ちょっと気になるいい事、言葉、最新技術

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歴史の真実「敗者が正義」

2018-04-29 08:49:03 | 歴史から学ぶ

@天下の悪法「生類憐れみの令」。と記述された書籍が多いが果たして悪法だったのか。生き物(鳥類・家畜類)を殺してはならぬとある部分行き過ぎた面も多かったと記されている。この令で悪用するものもあり、犬の肢体を家の前に置き去りにして、濡れ衣をかける者さえいたという。いずれにせよ、「命の尊さ」を学ぶ唯一の法で有ったとも言え、特に武士の権限で庶民等を「切り捨て御免」とした人殺しをやめる事だったともある。さて本題は、「勝者と敗者・正義と悪」である。時代劇では家督相続が特に注目に値するこの種の物語になる。だが、結局「勝者は正義」となり、「敗者は悪」となり歴史上に明確化されていることだ。最近富に「新たな謎・説」、「逆説」、「新たな古文書・資料発見」など過去を覆す新事実がでてくる事には驚きだ。(実は悪と思われた敗者が正義だった)その都度、過去の歴史記憶を消去し、新たに書き換えなければならない。これからも多くの真実が解き明かされ、過去の歴史で「勝者が悪」に覆される史実も出てくるだろう。 実際「人は最初から悪人ではない」を信じるならば、日本にある多くの銅像も「悪から正義」説で本人死後数十年後、中には数百年後というもあると言う。 ここで素朴な疑問。間違いと言われる1万円札の聖徳太子像は変更されるのだろうか?

『光圀 古着屋総兵衛 初傳』佐伯泰英

  • 天下の悪法「生類憐れみの令」やゆがんだ将軍継承方針など5代将軍綱吉の大義なき政の専横ぶりに御三家定府水戸光圀(2代目水戸藩主)は憤怒を募らせる。綱吉の背後には隆光権僧正の影がちらつく。家康との約定により、表の顔は古着問屋、裏の豹は隠れ旗本として徳川守護を5代百年に亘って精勤してきた蔦沢一族。将軍家か大義か、狭間に揺れる若き総兵衛い勝頼を描く。
  • 徳川家康の「隠れ旗本」本田弥八郎正純とその「影の旗本」大黒屋鳶沢一族初代成元から始まり6代目勝頼となる。徳川家を警護する為影の旗本として動く。水戸光圀との縁から勝頼は光圀を警護、光圀が育てた家臣藤井紋太夫が光圀隠居とともに3代目水戸藩主と結託、柳沢吉保と組み水戸藩内部にてこ入れ反対派を成敗、さらに光圀を葬ろうとするが、逆に光圀が家臣藤井を自らで刺殺する。それは光圀が江戸での能楽を披露する場で決行した。「千手」(一ノ谷でとらえられた平重衡を送る舞)。大老となった柳沢はその後逆襲に出てくる。赤穂浪士事件でも浅野内匠頭への即刻切腹もその仕業であり渦中の混乱を避けるべく消し去ろうとした。もし光圀が生きていれば詳細を調査させたに違いない。
  • 「勝者と敗者・男と女・罪と許し・生と死・夜と朝」
  • 「若者と老人・剣と扇・裏と表・虚と実・正義と悪・過去と未来」
  • 時空を超えて、無常なる歴史と人生の軌跡が、記憶と想いで交差している。畢竟、人は人と出会い、愛しみ憎しみ、支え合い、心を伝えながら未来を育んでいく。

近代化の始まりは「教育」だった

2018-04-27 08:23:53 | 歴史から学ぶ

@日本の歴史人物の名言集。本人の言葉ではないかもしれないがその時代、時代の流れを感じ、読み綴った名言とそのエピソードである。(新しい歴史人物順)中でも気になったのが、NHKの西郷どんで出るかもしれない上野の銅像を見て言った妻の言葉「こげんなお人じゃなかった」とはどんなお人だったのか。新たな西郷どん姿が現れれば楽しいかも。この書籍で気になったのが1869年身分制度廃止後の国民に対し、近代化に「教育」が重要視されていたこと。旧長岡藩の「米百俵」がその代表だが、米価値を「人材育成」にと学校を作った。まさに国の成長に最も寄与することだと判断したことは素晴らしい時代の始まりであり、藩主だと想像できる。現代でも同じことが言えると思う。「人材不足」であれば今こそ近未来を予測、次世代に備える。中・長期の人材育成・養成計画予算を立て、実行できる政府がほしいものだ。どうも政府の動きは予測で動ける組織ではなく問題発生時で騒ぐ、いつも後手、追いついた時にはもう時代遅れ、不必要となる。いい例がつい最近の法務関係人材育成だった。期末の政府予算の多くは現状維持の為だけなのか。先を読み判断できる財務担当者不足こそ必要だ。

