けんきゅうきろく(と、あともうひとつ)

レアル・マドリー、リーガエスパニョーラ関係の、なんとなく気になるニュース。

お家が遠い

2008-02-28 21:29:25 | football
飛行機は空を飛ばない
水曜日の夜、カンプ・ノウで国王杯を戦ったバレンシア。ミッドウィークということもあって試合は22時キックオフ、終わった時は0時過ぎとなりましたが、予定ではそのままバレンシアまで飛行機で帰ってくることになっていました。

のはずでした……が。なんと霧が発生し飛行機が飛ばない状況に。結局バレンシアは週末までバルセロナに残ることを決めました。幸か不幸か、土曜日はモンジュイックでエスパニョール戦なのです。無理に飛行機を飛ばしたりしたらエルゲラが泣くと思うのですが、安全が第一ですから仕方ありません。家に帰れるつもりだった選手たち、お疲れ様です。バルセロナに残るといってもすぐには選手を収容するホテルが手配できず、選手たちがホテルに到着したのは朝5時だったそうです。本当にお疲れ様です。


07/08 Copa del Rey Semifinal Ida
FC Barcelona 1-1 Valencia CF



国王杯セミファイナル第1戦、フエラで得点も挙げての引き分け。しかも相手はバルサ、カンプノウ。次はメスタージャで、勝てばいいし0-0でもファイナルに進める。

しかし得点経過が、
バルセロナ:チャビ(90+3)
バレンシア:ビジャ(70)

先制したのに後半ロスタイムで追いつかれてしまいました。もっともこれは、直前にあったエトオのハンドを主審(イトゴンことイトゥラルデ・ゴンサレス)が取らなかった点が大きかったようで、MARCAは「もうひとつの手がバルサを救う」、elmundo.esの「バレンシア、エトオの手に怒る」・・・と、まあそんな顛末です。しかもASによれば、ボールポゼッションは65%:35%、シュート数に至っては29本:2本。これでも90+3分まで0-1で持っていけたのは、ヒルデブラントの存在が大きかったようです。弾いた、セーブした数は17本、ASのEl Crack!になっております。

とここまで書いてなんですが、もちろん放送は見ておらず記事いくつかとASのデータしか参考にしていませんので、なんとも評価のしがたい状況ではあります。最後に惜しい失点をしてしまった(しかもどうも自分たちの責任ではないらしい)のは悔やまれますし、いくらフエラのバルサ戦とはいえやられすぎだろうという気もしますが、上にも書いたとおりトーナメントの試合でフエラ第1戦を1-1は上出来かと思います。国王杯が取れれば、リーガの順位に関係なくUEFA杯出場権は確保できます(狸の皮)。悲惨なシーズンになっている中で、なにかしら達成できるものがあればいいと思います。

追加:メッシが一言
「エトオはわざとやったんじゃない」
やっぱりハンドだったのか…。


許されるか許されないか

右端でマドリーのユニを着ているのは、RFEF(スペインサッカー協会)会長のビジャールです。彼は元々マドリディスタなのだそうです。真ん中で「E CEREZO」というユニを見せているのは、おなじみアトレチコ・マドリー会長のエンリケ・セレーゾです。間に挟まれているのはもちろんマドリーのカルデロン会長。

1:同じ街のライバルクラブのユニフォームに名前まで入れて持っているなど何事か。
2:友好な関係を保っているということで良いじゃないか。

さてどっち。MARCAのコメンタリを見る限り、だいぶ意見白熱といった感じです。
エンリケ・セレーゾの名前を入れたユニフォームはマドリー側が用意したものだと推測できるのですが、個人的にはマドリー側(もしくはカルデロン)は気が利かないな~、と。友好関係にあるのはいいとしても、名前を入れたユニをプレゼントしたらセレーゾ会長もそれをつき返すことなんてできないだろうし、マスコミに漏れてしまえば大騒ぎになることくらい想像がつきそうなもんだ、と思うわけです。次のビセンテ・カルデロンでエンリケ・セレーゾが野次られないように祈っておきます。

兆し

2008-02-27 22:34:15 | football
ここ数日の展開を、MARCAの見出しを中心にまとめてみましょう。星の数は記事の読者の評価です。MARCAなので、バレンシアというよりはマドリーを中心としたスペイン語圏のサッカーオタクの評価と考えたほうが良さそう。

25日:ソレール、会長職の辞任を真剣に考える。★4.5

25日:バレンシア、ソレールの辞任を否定。★2つ

26日:ソレール、アルベルダとの交渉を望まない。★2.5

26日:ソレール、ソリアーノ(バレンシアで2番目にたくさん株を持ってる人)、ビジャロンガ(テレフォニカの元会長)、クラブの将来について話し合う。★5つ
    ビジャロンガがソレールの持つ株式を購入するのではとの噂。

26日:ソレール、ビジャロンガとバレンシアを売ることについて交渉したとの話を否定。★3つ

27日:ソレール・ファミリー、バレンシアを売りに出す。ソレール自身が保有するバレンシアの株式(36.4%)の売却(すべてではないようですが)について合意に至った模様。★4つ


今夜は国王杯なので大きな発表がすぐにあるというわけではなさそうですが、何かが変わるかも、という雰囲気が出てきました。
ところで、モリエンテスが行方不明です。

27日、追加
ビジャロンガ氏、ソレールと株の売買の話はしていない、クラブの将来の構想について話し合っただけだと通知。

なんだー。

なんとしたものか

2008-02-25 22:24:14 | football
スコアを書く元気も起きないので、


呆然とする3名の画像に強く共感(なんかこの世の終わりを見たって顔だ)


ええ、同じ気分でした。
朝のバタバタ忙しい中で、ようやく決まったロッベンのゴールに「よし」と一安心……次の瞬間、愕然。あの瞬間自陣ゴールまでひたすら走り、最後に無理とわかりつつも空しくタックルを仕掛けたのがグティだったというところにまた悲しみが新たにされます。よくがんばった偉いよ。0-0 <empate>さんから頂いてきた本日の名言は、

ホセ・マリア・グティ「オレたちゃ4歳児なみの知能しかなかった・・・」
ガブリエル・ハインツェ「叫んだのに誰も気がついてくれなかった。無力だった・・・」


春の訪れなど忘れ去られてしまったかのような空しさです。

あの瞬間確かにレフェリーの動きは不可解で、オフサイドなら間接フリーキックだということを示すためにきちんと手を上げていたのかとか、副審も旗を上げていた気配はなかったとか疑問が残ります。そしてダウデン・イバニェスは「ん、ま、いっか」って感じで走り出してるし。それはミヤトビッチも怒るだろう(アンヘル・トーレス会長とけんかしたらしい)。
しかしスペイン各紙はレフェリーの微妙な動きよりもマドリーの選手たちの間抜けっぷりに焦点が当てられています。MARCAなんてレフェリーの採点は10点満点で9点で、記事がトップにあったときの見出しには「De infantiles:幼稚な」。曰く、

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レアル・マドリーはヘタフェの前に、サンチアゴ・ベルナベウで0-1と敗れた。フットボール史上忘れられない不合理なやり方で。ロッベンはゴールを決めチームメイトたちはコーナーフラッグのところへ祝福に行った。しかしラウルのオフサイドによってこれは無効、しかしマドリーの選手たちは気がつかない。ベレンゲルがこの失態に気づき、すばやくボールをリスタートしてカスケーロへ。グティとエインセは対抗しきれず、ウチェにパスが通って白い惨劇が完成した……。

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まあこれは悲劇といえば悲劇、マドリー以外のクラブのファンにとっては大爆笑なわけですが、事故だと思って忘れましょう。

