けんきゅうきろく(と、あともうひとつ)

レアル・マドリー、リーガエスパニョーラ関係の、なんとなく気になるニュース。

セサルのデビュー戦

2009-01-31 06:34:22 | football
08/09 Copa Del Rey Cuarto (Vuelta)
Sevilla 2-1 Valencia C.F.
(agg. 4-4、アウェイゴール差でセビージャの勝抜け)
セビージャの得点:カヌーテ(35)、スキラッチ(89)
バレンシアの得点:マルチェナ

GK:セサル
DF:ミゲル、マドゥロ、マルチェナ、モレッティ
MF:アルベルダ、バラハ(58、マヌエル・フェルナンデス)、ホアキン、ビセンテ(58、モリエンテス)、シルバ(69、エドゥ)
FW:マタ

先週のIdaの、あの大誤審が、最終的には効いた結果になりました。
なんですが、先週のことなんてどうでもいいような試合でした。出遅れて見始めたのが前半20分頃。先制しているし、たまたまパロップがバタバタしている時で、「お、けっこうかきまわしてるかな」と思ったのも束の間。後はもう、終始、ボコボコにやられっぱなしでした。守りきれば勝ち抜けたところを、終盤に失点。守りきれなくなっているのも今のバレンシア。唯一良かったのは、セサルの安定感。やっぱりGKは経験のポジションなんだと思わされました。

この1ヶ月で国王杯の試合が4試合あって、つまり、毎週2試合ペースを1ヶ月続けたことになります。スケジュールがタイトだったことと直接関係があるかどうかはわかりませんが、その間に、キーになる選手が次々と負傷してしまいました。ホアキンやビジャは1、2試合休んだだけで戻れましたが、アルビオルは負傷を繰り返しているし、レナンは大怪我になってしまった。他にも「違和感」程度の問題は多くの選手にある。
当ブログでは、マドリーの情報も追っているわけですが、国王杯がないマドリーは、週末のリーガの試合を終えて、フィジカルに問題のある選手は週の半ばまではじっくり調整し、その後全体練習に合流して次の試合へ…と、コンディション作りが楽にできているように感じていました。翻ってバレンシア、週末の試合で軽い負傷を抱えても、ミッドウィークの国王杯に出たり、ディフェンスラインの選手が揃わなかったり。最終的には、リーガの試合とも併せて明らかに建て直しが必要なほどチーム状態が微妙になってしまいました。なのに、時間もなくて修正する余裕がない。
デメリットもある一方で、これまで出番の少なかった選手も試合経験を積めたというメリットもありました。その選手たちが、必ずしも良い形で力を見せられたわけではないのは、それはそれで問題ですが…。
日程的には、国王杯がここで終わって少し楽になるとも言えます。ただそ2月後半からはUEFA杯が再開。またスケジュールが厳しく、コンディション作りが大変になってくる頃に向けて、なんとかここで建て直してほしいと思います。ていうか、ここで建て直せないとズルズル落ちていきかねない…。


セビージャ戦、先発とはならなかったモリエンテスは、後半の比較的早い時間からの出場でした。が、相手と接触して倒れたところ、くらいでしか姿を見なかったほどの存在感。前にボールが来なかった、と言うこともできますが、もっとなんとかできなかったのか、とつい思ってしまう。ビジャがいなかったここ数試合で、きっちり代わりになれるところを見せられなかったのが、また歯がゆい。
しかも金曜のトレーニングの様子を伝えるニュースでは、

フェルナンド・モリエンテスは、isquiotibialesの過負荷で、終了前にトレーニングを離脱した

モリエンテスの負傷といえば、ここが一番多い、ハムストリング。問題があったと言っても、予防的にトレーニングを途中で止めたのか、ピリッとやってしまった状態なのか、まだわかりません。が、筋肉系にはことのほか弱いだけに、アルメリア戦は微妙なのではないか、とも思います。土曜日のトレーニングは非公開で、そうするといろいろな情報が出てきづらい。召集選手が発表されるまで、負傷の程度はわからないかもしれません。

他にフィジカル関連では、ミゲルとマドゥロがピッチに出てこられずに、室内でそれぞれケアを受けたとのこと。アルビオルもまだピッチに出てこられず、週末の試合は微妙。レナンももちろん無理。アレクシスもまだ。
良いニュースとしては、金曜日はビジャが全体練習に復帰、問題なくトレーニングをコンプリートできたとのこと。

ドレンテのインタビュー

2009-01-29 23:26:54 | football


バレンシア国王杯直前…ですが、ASのドレンテのインタビューが、なかなか素が出ていて良かったと思ったので、その訳を。

先日のデポル戦でベルナベウのファンからブーイングをくらい、本当に落ち込んでいたというドレンテ。試合後にもコメントが出ていたと思いますが、ASのこの記事は、月曜か火曜に改めて行われたものだと思います。
正直なところドレンテマニアではなかった私は、ドレンテは既にパパであったという事実にまず驚いた次第であります。いつの間にそんなことになっていたんだ(忘れているだけか?)。エインセの良い人っぷり、ラウルのベテランっぷり、仲の良い若者たち…といったチームメイトの様子も伺えます。でもドレンテ、エインセはせめて「兄貴」くらいにしてやれば良かったのに。9歳違いで父親です。ところで、なんでドレンテのニックネームがマラギータなんでしょう? 

----------------------------
Q:ベルナベウでブーイングされたのはどんな気分でしたか?
D:チームは勝利してとてもハッピーだけど、俺はすごく悲しかった。俺にとってはチームが一番で、俺たちが勝つのは何よりも大切だ。俺は、チームの25人の選手の中の1人で、俺の問題は個人のことであり俺自身のことだ。でも、またプレイするときには、そのときの気持ちを思い出してしまうだろう。マドリーは俺のハートの中にあるんだから。そう、俺がベルナベウに足を踏み入れたときに、観客がブーイングしてきたのはすごく辛かった。こんな気分になったのは初めてのことだ。以前にもベルナベウでブーイングされたことはあったけど、でもデポル戦ではすごくたくさんの人たちがブーイングしてきたんだから。ベルナベウの観客の反応については、少しは理解できる。だってマドリーでは、俺はまだ以前のレベルでプレイできていないし、ここのファンは高いレベルでプレイするのを求めているんだから…彼らを理解しようとしてるさ。

Q:観客のブーイングは辛かったですか?
D:すごく辛かった。俺のハートにはたった2つのチームしかない。フェイエノールトとレアル・マドリーだ。オランダでは、皆が俺を応援してくれたけど、マドリーでそれは変わった。俺はすごく若いし、だから辛いんだ。俺がここに来てセビージャ戦でゴールを決めたとき、皆が俺のことを褒めてくれた。でもすぐに召集からもれたりして、辛いシーズンだった。ここではすばらしいシーズンを送り、ゴールを決めたいと思っている。でも今は辛くて悲しい。本当に厳しい時期だ。

Q:日曜日は、試合後はほとんど泣き出しそうでした。
D:ああ、ほとんどね。実際そうだった。当然だよ。ベルナベウは俺の家なのに、今はフエラにいるようだ。ベルナベウからはるか離れた場所でブーイングされるのは、俺にとってぜんぜん辛いことじゃない。でもカーサでは本当に辛い。俺はすごくこのクラブにいたいんだ。俺はマドリー時代のロナウドのユニフォームを持ってる。15歳のときに親父がプレゼントしてくれたんだ。俺はいつでもマドリディスタだった。家族はバルセロナファンだったけどな。俺は子供の頃からマドリーのファンだったんだ。移籍の可能性が持ち上がったとき、俺は直接セニョール・ミヤトビッチに、イエスって言ったんだ。そんなことが俺の身に起こるなんて考えなかった。オランダでは、マドリーは偉大なんだ。

Q:誰かの期待を裏切っていると思いますか?
D:トレーニングがある日は、俺はだいたい朝8時に目を覚ます。8ヶ月になる娘の部屋に行って、一緒にシャワーを浴びて、一緒に朝飯を食べて、それからトレーニングに出かける。ロッカールームに着くといつでも、セルヒオ・ラモスとかイケルとかピパ(イグアイン)が、「マラギータ、元気か?」って声をかけてくる。俺はいつでもすごく幸せだ。いいトレーニングをして家に帰ると、いい仕事をしたと感じるんだ。ベルナベウでよりも、フエラで悪いプレイをする方が良い。ブーイングを受けるのは最悪な気分だから。それはプレッシャーだと感じる。俺たち皆がそうなんだ。そして奇妙なことに、俺はマドリーのファンが大好きなんだ。俺が通りを歩いていると、ファンが俺に近づいてくる。俺はいつでも立ち止まって、ファンと一緒に写真を撮る。トレーニングから帰るときでも、どこでもな…。でもベルナベウでは、すべてが変わってしまう。なんでかわからない。俺は普通の人間で、レアル・マドリーの選手だということを俺自身が信じられないくらいだ(最後の1文自信なし)。