『この国のことば』半藤一利

  • 立派なことば・情けないことば・力ずよいことば、愚かしいことば
  • 「歴史の面白さはエピソードにあり」
  • 榎本武揚の外国語
  •             英語・オランダ語・ロシア語・ドイツ語・フランス語を使い
  •             デモンストレーション・インテリゲンチャ(ロシア語)
  • 西郷隆盛の妻糸子夫人
  •             上野の銅像を見て「こげんなお人じゃなかった」
  • 清水次郎長の大往生
  •             「死んで仕舞えば仏様よ、敵も見方もあるのか」74歳没
  •             海に投棄された幕府側の屍体を葬った
  • 万歳三唱の始まり
  •             明治22年帝国憲法発布の日、学生が明治天皇を排して歓呼
  •             発案者は帝国大学和田垣謙三教授
  • 「板垣死すとも自由は死なじ」
  •             板垣が暴漢にあい発した言葉でなく新聞記者の名言
  • 山県有朋の「軍人勅諭」   
  •             軍人は忠節を尽くすを本分とすべし       
  •             軍人は礼儀を正しくすべし
  •             軍人は武勇を尊ぶべし
  •             軍人は信義を重んずべし
  •             軍人は質素を旨とすべし
  • 日本最後の「仇討ち」
  •             福岡藩士の臼井亘理が妻の仇を、明治13年(1880年) 「明治6年・仇討ち禁止令」があったが遺児は終身刑となる
  • 大久保利通の遭難
  •             「国賊!天誅だ!」赤坂で襲われ47歳で世を去る
  • 西郷隆盛
  •             「児孫の為に美田を買わず」
  •             子孫に残すべきは物質よりも精神である
  • 日曜日は休日とする
  •             明治5年「日曜日は休日とすべし。土曜日正午以降は休暇たるべし」と布告、明治9年4月1日から施行となる
  •             明治の人「なぜ、休まなくてはならんのかね」と言った
  • 日本初の契約結婚
  •             明治8年(1875年)2月6日証人福沢諭吉が最初
  • 最初の鉄道開通式
  •             新橋・横浜間明治5年(1872年)1時間の旅
  • 女性断髪禁止令
  •             明治4年(1871年)散髪・制服・脱刀を交付
  •             女性が散髪・断髪したことで醜態だと男だけ適応とした
  • 「米百俵」旧長岡藩の学校建設 明治3年(1850年)
  •             人物養成へ尽力する為洋学校をつくる(現長岡高校)
  •             食う事は大事だがその後何も残らないならば・・が理由
  • 靖国神社の始まり「東京招魂場」
  •             幕末の尊王攘夷のため脱藩した多くの志士を祀るところ
  •             明治2年明治天皇により統合、賊軍の死者は祀られていない
  •             日本文化の伝統「死後の霊魂をこの世で魂祭り安心を得る場」
  • 「平民」四民平等となった日
  •             明治2年(1869年)身分制度廃止
  •             公家・大名を華族・武士を士と卒
  •             農工商を平民(苗字・馬に乗ることを許された)
  • 土方歳三 35歳没
  •             五稜郭で死に場所を求めた言葉「死に遅れた」「すまんのう」
  •             「叩かれて音の響きしなず菜かな」
  • 近代化の事業は教育
  •             明治2年(1869年)小学校設置令   
  •             京都の第27番組小学校が最初の小学校
  •             教師の心得べきことは何よりもまず世界の知識を児童に与え啓蒙、その他片仮名文字・地図・地球儀・日本史及び万国地
  • 戊辰戦争終結           
  •             明治元年(1868年)9月21日、白旗で降伏
  •             白虎隊・娘子隊含め戦死者2千数百名
  •             松平容保の「一心大切」(決戦を決意した時の思い)
  • 「一世一元」
  •             年号が「慶応」から「明治」恒久の制度となる
  • 江戸が東京になった日
  •             慶応4年(1868年)7月17日詔書がでる
  • 近藤勇の処刑
  •             「快く受く、電光3尺の剣」板橋の処刑場で斬首35歳
  •             新撰組組織が30歳の時、武蔵国多摩の郷土上がりの武士
  • 5箇条の御誓文(慶応4年1868年)3月14日
  •             広く会議を興し万機公論に決すべし
  •             上下心を一つにして盛んに経綸を行うべし
  •             官武一途庶民に至る迄各其志を遂げ人心をして倦まざらしめん事を要す   
  •             旧来の陋習を破り天地の公道に基ずくべし
  •             知識を世界に求め大いに皇基を振起すべし
  • 「錦の御旗」鳥羽伏見の戦い
  •             大久保利通の愛人に作らせた偽物、鳥取、津藩が寝返った
  •             徳川慶喜の発声「朝敵にはなりたくない。江戸に帰る」
  • 高杉晋作・29歳没
  •             「おもしろきこともなき世をおもしろく」 酒も女も断たない
  •             「3千世界のカラスを殺し、主と朝寝がしてみたい」
  • 坂本龍馬
  •             「我々が生命を的に寝食を忘れて奔走してきたのは、単に薩長両藩の為ではない。日本の前途を案ずればこそなのである」薩長同盟の成った日
  • 相撲の「待った」
  •             現代の仕切り制限は幕内4分、十両3分、幕下2分
  •             慶応元年鬼面山谷五郎対両国梶之助95回の「待った」
  • 小栗上野介忠順・外国奉行・陸軍奉行・軍艦奉行
  •             「土蔵の一つもつけてやる」横須賀造船場を建てる
  •             近代的な生産施設は次の新国家に役たつことを夢見た
  • 佐久間象山・54歳(恐れを知らない人)
  •             「開国してまず西洋文明を取り入れよ」
  •             「散るもめでたし桜花」西洋学・開港派
  • 大老井伊直弼
  •             「散りて後ぞ世に匂いける」開港・日米通商条約
  •             死後5年後朝廷も賛同し「これからは開国だ」と提言
  • 勝麟太郎
  •             「ただただ誠心誠意あるのみ」江戸開港・西郷と会談
  • 吉田松陰・留魂録・安政の大獄にて30歳没
  •             「身はたとひ武蔵野野辺に朽ちぬとも留め置かまし大和魂」
  • 橋本左内(福井藩蘭学者)井伊直弼打倒
  •             「人間自ら適用の士あり。天下何ぞ為すべき時なからむ」
  • 安藤広重(東海道53次)           
  •             江戸八重洲の火消し役武士(定火消同心)でもあった
  • 源氏店
  •             「お釈迦様でも気がつくめえ」お富・与三郎芝居
  • 葛飾北斎 90歳
  •             「百歳にして正に神妙」気の若さを永遠に保つこと
  • 二宮尊徳 70歳
  •             「葬るに分を超えゆるなかれ。ただ土を盛り、傍に松か杉を一本植えれば足りる」質素倹約・勤勉第一・報徳思想
  • 杉田玄白84歳
  •             「長生きを願うのは、置いて不自由の身を考えぬからで、無ええ気のことなり」
  • 貝原益軒(養生訓)
  •             「接して洩らさず」
  • 井原西鶴
  •             「下戸の建てたる蔵もなし」
  • 水戸光圀
  •             「苦は楽の種、楽は苦の種としるべし」
  •             「分別は堪忍にあると知るべし」
  •             「欲と色と酒は仇としるべし」
  • 中江藤樹
  •             「世間にとり流行る学問は多分偽物にて候。偽の学問をすればなにの益もなく、帰って氣質悪しく威風になるものなり」
  • 徳川家康
  •             「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し。急ぐべからず。不自由を常と思えば不足なし。心に欲起こらば、困窮したる時を思い出すべし。堪忍は無事長久の基、怒りは的と思え。勝つ事ばかり知って、負けるを知らざれば害その身にいたる。己を責めて人を責むるな。及ばざるは過ぎたるより勝れり」
  • 真田幸村の意地・大坂夏の陣
  •             「日本国を半分賜るとも」と家康の誘いも断る
  • 後藤又兵衛・大阪夏の陣
  •             「武士の本位にあらず」と家康の誘いを断る
  • 宮本武蔵・巌流島の決闘
  •             「我事において後悔せず」五輪書にある
  • 曽呂利新左衛門・秀吉に仕えた頓知頓才
  •             「人はただ、まめで四角で柔らかく、豆腐の様に変わらぬが吉」
  • 大谷吉継・関ヶ原の合戦
  •             「貴殿才覚余れども、一大事の所不足なり」石田三成に武士に対する「心」が足らないと言った
  • 北条氏直・秀吉に包囲された「小田原評定」
  •             「三尺下がって師の影を踏まず」
  • 明智光秀・本能寺の変
  •             「敵は本能寺にあり」
  • 武田信玄 52歳没
  •             「人は城、人は石垣、人は掘。情けは味方、讎は敵なり」
  • 毛利元就の教訓
  •             「3本の矢」3人の子供に伝えた
  • 上杉謙信
  •             「敵に塩を送る」北条と今川に包囲された敵武将武田信玄へ
  • 織田信長・桶狭間合戦の朝
  •             「人間50年、夢幻のごとくなり」下天の講釈
  • 北条早雲の家訓 (関八州の主人となる)
  •             「常に人目を忍び見るべし」暇があれば勉強、読書せよ。ただし人目を忍んでやれ。
  • 足利義政・銀閣寺の造営・乱世後の余生
  •             「咲き満ちて花より外に色もなし」
  • 世阿弥元清の初心(能役者)
  •             「是非の初心忘るべからず。時々の初心忘るべからず。老後の初心忘るべからず」の3か条となっている、人間は一生鍛錬あるのみ
  • 平治物語(鎌倉時代の軍記)
  •             「情けは人のためならず」は他人に情けをかければ回り回って思いもかけぬよい報いが自分にもあるものだという意味

