目覚め
わたしも舌の上に立ちつくして
ひどく疲れたから
転り落ちたい
「舌の上に立ちつくす」とは、語りつづけること。そのことを「疲れた」と嵯峨は書き、さらに「転り落ちたい」とつづける。どこへ? 地上へ、ではない。
咽喉のように
そのまま真直ぐに姿を消したい
自分の肉体のなかに「消える」。ことばを飲むのだ。でも、これは「目覚め」ではなく、眠りだろう。
目覚めは眠りのあとにしかやってこないことを嵯峨は自覚している。
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詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
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