安らぎと戒め

仏像と花と山と写真を楽しみます

里山を守る集落の人々

2012年04月03日 16時31分33秒 | 日記

 この季節になると、例年熊本の俵山に翁草を観に行くことにしているが、先日の報道で「和石地区田園の景観を守る会」が
「翁草観察会」を行うことを知り、昨日(4月7日)参加した

 翁草はキンポウゲ科の多年草で、絶滅危惧植物に指定されている  花弁のように見える6個の萼片の外側には白い毛が
密集しており、逆光に輝く  長さ約3cmの鐘形の花が下向きに咲いた後、多数の種子がつくと上向きになり、その先端に白く
長い綿毛がある果実の集まった姿を老人の頭に例えて翁草という  和石地区では「オネッコ」というそうだ

 かつて翁草が自生していた草地は、農業に関わる手入れにより維持されていたが、近年は草刈などの維持管理が行われな
くなったこと、開発が進んだことや、違法な採取などにより、激減している

 和石地区は、「和石地区田園の景観を守る会」の前田会長さんをはじめ集落の皆さんが栽培放棄地の草刈や、その周辺の
藪の伐採により日当たりの良い環境を整備するなど、植生の保護と里山の活性化を図っている  これらの努力により、地域
には翁草の他にゴマシオホシクサ、サツマアザミ等々多種類の植物が保護されている

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