男女の会話で気をつける事

2018-04-25 08:28:54 | 歴史から学ぶ

@この小説は、室町時代のある「女の怨念」から2百年以上も経った江戸時代にその直系が戦うという時代を超えてまでも「怨念を晴らす」と言うストーリーだ。男と女の記憶・心理はどのように違うのか。よく言われるのは、女性は直感的に感情を理解し特に辛い、悲しいなどの感情を記憶、一方男性は事を理解し、楽しい、嬉しいことを記憶すると言う。 だから女性の会話には、嫌いな事、嫌な事、ダメなことなどを語ることが多いらしい、一方男はいい事、楽しい事、得意な事などを話すのが多いという。いわゆる女性は「減点法」で男性は「加点法」らしい。よく思われがたい為に男が苦労すのも頷ける(女性に喜んでもらえるためにプレゼントしたり、会食に誘い、楽しい話で盛り上げる等)が、女性は悪い事・嫌いな事はいつもまでも記憶に残すらしい・・・男性は忘れやすい、というよりも記憶に多くを残さない。男女の記憶・心理はどの時代でも変わらないのか。

『半斬の蝶』(上・下)門田泰明

  • 面妖な大名風集団との遭遇、それが浮世絵師宗次を襲う凶事の幕開けだった。白金の森に伝わる無念の館跡に関係が。暗黒の森で宗次を待つ黒衣の剣客闇之介。揚真流奥義をも戦慄させる幽鬼の業。やがて勇猛の将と一族の噴墓、7対の骸が発見された。一方、江戸の名門道場と国学者邸で地の惨劇が相次ぐ。
  • 江戸高松藩下屋敷の「無念の館跡」から屋根裏部屋で7つの遺骨を発見、「亡霊」ではなく「念霊」を見る。それは足利時代の温霊が時代を超え現れる術であった。亡霊ではなく実在する人間を思いのままにここぞという場所へ瞬時に移す業を心得た集団がいたという話を聞く。
  • 「明神館」で師範が何者かによって今まで見たことのない凶器で殺される刃傷事件、その後大月定案先生という歴史を知る学者も家の者皆殺しにされるという事件が勃発。
  • トチの木落葉高木(抗菌作用)=消毒液として利用
  • 墨色=焦・濃・重・淡・清の5彩色
  • 乾杯の風習は平安時代より古くからあったとされている
  • 戦いの源は足利一門である足利義政の妻日野富子系と今参局系が直径吉良上野介の妻富子と今参お局様系闇ノ助等の恨みの戦に続いた。止めるには唯一宗次が闇ノ助(大舘三之介)を説得か刺殺するしかないことを悟り、戦いを挑む。料亭「夢座敷」の女主人幸も富子の系で突然いなくなり戦いに備えて店を畳む。幸は富子の妹と思案する。
  • 昔、東軍反日野富子派・今参局の細川勝元は畠山政長、斯波義敏、赤松政則らを差配し24カ国16万の兵をあげ、西軍である日野富子派は山名持豊、畠山義就、斯波義廉らを指揮して20カ国11万と激突「戦国時代」の火蓋をとなる。
  • 恨みの権限の真光寺に宗次は馬を進め、戦いがあることご住職から聞くが、実は住職の息子がその闇ノ助であることを知る。
  • 戦いを避けるべく1対1で戦うことを悟り、遂に宗次は闇ノ助を倒すが幸は帰ることなく「夢座敷」も転売される。

