今から約20年前の2005年に勤務校は女子高校では生徒を集められずに共学化しました。
当時は普通科以外の学科を新設したり、中学募集を再開したり、制服を替えたりとしましたが、新入生徒数は増えずに共学化した次第です。
ずっと女子校でやってきた学校が共学化するときは、教職員からも心配の声が多く上がりました。
例えば、放課後暗くなってから男女が階段下に潜んでいるのではないか?
不純異性行為問題が増えるのではないか?
しかし蓋を開けてみれば、想定していた問題発生は皆無でした。
冷静に考えると、幼稚園、小学校、中学校まで共学できた生徒たちの多くは高校も共学が当然と考えており、女子だけの学校、男子だけの学校に入ることの不安の方が勝るのだと思われます。
さて、現在、女子生徒を主な入学対象としている短期大学が募集において苦戦しています。
都内においても老舗女子短大である大妻短大の定員充足率は52%です。
共立女子短大においても200名の入学定員に対して164名しか入学していない状況です。
この両大学は学部は辛うじて定員を充足していますが、数年後にはさらに募集が厳しくなることも予想されます。
昨今、募集に窮している女子大学として跡見女子大学の名前を聞くことも多くなってきました。
在籍学生数や入学学生数は各大学ホームページから確認可能です。
文学部(コミュ) 入学37名(定員110名)
マネジメント 入学24名(定員80名)
観光(コミュ) 入学17名(定員80名)
心理 入学97名(定員120名)
全ての学部が定員を充足していないようです。
これは、跡見に限ったことではなく、Fランク大学と言われる大学も学生募集は大変厳しい状況のようです。
募集に困ってくると、募集定員を減らして定員充足率を高める策を取ることも多いようですが、それも一時的な対策にすぎません。
跡見の不人気さは、1,2年次は東京ではなく新座で学ぶことがネックです。
共立女子大学、東京家政大学などは10年以上前から全て都心キャンパスで学ぶことに切り替えているわけですから、決断の遅さを感じてしまいます。
大学を共学化するのか、大学の募集を停止するのか、それとも他の手段を考えて生き残っていくのかは、外部の人間からすると興味津々です。
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