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詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

嵯峨信之『小詩無辺』(1994)を読む(42)

2020-02-29 09:19:09 | 『嵯峨信之全詩集』を読む

白い馬

ぼくはいつも日蔭でひとを愛する
だまつていて
自分をあざ笑う言葉をいたわつて

 この詩にも「言葉」がでてくる。「自分をあざ笑う」を、別のことばでいいなおすと何だろうか。
 「それからどうなのよ」と問われて、

わたしには分からない

 という「答え」がある。この「分からない」が「自分をあざわらう」かもしれないと思う。「あざ笑う」は否定だが、「分からない」のなかにも否定がある。そして、その否定のなかには、肯定すべきものがある。それを「いたわる」のだ。
 否定する力があることを肯定する。




*

詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
『誤読』販売のページ
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私あてにメール(yachisyuso@gmail.com)でも受け付けています。(その場合は多少時間がかかります)

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