魅了する発表をする方法

2018-04-24 09:03:29 | 人生を「生かす」には

@観衆を魅了する発表とはどんなものか。多くの超名人の記憶に残る言葉は、実にシンプルでいつまでも覚えていられる言葉を用いていることだ。キング牧師の「私には夢がある」(I have a dream)、スティーブ・ジョブズの「ハングリーであれ、愚かであれ」(Stay hungry, stay foolish)などどれも多くを語ってはいない。人々に共鳴する一言だ。人は多くを一度に覚えることは無理だと言う。記憶に残るのは最大限3つが平均らしい。となれば如何に結論を3つにまとめ、伝えるかである。大事なことは、印象に残る、だれもが解る言葉を使うことだとも言う。でよく言われるのは小学6年生にも解る言葉・表現を使うことにその重要ヒントがあるとも言われる。その他「伝え方」のヒントがここにある。話は変わるが、お役所・公的解説説明文など専門家でも一読で理解できなものが一般の人に理解できる訳がない。本当に「誰を対象に伝えようとしているのか」疑問がいつもある。伝えたい人・対象に理解してもらわなければそんな文章は意味がない、が理解できなくとも良いと思っているのか疑問だ。

『伝え方の教科書』木暮太一

  • 伝え方の「やり方・法則」を覚える
  • 「報告・連絡・相談・依頼・指示・打ち合わせ・・・」
  • 「わかりやすい」が一番・「わかる」の3つの基本
  •             把握・納得・再現
  •             「誰に」「何を」伝えるのかを明確にする
  •                         何が言いたいのか=結論=理由
  •             相手に伝わる日本語を使う
  •                         相手が何をイメージするのかを考える 
  •          書くように話す=話し言葉(主語・述語を明確に)
  •          5W1H
  •             正しい順序で話を組み立てる
  •                         短くする・接続詞は一つまで・修飾語は使わない
  •             相手に伝わる言葉に言い換える
  •                         専門用語は使わない・熟語は漢字とひらがなにする
  •                         「広く・早く」等は数値を使う
  • 「テンプレップの法則」
  •                         Theme/Number/Point/Reason/Example/Point
  •             話のテーマ「これから・・について話します」
  •             言いたいことの数「ポイントは3つあります」
  •             結論・要点「結論から言いますと・・・」
  •             理由「なぜなら、・・だからです」
  •             具体的な話「たとえば・・・」
  •             結論・まとめ「最後に結論を繰り返して話を締めくくる」
  • 「まとめ」
  •             納得してもらえなければ伝えたことにならない
  •             納得してもらうには、話が論理的でなければならない
  •             論理的に伝えるために、ロジカルシンキングは不要
  •             結論を支える理由と具体例を伝えればいい
  •             複雑な話は、シンプルな話の積み重ね
  •             他の選択肢をけさなければ納得してもらえない
  •             相手に興味を持ち、相手を知り、相手になりきり合わせる
  •             できるだけ相手と同じ経験をする
  •             絶対に相手と同じ目線は持てない。謙虚な気持ちを忘れず努力

心のゆとりと「人情」

2018-04-22 08:19:58 | 歴史から学ぶ

@「人情」、人の弱さ、脆さ、情けを垣間見る感情だ。江戸時代には「義理人情に厚い人」が多くいたのか時代物によく登場するが現代ではどうだろうか。 「義理人情が厚い人」とはそもそも付き合いを疎かにしない、礼を忘れない、約束は守り、守れないときはその埋め合わせをする。また人の相談に乗ってくれ、人を助けてくれるというようなイメージがある。 現代人でこのような人間はいるだろうか。いないとしたらそれは江戸時代と現代の世の違いが作り出したのだろうか。「忙しい世の中」ではそのような心の余裕がないのだろう。約束事でもキャンセルするのに実に一本のメールであっさり済む。実に簡単だが、受け取った方は虚しい気分となる。「人情」が時代とともに薄れ始めていると感じるが、だからこそ心にゆとりをもった「人情深さ」が世の中に必要なのではないかと思う。

『魔物が棲む町』佐藤雅美

  • 高輪如来寺に赴任した快鶯は、門前町人たちに地代を課そうとしたが、彼らが一向に払わないので公儀に訴えた。ごく簡単な訴訟だったはずなのに、背後に拝領地の売買という、奉行所が採決を避けてきた容易ならぬ問題が。訴訟を取り下げさせるという厄介ごとが紋蔵に降りかかる。捕物帳小説。
  • 「魔物が棲む町」
  •             新任の僧(快鶯)が町の寺に赴任するが、門前町人から租税「人足役銭」(公約金)が支払われていないことを根に持った住職が町奉行に訴える。が、14・15軒の町人は数年前から支払いをしなくともよい条件である事を盾に支払いを断る。住職はなぜ支払いが行われなくなったのか詮索するが見つからずあくまで訴訟で勝ち取ると意気込む。ある時寺の先住にお世話になったという美人の女がお参りに来る。住職が一目惚れ、涙を溜めた女に同調しなんとか引き止めようと相談に乗る。 その後体の関係を持った。実はこれは町人からの「魔物」で住職が訴訟を引き下げる策だった。
  • 「親殺しの自訴、配意色の決着」
  •             父親を殺した倅がお裁きとなるが、磔獄門ではなく「敵討ち」として遠島となる。実は倅は前の夫との子供で父親は育ての父親、だが容疑は母親が今の父親と一緒になるために前の夫を殺し、夫婦になった。との噂を前の夫の弟が倅に言ったことで事件が発生。
  • 「敵討ち」とは
  •             親、夫、叔父、兄などの目上の親族、および主人の敵を討つ場合に限られ、町奉行所への届けを義務付けられるが、百姓、町人であっても場合によっては認められると無罪になる。
  • 「寛政重修諸家譜」とは
  •             大名および幕臣の系譜集。家紋は2千を超えていた。
  •             表家紋と裏家紋 裏家紋はくだけた席で着る着衣
  • 「歴史」「人間」
  •             ひたむきさ、愚かさ、しつこさ、愛らしさ、憎らしさ、情けなさ、愛おしさ、生臭さ、善良さ、悪質さ=「生きた歴史」小説