が、問題はそこではない。前半、試合を支配しながらゴールが奪えなかった。ショッキングな失点とはいえ、たった1失点を盛り返せなかった。ここのところ勝てないでいる試合での印象ですが、ミドルシュートが増えているがそれが正確ではないこと、ラウルやファン・ニステルローイがエリア内にあまり良い形で入っていけていないように見えること、サイドに戻ったセルヒオ・ラモスがあまり良さそうではないこと、失点・逆転されるとメンタルが下向きになることなど、何点か気になることがあります。ロビーニョが戻ってきたら少しは変わるでしょうか。
シーズン中の谷間だと思えば仕方ないと思うところもあります。2ポイントしかないけどまだ首位ですし、シーズンもまだだいぶ残っているし。グティやカンナバーロなどまたも負傷者が出てしまった点は気になるところですが、とにかく切り替えて次の試合までじっくり調整してください。


このときのロッベンはもう気づいていたんだろうか…



脱線:オスカー・ゴーズ・トゥ
今年のアカデミー賞で、作品賞、監督賞、脚本賞、助演男優賞を受賞した「No es pais para viejos:ノーカントリー」。その助演男優賞の受賞者ハビエル・バルデムはご存知のとおりスペイン人の俳優さん。
この人の出ている作品で私が唯一見たことがあるのが「Mar Adentro:海を飛ぶ夢」です。尊厳死がテーマの重い映画なのですが、美しいガリシア地方の自然、カルロス・ニヌェスのケルト/ガリシア音楽、海へ向かう映像と重なるNessun Dorma…と、非常に印象に残るすばらしい作品です。
さらにフットボールファンとして目ざとく気になったのが、映画の中でごくわずかな時間映る、試合のテレビ中継。よーく聞いていると「カルピン…ミチェル・サルガド…マウロ・シルバ…」と実況が。今は懐かしいガリシアダービーなのでした。

裁判

2008-02-23 03:11:59 | football


現地時間22日金曜日10時から、予定通り裁判は行われました。約6時間ほど。結末はどうなるのか、いつ出るのかなどよくわかりませんが、裁判官はとりあえずは和解を勧告しているようです。
各証人が証言した内容もいっぱい出ていますし、総括的な記事もあちこちにありますが、というかありすぎてどうまとめたら良いのか。とりあえずいつもお世話になっているMARCAlas provincias 12を参考に。


裁判には多くの人たちが出席することになりました。ソレール、クーマン、バケーロ、ミゲル・アンヘル・ルイス(ほぼ元SD)、オスカル・フェルナンデス(バレンシア・メスタージャ監督)、その他フィジコなど。選手はアルベルダはもちろん、アルベルダ側の証人として名前が挙がっていたビジャ、ビセンテ、ホアキン、シルバ、さらにカニサレス、アングロ。おそらくクラブ側が選んだと思われるのが、エルゲラ、モレッティ、モリエンテス、アリスメンディ、カネイラ、モラ、マルチェナ、バラハ。全員が証言したのかどうかはわかりません。MARCAでは、選手の中ではエルゲラ、モラ、アングロ、カニサレスが証言を行ったと書いています。

アルベルダの発言の要約(これだけということはないと思いますが)。
●この裁判こそが自分がフットボールを続けていくための唯一残された道だった。
●この裁判は、人々が真実は何だったのか見るためのものだ。ソレールとクーマン、どちらも私に理由を話さなかった。
●(両者での和解について聞かれ)それこそが私が当初から試みてきたことだった。私たちの意思は常に話し合いに向いていた。
●この裁判は金の問題ではない。むしろ問題は、彼らが私をほかのチームに行かせようとしなかったことだ。
●裁判前の交渉は、主に経済面ではほとんど合意に達していた。しかしチームが移籍不可チームの条項を付け加えたため交渉は決裂した。
●(裁判の争点のひとつが、戦力外措置が一時的であるかどうかにあることに対して)戦力外の措置が一時的でないとすれば、それはつまりクーマンが初日から嘘をついたことになる。さらに彼は決定の理由を言わないのだから。
●この裁判には勝ちも負けもない。ただ真実が知られることだ。


ソレールの発言の要約
●アルベルダはチームの中で切り離されてはいない
●クーマンが3人を戦力外にすると決めたことを12月17日に聞いた。理由はロッカールームの問題を解決するため。クーマンは当初「2試合外す」と言っていたが、その後「永久的に」と考えを変えた。
●和解交渉に当たり、スペイン内のクラブへの移籍を許可しない条項を入れた


クーマンの発言の要約
●(ソレールの発言に対し)当初から戦力外は永久的だった
●これはスポーツ上の決定。自分はただベストのチームを作るため、若い選手たちを使いたかった。
●アルベルダは、ほかのチームメイトと同じトレーニング施設を使ってトレーニングをしている。
●代表戦で、レベルが維持されていることは証明されている。
その他いろいろ言っているようですが、とりあえずここまで。


カニサレスの発言「私はピッチの中にいたい、しかし悲しいことに私は今ここにいる」
(自身、アルベルダ、アングロが戦力外通告を受けたことについて質問され)「彼らは公には周知の事実について質問している。私は監督が私に対して言ったこと、同様に公式にこの裁判の場で話したこともわかっている。私は、私が既にプレスカンファレンスで述べたことを繰り返した。
誰もが、ロナルド・クーマンが私たちに言ったこと、私が彼に対して言ったことを知っている。(ソレールが、クーマンがこの決定は一時的だと言った、と陳述したことに対し)私はそれを聞いていないし、それを信じてもいない。監督が公式に話をするときにそう言ったとは思えない。そう言ったということを、私は見つけられていない」




交渉

2008-02-22 06:10:38 | football
ご存知のとおり今はスペイン現地時間では夜で、こちらが寝ている間にも現地ではあれこれ事態が動いています。ちゃんと載せたいのに時間がないので、ものすごくざっと。

裁判まであと12時間
アルベルダとバレンシア、いまだに裁判の回避について合意に至っていないようです。裁判は現地時間で金曜日の10時から。サロムスポーツ部門副会長は、裁判開始まで交渉していくつもりのようですが、和解交渉もここまで長引いてしまえば合意に至るのは難しいかもしれない。なにしろ水曜日に5時間、木曜日も何時間も交渉しても合意に至っていないわけですから。問題点は移籍に関する完全な自由をバレンシアが認めたくないことのようです。つまり2日前の記事で書いた、「冬の移籍期間中にバレンシアはアルベルダに自由な移籍の権利を与えず、特に国内のバルサ、マドリー、アトレチコ、セビージャ、ビジャレアルへの移籍は不可としていましたが、今回の話し合いによりアルベルダに移籍先のクラブを選択する自由が与えられる模様」は私の訳し間違いというか理解不足で、バレンシア側としては直接のライバルである「バルサ、マドリー、アトレチコ、セビージャ、ビジャレアルへの移籍」はさせないという意思、それに対してアルベルダ側は完全な自由を求めている、そこに合意の一致に至らない点があるようです。
戦力外の要らない選手だって思っているんだから、どこに行こうが、直接のライバルに行こうが、怖くもなんともないでしょうにね。

アルベルダは昨日の練習で、おそらく戦力外通告以来初めて、チーム全体と一緒にトレーニングをしたそうです。Tvviの映像では、ビセンテとストレッチをしてクーマンから白いビブスを受け取ったり、ホアキンとふざけたり、他の選手たちと一緒に写真を撮ったりしているアルベルダの様子が流れていました。笑顔もあった。チームメイトたちとの関係が良好なのはうれしい一方で、これも裁判で「皆と一緒の扱いですよ」と言うための見せ掛けなんではないか、という…やっぱり穿った見方もしてしまいます。
裁判まであと12時間、まだ回避の可能性は残しつつ対決の覚悟も決めなければいけなくなってきました。