Q:でも、なぜ観客はあんなふうにするのでしょうか?
D:それは、観客がベストのドレンテを見たいと思っているからだ。観客が俺にとても厳しいのはわかってる。でもそれがフットボールだ。

Q:今、あなたのお父さんからどんなアドバイスをもらっていますか?
D:俺の親父も苦しんでいる。それが余計に辛い。俺はとても敏感なんだ。親父が言ってきた。「お前に何が起こってるんだ? お前はドレンテだ。何が起きているんだ? がんばれよ」って。でも、それを受け入れるのも大変だ。親父や他の家族は、俺を最大にサポートしてくれる。今週は厳しいものだった。

Q:今、マドリーのロッカールームで、一番サポートしてくれるのは誰ですか?
D:ガブリエル・エインセだ。彼はいつも俺と話してくれる。俺にとって、彼は親父のようなものだ。彼はいつもアドバイスしてくれる。「試合でも、トレーニングでやっているようにプレイすればいいんだ。2年のうちに、お前は最高の奴になる。お前は本当に最高だし、速いんだ」って。彼は専門家で、良いアドバイスをくれるし、俺が必要とするときにサポートをしてくれる。彼が今そういうサポートをしてくれるのは、俺がそういう時期を過ごしているとわかっているからだ。

Q:日曜日に、あなたがまだボールにも触れないうちからブーイングを始めたベルナベウのファンたちをどう思いますか?
D:彼らに言いたいのは、俺はマドリーで重要な存在になりたいと思っているし、彼らを幸せにしたいと強く望んでいるということだ。何よりも重要なのはこのクラブで、俺はマドリーで勝利したいんだ。

Q:ドレンテはレアル・マドリーの選手ではない、移籍させるべきだ、と主張している人たちにどう反応しますか?
D:俺が言えることは何もない。なぜなら彼らの意見は、敬意を払われるべきだからだ。俺はただ彼らの意見を代えさせるように、俺がこのクラブにとって重要な存在になれるということを示さなければいけない、それだけだ。

Q:この日曜日は、あなたのキャリアにとって最悪の日になりましたか?
D:覚えているのは、フェイエノールト時代に、アヤックスに1-4で敗れたこと。あれは本当に最悪の日だった。でも今俺は21歳で、4シーズンのプロフェッショナル生活を送った。別の日が最悪の日にもなる。驚くべきことだったし、俺にとっては本当に難しいことだった。俺のキャリアでこんなふうになったのは初めてのことだ。信じられなかった。

Q:なぜあんなにピッチで転んだのでしょうか? スパイクの問題? それとも調整の問題?
D:試合が終わった時にラウルが俺に言ってくれた。長すぎるスパイク・スタッドを選ぶと、それを使うにはピッチがとても固いんだと。「ちょっと短めのスパイクの方がお前には合うよ、ロイ。もし長すぎるのを選んでたなら、転ぶのは当然だよ」って彼は言ってくれた。試合が終わった後に俺が残っていたら、ロッカールームで彼が話しかけてきてくれたってことさ。彼は良く知っているから、それを俺に話してくれたんだ。

Q:ファンデから何か言われましたか? 試合後の会見で、彼があなたを擁護していたのを知っていますか?
D:あの試合が終わった時には、彼は何も話をしなかった。なぜなら、普段そういうことはしないからだ。何か話をするなら、数日たって、トレーニング前のウォーミングアップの時に話をするのが彼のやり方だ。ファンデとは1ヵ月半一緒にやってきたのは俺にとって重要なことだ。彼は俺に自信を与えてくれる。素晴らしい人間で、本当に全選手を十分に助けてくれる。

Q:今日、ファンデ・ラモスと話す予定があります。彼に何か言いたいことはありますか?
D:俺を信じてくれていること、マスコミの前でおれをかばってくれたことに本当に感謝している。そういったサポートは本当に重要だ。

Q:そして今は?
D:戦うこと、でも時に人生とは思ったようには行かないんだな。

Q:時にはタオルを投げて、レアル・マドリーの外での将来を考えることは?
D:いや、決してない。今が難しいのはわかってる。だが、俺はここで勝利するために戦いたい。そうするだけの魂を俺は感じている。今、最高の俺を見せなければならないということが真実だ。

----------------------------

チームメイトに慰められ、監督にかばわれ……まだ若いドレンテにとっては試練の時です。次の週末出番があれば、まずはフエラでちょいと調子を上げて、1つくらいゴールが決まっちゃったりするとまた違うかも。がんばれよ。元気出せ。


おまけ

ドレンテの画像を探していて見つけたこの画像。アラビア半島方面へ営業に行った時のもの…だろうと思うんですが、金持ちそうなおじさんの傍にいるグティ、というのが、どうにもはまりすぎてて背筋が寒いです。ドレンテさんも引いてるよ。

バレンシア周辺

2009-01-28 22:07:36 | football
国王杯準々決勝第2戦、対セビージャ戦の召集選手

GK:グアイタ、セサル
DF:ミゲル、マドゥロ、マルチェナ、カルレト、モレッティ
MF:アルベルダ、バラハ、マヌエル・フェルナンデス、エドゥ、ホアキン、ビセンテ、アングロ、パブロ
FW:マタ、シルバ、モリエンテス


ビジャが…間に合いませんでした。
昨日、火曜日のバレンシアのトレーニングは一応お休み。というか自主練OK、という感じだったようで、TVViのスポーツニュースでは、フィジコと一緒にランニングし、ウナイ・エメリと話し合うビジャの様子が出ていました。他にこの火曜日に自発的にトレーニングに出てきたのは、グアイタ、セサル、マドゥロ、ミゲル、アルビオル、デルオルノ、アルベルダ、ホアキン、モリエンテス。フィジカルに問題がある選手を中心に、フィジコが付いて、軽い調整をしたようです。
で、今日午前に非公開でトレーニングを行い、各選手の状態や回復具合を見極めての召集リストがこれ。ビジャが間に合わなかった…ということで、FWを誰がやるか。モリエンテスは、マジョルカ戦で負ったらしいフィジカル面の問題は大丈夫のようですが、最近やや長時間の出場が続いているのと、やはりマジョルカ戦の出来が良かったわけでもなく…とすると、アングロの出番もあるか。ホアキンのフィジカルが万全ではなく、マジョルカ戦でパブロの出来もひどかったことを考えると、アングロは右サイド的にしておきたい気もして、となると、モリエンテスやはり踏ん張りどころか。マタを1トップ…は、さすがにないよな。
中盤は、特にピボーテでマヌエル・フェルナンデスが2試合のお勤め上がりなのが、心強い。最終ライン、アルビオルが負傷してただでさえ心細いところなのに、ウナイ・エメリは、マジョルカ戦で酷い出来だったデルオルノを外しました。モレッティが、月曜のトレーニング中に膝を打ったりと、フィジカル的に万全とは言えない状況でのこの措置。場合によっては、召集リスト入りしているカルレトが、初の出番を手にするのかもしれません。

細切れ

2009-01-28 07:13:55 | football
マドリーvsデポル、後半23分まで見ました。あと少し。
(ライブ時は半分眠りながらだったので頭から見直してるのです)


なんかいろいろ説教してやりたくなる表情だ。


後から追加。
08/09 Liga Espanola 1a division Jornada 20
Real Madrid C.F. 1-0 Deportivo de la Coruna

マドリーの得点:ラウル・ゴンサレス・ブランコの耳(39)

GK:イケル
DF:ラモス、ペペ、カンナバーロ、エインセ
MF:ラス、ガゴ、スナイデル(61、ファンデルファールト)、ロッベン
FW:ラウル(70、ドレンテ)、イグアイン(70、フンテラール)

見終わりました。何日もかけて細切れで見てると、さすがに勢いそのままに、試合の感想を述べていく…とかやりづらいなあ。とりあえずおめでとう、ラウルの耳。

昨日の公式インタビューがラウルで、日本語にしたいなあ…と思う間もなく、日本語も仕上げてられていました。手早いな。
公式のインタビューも一問一答形式で掲載されているのですが、ASに載っている方を見たら、冒頭の、デポル戦でのゴールについて応えている辺り、カピタンが楽しそうです。
「ボールがすごく速く飛んできて、頭であわせる時間があった。はっきりボールが耳に当たったのが自分でわかったけど、あれはちょっと僕にはダメージだったよ。ピッチ上で話をしたよ。チームの皆が僕に言ってきたんだ。「あれ、当たったの?」って。だから僕は答えた。「当たった当たった。耳だよ。赤くなってるの見えるだろ?」ってね。でも一番大切なことは、勝利したこと、この良い流れが続いていってほしいね。」


バレロンさん。最近のマドリーがそういう傾向だからなのかもしれませんが、「取ったら前へ速く前へ速く」的なフットボールを見た後に、バレロンのパス出しとか見てますと、リーガの雰囲気を感じてほっとする。ボールのため感。ためてボールを離す独特のタイミング。こういう選手、こういうパス。好きだなあ。
バレロンさん、まだ千羽鶴持ってくれてるかなー。

