札幌のクリスチャン鍼灸師

札幌市中央区山鼻地域、石山通沿い側で、脈診流による経絡治療専門の鍼灸院をしています。

つぼは効くところではない

2024-07-27 08:34:08 | 医療・健康
よく
「○○に効くつぼは・・・・・?」
とか、
「この病気にはどのつぼが・・・・?」
などと聞かれると、正直私は戸惑ってしまいます。
鍼灸師が治療に使用したつぼに対して、素人が押すだけなどして効くとでも思っているのでしょうか?
それだとわざわざ鍼灸治療など受ける意味がなくなります。
じゃぁ鍼をして効くなら、そこらの針金でもそのつぼにぶっ刺せば効くのでしょうか?
あるいは灸をして効くなら、そのつぼにタバコの火でも押し付ければ効くのでしょうか?
そんなバカなと思う人も多いかとは思いますが、単純に
「あのつぼは丸々に効く」、
「このつぼは丸々に効く」
ということは、
素人が単にそのつぼを押す・そのつぼに針金をぶっさす、タバコの火をそのつぼに押し付けるなどすれば効くということに繋がりませんか?
江戸時代の医者であった後藤艮山(コンザン)は、

つぼは治るところでも効くところでもない。
その治療家が直すところ、効かすところである。

という名言を残しているそうです。

福島弘道著
「経絡治療要綱」
第13章 取穴の補瀉
2 治療点としての経穴
2.生きて働いている経穴の取り方
より

われわれ鍼灸氏は鍼灸でつぼを運用するに当たって、単にぶっさしたり火を押し付けたりするのとは訳が違い、それ相応のテクニックを有して鍼や灸を施しています。
特に現代医学的な鍼と違い、われわれ経絡治療家をはじめ古典派鍼灸は、
補法(気を補う)

瀉法(気を散らす)
などの微妙なテクニックをそれぞれのつぼの状態に合わせて使っています。
にも関わらず、メディアでも、よく番組で鍼灸師が出演するなどして、その様な事が取り上げられます
その鍼灸氏が言う、東洋医学的な概念は正しいことを言っていたりはするのですが、にも関わらず
「このつぼは○○に効くから、指で押したらいい」
みたいに言っていたりします。
ネットでその鍼灸師の事を検索してみると、それ相応に良い経歴だったりします。
鍼灸臨床家としての知識を有しているのですから、安易に素人みたいに、
「つぼを指で押せば効く」
などと、それも大手のメディアの番組で言うのは止めて欲しい、正直私はそうおもってます。
064-0912
札幌市中央区南12条西10丁目1-18
グットビル 202号室
鍼灸ルーム ハピネス
TEL: 011-511-7576
ホームページ
http://www16.plala.or.jp/shinqroom/


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