ちいさなおしゃべり

Shantia家のメインランド生活日記

アレルギー

2013年06月06日 | Family
5月30日、キリが咳をしていた。
前日まで何ともなかったのに、30日は朝から咳が止まらない様子。
普段はいつも家にいるのに前日の夜にアレックスの学校のパフォーマンスを観に行ったから、そこで何かの菌でももらってきたかな?くらいにしか考えてなかった。


翌31日、相変わらず咳が止まらないキリ。
夜中にあんまり眠れなかったらしい。
朝6時半には吸入もさせた。
その後、薬をあげることにしたんだが、薬を飲ませるにはまずは何か食べてもらわないと困る。
何が食べたいかを聞くと、

「Sausage・Egg・Cheese」

って。
…アレックスの子分か?!
まぁ、本人が食べたいというので、普段はしないけど体調の悪いキリのため急いでCarl's Jr.に行ってご希望の朝メニューを購入。
キリに食べさせようとすると

「Eggいらない」

って。
…『ソーセージ・EGG・チーズ』だったよね??
妊婦の食べ物の好みに振り回される夫の気持ちになってしまったのは言うまでも無い。

卵がイヤだというので、結局キリは缶詰みかんを食べることに。
それが朝ご飯。
あんまり食欲自体がないみたい。


薬も飲ませて様子を見ていたけど、あんまり回復する兆しが見えず。
熱も高くはないけど出てきたし、咳が相変わらずひどいし、何より肩で呼吸をし始めた。
元気もないし、疲れているようなのでカウチに寝せてあげるとすぐに眠りに落ちそうな様子。
横について頭をなでてあげていると急に

「ママぁ、I don't wanna die...」
(訳:ぼく、死にたくない…)

って。
そんなお告げみたいなこと言わないで!!
怖いじゃない!!
体調が思わしくない3歳の子から突然そんなことを言われたら、大抵の親は心配度が増すでしょう。


2時間のお昼寝から起きても症状は変わらず。
肩呼吸が気になってしょうがない。
しかもあの

「I don't want to die...」

をもう一度繰り返すし。


母の心配度がMAXに達したので、ヘルスセンターに電話して予約を取ることにした。
電話の向こうの受付さんにキリの症状を伝えると、看護婦さんにつないでくれた。
看護婦さんに症状を説明すると、キリのみぞおち部分をチェックするように言われた。
キリのみぞおちは呼吸と共にぺこっ!!とへこんでいた。
それを伝えると看護婦さんは即座に

「ERに連れて行って」

と言ってきた。
母、予想外の事の大きさに思わずビックリ。
みぞおちをくぼませて呼吸をしているということは本人が相当辛いということらしい。
驚いている母に看護婦さんは

「あ、待って。
吸入器、持ってるのよね?
じゃあ、先に吸入させてみて。
もしちょっと落ち着くようであればそれからERに連れて行って。
症状が変わらなければ救急車呼んでね」

って。
えぇっ?!


吸入器は楽にしてくれると知っているキリは大人しく吸入を受けた。
その後、みぞおちのくぼみが軽減したので救急車は避けられた。
ついでに電話越しにキリの大声を聞いて(呼吸が出来てないので途切れ途切れですが)、ちょっと安心したのか、看護婦さんはERではなく子供専門のヘルスセンターに予約を入れてくれた。


ヘルスセンターにはパパが連れて行った。
帰って来たジョセフ君に、どうだったか聞いてみると

「アレルギーだって」

だそうだ。
何に対してのアレルギーなのか聞くと

「わからない。でも空気中の何かみたいだよ。
花粉かほこりかそんなとこだね」

って。
何か分からないのは非常に困るのですが。
ヘルスセンターでステロイド剤を投与されて、アレルギー反応は軽くなったものの、副作用として超ハイパーなキリが出来上がった。
ただでさえハイパーなのに、薬のおかげで超ウルトラハイパーです。
これがすごい。
薬後の様子を見るために、3時間後に再びヘルスセンターに行くように指示されたキリ。
待合室で止まることなく魚の水槽の周りを走り続けた。
時間外で他に人がいなかったのがせめてもの救い。
話すときは呼吸が苦しそうで途切れ途切れである。
…これはアレルギーのせいなのか、それとも走り続けた結果なのか。