受難の旅

2009-01-26 20:29:56 | football
------------------------
10分か長くても15分、それでも我々には、終わることがないように思えた。マジョルカのソン・サン・ジョアン空港への着陸前の接近、それはバレンシアニスタの一行、つまりクラブトップの人々、スタッフ、選手、数名のファン、それからlas provinciasを含むマスメディアの関係者たちにとって苦難となった。時速100km(秒速27~28m・・・)を超す強風が、まるでマッチ箱のように飛行機を荒々しく揺さぶった。左右に揺さぶられ、同時に、持ち上げられては急速に落下する。実に最悪の旅路だった。乗客たちは冷や汗をかき、またある者たちは飛行機酔いになり、顔面は大理石のような白さになった。

機長は既に、到着が難しいものになることを承知していた。しかし、誰もナーバスにはなっていなかった。なぜならバレンシアからの離陸は静かだったからだ。軽い揺れはあったが、何も深刻なものではなく何のトラブルもなかった。セサルは、何人かのジャーナリストたちに、イングランドでのフットボールの違いを説明したりしていた。

この新しいバレンシアのGKは、レアル・マドリーで一緒だったため最も知己であるモリエンテスの隣に座っていた。他の乗客たちも新聞や雑誌を読み始め、スチュワードたちはお茶をサービスしていた。すべてがノーマルであった。落ち着いていた。

しかしバレンシアからパルマ・デ・マジョルカまでの旅は短い。すぐにダンスが始まった。猛烈な風が飛行機に吹きつけ、全員がそれぞれしていることを忘れた。乗客全員がこの不安な旅に集中し、多くが自分が座っているシートもしくは前のシートをしっかり掴んだ。機内は少しずつ静かになっていった。最初の動揺があっても、まだいくつかユーモアを交えた皮肉めいた言葉も聞こえていた。しかしより悪い状況になると、すべてが異なってきた。セサルとモリエンテスはどちらも深刻な様子になった。モリエンテスは顔色を失ってこうコメントした。「何年もやってきたけど、今回は酷い旅になるかもね…」。一方でセサルは、もっとベテランであるので、顔を上げていた。

飛行機の前方では、ほぼ誰も話をしていなかった。後方では、多くの選手たちが思わず恐怖の叫び声をもらしていた。モレッティやシルバ、他に何人かが苦痛の時を過ごしていた。刻々と事態はより悪くなっていった。そしてエピローグとして、着陸。飛行機が滑走路に近づいたとき、機長は方向を定めるのに大いに苦労していた。突然、大きな音とリバウンドがあって、すべてが飛び跳ね、飛行機が着陸したことがわかった。最後には、神と、我々が着陸するのに責任を果たした人物の技術への感謝。機長は、もし風速があと10km/h強かったら、引き返さざるを得なかっただろうと述べた。着陸は不可能だっただろう。

外には壊滅的な光景が広がっていた。ハリケーンの風は重篤な損害をマジョルカの空港に与えていた。パーキングの周囲にある椰子の木のうち、2本が根こそぎ倒れていた。荷物を運搬する車だけが、風に乗ってすごいスピードで走っていた。ハイウェイを使うホテルへの移動にも、十分な注意が払われた。
------------------------

miyoさんからもご紹介があった、バレンシアからマジョルカに向かう飛行機内が地獄絵図だった、というお話です。おかげで……


08/09 Liga Espanola 1a division Jornada 20
Real Mallorca 3-1 Valencia C.F.

マジョルカの得点:フラド(8、42)、マルティ(41=PK)
バレンシアの得点:ビセンテ(72)

GK:グアイタ
DF:ミゲル、アルビオル(48、モレッティ)、マドゥロ(46、バラハ)、デルオルノ
MF:マルチェナ、エドゥ、マタ、シルバ、パブロ(46、ビセンテ)
FW:モリエンテス

録画したものを見直す気力なんてないので、今朝方ネットで見たものだけで感想。
実にひどい試合でした。特に前半。私が一番気になったのは両サイド。ホアキンの代わりに右サイドで出たパブロは、行方不明もいいところ。ミゲルがせっかく上がってきてもサポート的な位置や、パスをもらえるような位置にパブロが見当たらず、どこで何をしていたのかさっぱりわかりません。左サイドでは、デルオルノが攻撃参加するのは良いものの、出すパスやクロスの質が悪く、ボールを相手に取られては守備に間に合わない、という場面が。前目のシルバやマタとも合ってなかった。そしてこの出来のひどい両サイドを、フラドやバレラに突かれる、という展開。フラド良かったなあ。

上手く行っていないのに上がりたがりな両サイドの穴は、当初ピボーテで先発したマルチェナなどが埋めに行っていましたが、ディフェンスラインが簡単に裏を抜かれる場面が散見されました。1失点目はグアイタのミス。止めきれない勢いのボールだったのかもしれませんが、前にこぼしたらダメだ。2失点目は、交わされたアルビオルが相手を掴みに行って倒したところをペナルティの判定。倒したのはエリア外で、となるとペナルティではなかったんじゃないか、と現地では審判がまた問題視されていますが、正直、そんなことはたいした問題ではないと思う。とにかく、ここのところ失点が嵩みすぎです。

後半頭から、パブロとマドゥロを下げ、ビセンテとバラハがIN。マルチェナがディフェンスに下がり、ビセンテが左、シルバが右、マタがトップ下、という感じだったと思います。個人的には、デルオルノを下げてモレッティを入れてくれ、と思っていたのですが、まずはこれでサイドからの攻撃の補強と、最終ラインの建て直しか。と思ったのも束の間、アルビオルが負傷してモレッティと交代。後半3分で、3点ビハインドの状態で、交代カードを使い切る、というこれまた災難の状態になりました。
しかも、後半のわりと早い時間、接触プレイの後にモリエンテスが脚を痛そうにし始め…もう交代枠ないよ。
交代が効いた…とは思いませんが、前半よりはいくらかマシになった感じ。ビセンテがボールを持って突っかけるのが、それなりにアクセントになっていたと思います。でもビセンテ、持ちすぎだし中に入りすぎる感じがする。ゴールが決まったのは良いけれど、無理な位置から怖さのないシュートを打ったり、ドリブルで狭いところに持ち込んで取られたり。点差がある状態では、ちょっとイライラさせられます。
モリエンテスが脚を痛くしたせいか、そういう約束事なのか、モリエンテスが少し下がってボールに触りマタが最前線に飛び出す、という動きが印象に残りました。マタにはビジャっぽい役割を期待したのかな。マタ、こんな試合のわりには良かったです。


で、まあいかんともしがたく敗れたわけですが、なんかなあ……。エメリのローテーションってうまくいかないよなあ。エメリはローテーションで、チームをいじり過ぎる、と思うわけです。いくら同じチームで同じトレーニングをこなしてきていると言っても、11人のうち半分が入れ替われば、同じサッカーを同じレベルでやれ、というのは難しいのではないだろうか。しかもその「半分」は、試合経験が乏しい状態。
この試合では、FW1枚、右サイド、GKがいつもの選手ではない上に、左ラテラル、セントラル、ピボーテ2枚も、いつもと違う構成だった。それはうまくいかない部分も出てくるだろう、と。

「Aチーム」の選手たちの疲労の蓄積とか、「Bチーム」の選手たちにも出番を与えないととか、こんな時こそ普段出ていない選手はモチベーションを上げてがんばるべきだとか、チーム作りをする監督の言い分もあると思います。が、例えばこれまでの試合で、少しずつ「Bチーム」を「Aチーム」に混ぜていくとかしていれば……ま、難しい話です。


記事が見当たらなくなってしまったのですが、マドゥロとモリエンテスがフィジカルの問題を抱えて試合を終えた。モリエンテスは膝の打撲か何かで、試合終了時の最初の診立てでは、深刻な問題ではないだろう、とのこと。経過に注意。


エル・ブランコでした。



月曜日のトレーニング
バレンシアの今日のトレーニングの様子も出たので、ついでに。

-----------------------
トレーニング開始前、エメリは選手たちに40分間話をしていた。エメリは昨夜の試合後のインタビューで、敗戦の責任は自分にあると認めている。
バレンシアはリーガでここkまで30失点を喫している。木曜に国王杯を控え、このディフェンスの問題を解決することが求められている。
月曜日、全体のトレーニングに加われなかった選手は7人。レナンとアレクシスの負傷者リストにアルビオルが加わり、一方で、ビジャ、ホアキン、シルバ、マドゥロが別メニューで調整した。ホアキンを除く3名は、木曜日の国王杯セビージャ戦に出場可能だろうとのこと。ホアキンはギリギリまで不明。
昨夜の試合で先発した選手は、パブロを除いて、リカバリートレーニング。それ以外の選手は負荷を上げたトレーニング。明日は休養で、水曜日に、セビージャに発つ前の非公開トレーニングを実施する予定。
-----------------------
とのことです。別メリストにモリエンテスの名前がないのは、昨夜の負傷は問題なかったとみて良いでしょうか。もしかしたら忘れられただけかもしれないけど。