紅白戦で勝利した白ビブス組で記念撮影



ラウルとアラゴネス
日本時間の昨夜、日付が切り替わるころ見つけたのが「18時からラウルとルイス・アラゴネスが会見をします」というニュース。突然に。いったい何事かと思いつつ就寝したわけでありますが、その会見内容。こちらも時間がないので怒涛のようにざっと…と、ラウルの発言部分しか読む時間がありませんでした。きれいで正しい全体訳は、goal.comとかスポナビあたりに期待。

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ラウルと代表の関係について常に大騒ぎされ議論の嵐になることから、今回の会見はラウルから連盟を通じてルイス・アラゴネスに申し出があった。

ラウル
多くの時間をかけて考えた。僕は、代表はすばらしいものでEUROを4ヵ月後に控えすばらしい仕事を成し遂げようとしている。だから代表のどの試合でも真実ではない情報を通して皆に見られているのが辛い。それで僕は、何も深刻なことは実際には起こっていないのだから監督と話し合おうと決めた。
僕たちの関係は明らかに監督と選手というもので、現在代表チームはうまく行っている。後ろを振り返る必要はなく、ただ前を向いていくこと。なぜなら僕がいてもいなくても代表はあるのだから。代表と監督が進んでいくためのサポートを。
非常に厳しく難しくなってきているけれど、僕はまだ希望を持っている。でも推測はやめてほしい。
私たちは話し合い、あらゆることにとってベストなものになるようにと信じている。

一方アラゴネスの発言は、ラウルの状態はどの選手にも起こりうるがラウルはメディアの注目を集めやすいこと、他の選手に対するのと同様ニラウルにも代表へのドアは開かれていること、など。


続くかも。ちゃんと読んでないのにはっきりは言えませんが、この期に及んでもアラゴネスの発言は相変わらずいけ好かない内容のような気がします。

内容と結果

2008-02-20 23:07:24 | football

ここまでは良かった


07/08 UEFA Champions League First Knockout Round 1st-leg
AS Roma 2-1 Real Madirid C.F.

ローマの得点:ピサーロ(24)、マンシーニ(58)
マドリーの得点:ラウル・ゴンサレス・ブランコ(8)

結果は2-1での敗戦。しかし2試合トータルで考えればまだ前半を終わったところ。アウェイゴールも1点取っているので、次はベルナベウで失点せずに勝てば良い。いや、失点しても2点差つけて勝てば良い。不可能な目標ではないし、1stレグを2-1で落としたチームが2ndレグでひっくり返して勝ち抜けという構図はよくあること。気を引き締めて次に備えてほしい。

……うーん。ベティス戦と同列に語れるものではないですが、早い時間に先制し、畳み掛けるチャンスがあったのにそれを逃し、追いつかれ逆転され、イライラしつつも終了。というのが2試合続いてしまったのが、どうにも嫌な感じです。
確かに内容が悪かったわけではなかった。良いプレイ、良い攻撃はあちこちに見られていたように思います。例えばロッベンの2、3人程度ならするっと交わしてしまうドリブルのキレ、これでロビーニョが戻ってきたらどうしよう、というような仕事振りでした。怪我さえなければリーガでももっと前からこれが見られたかもと思うと実に惜しい。
この試合ではローマ右サイド、つまりマドリーの左サイドの方が攻めが容易だったらしく、先制点はこちら側から。ロッベンとトーレスのワンツーパスで縦に抜け出し、ロッベンがマイナスのクロス、グティがエリア外からシュートしたところをラウルがエリア内で触ってコースを変えてゴール、0-1。消えている時間もありましたが、ラウルのエリア内での反応の良さ、前線での動きはやはりさすがでした。中盤はガゴもディアラもグティも、守備もするし攻撃にも参加するし、とよくがんばっていました。ボールが良く回ってポゼッション率も上がり、攻撃のチャンスを狙っている時間が長かったように思います。結果につながらなかったけれど。

そして2失点。1点目はクロスをケアして守備陣が引き、2列目から入ってくるピサーロにつく選手が誰もいなかった。見事にぽっかりスペースが開いていました。2点目は最終ラインを押し上げかけたところで、エインセがボールを持ったトッティにチェックに入る…も、こける。あがりかけた守備陣があわてて戻るもののマンシーニにパスを通され、ゴールを許す。復帰戦がCL決勝トーナメントでCB、ではさすがにエインセもきついところもあったでしょうか。以前にも書いたかもしれませんが、守備の人が簡単に飛び込んだりタックルしたりするのをリーガではあまり好まない(というか交わされておしまい)印象があります。間合いをとってディレイさせられたら良かったかなあと思います。

あと何点か気になったところを。セルヒオ・ラモスは久しぶりのラテラルでしたが、少し雑な印象。というか思ったとおりにプレイできていないという感じがしました。そのせいか途中でアマリージャをいただいてしまい2ndレグの欠場が決定。現在のレギュレーションでは遅かれ早かれ、なので仕方ないか。贖罪のつもりか、特に後半のセルヒオ・ラモスはエリア外からのシュートを積極的に打っているのが印象的でした。惜しかった。
エリア外からのシュートといえばガゴ。ローマの守備が堅く思ったようにエリアの中に入れない、パスが通せない状況で、ガゴにはエリア外からシュートを打つチャンスがいくつもありました。しかしほとんどが上に大きくそれる。これはとにかく脚の筋肉、特に大腿部付近の筋肉がしっかりつかないとうまく抑えたシュートが打てないのではと思います。そんなふうな話を、脚フェチの倉敷&金子氏がしていたような…リーガがJSkySportsだった時代に。抑えた力強いミドルが打てるようになれば、よりピボーテとしての価値が高まります。まだまだこれからです。
それから川勝男塾はバチスタが好きらしいです。

結果だけ見れば「勝てる可能性もあったのに」と惜しい気持ちが残るものの、勝ち抜け間ではまだ半分残っているし試合内容も評価できる。選手の試合後コメントも、良い試合ができたこと、次で勝ち抜けを決めることなどが語られていました。ただベティス戦と合わせれば連敗したことになるだけに、週末のベルナベウでのヘタフェ戦では勝利することが必須。そして負傷者が1人でも多く1日でも早く戻ってくること、それでまたチーム状態を上げていけるだろうと思います。


ディフェンス数人を交わしていくロッベンのドリブル

欧州再開

2008-02-19 21:31:21 | football
0-0さんで指摘されていますが、やっぱり変だと思ったんですよ昨日画像を見たときに。ディ・ステファノの功績を讃えるための銅像除幕式で、

正装のカピタンたち。


×…左端だけ。スウェットはないだろ、ガゴ。



欧州
UEFA杯に遅れること約1週間、CL再開です。本日より決勝トーナメントが始まります。今週のスケジュールを、面倒くさいのでマルカからそのまま持ってきました。

Mar-20:45 ROMA - R. MADRID
Mar-20:45 LIVERPOOL - INTER
Mar-20:45 SCHALKE 04 - OPORTO
Mar-20:45 OLYMPIACOS - CHELSEA
Mie-20:40 CELTIC G. - BARCELONA
Mie-20:45 FENERBAHCE - SEVILLA
Mie-20:45 ARSENAL - MILAN
Mie-20:45 O. LYON - MANCHESTER U.