薬がちゃんと効いていることを確認したドクターは薬を処方してくれた。
ヘルスセンターの帰り道、ジョセフ君は血液中の酸素濃度が測れる機械を購入。
我が家の医療セットに新たな仲間がやってきた。
ちなみに、健康な人(=Shantiaやティア、etc.)の酸素濃度は98%。
ヘルスセンター後のキリは93%。
ちなみに95%を下回ると明らかに苦しいと感じる。
最初にヘルスセンターに連れて行った時のキリの酸素濃度は85%だったらしい。
それは苦しすぎる。


この日以降、呼吸が苦しくなると自ら吸入器をセットするキリ。
コンセントに差し込んで、チューブを機械につないで、薬を入れるカップを開けてからパパに

「パパ、くすりいれて」

と頼む。
パパが薬を入れてあげると、蓋をしめてマスクを口に当て、電源をON。
大人しく自分で吸入をしている。
苦しくないときに

「キリ、吸入いる?」

と聞くととても嫌がられる。
自分が必要なものが分かってて偉いよね。
ちょっと尊敬しちゃうよ。


さて、ドクターが処方してくれた薬なんだが。
5日分出されたので、5日間ハイパーキリと付き合うことになった。
この5日間、父と母は本当に疲れたわ。
もう体中にいつもの倍以上のエネルギーが蓄えられてるんじゃないかってくらいすごかった。
少しでもエネルギーを発散させようとジョセフ君が散歩に連れて行くと、1時間弱くらいでげっそりしたジョセフ君とギラギラしたキリが帰って来た。

「もう、ずーーーっとしゃべり続けてる。
ついていけない」

だって。


昼間に薬を飲ませたとき、直後は疲れていて

「ママ、いっしょに寝よう」

と毛布を持って昼寝の準備ばっちりだった。
キリがリビングでごろごろしたいというので、一緒にリビングに転がって背中をポンポンしていると薬が効き始めたらしい。
突然、すくっ!と立ち上がって母の周りを走り始めた。
リビングに転がっていた母はキリのハードルになった。
狭いリビングでたたたたたっ!と走りながら何度もぐるぐる走るキリの図は何ともいえない。


キッチンでケコアにお昼ご飯を食べさせていると、自分があげると言い出してケコアにパンやら果物やらをあげていたキリ。
もちろん口では止まることなく何かを言っている。
ケコアの世話をしていたかと思うと突然Dish Washerの前に立ち

「Jumping Jack!!!」

と言いながらバタバタとJumping Jack(飛びながら両足を開閉しながら両腕は上下させる運動)を始めた。
何の前触れもなく突然飛び始めたので母は唖然としたわよ。
そして

「薬のせい、薬のせい。
あと1日の辛抱...」

と自分に言い聞かせた。


極めつけは最終日。
何を思ったか、突然アレックスの髪の毛をがしっと掴んで引っ張ったキリ。
強く引っ張ったので髪が数本抜けたんだけど、その抜けた髪を間髪入れずに自分の口に入れて非常にワイルドに噛み砕き始めた。
もうね、どうすればいいのかわからない。
アレックスが泣きながら訴えてきたけど、母の次元を超えている気がしてね。

「痛かったね。
明日からは薬フリーになるからちょっと我慢して。」

としか言えない。


きっとキリのアレルギーの原因はGrass Seedでしょうな。
ユージーンは今年も全米でアレルギーワースト1の都市に選ばれたくらいですから。
(芝の生産をしているので芝の花粉(?!)が飛ぶ時期は量が半端ない)
しかも山に囲まれていて空気があまり外に流れないで余計ひどい。
とにかくキリのアレルギー治療は大変です。