悲しいウサギ

2009-01-25 09:06:17 | football
マジョルカ戦のバレンシア
試合時間の早い(本日17時)バレンシア、オノ・エスタディでマジョルカ戦です。どちらもまだ国王杯に残っているチームどうし。木曜日に試合をしていたマジョルカの方が、日程的にちょっときついかもしれません。では、バレンシアの召集選手

GK:グアイタ、セサル
DF:ミゲル、アルビオル、マルチェナ、デル・オルノ、モレッティ、マドゥロ
MF:カルレト、アルベルダ、ビセンテ、アングロ、エドゥ、バラハ、パブロ
FW:マタ、モリエンテス、シルバ


セサルに対してちょっと偉そうなモリエンテス



カルレトの保護者は同じブラジル出身のエドゥ


お披露目をしたばかりのセサルとカルレトが初召集です。セサルはこんなに急に移籍が決まって、リーガへの登録とか間に合ったんだろうか。カルレトは、上では公式にしたがってMFに名前を書いてありますが、本来は左ラテラルとして取った選手だった、と思います。モレッティはいいとして、エメリはどうもデルオルノを信用していないような感じが…同郷なのに。

セビージャ戦後に報道されていたように、ビジャとホアキンがいません。マヌエル・フェルナンデスがサスペンション2試合目。
モリエンテスが間に合ったので、ビジャの代わりがモリエンテス、ホアキンの代わりがパブロかアングロ、という予想が多いようです。トップ下的にシルバがいて、左がマタかビセンテか。セビージャ戦を考えて、マタやシルバの出場時間は調整されそうな気がします。
ピボーテはアルベルダとエドゥとバラハから2名の選択。おっさんばっかりー。

スーペル・ビジャ
スーペルの記事によると、ビジャが欠場したリーガの試合でバレンシアが最後に勝ったのは、15ヶ月前、2007年11月3日まで遡らないといけないのだそうです。その後、ビジャが欠場したリーガの試合は5試合あり、3分け2敗。ビジャがいない=リーガを代表するゴレアドールがいなくなるわけですから、それは勝てないよね……と思うよりも、この15ヶ月でビジャがリーガの試合を5試合しか欠場していないことにびっくりです。(EUROでは怪我してしまったけれど)大きく壊れないことも、ビジャの長所のひとつだなあ、と改めて実感。
ところで、ビジャ抜きでも勝てた最後の試合、2007年11月3日の試合は、偶然にも昨シーズンのフエラでのマジョルカ戦なのです。今回とまったく同じカード。しかもその試合でゴールを決めたのはモリエンテス(以来、先週までリーガでゴールがなかったわけですけど…)。少しくらい期待しても良いだろうか。

手術回避
先週のビルバオ戦で負傷したレナンは、検査の結果、右大腿四頭筋・大腿直筋前部に1cmの損傷(グレード2)との診断が下っていました。その後も検査を重ねていたようですが、医療部門によると、手術をしなくても良いとの判断を下したとのこと。普通筋肉を損傷しても手術までいくことなんてほとんどないはずですが…レナン、そんなに複雑な負傷だったということか。手術するとしたらどんなものかよくわかりませんが、回避できて良かったと言うべきなんでしょうか。levante-emvの記事では、回復期間は明確にされておらず、4~6週間注意して経過を見る、とのこと。長引くのかな…心配です。


さてマドリー
マドリーは今節最後の試合。21時からベルナベウでデポル戦です。リアソールの試合は苦手だけど、ベルナベウでやるデポル戦はけっこういけた、はず。では召集選手。

GK:イケル、コディナ
DF:サルガド、ペペ、セルヒオ・ラモス、カンナバーロ、エインセ、ミゲル・トーレス、メツェルダー
MF:ラス、ガゴ、スナイデル、ロッベン、ドレンテ、ファン・デル・ファールト、ハビガルシア
FW:ラウル、フンテラール、イグアイン

カーサでの試合なのに、19人召集されています。カンナバーロは先週中頃のトレーニング中に打撲を負い、その後別メニューで調整していました。最後のトレーニングでは全体練習をしていたようですが、ファンデラモスはぎりぎりまで様子を見るつもりだとのこと。メツェルダーもいるんだし、いざとなればセルヒオ・ラモスもエインセもミゲル・トーレスもセントラルに回れるんだし、無理に使わなくても良いのでは、と思います。
その他負傷者、グティとデュデクは回復中。パレホも、もうピッチ上でのトレーニング(ランニング)はできるようですが、試合へはまだまだ。監督判断により、パランカ、マルセロ、サビオラが外れます。

冷遇
これまで、マドリーにいるサビオラが、マドリーを出たいと言ったことはなかったと思います。シュスターにもあまりチャンスがもらえていなかったのに「ここにいたい」と言っていた。のが、遂に「出たい」と口にしました。MARCAの記事
-------------------
ハビエル・サビオラは、自身のレアル・マドリーでの状況に飽き飽きし、自身のキャリアの中で初めて声を上げた。デイリー・マルカの中で(実際の新聞の方に詳しい記事があるのかも)、サビオラは、フットボール選手としての感触を取り戻す必要があること、マドリーの中で何も成していないし出場時間ももらえていない、だからこの冬の移籍期間で空気を換えたいのだ、と表明した。
「僕のマドリーでの状況は耐え難いものだ」とコネホは言った。
サビオラは、ベルント・シュスターのプランにも、ファンデラモスのプランにも入っていない。サビオラは、イングランドやイタリアから良いオファーが来ており、レアル・マドリーに対して、この日々の苦痛を解決するよう求めているが、クラブはこの状況にもかかわらず対処に動いていない。
-------------------

これに対して、試合前日の会見で、サビオラが「出たい」と話したことについて聞かれた、ファンデ・ラモスの反応。
-------------------
彼の反応はノーマルなものだ。私は体制に反するような選手が好きだ。彼に限らず、プレイできない選手は彼と同じようにするだろう。大志を持つべきだ、しかし、レアル・マドリーのような素晴らしいクオリティを持つ選手たちがいるようなチームでは、もしある選手が毎日曜日にプレイしたいと望むなら、より小さなクラブを探すべきだ。
サビオラはもっとプレイするべきだ、と言うのは簡単なことだ。しかし、では誰を除くかということをはっきりさせるのは、それと同じではない。
-------------------

ファンデラモス、冷たい反応。シュスター末期の頃に行われたFOOT!のインタビューで、「監督が代わればね」なんてニュアンスのことを言っていたサビオラでしたが、ファンデラモスでは、むしろシュスターの頃よりも悪化したと言えるかも。
フンテラールがCLに登録できなかった場合のことを考えると、サビオラにはいてもらった方が…と思っていましたが、やはりこの状況では仕方ない。とはいえ、マーケット締め切りまで1週間。会長交代のゴタゴタもあったし、うまく話が進められるかどうか……。

許して

2009-01-24 10:16:44 | football
今週も、マドリーもバレンシアも日曜の試合なので、土曜日はちょっと寂しいです。しかもバレンシアは金曜日トレーニングがお休みだったので、負傷者の情報もよくわかりません。TVViのニュースでは、休みの日でもフィジカルチェックのためか、ビジャとマタがパテルナを訪れている様子を映していました。逆に言うと、パテルナに来なかったモリエンテスは、それほど深刻ではない……というのは勘ぐりすぎか、希望的観測か。


謝罪
スペイン審判協会の会長、ビクトリアーノ・サンチェス・アルミニオは、バレンシアの会長ビセンテ・ソリアーノに対し、先日のコパ・デル・レイ対セビージャ戦での、明らかにバレンシアにとって不利であった主審ウンディアノ・マジェンコおよび副審フェルミン・マルティネスの行動について、弁解をした。審判団は、セビージャの2点目となったアドリアーノの明らかなオフサイドを見逃し、また明らかだったモリエンテス、バラハのペナルティを取らなかった――

長いので全部は訳しませんが、サンチェス・アルミニオ氏とソリアーノ会長は、木曜のスペインのサッカー協会の取締役会議で顔を会わせ、サンチェス・アルミニオ氏はソリアーノ会長を探して「先日起こったことについて謝罪したい」と言ったのだそうです。2人がゴソゴソ話しているのが、しっかりカナル9のカメラに捉えられていました。
また、ペレス・ブリュイの時とは違い、ウンディアノ・マジェンコに特に罰則はなく、予定通り今週末の試合を裁くことになるのだそうです(エスパニョールvsレクレ)。ただし副審の、オフサイドフラッグを上げたフェルミン・マルティネスは、その試合の審判団からは外されるとのこと。
(審判団は、スペインの同じ地区出身の3人で1ユニット、そのユニットが出身地区以外のクラブの試合を裁くという形になっています。ユニットを構成する人員はたいていいつも同じ。だったら連帯責任で全員お休みだよなあ……。ちなみにウンディアノ・マジェンコご一行は、ナバラ州のユニット)。

