大和証Gがあおぞら銀を持ち分法に、519億円の割当増資引き受け
梅川崇、谷口崇子
2024年5月13日 15:53 JST 更新日時 2024年5月13日 16:43 JST
梅川崇、谷口崇子
2024年5月13日 15:53 JST 更新日時 2024年5月13日 16:43 JST
大和証券グループ本社とあおぞら銀行は13日、資本業務提携を結ぶと発表した。あおぞら銀が実施する第三者割当増資519億円を大和証Gが引き受ける。大和証Gの出資比率は15%超となり、あおぞら銀は持ち分法適用会社となる。
発表によると両社はまずウェルスマネジメント(富裕層向け事業)、不動産関連事業、企業の合併・買収(M&A)、成長企業支援の4領域で具体的な連携を協議していく。大和証G傘下の大和証券が長年、あおぞら銀の主幹事を務めている関係でさまざまな協業の可能性を以前から協議していたとしている。
同日の決算会見であおぞら銀行の大見秀人社長は「成長につながる相手との連携は常に模索していた」と説明。「銀証連携サービスで日本経済の成長を取り込む」と語った。大和証Gの荻野明彦社長とは以前から面識があったといい、「気心知れた中で話が進んできた」とも述べた。
あおぞら銀の前期(2024年3月期)の連結純損益は、米国オフィス向け不動産融資への追加引き当てなどで499億円の損失と09年3月期以来の赤字決算に陥っていた。
また、あおぞら銀を巡っては今年2月、旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンスが5%超の株式を共同保有していることを開示。3月5日には保有比率を8.92%まで引き上げたことを公表し、短期間に急速に株式を買い集めたことが注目を集めた。
今回の増資によって、大和証Gが旧村上ファンド系を上回り事実上の筆頭株主となる。
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(あおぞら銀社長のコメントを追加するなどして記事を更新します)
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