ダンナのぼやき

あられダンナの日々のぼやきです。
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『エイリアンズVS.プレデター2』

2007-12-28 23:59:57 | 映画
今日は“仕事納め”。

今年は例年になく次から次に色んな事があり、正直言えば心身共に厳しくギリギリだったが、結果的には物事はポジティブな方に向かっている…と思う(苦笑)。
今はそれで満足だ。

そんな自分なりの充実感を持ちながら、仕事帰りに『AVP-2』を観てきた。

前作は興行的な成功を収めながらも、「エイリアン」・「プレデター」シリーズの両方のファンから予想以上の凄まじい批判を受けた。
個人的には前作も大好きだが、前作を否定するファンの気持ちも判るのは事実。

要は勿体ぶったストーリー展開や演出は不要だった、僕たちが観たかったのはSF・ホラー映画史上最凶最悪の怪獣同士による「怪獣対決」が観たかったのだ。

先のシリーズを無視したエイリアンの生態や、宇宙最強の勇者であるプレデターの設定に「成人の儀式」と言うのは蛇足だったかと思う。

「儀式」は「儀式」でも、それが「成人式(劇中の「彼らは未成年なの?」って台詞には正直萎えた:笑)」ではなく、何百年か周期で開催される、一族最強の勇者を決める儀式であったなら、その為の“仇敵”としてエイリアンが登場するなら心情的には納得も出来た。

何より前作はあまりに「エイリアン(それも「2」)」贔屓の作りだった(笑)、どちらかと言えば「プレデター」寄りの自分としては納得出来ない要素も多々あった。

そんな中、まさかの『AVP-2』ではありましたが、コレが期待通り前作の“反省”を生かした傑作と言えるので満足。
ただ、決して万人受けする様な作品ではなく、非常にマニアックでハードコアな作品であり、前作以上に観た人の賛否両論がハッキリ別れるだろうかと思う。


(注意!:ネタバレ爆裂!!)


本作はとにかく凄まじい勢いでストーリーが展開する、この獰猛かつ怒涛の疾走感は正にデス・メタル!

前に触れたが冒頭の5分で状況説明、その後は今回の舞台となるアメリカの田舎町にて人間側の主要人物が紹介される。
刑務所帰りのダラス、そのダラスの弟でヘタレなリッキー、イラクからの帰還兵であるケリー、平和な田舎町の保安官モラレス、これらの登場人物が順番に登場し、その関係を判りやすく紹介する。

その後は爆発的な勢いで繁殖するプレデリアン率いるエイリアン軍団と、始末屋ウルフとの壮絶な死闘が展開、平和な田舎町は阿鼻叫喚の地獄と化し、出てくる人物は片っ端から惨殺されていく。

前作ではスカーとアレックスの共闘があったが、本作のウルフは人間に協力など決して求めない。

エイリアンやそれに襲われた人間の無残な遺体は、秘薬により文字通り跡形も無く消される。
「始末屋」の名の通り、証拠はしっかりと消し去っていく。
プレデリアンとエイリアンの抹殺と言う自らの任務に忠実で、そこに巻き込まれる哀れな人間の犠牲者には目もくれない。

徹底したプロフェッショナルぶりが超カッコ良い!
そう言った意味では、本作は明らかに『プレデター』寄りの作品かと思われる(お馴染みの“治療シーン”まである)。
 
本作の目玉であるプレデリアン。
終盤までその姿をしっかり確認する事は出来ないが、ある意味新たな凶悪なモンスターの誕生かと思う。
滅茶苦茶強い上に、コイツのより合理化された“繁殖方法”がエグい!!
何と妊婦に直接“種”を植え付け、チェスト・バスターが大量に腹を喰い破って誕生する。
よくも、こんなアンモラルなモンスターの設定に、メジャーの映画会社がよくOKを出したものだと驚く。

本作が長編デビューとなるコリン&グレッグのストラウス兄弟。
演出的に目立った派手さは無いが、根がマニアである事が丸判りな細部に拘った手堅い演出には好感が持てる。

それにしても…本作はかなり強烈にグロい(笑)。
メジャー配給の作品としては、多分コレが限界だと思える位の残酷・グロ描写が満載されている。

とは言え、そのせいか本作がかなりカットされているのが判るの痛い。

強烈かつ悪趣味な残酷・グロ描写を全面に打ち出し、エイリアンとプレデターの対決をメインにし、アップ・テンポの展開を優先した結果、各キャラクターの説明や描写はバッサリ排除されている。

ケリーが帰還兵でありヘリの操縦が出来るのが何故判った? 何より予告篇にあった機関銃を乱射するシーンも削除されている。

この辺り、もう少し説明を足した方が終盤は更に劇的に盛り上がっただろう。

コレはDVD化された時の“お楽しみ”か?!

何はともあれ本作の最大のハイライトは、ラストのウルフとプレデリアン決闘だろう。

やたらとヒーローっぼく“決めポーズ”をしまくるウルフ、怪獣らしく巨大を轟かせながら圧倒的な強さを見せるプレデリアン。
正に肉弾戦とも言える両者の激突は、『エイリアン』・『プレデター』シリーズのファンなら納得だろう。

それにしても本作で『AVP』シリーズは終わりだろうか? あの意味深なラストを観れば、次でしっかりと完結しそうな気配する。

決して万人受けする作品ではない、だが『エイリアン』・『プレデター』シリーズのファンならば楽しめる事が間違いない楽しめる傑作だと思われます。


 “敵”の狙いは我々ではなかった、そうですね…ユタニさん?




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