マドリーの試合は本日。
ベティス戦でマルセロが負傷し召集を外れました。その代わりエインセが復帰。いまのところバックラインにはミゲル・トーレス、エインセ、カンナバーロ、セルヒオ・ラモス、と入るようです。ミゲル・トーレスならマルセロよりは守備力が上がるかなというのと、病み上がりエインセの復調状態が気になったりしていますが、セルヒオ・ラモスの右ラテラルは久しぶりなので期待したいところです。楽しみだな。
中盤は、バチスタ-グティ-ディアラ-ロッベン、というMARCA予想もありますが、より新しい情報ではガゴとディアラのドブレ・ピボーテに、グティを前目に置いて、ロッベン、ラウル、ファン・ニステルローイと配置する可能性が高いようです。


バレンシア続報
las provincias、それに続いてMARCAなどでも出ていますが、今週金曜日に迫ったアルベルダとクラブ間での裁判について、クラブ側からアルベルダに審理を避けられるよう話し合いの申し出があったようです。仮病のソレールの代わりに現在クラブの表の顔を勤めている副会長のサロムが、月曜日にパテルナでアルベルダに接触。副会長はカウンセラー(相談役?)を伴い、他にペーニャ(ファン組織)の会長が立会い。というかこのペーニャの会長が今回の会談の機会を設けたようです。アルベルダの代理には、個人的な観点から同席せず。
話し合いの結果、両者ともに交渉の意思はあるとのこと。冬の移籍期間中にバレンシアはアルベルダに自由な移籍の権利を与えず、特に国内のバルサ。マドリー、アトレチコ、セビージャ、ビジャレアルへの移籍は不可としていましたが、今回の話し合いによりアルベルダに移籍先のクラブを選択する自由が与えられる模様。また残っている契約(3年+オプション1年)の解除にあたり、バレンシアは契約期間の給料の支払いあるいは契約解除金などの金銭負担が考えられるわけですが、これに関してもアルベルダ側からの要求の減額があるようです。
要するに、金曜日の裁判を回避できる可能性が出てきたこと、回避の条件としてアルベルダの自由移籍といくらかの手切れ金で手打ちになるのではないかということ、です。


ざっと読みなのでディテールが誤っているかもしれませんが、大意は合っているのではないかと思います。
裁判まで1週間をきったところでバレンシア側から和解を申し出てきたということは、おそらく裁判になったらバレンシア側は勝てないと踏んでいるのではないかと推測されます。もしこのまま裁判が回避できたとすると、それは3人が戦力外になった真の経緯が語られないということを意味する…と考えてもしまうのですが、アルベルダにとっても他の選手にとっても良いことではないかと思います。審理の場にどちらかの側で証言しなければいけないことがどれだけ負担か、あることないこと中傷するような発言が出ないとも限らない。こんな状態のバレンシアでは、アルベルダをはじめ戦力外になった3人がクラブに残る道はないでしょう。となれば、できるだけ良い形で出て行ければいい。和解で済むのならそれが良いんだろうと思っています。

おまけ:モリエンテス
今日のバレンシアは休養日でしたが、負傷者たちはリカバリトレーニングを継続中。モリエンテスはプールでのトレーニング。ピッチに出てくるのにはまだまだかかりそうです…。

あれから1週間

2008-02-17 07:05:01 | football
放送前ですが、結果について触れています。放送まで情報遮断したい方はセルヒオラモスから下はご覧にならないようにお願いします。
追:負傷者情報を下のほうに追加(20時)



07/08 Liga Espanola 1a division Jornada 24
Real Betis Balompie 2-1 Real Madrid Club de Futbol

ベティスの得点:エドゥ(31)、パボーネ(35)
マドリーの得点:ドレンテ(6)

負けました。負けです。負け負け。

先制点は、2試合連続のドレンテ。ガゴから右のロッベンにパスが出て、ロッベンがボールを持ったままラインを突破し折り返し。中央でバチスタがつぶれ、ファーサイドにいたドレンテが詰めてゴール。きれいに決まりました。ラウルを追い越して中盤が前へ前へと飛び込んでいくのは前節同様。20分くらいからだったと思いますが、右にいたロッベンが左に、左にいたドレンテが右に。試合内での判断なのかシュスターの指示なのかわかりませんが、何度か惜しいチャンスも作れていた。失点するまではマドリーがボールを支配し、余裕で勝ちそうな雰囲気もあった。
しかし、失点。右サイドでグティがしっかり詰めなくて、なんだか気が抜けてるな緩いなと思っていたらパボーネかな、縦に持っていかれ、折り返され、エドゥがカベッサ。競っていたのはマルセロなんですが、実に見事に競り負けまして……。
2失点目も似たようなものです。またも右サイド深くまで攻め込まれ、サルガドがよく着いていたんですが何回も切り返されて振り切られてしまいます。誰かサポートに行ってやれよ…そばで見てただけのグティとか、特に。上げられたクロスには中でパボーネが合わせ、ゴール。競り合っていたのに競り負けたのはまたもマルセロ。サルガドがサイドでくらいついてる間に時間があったわけですから、中はもう少し落ち着いた体勢でいると思ったのに……。

失点後は完全に落ち着きを失ってしまいました。ハーフタイム後もネガティブな空気はあまり回復せず、ボールは持っているものの決定的なチャンスは作れず、交代策もたいして奏功せず、ずるずると最後まで…。逆にまたイケル様のおかげで2失点で済んだような部分すらありました。

ま、ニステルローイが後半途中から出場して元気だったこと(入ってすぐに、ポストに当ててしまう惜しいシュートがあった)、ラウルも少しは休めたことくらいは良かったこととして挙げられるかもしれません。ネット観戦だったので、テレビ画面でちゃんと見ればもっといいところもある…かも。ないかも。

火曜日にはCLローマ戦。今週末のローマはマドリーとほぼ同時刻に試合を行い、ユーヴェに1-0で敗れています。負けちゃった同士、仲良くがんばりましょう。マドリーの左SBはミゲル・トーレスかエインセでお願いします。


追加:ラウル負傷
ラウルは77分にバルボアと交代しました。少し休めた…のではなく、負傷交代だった様子。MARCAによると、試合中に左脚大腿筋膜張筋に強い打撲を受け急遽交代、今日改めてメディコの診断を受けるとのこと。CLが迫っています…。

忠誠心

2008-02-17 00:36:54 | football
バレンシア
モリエンテスも含むベテラン選手たちが、クラブからアルベルダの裁判に証人として召還があれば応じ、陳述する場合の方向性についてまで知恵をつけられたのが木曜日。金曜日には、若手選手やバレンシアに加入して間もない選手たちもバレンシア側の弁護士に呼ばれたようです。ヒルデブラント、アレクシス、サニー、アルビオル、アリスメンディ、マタ(マタは前日の8人に入っているというニュースもありましたが、前日は7人だったというのが本当のようです)。元々そういう予定だったのかもしれませんが、クラブの思惑通りには進んでいない様子が伺えます。ASには、「選手たちはアルベルダに対抗して陳述することを拒否した」という記事が。これによると、
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クラブ側の弁護士は「アルベルダはクラブから切り離されてはいない(つまり戦力外として追い出しにかかってるのではなく通常どおり扱っていますよ、というクラブ側に都合の良い内容)」と陳述する人間を見つけられていない(ファン・ソレールと親友のカネイラを除く)。前日のベテランたち(モリエンテス、エルゲラ、バラハ、モレッティ、マルチェナ、エドゥ)との交渉における失敗の後に再び、証言の方向付けをする目的があったが、バレンシアの弁護士はほとんど受け入れられなかった(また彼らの多くが加入して間もないこともある)。この結果バレンシアの弁護士たちは、選手たちの証言は、アルベルダの現在の状況が極めて正常であるというバレンシア側の意向に、沿わないだろうと考え始めた。

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選手がクラブの意向に沿った証人となることを拒否しているという記事はASだけで、信用できる内容かどうかはまだわからないのですが、多くの選手(ASを信じるならカネイラ以外)は、アルベルダの現状、クラブの措置に同意していないことを示しているのではないかと思います。記事の後半にはクーマンの態度についても書かれているのですが、これは理解できなかったので割愛。

もうひとつ、関連すると思われる記事をlas provinciasから。
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木曜日にクラブ側の弁護士事務所に呼ばれ、裁判で証言を求められた場合の陳述の方向性を教えられた選手たちのうちの何人かがアルベルダに対し、穏やかな気持ちでいるようにと伝え、もし証言に召還されることがあれば率直に証言することを保証した。

