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女性たち

じゃあ,次。
女性たち,ね。

現在,ふかえりと青豆の二人が登場しているが,
まったく人数が足りていない(笑。

ふかえりも青豆も,
実はこの小説の中では

求心力によってどんどん外側へと
追い出されていく人たちのような気がする。

まず,ふかえりだが,
この人は,〈ガイド〉役かな。

村上春樹の世界では,
主人公が地理的移動を強いられるが

それを強いる〈ガイド〉というものがいる。
途中までの,同伴者が。

ふかえりは,その役割かな。
いま,会わせたい人がいるといっているのが

親族のだれか(姉とか弟とかになるのか)で,
そのひとが「空気さなぎ」の真の作者であるのだろう。

編集者の小松がしかけようとしていることが
すでに仕掛けられたあとで,

ふかえりはすでに,
仮の作者なのであると予想しておこう。

そして,そのこともじつは
小松は知っている,と予想しておこう。

青豆は,びみょーだなあ(笑。
このひとは,〈処刑者〉の役なのだが,

それは村上春樹の世界では,人間の闇を深め,
光の輝度を上げるための存在となる。

だから,彼女が中心的な役割を果たす余地はない(笑。
ないのだけれど,必要だから出てきたんだろうなあ。

じゃあ,こうしよう。
天吾くんが,窮地に陥る。そして,

そこを認めてしまったら,そうやって生き延びても
もう自分は自分でなくなってしまうという事態になる。

そこに彼女は招かれ,
神聖にして犯されるべきでない自己への殉死を選ぶか,

または,
倫理なき自己の延命を選ぶかを執行役として存在する,と。

まあ,そんなところで(笑。




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