謝罪なんてしなくてもいいので、セビージャから得点1点引いてください、という気分です。しかも週末の試合、マジョルカ戦のレフェリーが、イトゥラルデ・ゴンサレスって、どんな意地悪ですかそれ。


セサルお披露目
無事にメディカルチェックを通過したセサル・サンチェスのお披露目が、金曜日に行われました。ユニフォームを渡したのはソリアーノ会長ではなく、フェルナンド・ゴメス副会長。会長は金策にでも走っているんだろうか……。

セサルのコメント。どこのサイトを見てもぶつ切りで、なんだかよくわかりません。

公式:
ここに来られて、まるで17歳か18歳の少年のようだ。貢献したいと思っているし、その意思が私にはある。このユニフォームは責任感を求めている。まったく悩まなかった。監督の指揮下に着き、助けたいという強い願いがある。Amunt Valencia。

バレンシアは私にとって、チャレンジであり希望である。
どの選手も先発になりたいものだが、正しいやり方がなければならない。私たちには、互いに尊敬を払い、物事をはっきり知る必要がある。それはすぐにわかるだろう。
(エメリについて)彼と話し、ここでの私の仕事をはっきり理解している。バレンシアCFのユニフォームを着る最後の日まで、どんな小さな疑問も誰にもないだろう。
(他のGK仲間について)私の年齢では、若い選手たちを助け、アドバイスをすることが必要であり、私はそうするだろう。

その他:
私の年齢から疑問をもつひとがいるのは当然のことだ。私が言える唯一のことは、私のフィジカル状態は万全であり、多くの希望を持っているからこそここへ来たのだ、ということだ。このような場合、あるクラブが高い緊急性のあるときでなければ、スペインに帰ってくることはできなかっただろう。

第2

2009-01-23 06:47:54 | football
セビージャ戦の名残
バレンシアの地元紙(las provinciasとかlevante-emvとか)には、試合のディテールというか、「余談ですが」といった感じの情報があれこれと載ることがあります。levanteから、いくつか抜書き。

○昨夜の試合のカピタンは両方ともバレンシア出身だった。ラウル・アルビオルとアンドレス・パロップ。
○昨夜メスタージャに集まった3万人の観客と共に、元バレンシアの選手、ジュキッチとカルピンも試合を観戦したそうである。
○コパでは先発したビジャは、ゴールを決め、負傷した。EUROと同じだ。遅かれ早かれ、どんなチャンピオンでも負傷は起こりうるのだが。
○フェルナンド・モリエンテスは、肩に特別なプロテクターをしてプレイしなければならなかった。制約のあるこの装具で、楽な動きが制限されてしまっていた。
○この日、レナンはグアイタにアドバイスをし続けた。グアイタは初めて見る、非常に短い髪型に代わっていた。朝食の際には、レナンはグアイタに新聞記事などは読んだりせず、すべてから切り離された状態でいるようにアドバイスした。朝のトレーニング後、レナンは再びグアイタの世話を焼き、携帯メールを交換し合っていた。スタジアムでは、レナンはロッカールームに下りていき、グアイタを激励し続けた。詳しく言うとそういうことである。確かなのは、すべての選手が、グアイタを見守っていたということである。
○毎週メールを送りあっているファン・マタとディエゴ・カペルは、昨夜の試合で再開した。

カニサレスがパロップやヒルデブラントと仲が悪かったとか、ヒルデブラントが孤立して態度が悪くなっていったとか、バレンシアのGKというと緊張感漂うもの、という感じがずっとありました。が、トレーニングの様子をニュース映像で見ていると、レナンとグアイタはそんな険悪さはなく、むしろ仲が良い。セビージャ戦では、ディフェンス陣もグアイタに気を遣うようにプレイしている感じがありましたし、上の記事内の画像には「Yomus(バレンシアの極悪ウルトラス集団)はGKに向けて落ち着くようにとダンマクを出した」というキャプションが。セサルの獲得は決まりましたが、グアイタを盛り立てようとするチームの様子が見える、良いニュースでした。


休養
木曜日は通常通りのトレーニングだったバレンシア。セビージャ戦に出場した選手たちも回復トレーニングを行ったようですが、ビジャ、ホアキン、ミゲル、アルベルダ、モリエンテスは室内での調整のみだったとのこと。
ビジャの負傷は、左の太腿裏に急激な痛み(けいれん)だったとのこと。メディカルチームは、ビルバオ戦で途中交代したときは右脚の問題だったから今回のものとは関係ない、とレポートしたそうですが、ということは両方の脚を痛めている、重い負傷をする可能性がある、ということになるじゃないですか。
メディカルチームは、週末のマジョルカ戦への出場はさせずにビジャを休養させる方針でいるそうです。こんな大事なときに、というかお役に立つ絶好のチャンスなのに、右肩を痛めていて別メニューなモリエンテス。週末には間に合うんでしょうか。それからホアキンも筋肉の打撲からの回復が難しく、マジョルカ戦を欠場する可能性が高いとのころ。
試合が日曜なので、金曜のトレーニングはお休み。


セサル到着
お披露目は金曜日の予定。

クアルト

2009-01-22 07:10:28 | football

08/09 Copa Del Rey Cuarto (Ida)
Valencia C.F. 3-2 Sevilla

バレンシアの得点:ビジャ(5)、バラハ(84)、マタ(86)
セビージャの得点:ルイス・ファビアーノ(52)、アドリアーノ(67)

GK:グアイタ
DF:ミゲル、アルビオル、マドゥロ、モレッティ
MF:アルベルダ(75、エドゥ)、バラハ、ホアキン、ビセンテ(70、マタ)、シルバ
FW:ビジャ(16、モリエンテス)

よく勝った…。2失点目は、どこぞの審判(ウンディアノ・マジェンコご一行)を締め上げてやりたい気分です。

セビージャのアドリアーノのパスミスから、開始早々にビジャがゴール。角度のないところに持ち込んでからでしたが、きっちり決めるのはさすが。オフィシャルのテキストは、「!Gol!」を165個くらい並べていました。
ところが……ビジャ、10分過ぎに、自分から「交代して」のサインを出す。ビルバオ戦で違和感があったのと同じ箇所、ハムストリングです。もう少し休養させるとかできなかった…んだろうな、エメリのことだし。モリエンテスもビルバオ戦はフル出場だったし、なにしろセビージャが相手だし。モリエンテスが急遽アップして出てきますが、モリエンテスも肩が万全ではない様子。アンダーシャツの上から斜めにサポーターを巻いてもらい、早い時間からの出場となりました。
前半それ以降は…うまくあれこれ言えませんが、チャンスはけっこうあったけど雑というか、もったいない印象。サイドがボールを運べるところまでは行くのですが、セビージャのCB、中は堅い。きれいにフィニッシュとはいかない感じでした。
レナンが負傷して先発になったグアイタ、セサルの獲得も言われていて、プレッシャーもあったと思いますが、よくがんばっていた。守備も、グアイタに気を配っている感じがあり、失点は2つありますが、よくやっていたと思います。モレッティはやはり安心できるし、3試合のお勤めを終えたミゲルが元気で、守備はもちろん攻撃にも走り回っていたのも良かった。
失点は、後半からナバスに代わって入ったカペルに右サイドを突破され、アルベルダが付ききれずにクロスを上げられ、中でDF2人にGKまで競っていたのに…というか、うまく競れずに、ルイス・ファビアーノに1点目を許す。2失点目はオフサイドが取られなかった。5mくらい飛び出している選手にパスが出たのに、副審はオフサイドを取らず、主審もオフサイドにしなかった。確かに混戦ではありましたし、バレンシアの選手に当たってからボールが出たと見誤ったのかもしれませんが、少なくともセビージャの選手がパスを出した時点で最前線にいる選手はオフサイドだったのに。理不尽な判断で、アウェイゴール2点目を許す。
特に後半は、中盤で押さえが利かなくなったのか、中からサイドから突破され攻撃に晒され、2失点。それでも終盤、流れがきた時間帯があったのが良かった。バラハ、マタのゴール両方とも、攻めにかかってこぼれてきたボールを再び拾い…という流れで得たものだったと思います。とはいっても、どちらもそれぞれの選手の技術があったからこそ。ボールを持ち込み、混戦のゴール前を通すように、落ち着いて打ったシュートが立て続けに決まりました。

選手や監督が熱心にキャンペーンをやっていたせいか、いつものミッドウィークよりはお客さんが入っていたメスタージャ。アウェイゴール2の心配はありながらも、盛り上がったいい試合になりました。

