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アポリネールの詩法へのうたがい(笑。


7月の詩人はアポリネールなので
「地帯」を辞書をひきながら読んでいるけど、

なにが驚くって、
2行目の

「パリの羊飼だね、エッフェル塔。ほら、面倒みてあげな、街の橋たちがめーめー鳴いてるぜ」(私訳)
ってところだね。

1行目は
「ついに、きみは、この古くさい世界にあきあきしたね」なのに

いきなり、
エッフェル塔が羊飼あつかいになるんだよ。

で、また
3行目に

「きみはギリシャローマの時代にはあきあきだ」というのがきて、
「自動車は古くさいのに、宗教だけが真新しい」とくる。

ふーむ。
この展開の速さがアポリネールっぽいが、

では、それはどこからきたか。
アポリネールという人は

アイディアが斬新なので、現代的。
オレの予想では、

「地帯」は
二つの詩を混ぜた、と見るね。

ひとつの詩は、
「私はこの世界のうんざりした、ギリシャローマにあきあきだ」というのがあって

そのほかに
「パリの新しさも農村の匂いがする。

 フランスはいつまでたってもカトリックの長女だ」的な詩があって
そのふたつをひとつにしてみたらどうだ?と

アポリネールに閃いた気がする。
象形的な東洋の文字みたいに

詩を書いたらどうなるか?と閃いたみたいにね。
そういう、賛同者が少ない道をひとり行くアポリネールの孤独が

オレにはしみる。
その当時、フランスで近くにいても

たぶん、オレも「あいつは変だからほっとこw」と思った気がする。
すまんな、

アポリネール(笑。

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