東証大引け 日経平均は3日続落 2カ月ぶり3万8000円割れ、半導体株に売り
国内株概況2024年4月17日 15:38
17日の東京株式市場で日経平均株価は3日続落した。前日比509円40銭(1.32%)安の3万7961円80銭とこの日の安値で終えた。終値で3万8000円を割り込むのは2月14日以来。米国の利下げ後ずれ観測による米長期金利の上昇から株式の相対的な割高感を警戒した売りが幅広い銘柄に出た。午後にオランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングが発表した2024年1〜3月期決算で売上高が市場予想を下回った。半導体製造装置の需要拡大期待が後退し、取引終了にかけ関連銘柄には売りが膨らんだ。
ASMLの1〜3月期決算では将来の売上高につながる受注額も市場予想を下回った。また、4〜6月期の売上高見通しも市場予想以下だった。半導体と製造装置需要の先行きに対する懸念からレーザーテクやアドテスト、スクリンなど関連株が取引終了にかけ下げ幅を広げた。岩井コスモ証券の林卓郎投資情報センター長は「半導体世界大手の台湾積体電路製造(TSMC)の決算を18日に控えていることも警戒感を強めた」と話した。
日経平均は自律反発狙いの買いが先行し、朝方は上昇する場面があった。ただ、買い一巡後は次第に売りに押される展開だった。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は16日、金融政策について「必要な限り現在の引き締め的な水準を維持する」とインフレ抑制に時間がかかると発言し同日の米長期金利が上昇した。国内債券市場でも長期金利が上昇傾向にあることから足元のバリュエーション(投資尺度)の水準を維持するのが困難との見方が強まった。
東証株価指数(TOPIX)は3日続落し終値は33.96ポイント(1.26%)安の2663.15だった。JPXプライム150指数は3日続落し、13.57ポイント(1.16%)安の1154.53で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で4兆5024億円、売買高は17億7851万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1388。値上がりは226、横ばいは38だった。
ファナックやダイキンが安い。トヨタ、丸紅、みずほFGも売られた。一方、レゾナックや三菱重、川崎汽は買われた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