いい試合じゃなかった…ビジャが軽症で済みますように。


緊急補強

2009-01-21 06:52:41 | football
レナンの負傷は、右大腿部にグレード2の筋繊維損傷(1cm)と診断が出て、オフィシャルははっきり欠場期間を載せていませんが、スポーツ紙では「1ヵ月半~2ヶ月の離脱」と出ています。ちょっと長い…。

その期間をグアイタで乗り切るのは不安だと思ったのか、即座にGKの補強策が進められました。既に「合意に至った、後はメディカルチェックのみ」と報道されているので間違いないと思いますが、獲得するのはセサル・サンチェス、現在37歳。契約期間は今シーズン終了まで。
サラゴサからスパーズに移籍したものの、おそらく出場機会はほとんどなかったのではないかと思います。経済的な問題がほとんどなく、リーガ・エスパニョーラにすぐ順応できるGK、というのがセサルを選んだ理由だそうです。

2nd GKになっても文句を言わないベテランGKがいてほしいと思っていましたし、良い選択なのではないかと思います。セサルとグアイタでどっちが先発を勝ち取るのか、レナンが復帰した後はどうなるのかとか、先のことはまだわかりませんが。モリエンテスにとっては昔馴染みです。

休みなし

2009-01-20 00:40:46 | football

昨夜はビルバオで試合の後、いったい何時に戻って来られたのかわかりませんが、本日11時からさっそくトレーニングを再開したバレンシア。水曜日はメスタージャでセビージャと試合です。とりあえず今わかる状況としては、

○レナンの負傷離脱により、グアイタが1st、カンテラのサルバ(良い名前だ)が2nd GKを務めるようです。レナンの検査結果はまだ出ていないようですが、「最低でも1ヶ月」という見立てがあるようで、GKの補強に動く可能性も出ているとのこと。
○ビルバオ戦、66分で交代になったビジャは負傷が原因でした。ビジャは、ハムストリングの違和感を長いことひきずっているそうで、昨夜の試合では違和感が増したため、交代を申し出たとのこと。今日のトレーニングも全体と一緒ではなかったそうですが、クラブによれば水曜日の試合への出場に問題はないとのこと。
○アルベルダも全体トレーニングには加わらなかったそうですが、たぶん大丈夫でしょう。
○フィジカルの問題でビルバオ戦を欠場したアルビオルとエドゥは、水曜の試合で復帰可能とのこと。
○シルバの回復が少し遅れている様子。シルバもアルビオルと同じように筋肉の違和感かと思っていたのですが、シルバの問題は足首だとのこと。手術箇所に違和感があるんでしょうか…とすると、もう少し様子を見た方が良いか。
○モリエンテス、ビルバオ戦で肩を痛めているシーンがありましたが、結局腕を吊った状態で、サン・マメスを出てくる羽目になったとのこと。モリエンテスの肩といえば、06/07シーズンに代表戦で肩を亜脱臼した…なんてのがありました。今回と同じ右肩。一応いまのところ、水曜日の試合への出場は可能だろうとのことですが、なにしろ負傷となると長引かせやすいだけに……。ビジャもシルバもフィジカルに問題があり、マタも疲労していそうだし、モリエンテスは働き時なんですが。
○ビルバオ戦で退場になったマヌエル・フェルナンデス。試合途中に相手と争ったときに食らった黄色は、今シーズン5枚目。さらにペナルティになったところで食らったのは、2枚目の黄色ではなく1発赤であったらしい。で、どうなるかといいますと、5枚で1回休み、はリーガに適用。1発ロハは直後の試合に適用ということになるのではないかと。とにかく今週の国王杯と、週末のマジョルカ戦とに出られません。なんだよう。


ついで?
やはり月曜日11時からトレーニングを行ったマドリーの様子。
オサスナ戦前から負傷が言われていたグティ、デュデク、パレホに、カンナバーロの名前が並びました。といっても、公式ではどこかを痛めたとか違和感とか言っているわけではなく、カンナバーロは室内でトレーニングをする方を選んだ、という書き方。昨夜、前半で交代したのは、フィジカル上の問題だった、ということなんでしょうか。他に、ガゴとエインセ、スナイデルも室内で調整したようですが、前記の4人と分けて書いてあるのは何故。

国王杯のないマドリーは、火曜日は休養、水曜日11時からトレーニング再開となります。またドブレかな?



昨夜ゴールを上げた殊勲の2人。イグアインのニットキャップが、古びた昔風のボールみたい。

前半戦が終わる

2009-01-19 20:35:06 | football
記事を書くのは遅くなりましたが、ちゃんとリアルタイムで見たですよ。マドリーの試合もネットで先に見てまして、んで、バレンシアの試合はどうしようか少し寝ようかなあ…と思ったら、モリエンテス先発とかなんとか。寝かしてくれい…と思いつつ、そのまま中継へ。

08/09 Liga Espanola 1a division Jornada 19
Athletic Bilbao 3-2 Valencia C.F.

ビルバオの得点:ガビロンド(17)、ハビ・マルティネス(41)、ジョレンテ(90=PK)
バレンシアの得点:ビジャ(2)、モリエンテス(29)

GK:レナン(グアイタ)
DF:アングロ、マドゥロ、マルチェナ、モレッティ
MF:マヌエル・フェルナンデス、アルベルダ、マタ、ホアキン(ビセンテ)
FW:ビジャ(ミチェル)、モリエンテス

負けた……。
せっかくモリエンテスの今期リーガ初ゴールだったのに。リーガでは、1年と2ヶ月と15日ぶりのゴールだったのに(2007年11月3日のマジョルカ戦以来らしい)。せっかくビジャと併せてデランテーロ揃い踏みゴールだったのに。
しかし最近調子が良いビルバオは、大聖堂でファンの声援を受け、えっらい怖かったです。特にジョレンテ。この人こんなに怖かったっけか。

先日のラシン戦で調子が良かったビセンテが左に入り、マタとビジャでトップかな…と思っていたのですが、モリエンテスに先発が回ってきました。次のミッドウィークには国王杯セビージャ戦があり、誰をどこでどの程度温存するか、にエメリは頭を悩ませてこうなったんではなかろうかと思います。たぶんセビージャ戦には、頭からビジャを使いたいとか、マタやホアキンも休ませたいとか思ってたのでは。ということで、こんな組み合わせはいつ以来か、左にマタ、右にホアキン、トップにビジャ&モリエンテス。

試合開始すぐにビジャのゴール。やはり、何試合も何時間も一緒にプレイしているのはいいなあと感じる、マタからビジャへのスピードに乗ったパス、勢いのままのゴラッソ。ビジャ―マタ―ホアキン(+シルバ)に頑なに拘っている感のあるエメリですが、このセットを置いておけば何とかするだろう、という絶対の武器というか、そういう手段は、チームに1つはあるべきだなあと思わされました。
モリエンテスは、なにしろビジャやマタ、ホアキンと組むのは久しぶりだろうし、スピードに乗れるようなタイプでもなし、当初は影が薄いと思っていましたが、ビジャ1人で張っているよりは、やはり中に厚みが出ていたと思う。サイドの2人、マタとホアキンは、この試合では縦に深くえぐるよりも、やや早めに中に切れ込んでくるようでしたが、代わりにビジャやモリエンテスがサイドに開いたりで、少し手数は少なかったかもしれませんが、良い連携はあったと思います。右サイドのホアキンが切れ込んでビジャにパス、ビジャから流すようにクロスが入りモリエンテスが詰めてゴール、という2点目は、やっぱりトップを2枚にして良かったじゃないか、と見ているこちらはご満悦。

ここまではね。

いろいろ不幸だったなあ、この試合…。守備に怪我人やらサスペンションが多かったこと。ミゲルがおつとめ3試合目で、右ラテラルにはアングロ。守備にはよく気を配っていたと思いますが、攻撃面をもーちょっとがんばってほしかった…。ミゲルと比べるのが間違ってるかもしれませんが。
マドゥロはよくがんばっているとは思うし、足元も上手い方だと思います。スペイン外から来たDFの多くは、味方ゴール前で守備をして奪ったボールをすぐさま前に蹴り出したがるう印象がありますが、マドゥロはボールをコントロールして次につなげようという努力が見えてると思う。けど、やっぱりセントラルが専門ではないんだよなあ…。相手への付き方が緩い。
で、誰の責任かはわかりませんが、最初の失点は、後ろから走りこんでくるガビロンドを誰も見ていなかったのが原因でありました。

最大の不幸はレナンの負傷とグアイタが入ったタイミング。ゴールキックを蹴った瞬間なのかなあ…。レナン、左大腿部の筋肉を痛めてしまったようです。本格的な検査は今日、月曜日に行われるようですが、昨夜の時点では全治3週間との見込み。
代わって入ったグアイタは、ちょうどビルバオが攻勢をかけていた時間帯。もう少し落ち着いた時間とか、後半の頭からとかなら、グアイタもなじみやすかったのではないだろうか。2失点目は、あれを止めろというのは少し酷かもしれませんが、入ってすぐでなかったらなあ…とつい思ってしまう。さらに、最後。至近距離のシュートを、グアイタが止めた!!と思ったら、ペナルティの判定。これは辛い……。

