ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

ワインバーでのひととき ファースト(改訂) 27ページ目 若手天才ソムリエシュヴァリエ来日

2012-01-04 20:22:09 | ワインバーでのひととき1改訂四話 完
【27ページ】

ルヴォル大使が夢を話すと、シュヴァリエも夢を語った。

「私も将来大金持ちになったら、ロマネ・コンティの畑を手に入れたい!」

「それじゃ、将来二人のロマネ・コンティの畑の争奪戦ですね?」

和音は二人の夢の話を聞いて、笑いながら言った。

「18世紀の、ルイ十五世の寵愛を受けたポンパドール夫人とコンティ公爵との

大争奪戦のようになるかな?」

「誰もが手に入れたくなるワイン畑と言うことだ!」

ルヴォル大使が、そう言うと、シュヴァリエも頷いた。


「1本目は和さんの正解でした。2本目はシュヴァリエが正解しました。

次の3本目のワインのテイスティングで勝負がつきます。」

ルヴォル大使は、ブルゴーニュの話から3本目のテイスティングの説明に話を替えた。

「最初に説明したように、3本目のワインは、二人がテイスティングをし、その答え

のワイン名とヴィンテージを紙に書いて渡してください!」

「承知しました。」「わかりました。」和音とシュヴァリエは返事をした。


 専属ソムリエのラプリュイは、3本目のワインを抜栓し、3人のグラスに注いだ。

「さあ、手に取って、テイスティングをしてください。」 

ルヴォル大使は、グラスを一つ手に取りながら、二人にも勧めた。

和音は、ワイングラスを手に取り、おいしそうにワインを飲んだ。

そしてシュヴァリエは、ワイングラスを手に取ると、ソムリエの立ち振る舞いで、

優雅にテイスティングをおこなった。