ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

ワインバーでのひととき ファースト(改訂) 28ページ目 若手天才ソムリエシュヴァリエ来日

2012-01-05 23:09:02 | ワインバーでのひととき1改訂四話 完
【28ページ】


 和音とシュヴァリエは、テイスティングを終えると、各々紙にワイン名とヴィンテージ

を書いてルヴォル大使に手渡した。

そして大使は、紙を受け取ると二人のワイン名の答えを確認した。

「二人とも正解です! ワイン名はシャトー・ムートン・ロートシルト!」

ルヴォル大使は、次に二人のヴィンテージの答えを確認して、

「シュヴァリエのヴィンテージの答えは、1970年です。そして、」

ルヴォル大使は、一呼吸おいて、もう一度和音の書いた紙を確認した。

「そして和さんのヴィンテージの答えも1970年です。ヴィンテージも二人とも

正解です。」

ルヴォル大使は、答えの紙をテーブルに置くと、二人に拍手を送った。

「さすが、テイスティングにかけてはトップソムリエも敵わないとうわさの和さんと

30年に一人の天才ソムリエと称えられるシュヴァリエだ!見事な対決だった。」


 大使の専属ソムリエラプリュイが大使のグラスにシャトー・ムートン・ロートシルト

を注いだ。

「二人ともワインを飲み干してください!シャトー・ムートン・ロートシルト

のオールドヴィンテージを最後まで飲み切りましょう。」

ラプリュイは、二人のグラスにもシャトー・ムートン・ロートシルト1970年を

注いだ。そして三人は、このワインを楽しみながらシャトー・ムートン・ロートシルト

の話題で盛り上がった。


 「私はボルドーメドック地区の五大シャトーの中でもこのワインが一番好きだ!」