札幌のクリスチャン鍼灸師

札幌市中央区山鼻地域、石山通沿い側で、脈診流による経絡治療専門の鍼灸院をしています。

鍼灸の治療効果の一面を現代医学的に

2016-08-06 11:17:46 | 医療・健康
これまでも何度か新潟大学の安保徹(アボトオル)先生の理論を紹介した事がありましたが、これは鍼灸の治療効果の一面を現代医学的に説明がつくので、今回また書いてみました。
安保理論を簡単に私の理解で書いてみますと、まず自律神経は交感神経と副交感神経の二つに分けられます。
理解しやすいように書きますと、交換神経は睡眠していない時に働く神経で、副交感神経は睡眠時に働く神経となります。
そして、交感神経が優位の時は白血球の中の顆粒球が増え、副交感神経優位の時は白血球の中のリンパ球が増えますが、この顆粒球とリンパ球のバランスが大事なのです。
季節や時間帯によって変動はありますが、通常の白血球の各成分の割合は、顆粒球が54~60%、リンパ球が35~41%、マクロファージが約5%となっています。
現代はストレス社会と言われますが、このストレスが交換神経優位の状態になり、顆粒球が増えます。
顆粒球の寿命は二日から三日だそうで、その顆粒球が死ぬと活性酸素を発生させ、それが癌をはじめとした各疾患の原因となる分けです。
また、リンパ球は癌細胞を攻撃しますので、リンパ球が減ると癌に対する抵抗力が落ちる事にもなります。
睡眠不測で働いたりする事は好感神経優位となり顆粒球が増えます。
悩み事などで不眠になったりする事も、交感神経優位という事です。
ですから、休む時は休み、睡眠を取る時はきちんと睡眠を取り、交換神経の緊張を和らげ、副交感神経とのバランスを保つ事が、今日では大事な事です。
また、食事においても、穀物野菜を中心にする事は副交感神経を優位にします。
そこで、鍼灸をはじめとする代替療法の多くは、副交感神経の働きを高める事になり、その意味からも免疫学の立場で治療効果が説明できるとの事です。
ですから、安保先生は代替療法の研究団体からの口演依頼が多く、引っ張りだこだそうです。
この様に、もっと鍼灸治療に対する理解が一般の人達に深まる様、安保先生の様な、鍼灸を含めて代替療法に理解がある医師が、もっと増えていただきたいものです。
実際当鍼灸院に、安保先生が書いた本を読んで、鍼灸治療に関心を持ったという事で、来院された患者さんもこれまでいました。
感謝です。
ちなみに先生は、私が所属する、経絡治療による鍼灸の研究団体である、東洋はり医学会の本部例会で、外来講師として公演をされた事があります。
録音ではありましたが、私も聴きました。
札幌で行われた先生の公演にも行きたかったのですが、残念ながら時間が取れませんでした。
なお、2007.10.26に、安保先生がラジオに出演した時の事を書いてます。↓
http://blog.livedoor.jp/shinqroom/archives/52384424.html
最近このように自律神経と免疫力の関係が、メディアでもよく言われるようになりましたが、元々安保先生が言い始めたと、私は理解しています。
10数年前から私は聞いてましたが、ようやく一般メディアでも聞かれるようになったように、私は感じてます。
 (↑以上、2013年10月24日に書いたものを、少し書き加えるなどして、また載せてみました。
http://blog.livedoor.jp/shinqroom/archives/52385012.html





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