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最終的にどの選手が証人として呼ばれるのか(このままでいけばクラブ側の証人はカネイラかと思いますが)わかりませんし、証人になるにしてもならないにしてもストレスフルなことだとは思いますが、クラブの意向に丸め込まれない、正直な気持ちを持っている選手がいるということを嬉しく思います。今のアルベルダやカニサレス、アングロがおかれている状況が正常だと主張するクラブ。クラブへの忠誠心は、そんなばかげた意向に唯々諾々と従うことではない。気持ちがあるならば、苦しんでいる仲間にこそ向けてほしい。


気を引き締めて
来週の半ばにはCLが再開するため、今節は土曜日にマドリー、セビージャ、バルサが試合を行います。例によって某WOWOWがまったく努力のカケラもみせないので、土曜はライブでバルサの試合のみ、マドリーは明日放送です。

マドリーはフエラでベティス戦。ファン・ニステルローイやミゲルトーレス、さらにはサビオラも、負傷者が無事に復帰し召集リスト入りを果たしました。フランスとの代表戦以来、指を痛めていると報道が出ていたイケルも、試合出場には問題ない様子。その一方でまたも負傷者が出てしまいました。どんなトレーニングをやったのか知りませんが、スネイデルが肋骨を骨折し、全治4週間~6週間。長期離脱になってしまいました。最終ラインに続いて中盤も徐々に品薄状態になってきつつあるのが怖いところです。これからCLが再開して忙しくなっていくのに(予定では最後まで忙しいのです)。

ファン・ニステルローイが復帰できたものの、CLローマ戦を見越してベティス戦ではとりあえず温存、先発は先日の7-0の時とほぼ同じで行くようです。というのが既にMARCAに出ているのです。試合開始20分前くらいになるまで一応スタメンはわからないことになっているのですが。
イケル;サルガド、セルヒオ・ラモス、カンナバーロ、マルセロ;ガゴ、ドレンテ、バチスタ、ロッベン;ラウル
「ほぼ同じ」というのは、ロビーニョではなくドレンテがスタメンに入っているため。大勝の後は…というのはよく言われることで、気を抜かずしっかり勝ってCLに弾みをつけてほしいところです。試合は本日2月16日20時、日本時間17日4時キックオフ。

消息、経過

2008-02-16 07:46:18 | football
消息
例によってモリエンテスの負傷がどの程度なのか、わからないまま1週間が過ぎていきました。バレンシア公式では「左足裏の外傷、理学療法士の治療を受ける」と書いてあるのみ。
一方で14日付けのlevante emvによると、「モリエンテスは回復を早めるために、マルバロサ(Malva-rosa、Malvarrosa)でトレーニング」と出ていました。マルバロサとはこんなところです。

名前のとおりピンクがかった素敵なビーチ。負傷箇所への負担を減らすためでしょう、砂の上でトレーニングを行っているとのことです。当然ながらヘタフェ戦もアウト。


経過
2つ前の記事で、バレンシアの法廷闘争について何かわかることがあれば、というコメントをいただきました。ここまでアルベルダの訴訟問題を取り上げていないのは、記事を見ていて気が滅入るから…という理由も大きいのですが、もうひとつ、記事を読んでいて意味がよくわからないというのがあります。フットボール関係のスペイン語ならざっと見てなんとなく意味は取れますし、機械翻訳で少々変な英語になっても理解できる。が、法律用語が入った文章は英語になってもまったく理解不能。よくわからないままできてしまいました。
審問まであと1週間。とりあえず理解できている範囲でここまでの経過をまとめました。

1)2月22日(金)10時よりアルベルダ対バレンシアで審理(意見聴取、口頭弁論)が行われる。
2)アルベルダは12月に戦力外通告を受けた。しかしバレンシアとの契約はまだ4年半残っているため、移籍する際には移籍金が発生する。
3)アルベルダはバレンシア側に契約解除を要求。これはおそらく、クラブ側からの急な戦力外通告でベテランであれば、移籍金を満額支払おうというクラブはそれほど多くはなく移籍交渉も円滑には行かないためと考えられる。
4)また契約の途中で契約を打ち切る場合には違約金が発生する。これがアルベルダの場合6000万ユーロほど、日本円で100億円近い。違約金が多額に設定されているのは、契約途中で他クラブにより良い条件で引き抜かれたりしないようにするため。
5)アルベルダは、バレンシア側の一方的で急な戦力外通告、しかもその理由の説明が一切ないことから契約の中途での打ち切りに当たるとして、違約金を支払うよう要求。
6)バレンシア側は、契約解除をアルベルダ側が求めるならばそれはアルベルダ側の都合による契約の中途での打ち切りに当たるとして、アルベルダ側が違約金を支払うよう要求。
7)アルベルダ側がバレンシア側を訴える。
8)アルベルダ側は証言者として出廷するように、ビジャ、ビセンテ、ホアキン、シルバに依頼。
9)またクーマン、バケーロ、フィジカルコーチなども証言予定。
10)ソレールは出廷しなくて済むように画策したらしいが、たぶん出廷することになる。
11)バレンシア側は、バラハ、カネイラ、マルチェナ、エドゥ、モラ、モレッティ、マタ、エルゲラ、モリエンテスに、証言の要請があった場合には応じるよう依頼。

ここまでがニュースとして報道されている内容に、多少私の解釈を加えたものになります。最後11番の項目は、木曜の夜に出た記事(MARCAASlas provincias)。バレンシア側の弁護士の事務所に上記の8名が呼ばれ2時間にわたって話し合いが行われた。内容としては、バレンシア側として証言するように召還があった場合にはどのように陳述をすれば良いか、具体的にはバレンシア側の立場として「アルベルダはクラブ内で不当な取り扱いを受けていない」という内容の証言をするように、というもの。8人の中の誰が新聞記者にこの「秘密の会合」の内容を教えたのか、もちょっと気になるところです。

アルベルダ対クラブ側だったはずの法廷闘争は、選手たちの多くが巻き込まれる方向に様相が変わってきました。クラブ側は、アルベルダ側が召還を公表した4人の選手以外から、主だった選手、ベテラン選手を根こそぎ呼び出したことになります。現時点では誰を召還するかはまだ正式に決まっておらず、審理の3日前までに決まるもののようです。
クラブ側も必死なのはわかりますが、汚いな、と。アルベルダが仲間である選手に証言してほしいと依頼するのと、クラブ側が選手たちに依頼するのとではだいぶ意味合いが違う気がします。なにしろクラブ側は選手たちの雇用主ですから。クラブ側の証人として召還されたらクラブ側に不利な発言はしにくいだろう、ヘタな発言したらどうなるかわかってるよな…なんて意図があるのでは、と穿った見方をしてしまいます。もちろん選手たちは真実を話すだけですが、どちら側の証人として立たされるかでロッカールームは二分されてしまう。

プロフェッショナルだといっても、この裁判に召還され証言を要求され、アルベルダとクラブとの争いに巻き込まれることが彼らの本分であるフットボールにプラスの影響をもたらすことなんてありえないでしょう。なぜこんなことになったのか。私個人の意見として、アルベルダ側の要求は間違っていないと考えています。ある程度ベテランの域に入った選手を戦力外にするのなら契約解除やより移籍しやすい金銭交渉に応じるケースは、通常のクラブであれば珍しくないからです。冬マーケットの直前に突然の戦力外通告をして選手の価値に傷をつけ、しかも移籍の便宜を図らない。突き詰めていくとクラブ側の対応の悪辣さが際立つように私には見えます。

