外教生活 in 中国山東省濰坊-淄博-泰安-済南&北京=>故郷へ

北京五輪の翌年(2009年)からの外教(外国籍教師)生活と地元での留学生との触れ合いを綴っています。

地元出身の学生

2014年05月11日 | 日記
5月11日(日) 曇りのち晴れ

昨日午後からここ淄博には珍しい本降りの雨が降りました。

昨夜、地元淄博出身の3年生から食事に誘われ、韓国料理がある学生食堂で夕食を
共にしました。

この韓国料理屋では1人20元で焼肉食べ放題を土曜日に実施しており、それに誘おうと
したのですが、「肉は好きではない」の一言であっけなく却下。彼女が食べたがって
いたのはオムライスでした。
後でよくよく聞いたら、肉と言っても豚肉と鶏肉が好きではなく、牛肉なら食べると。
さすがに20元で牛肉は望めないですね・・・。
肉の種類もあまり多いとは言えませんでしたが、なかなかの人気でした。
いつか機会を見て他の学生と試してみようかと思います。

この2学期に入ってから学生と食事を共にしても、食べ終わったらそのままお開きにする
ことが多かったのですが、昨日は食べ終わった後もずっと話を聞いておりました。
主に彼女の家庭環境と卒業後に何をしたいかという話です。

彼女はこの市内からバスで30分ほど行った場所に実家があり、そこはこの淄博の古い街
として観光地にもなっており、そこの焼餅という日本でいう煎餅がこの淄博のお土産品に
なっています。

彼女には兄が一人いて、大学卒業後にアメリカのボストンに留学し今でも現地で仕事を
続けているのだそうです。
彼女は卒業後にボストンに遊びに行きたいのだそうですが、ビザの関係で難しいと。
中国語で探親、日本語で言えば主に帰省と訳されますが、この場合は家族に会いに行く
その為のビザが申請できないのだとか。
というのも、彼女曰く、彼女の戸籍は祖父母の戸籍に入っているのだそうです。
詳細は尋ねなかったのですが、一人っ子政策の弊害かと思われます。
地方によっては複数の子供も許されますが、地方によっては第二子以降は罰金を徴収
されることがあるそうで、その回避策ではないかと推測できます。

彼女の両親が旅行ビザを申請しようとしたところ50万元(約700万円)の残高証明を
求められたそうで、断念せざるを得なかったという話です。かなり厳しいですね。

ボストンへ行くのがダメなら卒業旅行で北海道に行きたいと。
こちらでヒットした北海道ロケの映画の影響で北海道は大人気です。

彼女、話していてちょっと抜けているところがあるというか、天然というか
彼女がこの大学と学部を選んだ経緯を話してくれていたところに、なぜ日本語を選んだ
のか質問したところ、高校時代の友達のアドバイスだったそうなのですが
「今は日本語を選んだことを後悔している」とポロリ。
「それって、教師を目の前にして言うかね」と言いましたら笑っておりました。

その友達のアドバイスは日本語かフランス語だったのだそうですが、家から近いからと
選んだこの大学にはフランス語が無いため日本語を選んだのだとか。
何故、日本語を選んで後悔しているのか?理由は単純
「日本語は難しい」と。

「外国語なんてどれも難しいよ。ましてや英語が苦手なのにフランス語なんてできると
思う?」と尋ねたらまたも笑っておりました。

おそらく、日本語をさほど難しく感じないのは韓国人くらいのものでしょう。

ちなみに彼女の祖父は彼女が日本語を選ぶことに反対だったそうです。
田舎町になればなるほど反日ドラマの影響は大きいですから仕方のないことですね。

彼女の故郷には日本のシチズンの工場があるそうで、可能ならそこに就職したいそうです。
この7月にN1に合格できるかどうかは微妙ですが、推薦状は書いてあげようと思って
います。
コメント
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