だからちがうんだってば.

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OIR (続々)

2011-12-25 16:05:51 | 経済学
気鋭の開発経済学者のhkonoくんの宸襟を悩ませてしまった2段階最小2乗法でのOIR(ORT)問題ですが,Sargan統計量を用いる検定を,(1) 一致性は保証されているが効率的ではないかもしれない推定量と,一致性はないかもしれないがもしあったら効率的な推定量を比べるDurbin-Wu-Hausman検定のようなものと考えるか,(2) GMMで最小化される距離がゼロと等しいかどうかを調べるHansen検定のようなものと考えるか,で「少なくともひとつの外生性を満たす操作変数うんぬん」という文言に違和感を持つかどうかの差が出るらしい,ということのようです(計算方法はよくわかってないけど).2段階最小2乗法は線形GMMの特殊形(条件付き分散均一の仮定)と考えられるので(2)じゃん,と僕は思っていたのですが,教科書によっては(1)のように解説していて,ついでにこの検定の検出力が高くなかったりすることもあるらしいです.うーん.

ま,実際上は(?),さんざん言われたように,外生性について制度やデータの特性から説得的な議論を展開しつつ,ORTも併用でがんばる,というのが,応用屋さんの戦略です.あとは査読者が説得されるかどうかですか.査読者は神ですからな.あはは.


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