攻守に活躍のマヌエル・フェルナンデス、相手と接触プレイがあれば、手を抜かずにきっちり詰め寄る気の強さ…が最後に徒になってしまいました。試合終了も間近い頃、エリア内でハビ・マルティネスを引っ張り倒し、ペナルティ。2枚目のアマリージャが出まして退場。このペナルティについては、まあ確かに引っ張ってますんで文句の言いようがないし、かといってマヌエル・フェルナンデスの働きを考えれば責める気にもなれず。うーん。
ビジャの交代も不幸といえば不幸か。わりと早い時間の交代で、すぐにセビージャ戦があるからかなと思ったのですが、バレンシア系の新聞では「違和感があった」と書いているところも。

ビジャが残っていたら、勝ち越せたか、ペナルティを入れられた後でも追いつけたか…なんていうタラレバはわかりません。諸々の不幸を抜きにしてもビルバオの攻撃は怖かったし、一方で、バレンシアも足りないところはありつつ良くやっていたと思う。前半はめまぐるしくスピードのある攻撃を仕掛けあい、後半もお互いに危険な場面は作り出していたと思います。しかし時間が過ぎるにつれてややトーンダウンした感もあり、このままエンパテでいけるかな…と思う頃、引き分け狙いで温存に入った(のではないかと思う)が、見込み違いになってしまい、敗戦。勝ち点が拾えた可能性もある試合ですが、ま、こんな試合もあるさ、と強がってみたり。

記事を見るまで気づかなかった、こんなおまけ。las provinciasより。「モリエンテス、ウニベットを忘れる」ってタイトルで、何かと思ったら、前半のモリエンテスのユニフォームには、なぜかウニベットのロゴがなかったんだそうであります。気づかなかった…けど、さっき録画を見たら、確かに前半はウニベットがついてなかった…。これは、モリエンテスが忘れん坊だというよりも、エキップメント揃える人がうっかりしていたというだけではなかろうか。と一応フォローしておきます。




その前の
08/09 Liga Espanola 1a division Jornada 19
Real Madrid C.F. 3-1 Osasuna

マドリーの得点:セルヒオ・ラモス(49)、イグアイン(63)、ロッベン(92)
オサスナの得点:ネコウナム(19)

さすがにあれこれ書く気が起きない試合。あのペナルティにならなかった判定2つがすっきりしません。ペナルティを取らない上に、2回ともファンフランのシミュレーションって。1つめは、ガゴの足がファンフランにかかっていて、でもファンフランの身体が倒れ始めるのが早かったから、シミュレーションを取るのも仕方ないかもしれない…と思いましたが、2回目なんてファンフランは足を思い切り踏まれているのに。
確かに、当ブログはマドリー応援視点ではありますし、あれが両方とも取られていたら試合展開がどうなっていたか…とか考えると、偉そうなことはいえないのですが、あれはないよ。前オサスナ監督のシガンダも、常々「レフェリングに恵まれない、悪意を感じる」ことを言っていましたが、現在最下位のオサスナにとっては、あまりに酷い判定。

元気が出ないので、面白かった後半の采配についてだけ。
前半あまり目だっていなかった(と思う)スナイデルを下げるのはなんとなくわかるとしても、カンナバーロを代えるとは思いませんでした。しかも、そこでディフェンスではなく、入れたカードはファンデルファールトにフンテラールと攻撃寄りのオレンジ2枚。まさか3バック? と思ったら、ラスが右ラテラルへ。そんな芸当も持っていたのね。
同点に追いついたセルヒオ・ラモスのシュートも、セントラルに回ったからこそあの位置でシュートが打てたわけで……なんて見方をしてみると、ファンデ・ラモスの采配スゴイ!ということに……さすがにそこまで予測したわけではなかったと思いますが。
あとはなんと言ってもラス。右ラテラルのポジションで、ここは抜かれたら危険か?という微妙なところで、オサスナのボールを取りに行くダイビングヘッド。の、空振り。いいもの見たわ。

オサスナ戦前

2009-01-18 21:59:19 | football
マドリー
なぜか最近17時開始試合が増えているマドリーです。寒いと遅い時間の試合が嫌になるのかなー。では召集選手。

GK:イケル、コディナ
DF:ペペ、セルヒオ・ラモス、カンナバーロ、マルセロ、エインセ、メツェルダー
MF:ラス、ガゴ、スナイデル、ロッベン、ファンデルファールト、ハビ・ガルシア、パランカ
FW:ラウル、イグアイン、フンテラール

短期的な負傷者が、グティ、パレホ、デュデク。監督判断により外れたのは、サルガド、ミゲル・トーレス、ドレンテ、サビオラ。

第3GKはコディナが入りました。久しぶりです。ここ2試合召集を外れていたマルセロが復帰。代わって外れたのはミゲル・トーレスと見るべきでしょうか。今のところ、ファンデの1stチョイスは、右ラテラルはセルヒオ・ラモスで左ラテラルがエインセ。ミゲル・トーレスやマルセロは、試合に召集されても出番があるかどうか微妙なところで、その辺りをファンデがどう見定めて、召集・非召集を決めているのかは、よくわかりません。
ピボーテはおそらくまたガゴとラスで行くだろうと思います。今のところ、この2人で問題はなさそうなので。ただ、この先誰かが欠けたとき、負傷でもサスペンションでも可能性はあると思いますが、その場合を考えて、ハビ・ガルシアとの組み合わせを少し試してほしいところ。
ファンデが監督になってから、以前以上に出場可能性が激減してしまったのがサビオラ。セビージャ時代も、ファンデはあまり使っていなかったんでしょうか。このままなら移籍の可能性も考えた方が(サビオラのためにも)良いように思いますが、CLにフンテラールが登録できなければサビオラの存在は重要になるし……。


一方のオサスナ
木曜日にビルバオでコパ・デル・レイを戦った(そして敗退が決まった)オサスナは、パンプローナに戻ることなく、そのままマドリー入りして調整をしていたようです。ちなみに調整に使われたのは、スペイン代表がトレーニングをしたりする、ラス・ロサス。
負傷などで国王杯に出場しなかったプラシル、プニャル、アスピリクエタ、モンレアル、ファンフランは、パンプローナからマドリー入りして合流。プラシルは、先週のバルセロナ戦で負った負傷の回復具合を見定めてから、出場の可否が決まるようです。

では、ベルナベウへの帰還となるカマーチョのインタビュー
-----------------
「監督としてベルナベウに戻るのは、これが初めてのことではない。今、何よりも私が気にしているのは、他の何よりも私のチームのことだ。さらに、強いチームと対戦できることは、すばらしいことでもあり困難なことでもある。」
「私たちは、自分たちにどのような手段があるかを知り、それを有利に使わなければならない。また、必要なだけの運もあってほしい。最初から最大限に困難ではあるだろうが、しかし同時に、何かポジティブなことができるような、最大の自信を示してくれることだろう。既に我々は、バルサを困難な状況に追い込むことができた。我々はできるはずだ。」
「(国王杯で敗退したことは)フィジカル面で問題とはならないだろう。どの試合も違うものだ。ピッチを離れれば環境は変わる。フットボールは続いていくもので、嘆いている時間はない。」
「ファンデには、まだもう少し時間が必要なことだろう。確かに、今彼らはよりクラッシックなシステムで戦っているが、マドリーの選手たちが良いシステムを作り上げているのも事実だ。」
-----------------

会見中。背後にはスペイン代表のエンブレムが。オサスナのと差し替えられなかったのか…。



バレンシア
急がないと試合が始まってしまう(もう何時間かありますが)。ビルバオ戦に向けて召集された、バレンシアの選手たち。

GK:レナン、グアイタ
DF:クロ・トーレス、マルチェナ、モレッティ、デルオルノ、マドゥロ
MF:アルベルダ、マヌエル・フェルナンデス、ホアキン、ビセンテ、アングロ、ウーゴ・ヴィアナ、パブロ、ミチェル、マタ
FW:モリエンテス、ビジャ

バラハがサスペンション。ミゲルもサスペンションの3試合目。筋肉を痛めたアルビオルが間に合わず、シルバも筋肉の違和感で欠場。

思うこと

2009-01-17 12:01:25 | football
ラモン・カルデロンが、自らの口で、公式に辞任を発表しました。辞任の原因になったのは、今週になって報道されていた、12月7日のクラブの総会での不正。現経営陣に有利になるよう、投票資格のない人間を紛れ込ませて投票をさせていた、というのがだいたいの内容です。カルデロンは、この疑惑についてはすべて否定し、しかし、他の役員などからの要求があり、会長職を辞任することを決めたとのこと。
今シーズンいっぱい会長職を引き継ぐのは、カルデロンの下で副会長を務めていたビセンテ・ボルーダ氏。
カルデロンの辞任会見の日本語記事を、goal.comスポーツナビ(MARCA訳)から。