最近の「偽物」は素人には見分けができない

2018-04-21 09:14:50 | 人生を「生かす」には

@世の中には多くの偽物「フェイク」商品が溢れている。日本もほんの数十年前は、「マネの上手い国」と言われたが国際基準(知的財産)を遵守することでほぼ失くなったのではないだろうか。この本では「偽物か本物かの証明」を如何にすれば偽物を見抜けるのかを解いている。そのヒントは「多くの本物・いい物を見て、知ること」だとある。ただここにきて「物」が「見える物」から「見えないモノ」へと偽物も新たな時代を歩き始めているのをご存知だろうか。「見えないモノ」の一つは「ソフトウエア」である。騙されやすいのが「無料ソフト」(フィッシング詐欺と言われるWebサイト含む)と言われる擬似ソフトが蔓延している事だ。目的は個人情報を得て再利用・再販する事で利益を産む事だと言われる。最近富に個人情報の漏洩事件があるが、世の中で公開されない事件も多く、どこから漏れた情報なのかだれも判らない。だからよほど注意しなければ全てが筒抜、ましてやクレジットカード情報なども知らぬ間に漏れていると致命傷になるから注意が必要だ。無料だからといって安心はできない世の中になっている。最近富に各企業から「プライバシー変更通知」が送付されてくるが一読しているだろうか? 詳細を理解して自己管理しておくことは最低限必要だ、特に住所・電話番号等の個人情報を入力したときには。「考えすぎだろうか」

『考えすぎ人間へ』遠藤周作

  • ラフに行動できないあなたに
  • 「マイナスにしてしまうそんな人、プラスに変える得な人」
  •             大きなものに任せる=大きなる明日を考える
  •             「なんとかなるもんだ」「なんとかできる」と考える
  •             「自然治癒力」(じねん)を信じる
  •             「共時性」=全く違う次元のものが影響を与える現象
  •                         心の中に起こった事が現実として現れる事
  •             5月病は誰でもある=周りが生命力に溢れる時期
  •                         それに圧倒される、吸収されるから思いが下がる
  • 「なりたい自分に簡単になれる」
  •             オーリングテストで診断できる「気」病
  •                         親指と人差し指で丸を作り、そこに指を入れ引き抜く
  •                         もう一方の手には色紙・言葉を書き手に置くだけ
  •             人との距離感を保つ
  •                         接近してもい良い距離と
  •                         馴れ馴れしいと思われる距離を知る事
  •             可愛がれる姿勢
  •                         「あいつ、ちょっとしょうがないな」と思わせる
  •                         「何をさせてもダメだ」では可愛がられない
  •                         感謝する態度を忘れない
  •             10の力は10見せるな
  •                         20代、30代は2番手、3番手にある事
  •                         最後に追いつき、追い越す
  •                         若くてできる人間は嫉妬され易く、敵も多くなる
  •             できる人材の採用
  •                         できる人材とできない人材を見分け効率高める
  •                         (取材できる人材と編集できる人材)
  •             人間何事も目的を持つ事
  •                         長生きも目的があれば変わってくる
  •             電話の対応に気をつける
  •                         隣に呼出しの人がいる場合の電話があった時の対応
  •                         「お待ちください。ただいま変わります」ではなく
  •                         「只今ちょっと席を外しております。しばらくお待ちください」(誰からの電話であるのか要件を聞いてから繋ぐ・気遣い)
  •             「虚礼」とは
  •                         人と人との潤滑油で長い間の経験から生まれたもの
  •                         手紙の書き出し時候の挨拶などを指す
  •                         京都での「お茶ずけ食べて行きやす」はその一例で
  •                         その返答は「ありがとうございます。所用がありますので」と辞退するのが虚礼の返答となる           
  •             何もしていないのに嫌われる
  •                         自分に嫌悪感を抱いている
  •                         パーフェクト人間は「機能」者だと思われがち
  •             集団での才能は仲間を増やす事
  •                         サラリーマンの個性は小説家の個性とは違う
  •                         集団の個性は孤独ではない
  •             男性の正義感と女性の正義感は違う
  •                         女性は愛していない男性とは肉体関係を持たない
  •             お金をどう使うかを考える
  •                         生きる金として使うか、死に金になるか
  •                         人生に投資(勉強)・絵画の購入後美術館で閲覧可
  •             ユーモアとは人間と人間とが生まれながらに持っているお互いへの警戒心、そのかんぬきを外す役目
  •                         「相手に笑いかける事」を率先する
  • 「女はあなたのそれにクラクラする」
  •             人の哀れさや人間の悲しさを心得ている人
  •             「ものの哀れ」を知っている人間「人間の侘しさ」
  •             男と女の友達「内助の功」と「外助の功」もある考え
  •             「嫌い」を分析する
  •                         生理的なのか、利害関係なのか
  •             女性は「母」「妻」「女」
  •                         一番強いのは「母」次が「妻」
  •                         守勢型は家庭婦人向き
  •                         攻勢型は恋人型で商売が上手い、閉じ込めてはいけない
  • 「これであなたは桁違いになる」
  •             「甲斐性がある」とは40代、50代以降の大人
  •             若い男には甲斐性がなくて当たり前
  •             女性は本能的に安全なもの、固定したもの、確実性のより高いものを欲する。基本的に保守的で頼り甲斐のあるものを男の甲斐性だと思っている。
  • 「偽物と本物にすり変わる1点がある」
  •             本物と偽物の見分けが失いつつある「ごまかしの時代」
  •             だからいい物を知る、見る基準を持つ事が必要、それにはいい物だけを沢山見ていると悪いものが判る
  •             吉行淳之介の名文句
  •                         「モモ・ヒザ3年、尻8年」(バーでの一言)
  •             「いいネクタイしているわね」は他に褒めるところがないから
  •             羞恥心「自分の自然がむき出しになるときに起こる感情」
  •                         「自然」裸であり「文化」服となる
  • 広重の絵や北斎の浮世絵で江戸周り