ちなみに審理の翌日は土曜日、レクレとの試合は20時キックオフです。

ロナウド

2008-02-14 20:49:05 | football
ロナウド負傷のニュースを知って、とてもショックです。最初にニュースの見出しを見たときはまさかそんなに酷いことはないだろうと思ったのですが、左膝の膝蓋腱を完全に断裂し現時点では復帰まで9ヶ月~1年間の見込み。映像はさすがに見る勇気がありません…。
ロナウドが最初に膝を痛めたのはオランダ時代。この時は2ヶ月で済んだ。輝きを見せたバルセロナ時代を経て、ロナウドはインテルへ。ここで彼は最大の負傷を負う。99年に膝を負傷し手術を経て一旦は復帰したものの、復帰した試合で再び同じ箇所を完全に断裂……しかし、ここまでは彼の右膝の話です。今回は左膝、それも再び完全な断裂。
今のロナウドの年齢で、膝以外のフィジカルの状態も良くなかったという現状では、確かに引退の危機と言われるかもしれません。それでも2000年に再び右膝を痛めた後、ロナウドは手術と長いリハビリに耐えて復帰しました。2002年のW杯も取ったし、マドリーではご存知のとおりゴルドだの何だの言われながらも、一瞬のスピードやGKを交わす技は健在で得点を重ねた。ここで終わりになどならずに、また戻ってこられるように。そう願っています。

ネコ

2008-02-12 23:28:00 | football
バレンシアの試合を書かないのは愛想を尽かしたからではありません。まだ前半15分までしか見てないのです。結果も知っているしハイライトも見ちゃっているんですが。試合を全部見終わるころには次節が始まりそうです。


強さの秘密
マドリーのチーム状態が良いときは、たいてい各現地紙が「調子の良さの秘密は」なんて感じで雰囲気が良さそうでかつくだらない内容の記事を載せてくれます。20 minutosから、『強さの秘密はスープ』を箇条書きで。

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○選手たちは朝9時半にシウダ・デポルティーバに集合。皆で朝御飯。
○ロッカールームでのグループ行動はカペッロの時に始まったが、シュスターと技術スタッフたちがそれを実行させている。
○12時半にトレーニング終了。その後8割の選手たちが一緒に昼食を摂る、とスタッフ談。
○ドクターが毎日のメニューを考え、選手たちに食事をさせている。
○チャンスがあればスタッフたちが選手の自宅に家庭訪問して選手&奥様ともども栄養指導。
○温かいパスタとスープ、これこそが回復の源であり怪我を避けるエネルギーである。らしい。
○禁止:油脂の多いロールパンや肉、魚。クリーム。
○ディアラはサーモンが好き。
○カンナバーロはパスタが好き。
○ブラジリアンとアルヘンティナ。肉こそ彼らの情熱である。が、オランダ人たちと同様に栄養状態は良い。
○スペイン人はパスタと白米。
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だそうです。スペインのパスタについては倉敷さんがトラウマになっているようですが、カンナバーロが食べているくらいなら不味くはないんじゃないだろうか。それともレアル・マドリー食堂のパスタが特別に美味いのか。もしくはカンナバーロが、


慎重なのか暴言なのか
遂にこの人が言いました。イケル・カシージャス、ラウルとグティについて

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「僕なら(代表に)ラウルを連れて行く。毎日僕は彼とともに過ごしている。彼がどんなふうにトレーニングしているか、どんなふうにプレイしているか知っている。僕は監督に賛成も反対もできるけれど、自分の傷になるようなことを言うつもりはない。」
グティに関してもカシージャスは「この2年間で彼は自身の円熟したフットボールを見つけ出している。彼が良い時には、チーム(レアル・マドリー)も良いんだ」
「代表に関しても同じで、ラウルと同じように考えている。もしラウルを代表に連れて行くのであれば、グティも同じだ。しかしこれは監督が決めることだ」(後略)
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いろいろな意味でカシージャスらしいコメント、というのが率直な感想です。いまやラウルとセレクシオンという言葉を並べることはアラゴネス的に最大のタブーになっているのに、それを口にしてしまうカシージャス。基本的に品行方正な選手だと思いますが、昔から言うことははっきり言ってしまう人という印象があります。その一方で「自分の損になることは言わない」という慎重な一言も。これは慣用句で、スペイン語だと「no~tirar piedras sobre mi propio tejado:屋根に石を投げたりしない」、英語にすると「Those who live in glass houses shouldn't throw stones.:ガラスの家に住む人間は石を投げるべきでない」で、ちょっとニュアンスがうまく日本語になっているかわかりませんが。一見、「僕は余計なことは言いませんよ」と煙幕を張ってるようにも聞こえますが、「ラウルと代表のことを口にする人間は代表で不利な目にあう」ということを暗に言ってしまっているようなもので、これもカシージャスらしいというか……ま、あくまでも邪推です。


髪の毛は奥さんが切っているらしい
サラゴサ戦で貴重な決勝点を挙げたプラシルは、月曜日にプレスカンファレンス担当だったようです。短くまとまっているのをMARCAから。
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プラシルは、自身のゴレアドールとしての能力に驚いていることを認めた。ヤロスラフ・プラシルは、サラゴサ戦で「ロヒージョ」の勝利に際しゴールを挙げた。彼はリーガ・エスパニョーラでのデビューとなっている今シーズンの、自身のゴレアドールとしての能力に驚いていることを認めている。チェコ代表でもあるプラシルは既に4ゴールを挙げてモナコ時代のアベレージを上昇させているが、これはオサスナでは2番目の成績で、唯一上回っているのはポルトガル人FWのエドゥアルド・フェルナンデス“ダディ”の6ゴールだけである。
「この6年間で、僕はリーグ戦で5ゴールしか挙げていないんだ。僕も同じように驚いているけれど、今は、プレイ時間があればもっと得点できるチャンスがある。」

ポリヴァレントなチェコ人選手は、この何試合かでの自身のポジションをより深めていける可能性を示している。
「真ん中でフォワードの後ろに位置するポジションは居心地よく感じている。でもそこではディフェンダーのプレッシャーがあるからプレイするのは容易ではないね。」
そしてプラシルは自身のサラゴサ戦でのゴールが幸運だったと認めた。
「でもそれがフットボールだ。一番重要だったのは、2連敗した後で勝ち点3を取れたこと。僕はチームを手助けした、満足しているよ。」

プラシルは次の日曜日、レバンテ戦の重要性を強調する。勝利できれば、オサスナにとって今シーズン初の連勝となるからだ。
「今はレバンテ戦に集中することが必要だ。とても決定的で重要な試合になるから。この先の何試合かに勝っていければ、アルメリアのように、順位表に変化を起こすことができる。僕たちにもそれができるよう挑戦していく。」

最後に プラシルはここ数試合でのチームの向上について説明した。「すべてがその場所にあること」。そして最近の3試合でオサスナが見せているレベルを維持していけば、この先問題はないだろうということを強調した。
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フランスではモナコで01/02シーズンから07/08シーズンの最初の4試合まで計121試合に出場し5ゴール(02/03の冬から半年はリーグ・ドゥのクレテイユに出向、14試合に出場0ゴール)。それがリーガ・エスパニョーラでは19試合で4ゴール。確かに見てるこちらだけではなく、本人もびっくりでしょう。


ネコ
オサスナついでに。シーズン開幕前に膝の十字靭帯断裂で全治6ヶ月だったネコウナムが、ボールを使ったトレーニングを始めたとのニュースがありました。見出しには「Neko y el balon se reencuentran(超訳:ネコがボールと戯れる)」。ネコウナム、略称はやっぱりネコなんですね。にゃー。


