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詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

嵯峨信之『OB抒情歌』(1988)(44)

2019-12-12 08:31:54 | 『嵯峨信之全詩集』を読む
* (われは海に住む青銀の飛び魚)

きみは空に咲く一抹の雲の花

 「ぼく」と「あのひと」から、「われ」と「きみ」へと呼称が変わっている。この詩は、こうつづく。

あこがれて飛びはすれど
落ちてはかなしもとの寂しら

 描かれるのは「われ」のことだけである。「きみ」はどうなったか書かれない。そして、「われ」の描写には、意味がわからないわけではないけれど、いつもとは違うことば(ふるめかしいことば)がつかわれる。
 「かなしも」「寂しら」
 直接的な「響き」がない、と感じるのは私だけだろうか。










*

詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
『誤読』販売のページ
定価の下の「注文して製本する」のボタンを押すと購入の手続きが始まります。
私あてにメール(yachisyuso@gmail.com)でも受け付けています。(その場合は多少時間がかかります)

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