「うまい話」は本当に無い?

2018-04-20 07:46:55 | 歴史から学ぶ

@江戸時代の商売で莫大な利益を得た業種の一つは「両替商」である。江戸時代貨幣の改鋳で何度か財政政策を行った、中でも有名なのは新井白石であり、江戸時代からの豪商、両替商は鴻池屋だった。さてこの小説での見所は「相場を操作」することで莫大な利益を目論む悪徳商を一気に奈落の地に落とす手立てだ。それはデマ・噂を広める「闇の読売」だった。現代でもそうだが「うまい話に飛びつく」人の多くは貪欲なのかもしれないが、そんなに「うまい話」は世間には無い。つい最近では「仮想通貨投資」で580億円の流出、約26万人に被害が及んだ事件だ。これは事前に技術的なセキュリティー強化をしていれば回避できたとのことだが、新しい会社、組織等では利益優先(貪欲)で、しかも経験不足と技術対応能力不足があった、とある。驚いたのは昨年秋口から仮想通貨の異常なブームと上昇価値カーブだ。たぶんだれもが「一攫千金」できると皮算用していた矢先の事件である。この仮想通貨は、この先次世代の主たる世界共通金融通貨になると確信しているが、世界に1600種類もある中で選別され、生き残る通貨がどれだけになるだろうかを見定めることが必要だと思う。仮想通貨自体のメリットは十分利用者に歓迎されており、後は税法を含む法的改革と、セキュリティー的技術革新が後押しできれば、世界の通貨として普及するだろう。淘汰には数年、改革・革新には5年はかかるのか?

『陽 炎の辻』佐伯泰英

  • 直心影流の達人、坂崎磐音。藩内騒動がもとで藩を離れ、江戸深川で浪々の日々を送る。ある日、磐音はふとした縁で両替商の用心棒を引き受けるが幕府の屋台骨を揺るがす大陰謀に巻き込まれてしまう。些細ごとにこだわらず春風のように穏やかな磐音が颯爽と悪を斬る、痛快時代小説
  • 江戸の両替屋の雇い人
  •             丁稚、振場役、平秤方、相場役、帳合役、支配人、老分
  • 田沼意次の貨幣鋳造
  •             南鐐二朱銀8枚で小判1両とした政策
  •             だが、実際1枚の純銀は2匁7分5厘、通用銀で55匁
  •             1両=70匁、差額は大きく違い両替屋の儲けを狂わせた
  •             両替屋の切賃(手数料)は20文〜40文が一般的だった
  • 悪徳両替商と幕府の政策を守る両替商との取引が争いとなる
  •             8枚で1両と10枚で1両、さらに偽南鐐を作らせ暴利を図る
  •             悪徳両替商、両替屋行司阿波屋有楽斎と備後福山藩主阿部
  •             それに対し今津屋と越後屋=幕府側との対決となる
  • 磐音は故郷で二人の友人とその許嫁を失くし、江戸に浪人として戻る
  •             ある噂から友人の許嫁が他の男と浮気していることを妬み、その許嫁を斬る、その許嫁の弟がそれを成敗しようとするが逆に斬られ、最期、磐音がその友人を斬る羽目となり脱藩し、江戸に戻る
  • 磐音はうなぎをさばく仕事、さらに今津屋両替屋の用心棒となる。次々と両替屋同士の争い巻き揉まれ、為替を利用した利ざやを増やそうとする悪徳両替屋は後ろ盾もあり今津屋=幕府支援を潰そうと図る。最期には為替の悪い吹聴を世間に流し逆に攻撃を仕掛ける。悪徳両替商は最期に後ろ盾の備後藩に証拠隠滅する目的で斬り殺される。

個性の伸ばし方

2018-04-19 08:03:19 | 人生を「生かす」には

@「個性」。外国人から見ると日本人の多くは「個性が無い」と言う。入学・入社時期に多く見られるのが事前に示し合わせたかのようにだれもが同じ服装、同じ髪型、全く区別がつかないほど「個性が無い」=皆と一緒が安心、が社会現象となっている。学校・大学の勉強、それに会社でもそうだが日本には「対話・討論」が少なく思ったことをとことん議論する場がない。個性が無く、個性が育たない環境にあると言うのは言い過ぎだろうか。日本人はどの世界感から見ても「平等・公平」を重んじる国民だと思っているが、「争いを避ける習性があるから」につながるのだろうか。諸外国では宗教等で人間のあるべき姿・行動・慈悲・助け合い・寄付など一連を教会等で学ぶことができるが日本人の多くがそういった機会がなく、欠乏してきているのかも知れない。「出る杭は打たれる」で人から憎まれ、避難、制裁されることを避けてきたがこれからは「出すぎた杭は打たれない」的な思考で、個性を伸ばさなければ生き延びていけない時代になるかもしれない、少なくとも海外では。 旅に出て、世界を知り、日本を知る、企業を興こして、世界に羽ばたく、次世代の夢は「個性を生かす」からかもしれない。