満腹

2008-02-11 13:16:41 | football
その前に

07/08 Liga Espanola 1a division Jornada 23
Osasuna 1-0 Real Zaragoza

オサスナの得点:ヤロスラフ・プラシル(45) ハイライト

プラシル、今シーズン4点目。モナコ時代は確かシーズン2点程度が最高だったと思うので、よくがんばってますね。というかやっぱりスペインの方がフランスに比べて点が入りやすいというのがあるかもしれない。リーグ・アンはフィジカルが強くまずは守備組織を、という印象がありますし、例えば昨シーズン、1節で行われる10試合のうち6試合が0-0ということがありました。最近点が入りにくいんですよね…。モナコでは中盤の左に入ることが多く攻撃寄りのボランチもやっていたプラシルでしたが、オサスナでは同じ左でももう少し前目というかより攻撃に関わる役割を任されて、それが結果にでているということかもしれません。
ところでプラシルは、1月20日に筋肉を負傷し3~4週間の離脱と言われていました。確かに今節はあれから3週目なのですが、実はプラシルはミッドウィークの代表戦にも出ていたという……2週間ちょっとですか。治りが早いのはいいですね、しみじみと。
(追加:後でふと思いついて調べなおしてみて、その前のバルサ戦に既に出場できていたことに気づきました。気が緩んでて見逃してました…。そうすると実質2週間で復帰していたことになるわけですね。丈夫なのは良いことです)



フィエスタ・グティ

07/08 Liga Espanola 1a division Jornada 23
Real Madrid C.F. 7-0 Real Valladord

バチスタ(8)
ラウル(30)
ロッベン(32)
ラウル(38=PK)
グティ(43)
グティ(61)
ドレンテ(79)

イケル+バックラインは右からサルガド、カンナバーロ、セルヒオ・ラモス、マルセロ、ピボーテにガゴ、右にロッベン左にロビーニョ、中にバチスタとグティ、トップにラウル、のスタメン。ルートがいないとか、ディフェンスラインがいっぱいいっぱいだとかで試合前は不安要素もあり、しかもその不安がぬぐえない立ち上がりでした。あちこちバタバタしているし、ロッベンはぎこちないし、中盤をボールが素通りして最終ラインまで届いてるし、マルセロはやっぱり軽いし、とかなり受身に回った状態。そんな中でも得点してしまえるのが、いかにもマドリーらしいところかもしれません。早い時間に、ロッベンのパスに反応したバチスタがそのまま突進しゴール、1点目。

先制できたのは良かったのですが、ロビーニョが負傷交代。ドレンテが代わって入り、結局右ドレンテ左ロッベンに中盤が変わります。また負傷者が増えたという不安感に、さらにバジャドリの優勢の時間が続く。これを断ち切ったのがラウルの得点だったように思います。ガゴからのボールをいったんグティに渡し、グティからはラウルが走りこむであろう場所にポンとパスが出てラウルもこれに呼応する。角度のないところから右脚で流し込み2点目。優勢に試合を進めていたのに点が取れないばかりか失点を重ねてしまった、というショックはだいぶ響いたのではないかと思われます。
その後はフィエスタとなりました。ラウルの得点の直後、グティのパスに最終ラインをギリギリで突破したロッベンがそのままボールを運び、3点目。めでたくリーガ・エスパニョーラ初ゴールを決めました。38分には、ロッベンからのスルーパスを拾おうとしたバチスタがアセンホと絡んできれいに倒れてペナルティをゲット。ラウルがこれを決めて4点目、「カピタン、シエテ・デ・エスパーニャ(スペインの7番)、ラウル」と場内アナウンスが入ります。ま、皆いろいろ思うところはあるわけですね。前半最後を締めたのが、グティ。右サイドのドレンテからのパスに呼応して前線に走りこんでいくのが、遠い方からロッベン、バチスタ、グティ。一番近いグティがボールを取り、他の選手の様子もちらっと見た後に自ら左脚でゲット、5点目。

後半はさすがに少しペースも落ちたし、バジャドリも勢いを取り戻すことはほとんどありませんでした。比較的早い時間にセルヒオ・ラモスを交代しディアラがCBに。入ってしばらくの間は、ディアラが出すパスがことごとくディアラに戻ってくるというか、他の選手たちがディアラにボールを触らせる、経由させるようにプレイしているのが面白かったです。ディアラのCBは……うーん、恐ろしいの一言に尽きる。ペペ早く帰ってきて。
その後入ったゴールは2つ。ロッベンからパスを受けたグティが6点目を入れ、グティのヘディングパスからドレンテがリーガ初ゴール、7点目。ラウルは例によって途中から中盤になり、2列目から他の選手たちが前線に突っ込んでいくという図式になりました。途中出場のソルダードは、さすがに久しぶりの15分間では短すぎたか。結果にならず残念でした。

バジャドリは純粋スペイン人チームというのが売りのようですが、これに関して偏見を持って言うと、引きこもることを潔しとせず攻撃に出るチーム。マドリーは引きこもるわけではありませんがカウンター的に得点を重ねていったところから見ても、相性が良かったんだろうなあと思います。

最後にもはや恒例となりつつある試合後の負傷者情報。途中交代したロビーニョは腹筋を痛めたようです。他にセルヒオ・ラモスが内転筋の過負荷、ディアラが足首を負傷。また1週間休養があるので後者の2人は間に合うと思いますが、ロビーニョが重いのか軽いのかは現時点で不明。来週のベティス戦を終えたら、ミッドウィークにはCLローマ戦がやってきます。現在の負傷者てんこ盛り状態からどこまで人が戻ってこれるかが重要になりそうです。

ベテランの様子

2008-02-10 01:30:58 | football
 

金曜日のトレーニニングでの様子です。楽しそうでいいですね。


ひとつ前の記事で「中盤の3枚は、ガゴ、グティ、バチスタ」と書いたとたんにグティは負傷しました。木曜のトレーニング中に左足を捻ったそうで、MARCAにも短い動画がありましたが、トレーニング場のピッチでしばし苦悶した後、ドクターに「足首がこうやってぐにゃっとなりましたんで」と説明してました。痛い痛い。
しかしそのグティ、一時期はバジャドリ戦への出場が危ぶまれていましたが、どうやら間に合った様子。今日のトレーニングでは無事に通常通りの全体練習をこなしたようです。とりあえずは一安心。

今回のグティの負傷のニュースを聞いて、そういえばグティは足首の負傷が多い気がする、と思いました。意外性のあるパスを自在に通すために足首が無理をしているのか、試合中にガチガチとタックルを食らうことで足首が疲弊して怪我しやすくなっているのか…なんて考えていたら、MARCAにも似たような一節が。

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このミラクルな回復具合はグティの足首の特性によるものだ。グティの足首は通常の人よりも柔軟で、それ故により負傷しやすく、だからこそ回復も早い。グティはマドリーにおいて相手チームからもっともファウルを受ける選手であり、実際もっとも狙われる部位は左足首だ。
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例えば相手にフェイントをかけて思いがけない方向にパスを出したりするとき、グティの足首は一瞬「え?」と思うような曲がり方をしたりします。基本的に過剰に痛がりなところもありますが、相手選手から足元をすくわれるようなファウルを頻繁に食らっているのも事実。そろそろいい年齢ですし、大切にしてほしいものです。

ということで当初の目論見どおりガゴ、グティ、バチスタの3枚中盤になるのか…というと、それはもう試合になってみなければわからないのですが、MARCAは「ガゴとディアラのドブレピボーテもありだろう」という予測をたてています。ラウルがファン・ニステルローイ的に最前線に張り、ロビーニョとイグアイン/ロッベンを右または左において、真ん中にグティ、そしてドブレピボーテと……ま、本当に先発が発表されるまではどうなるかわかりません。すべては試合をお楽しみに、ということになります。試合は日曜日の19時。

召集選手リストが既に出ています。
GK:カシージャス、デュデク
DF:セルヒオ・ラモス、カンナバーロ、ミチェル・サルガド、マルセロ
MF:グティ、ガゴ、ディアラ、バルボア、ロッベン、ドレンテ
FW:ロビーニョ、イグアイン、バチスタ、ソルダード、ラウル

