域ICカード「くまモンのIC CARD」と、2025年3月に導入予定のクレジットカードのタッチ決済のみにすると発表しました。


 熊本市内交通の中心的役割を担っている熊本市電は、先行して2023年4月にタッチ決済を導入、さらに全国交通系ICカードへの対応を2026年4月に終了する方針を発表しており、5社はこれに追随する形です。


 SuicaやPASMOなど全国交通系ICカード10種類の全国相互利用サービスは2013(平成25)年3月に始まりました。地域交通系ICカードは、いずれかの全国交通系ICカードシステムを介して「ICカード相互利用センター」に接続されており、10カードは地域交通で利用できますが、逆はできない「片利用」の関係にあります。


 くまモンのIC CARDは2015年4月に誕生し、2016(平成28)年3月にJR九州のSUGOCAと接続して10カードとの片利用を開始しました。今回の決定は、SUGOCAとの接続を解除し、独立した地域交通系ICカードに戻ることを意味しています。


とてつもない額の更新費用
 その理由は10カードの利用が少なかったからではありません。5社の2023年度利用状況は全国交通系ICカードが24%、くまモンのIC CARDが51%、現金などが25%であり、10カードは全体の4分の1を占める重要な決済手段でした。ちなみに市電は約半数を占めています。


 プレスリリースは決定の経緯として、インバウンドの増加などニーズの多様化に応えるためとしつつ、「費用についても既存の機器をそのまま更新することに比べ、約半分のコストで更新が可能であることから、経営の効率化を実現できると考えております」と付け加えています。しかし、多様化だけであればサービスを追加すれば済む話ですから、後半こそが本音です。


 当時の報道によれば、5社が2016年に全国交通系ICカードへの対応に要した費用は8億円でした。更新費用は同額ではないにせよ、熊本電鉄の2023年度の純利益は4700万円ですから途方もない金額です。熊本市は2024年度予算案にタッチ決済導入の助成金約1億1200万円を計上して事業者を支援していますが、10カード対応は予算上の制約から難しかったのかもしれません。


 こうした問題は熊本にとどまりません。広島市内で路面電車やバスを運行する広島電鉄は2021年、全国交通系ICカードで利用可能な地域交通系ICカード「PASPY」からの脱退を表明し、地域交通事業者に衝撃が走りました。PASPYのシステム更新は7〜8年ごとに約50億円かかり、参加32社が利用比率に応じて費用負担していますが、利用の多い広電が半分程度を負担しています。


 PASPYは広電抜きでは成り立たないため、2024年度末のサービス終了が決定。PASPYはICOCAに接続されていましたが、こちらは接続どころかシステムそのものを廃止するに至ったのです。


 代替サービスとして広電グループは独自の決済システム「MOBIRY DAYS」、広島高速交通(アストラムライン)や広島バスはICOCAを導入しています。また広電は10カードへの対応策として、SF乗車のみ対応(定期券機能を持たない)する簡易式ICOCAを導入予定です。


ICカードは先細りか
 現行の交通系ICカードはICカード本体に記録したデータを、複数のサーバーを介して同期していくシステムです。そのためICカードの読み取り・書き込みが可能な改札機・車内端末、利用情報を管理する営業所サーバー、IDを管理する基幹サーバー、これらを接続する通信ネットワークから構成されます。


 10カードの片利用には、10カードシステムとの接続サーバーと、接続するためのソフトウェア開発が必要で、さらに10カード側にシステム利用料を支払わなければなりません。導入後も定期的に必要なシステム維持更新費用は、特に中小会社にとって大きな負担となります。


 これに対してクレジットカード決済は、ICチップのIDを読み取り、決済データはサーバーで管理するため、システムの構成ははるかにシンプルです。クレジットカード決済なので加盟店手数料はかかりますが、地方の中小バス事業者で導入が相次いでいることからもコスト面の優位性は明らかでしょう。


 では交通系ICカードは先細りになるのでしょうか。結論から言えば、およそ25年前の技術で作られた現行システムは遠からず姿を消していきます。JR東日本が導入を進めるセンターサーバー式の新型SuicaやQR乗車券はタッチ決済と同様、IDを読み取ってサーバー上で処理する仕組みであり、すべての乗車券システムはこの方式に収斂していくのでしょう。


 問題は、地方の中小事業者がそこまで耐えられるかです。JR東日本ですら導入途上であり、他社への展開はまだ先の話。設備更新のタイミングとの兼ね合いもあり、今後も地域交通系カードの存続、全国交通系ICカードの片利用を断念するケースはほかにも出て来そうです。