『人生学・ことはじめ』河合隼雄

  • 臨床心理学者の人生に悩む人に贈る、心を癒す時のヒント
  • 「人生学」=生きること、なぜ生きるのか、人生の意味とは何か
  • 「家族=人生の『味わい』は我が家から」
  •             自立した魂を育てるのは家族
  •             失敗を経験して子供は社会的な人間に成長する
  •             痛み、苦しみといったマイナス体験を味あわせていない
  •             良い子に育てようとする親はそれを摘み取ってはいけない
  •             親は長時間子供と接しているのか、子供の私生活を視る
  •             父親に求められるのは「頑固親父的存在」でいいのです
  •             「個」が確立された親子関係を築く
  •             「本分を尽くす=あるべきよう」対話がそこにある
  • 「人間関係=『付かず離れず』の妙を知る」
  •             相手を尊重する・自分の考えを適切に伝えること
  •             綺麗事だけでは理解できない
  •             なにもしないで見つめることも必要、「する」から「いる」へ
  •             「なぜ」、「どうして」という問いをなげかける
  •             ルールを作り、守る=できる対価を支払う心がけ
  • 「学校・教育=過去よりも今・今よりも未来の為に」
  •             人間性教育で教師にお任せするならば真剣に対価を考慮する
  •             子供教育で親の忙しさを理由に学校教育・教師に不信を持つ
  •             親の家庭教育へのエネルギーと工夫が必須「子供の心の問題」
  •             個性を伸ばす教育と個人尊重の違い(精神教育=道徳)
  •             受験地獄と選別競争社会は親が望み、組み込んでいる
  •             それは子供の無限の可能性を摘み取っていることに繋がる
  •             日本の子供の能力は劣ってはいないが創造性に見劣る
  •             「入学が難しく、卒業は簡単」構造を変更すべき
  •                         子供たちの可能性は数値では計れない
  •             経験は「経験の繰り返し」を期待してはいけない
  •             感情を体験できるようにすること(お話をすること)
  •             ニュースは事実を、お話は真実を伝えること
  • 「仕事・自立・人生=泣いても笑っても人生は一回限り」
  •             個性を伸ばすには他人とぶつかり、話し合うこと
  •             日本のスポーツは「精神修行=精神力の弱さが本番にでる」
  •                         欧米諸国は「楽しく」が中心VS日本「しごき」に映る
  •             大切な事は、安心感を与え、感情を共にする人が傍にいる事
  •             「やすらぎ」を求める人が多い
  •             「仕事を取ったら何も残らない人間」を避ける
  •             「自立」とは心からの気持ち「ありがとう」が言えること
  •                         物的、金銭的、別居ではなく欧米では感情を持つこと
  •                         目的に向かう志「強い心」があること
  •             「枠」からはみ出す勇気を持つ事
  • 「恋愛・結婚=恋は終わってからが正念場」
  •             お互いを認め合う事・結婚して幸福になる安易な期待
  •             結婚はゴールではなくスタートだという認識を持つ
  • 「宗教・死=『死すべきもの』それが人間」
  •             心の隙間が不安を引きずり込ませる
  •             「〜すれば必ず〜になる」はテクノロジー理論、宗教ではない
  •             心の支えをどこに求めるか=自分の信じる神・仏=精神力
  • 「心・自我・幸福=もう一度立ち止まって考えよう」
  •             「自己実現」=経験した事のない苦痛を体験すること
  •             「自分探し」心の奥底に沈殿している意識を呼び起こす
  •             マイナスを幸福のネタにすること
  •             矛盾を抱えながら生きるのが人間
  •             「正しいVS悪い」を決めつけない(2項対立の考え)
  •             「児童の目」は子供の澄んだ目で見ていることだ
  •             目に見えない真実を察知する心を持つ
  •             苦しみを経たところに、心の癒しがある
  • ボランティア学・組織学の必要性

完璧な「結婚」とは

2018-04-18 08:25:56 | 世界の動きから見えるもの

@天才が思った結婚とは「男は妻に変わらないことを望むが、女は夫に変わることを望む、うまくいくはずがないのです」、「奇跡の連続を長続きさせようとする、無謀な試み。それが結婚です」なるほどそうとも言えるこの名言。天才科学者、アインシュタインは多くの愛人もいたことを考えると普通の男性だったのかもしれないが、「型に嵌る」ことが苦手で仕事「研究」一筋タイプ。「孤独」「独断」「超個性的」だが「自分の生き様を熟知している」、よってこのタイプの妻になる人は「世話好き」「お節介」持ちは続かないかもしれないが、高い教養のある人でなければ務まらない。後妻(エルザ)の言葉に「夫の不作法は天才だからとみなされますが、私の不作法は無教養だとみなされます」とある。アインシュタインのもう一つの名言は「異性に心を奪われることは、大きな喜びであり、必要不可欠なことです。しかし、それが人生の中心事になってはいけません。もしそうなったら、人は道を見失ってしまうでしょう。」

バイオリン・ハイキング・セーリングなどもこなした天才は世間に論文(1905年26歳で発表)が評価、ノーベル物理学賞(1921年)は16年後のことで「相対性理論」ではなく「光電効果」であったこと。「2%演説」には納得するものを発見した。