全部で17人しかいません。さらにディフェンス登録は4人しかおりません。突然シュスターが「今日は2バックね」とか言わない限り、ギリギリです。トーレスもエインセも間に合いませんでした。メツェルダーは手術室行きが決まりました。あれだけ補強してこんなにあっぷあっぷだなんて……。無事是名馬(非ニステルロイ)、カンナバーロとセルヒオ・ラモスに最敬礼。


最後にそんなディフェンス問題に絡んで、ミチェル・サルガドについての記事をASから

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レアル・マドリーのディフェンダー、ミチェル・サルガドは、ベルナベウで配られる「Grada Blanca(マドリーのマッチデイプログラムらしい)」の中で、2週間前のビジャレアル戦で負傷交代する際に、サンチアゴ・ベルナベウのファンたちが彼に送った喝采について、「ベルナベウの観客の喝采が私を再び甦らせ、闘い続ける命を与えてくれた」と断言した。そしてこのクラブですごした9年間を振り返り、「自尊心を増し、同時に彼らのサポートを失わないようにする責任が増すものだ」と述べた。
またサルガドはレアル・マドリーのようなクラブでプレイすることは、チャンスやプレイ時間がチームのどの選手にも訪れるものなのだから、忍耐が必要であると理解している。「我々は、シーズンのある時期に来ればローテーションが重要になるようなビッグクラブに所属していることを理解している」。
一方でサルガドは、前節のアルメリア戦の敗戦が重要なものではないと示した。「あの敗北は我々が喫する初めてのものでもないし、最後のものでもないだろう。まだリーグ戦には多くの試合が残っている。そして我々は自分たちのペースを維持していかなければならない。」
最後にサルガドは、彼の大きな挑戦は、重要な目標のために戦いクラブのためになっていると感じることで自身のキャリアを終わることだと述べた。「レアルマドリーのために自分が重要な存在になり始めた時と同じ願いと夢を持って、ここで自分のキャリアを終えたい。」

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昨シーズン頃から先発の機会はぐっと減る一方で、観客からはブーイングを受けることも増えてきました。それでもマドリーに残って続けることを選択したサルガド。キャリアの終盤にあって厳しい時期を過ごしているとも言えますが、試合慣れしてきた最近は「さすが」の熱いプレイが攻守に見られます。ディフェンダー不足の今、ベテランの力が頼りになります。やり過ぎにだけは気をつけて。

五分の三

2008-02-07 22:52:23 | football

その後のモリエンテス
昨夜の時点では「足の裏って打撲するものですか?」と書いたのですが、どうも本当にしたようです。紅白戦中に、カンテラのカルレス君という選手と競り合っている中でその選手に足の裏を蹴られたのが負傷の原因だった模様…普段試合を見ていて足の裏を蹴飛ばされる選手なんて見た記憶がちょっとないのでなんでまたそんなことになったのか?という疑問はぬぐえませんが、ピンポイントでそんなところを蹴られて怪我をするなんて本当に不幸というか運がないというか。
症状が良好なのかどうなのか、現時点ではさっぱりわかりません。昨日の病院ではX線などの検査を受けて骨折や亀裂などではないことは確認できた様子。今日は休養を取り回復状況を見るようです。とにかく大事ではないようにと願っています。



五分の三
スポーツ紙というものは、勝手に監督の悩みを推測してあれこれと分析をしてくれるもので、今週のマドリー系スポーツ紙はマドリーの中盤構成の分析に余念がありませんでした。今週前半のものですが、MARCA辺りの記事を中心に。

現在のマドリーは4-4-2…ではなくあれはもう4-3-3と言っていいでしょうか。前の3は、トップコンディションであれば左からロビーニョ、ルート、ラウル。その中の誰かが調子が悪かったり故障したりもしくは休養となれば、イグアイン、サビオラ、ソルダード辺りが空席を埋めるのでまあいいとして、現在問題になっているのはその後ろの中盤3枚。優先順位が少し落ちるドレンテとバルボア、観察稀少性が増しているロッベンはとりあえず脇に置いて、中盤3枚の候補になるのはディアラ、ガゴ、グティ、スナイデル、バチスタの5人。

「ガゴかディアラか、それが問題だ」
守備的なピボーテは、ディアラかガゴか。アフリカ選手権の前までは、シュスターの1stチョイスはディアラでした。しかしディアラが不在の間、ガゴは十分な働きを示しチームは勝利を重ねていました。アルメリア戦はそのガゴが黄紙を溜め込んでしまいお休み。守る人がいなくなる…と悲鳴を上げかけたところに、マリがアフリカ選手権でグループリーグ敗退し、ディアラは週末直前にチームに帰ってきました。これでアルメリア戦に勝っていれば、再びディアラは不動のピボーテに戻れたかもしれなかったのですが、マドリーは敗戦。これで両者の立場はまた微妙なバランス状態になってしまいました。スピードにもある程度対応できフィジカルのしっかりしたディアラか、テクニックに優れキーとなるパスを出せるガゴか。
次節はベルナベウでのバジャドリ戦。敗戦を引きずらず良い流れを取り戻したいこと、カーサなのでより攻撃的にいくであろうこと(マドリーが守備的に行くなんてことはまずないのでしょうが)から考えて、ガゴ先発の可能性が高いというのが各紙(+私)の見方。ただガゴは現在軽い筋肉の問題があるそうで、ランニングなどはしているようですがまだ別メ。週末に間に合うかどうかは不明です。


あと2つの椅子
とりあえず先発候補になるのはグティ、スネイデル、バチスタの3人とします。シーズン当初から比較的重用されていたけれどムルシア戦で暴れてから信用を失ったグティ。そこに代わって入り、疲れを知らない献身的なプレイを続けたバチスタ。アトレチコ戦でようやく先発復帰を果たしたグティは(今のところ)おとなしく、マジカルな左脚を働かせている。スネイデルは、というとこれもまた難しい存在。鮮烈なリーガデビューを果たした後は、当初ほどの勢いを見せられなくなり、このままベンチへ…と思いきや途中出場のビジャレアル戦では決勝ゴールを決めたり、結果は出している。FKやセットプレイはグティよりは確率が高そうですし、あと2人を選ばなければならないとしたら…と、ここもまたシュスターの悩みどころです。
とりあえず今週末のシュスターの悩みはピボーテ選びだけで済む予定。スネイデルは黄色いの5枚貯めて有休らしいので、2つの椅子はとりあえずはグティとバチスタが座ることになるでしょう。


最後にこのミッドウィークでのマドリー関係で代表戦の結果を見ていきます。

○ファビオ・カンナバーロ:先発フル出場1ゴールつき
○ロビーニョ:先発フル出場1ゴールつき
○ゴンサロ・イグアイン:先発フル出場2ゴールつき
○フリオ・バチスタ:先発フル出場
○スネイデル:先発フル出場ナイスプレイつき
○ドレンテ:先発フル出場1ゴールつき
○イケル・カシージャス:先発フル出場変な緑ユニ着てアンリのシュートをパラドン
○セルヒオ・ラモス:先発45分間プレイやっぱり使われたか
○ミゲル・トーレス:先発41分間プレイ負傷交代

なんと全員が各国で勝ってきました。が、そんなことはどうでも良い。問題は下の2人です。脚を痛めていたのにチームに帯同したあげく45分間使われてしまったセルヒオラモス、軽い筋肉の問題のようですが怪我を負って帰ってきたミゲル・トーレス。またディフェンス。マドリーでのトレーニングでエインセはランニングはできているようですし、週末の試合に間に合う状態なら少しは安心できるのですが。
さらに代表にドナドナされていった選手たちは、どこも親善試合だったのにフル出場ばかり。移動距離から言えばブラジルがアイルランドで試合をしたのは良いニュースですが、イグアインはUSAのロス・アンヘレスからのご帰還となるので、疲労が心配です。