なんだかなあ…と寒々しい気分で、今週の辞任騒動を見ていました。
3つ下の記事、ラウルの500試合達成インタビューの冒頭にもありますが、月曜か火曜日頃にMARCAが不正疑惑を大々的に報道し始めました。その後毎日、1面にカルデロンの大きな画像を掲げ、不正の証拠を次々と示し、追い詰め、遂に金曜日に大団円まで持ち込んだわけです。
カルデロンが潔白ということはないとは思います。ちゃんと記事を読んでいなかったのではっきり思い出せませんが、確か実際に総会があった頃にも、カルデロンが何か不正をしたのでは、という報道があったと思いますし、何か付け込まれるようなところはあったでしょう。来る来ると言っていたC・ロナウドは獲得できていないし(私はそれでいいと思ってますが)、早めに冬の補強をするもUEFAのルールに合わなかったとか、これまで移籍に使った金額とか、補強の不手際もマドリディスタたちには不満でしょう。ベッカムやグティを公式の場で批難して大騒ぎになったりと口に締りがない人で、そういう意味では会長職として責められる部分もあったと思います。もっとも就任2年半でリーガ2回制覇とか、成績を見ると非常に素晴らしいんですが、ま、そういう部分は会長が評価されることではないんでしょうね。
そんな背景は理解しているつもりですが、でもなぁ……。今回の事態のもって行きかたは、非常に寒々しいというか、胡散臭いというか。正直、今回の辞任、交代の一連の流れには、納得がいかない。

マドリーについて、誰かのスキャンダルや問題ごとが大きくなったときや、「どこからそんな情報を仕入れたんだ」というような報道が出るときは、たいてい内部の誰かがマスコミに情報をリークしている…というのは以前から言われていたこと。今回の一連の流れもそうなんだろうな、と思います。カルデロンを会長職から追い出したかった人物、首脳部の誰かが、MARCAと手を結んだのか。
サイトデザインの変更も相まって、毎日でかでかとカルデロンの顔を一面に出し続けたMARCAは、自分たちの報道がきっかけでレアル・マドリーの会長を追い落とせたわけですから、さぞ満足なことだろうと思います。誰と組んでいたか、誰派であるか、というのは、そのうちMARCAの報道の中に見えてくるかもしれません。
どんな関わり方か知りませんが、この1、2ヶ月の間にちらちらとMARCAに名前がでていた、フロレンティーノ・ペレスなんか、実に怪しい気がします。もっともあの人は、カルデロンのように付け込まれる隙は作らなさそうですが。

何よりも今回不満なのは、なぜこの時期なのだ、ということです。
12月初めにシュスターが解任されてファンデ・ラモスが監督に就任。シーズン途中の監督交代は博打みたいなもので、当たることもあり当たらないこともあり。当たらないことの最たる例は、昨シーズンのバレンシアを思い出していただければ十分でしょう。とはいえ、就任して1ヶ月が過ぎ、ここまでのファンデ・ラモスは守備を強化しながらチームを建て直し、かなり順調にきていると言えるでしょう。これからリーガでは勝ちを重ね続け、CLの再開、リバプールとのビッグマッチに向けて、コンディションを上げていく時期です。そんな時期、順調に来て落ち着き始めていたのに、ここで組織のトップが交代。トレーニングの様子、ファンデ・ラモスの様子を見ていると、チームは落ち着いて集中しているようですが、選手に影響がまったくないわけではないし、その影響がポジティブなものになるとは思えません。
MARCAは、このネタは以前から握ってはいたものの大きく騒ぐのは待っていたという印象があり、ならば、騒ぎ出すのを先延ばしにもできただろうと。何かの意図があるんだろうなと思い、とはいえ、それはただの言いがかりでしかないかもしれませんが。

カルデロンの会長任期は2010年の6月までだったそうですが、今回の辞任に伴い会長選挙が1シーズン前倒しになるとのこと。少なくとも今シーズンいっぱいは、カルデロンの組織した執行委員が運営を継続し、シーズン終了後に選挙をするようです。
カルデロンが会長になってから獲得した選手は、カンナバーロ以降、ファン・ニステルローイ、ママドゥの方のディアラ、マルセロとガゴとイグアイン、メツェ、ペペ、エインセ、スナイデル、デュデク、ドレンテ、ロッベン、サビオラ、ファンデルファールト、最新のところでフンテラールとラス(全部挙げられたかどうかは自信なし)。あとファンデ・ラモス監督と。会長が代わった場合、ここまで獲得した選手や監督の処遇がどうなるんだろうということも気になります。選挙となれば、おそらくいつものように「私が会長になったら監督は○○を連れてくる、補強の目玉は誰と誰で…」の応酬になるでしょう。今シーズン、ファンデ・ラモスがどこまでマドリーを持っていけるかはわかりませんが、シーズンいっぱい務めた後、その先があるかどうかは非常に怪しい。また、新しく会長になった人が、自分の気に入る選手を獲得し始めたら? 前会長の獲得した選手が放出されていく…という事態も起こり得るでしょう。
カルデロンは、ラウルやイケルとクラブとの間に終身契約を成立させています。次はグティだ、という話が出て以降、この契約は実際に締結されていなかったように思います。なぜペンディングになっていたのかはわかりませんが、次の会長が同じ考え方をするかどうか。


最終的に新たな会長が誰になるのかわかりませんが、フロレンティーノ・ペレス式の会長でなければ良い、と強く願っています。スター選手を甘やかし、監督に圧力をかけて選手起用を操作し、結果、何人の監督が辞めざるを得なかったか。ブラジル人選手たちのゴキブリダンスと、それを叱るエルゲラや祝福に加わらない他の選手たち…なんていう分裂したチーム。現地ではペレスの復帰を願う人たちも少なくないそうで、それはおそらく「クラック」に彩られるマドリーを再び見たいと思っているのかもしれませんが、また銀河系、チーム分裂、崩壊、という展開を見たいのかという気もします。もちろん、どんなチームが良いか誰を支持するかは、その人の勝手だけれど。

選挙の日が来るまで、会長候補の噂、獲得される選手・放出される選手の噂、と落ち着かなくなりそうです。
でもって、次にゴタゴタしそうなのは、実はバレンシアなんですよね……。

--------------------
なんかもう長ったらしい上にニュースでもなんでもなくてすみません。ここまで読んだ奇特な方、お疲れ様です。

優先度

2009-01-16 22:42:32 | football
カルデロン辞任
ラモン・カルデロンが、遂に、レアル・マドリーの会長職を辞任しました。


というニュースよりもはるかに気になるのが
グティ、左脚の2度の肉離れで、全治3~4週間とのこと。

グティは、年明け最初のビジャレアル戦前に筋肉を痛め、マジョルカ戦も欠場していました。確か昨日は、全体に加わってトレーニングができた…と書いてあったはずなんですが、今日の全体トレーニング(フットバレー)には参加できずに、フィジコと一緒にランニング。悪化させたのか……。
グティの筋肉の負傷による長めの離脱は今季2度目ですよね。筋肉が痛みやすくなってきてるのかな……。だいたい1ヶ月ということで、復帰は2月中旬の予定で、CLには間に合うと思いますが、リーガは当分お休みか。ラスを慣らす良い機会ではありますが、攻撃の構築に物足りなさがあるだけに、グティがしばらくいないのは残念です。

--------------
公式によると、左脚ヒラメ筋の肉離れであるとのこと。ふくらはぎの外側というか、膝下の外側にある筋肉です。年明けから痛めていたのは大腿四頭筋(ハムストリング、腿裏近辺)だったはずなので、新しい負傷でしたか。

--------------
カルデロン辞任で大忙しのMARCAにはろくな情報が載っていないので、ここはASから

レアル・マドリーの第2カピタンであるホセ・マリア・グティエレス“グティ”は、その回復過程で新たな不幸をこうむってしまった。左足の筋繊維を損傷し、およそ1ヶ月に渡ってピッチに戻ることができない。
グティは、年明けからの試合出場(ビジャレアル戦、マジョルカ戦)を阻んでいた左脚大腿四頭筋の拘縮から完全に回復しかけていて、今日は、ファンデ・ラモスのアシスタントであるマルクス・アルバレスと共に、別メニューでランニングを行っていた。しかしグティは、左脚のヒラメ筋に鋭い痛みを訴えた。しかるべき検査、核磁気共鳴画像などを行った結果、クラブが公表した情報によると、左脚ヒラメ筋の2度の筋繊維損傷であり、3~4週間の離脱とのことである。

また、金曜日のトレーニングでは、GKイェルジ・デュデクも違和感があってトレーニングを中断することになった。デュデクの場合は、右脚ヒラメ筋1度の損傷と見られていて、全治2~3週間の見込み。
またパレホは、膝の捻挫からの回復を目指して、室内で調整を行った。