『アインシュタイン大人の科学伝記』新堂進

  • 天才物理学者の見たこと、考えた事、話した事。人は如何にして既成概念を破り生きるか。
  • 「そもそも相対とは何か」
  •             「立場によって物事の見方が違う」こと
  •             「〜とっては」という「立場」のことを「基準」といい、「物事の見方」のことを「定義」という。「基準によって定義が違う」これが「相対」だ。「相対」の逆は「絶対」という。「絶対」とは「どんな基準でも定義が変わらない」こと。
  • 「アインシュタインの生い立ち」
  •             1879年3月14日、ドイツウルムの街で生まれる
  •             両親は羽根布団小売と小さな酒場の貧しいユダヤ人・妹マヤ
  •             幼い頃はかんしゃく持ち、集中力がすこぶるあった
  •             コンパスの針に興味を持ち父の新たな電気屋にも興味を持つ
  •             そこで数学や科学に興味を示し数学の難題を解いていた
  •             16歳で兵役軍隊を嫌い、ドイツを離れイタリヤに旅
  •             理数系が得意でスイスのチューリヒ連邦工科大学に入る
  •             鏡の神秘さからのちの相対性理論が浮かぶ
  •             大学時代から貧素な暮らし特許局の職員から大学の教授となる
  •             講義より研究することで大学をプラハからかつての大学に戻る
  •             「重力とスピードの変化(慣性力)は同じもの」と発見
  • 「人柄」
  •             最初の妻ミレーバ(クラスメイト)後妻エルザ(いとこ)
  •             天才でありながら、ひょうきんでユーモラスなおっさん
  •             髪はぼさぼさ、服はよれよれ、靴下も履かない
  •             「人は見た目よりも中身が大切」と言っていた
  •             金儲けには興味がなく、音楽バイオリン、生活超シンプル
  •             1921年ノーベル賞、だがそれは「光電効果」論文
  •                         「金属に光をあてると電子が飛び出す」(電磁波)
  •                         3200万円相当は先妻に送る
  •             1922年日本訪問1ヶ月滞在、奈良公園の鹿とのお辞儀
  •             日本人の奥ゆかしさ、風習、文化「美」が気に入っていた
  • 「趣味」
  •             読書・ハイキング(登山)・ヨット・ボートセイリング・発明
  •             発明品:補聴器・カメラの自動焦点・冷蔵庫等の特許取得
  •             喫煙(愛煙家)
  • 「アインシュタインを支援した人」
  •             ミンコフスキー(大学時代の数学教師)
  •             プランク(量子論の創始者)
  •             ボーア(量子論の育ての親)
  • 「反対者たち」
  •             フィリップ・レーナルト(科学者)
  •             ドイツ自然科学研究会
  •             アメリカの「女性愛国同盟」
  •             ナチスドイツから5万マルクの懸賞金(犯ユダヤ)
  • 「アメリカ移住」
  •             1940年アメリカ移住「ヒットラーからの贈り物」記事
  • 「2%演説」
  •             1930年アメリカでの演説で「国民の2%が戦争に反対すれば、その国は戦争を起こせない」2%というのは刑務所の収容人数の上限である。これを超えると収容できない。したがって2%の国民の意見を無視するわけには行かないという理論。
  • 「核分裂」
  •             ウラン235(陽子92個+中性子143個)とウラン238(陽子92個+中性子146個)の2種類がある。それ以外のウランは不安定で自然界には存在しない。ウラン235に中性子をぶつけると原子核が分裂する、のちの「原子爆弾」となる
  •             アインシュタインの助手レオ・シラードに同意、原子爆弾の開発に成功し、使用を反対したがルーズベルトは使用決定判断を下した
  • 「電磁場」=光の正体=秒速30万km
  • 「相対性理論を簡単に説明すると」
  •             熱いストーブに手をおくと、1分が1時間に感じられる、でも可愛い女の子と一緒にいると1時間が1分に感じられる。これが相対性理論
  • 「E=mc2」
  •             E=エネルギー、単位はジュール
  •             m=質量(mass)、単位はkg
  •             c=光のスピードの2乗
  •             特殊相対性理論はマクスウェルの「電磁気力」が出発点
  •             一般相対性理論はニュートンの「万有引力」が出発点
  • 「アインシュタインの健康」
  •             腹部動脈瘤、心臓の下にある動脈に大きなコブがあった
  •             拡張蛇行静脈、血管にコブができ血流が悪くなる
  •             1955年4月18日突然死、尊厳死を望んでいた76歳
  •             脳だけがプリンストン大学に残る(墓・遺灰もない)
  • 「アインシュタインの名言」
  •             「神はサイコロを振らない」
  •             「神が設計したものは美しいに違いない、美しければそれは真理なのだ」
  •             宗教は「直感と創造の積み重ね」
  •             科学は「実証と根拠の積み重ね」
  •             「一輪の花は美しいが、多すぎる花は卑しい。人間も同じ」
  •             「失敗したことのない人は、挑戦したことがない人です」
  •             「男は妻に変わらないことを望むが、女は夫に変わることを望む、うまくいくはずがないのです」
  •             「奇跡の連続を長続きさせようとする、無謀な試み。それが結婚です」
  •             「無限なものは2つ。宇宙の広さと人間の愚かさです」
  •             「私には特別な才能などありません。ただ、人より長く一つのことに付き合ってきただけです」
  •             「試験勉強は、頭にガラクタを詰め込むようなものです」
  •             「学ぶこと。それは、人がずっと子供のままでいることがゆるされている、唯一の行為です」
  •             「Aを成功だとすると、『A=X+Y+Z』が成り立つ。Xは『仕事』、 Y は『遊び』、Zは・・・沈黙?真実?

補佐役の対応能力が問われる時代

2018-04-16 10:35:29 | 歴史から学ぶ

@世話役・参謀・副社長は会社の経営をする上でもっとも社長の信頼を得た者がなる、信頼関係が強固で一対でなければ成り立たない。この小説では第4代徳川将軍家綱の弟綱重の長男として生まれ、元服後甲州藩主となる。その後第5代将軍に家綱の弟綱吉がなり、綱吉の隠密補佐役となる。新見左近と名のり市中での出来事を報告、事件を解決する役割で、特に大名旗本の動きを将軍に代わって探り、不信な出来事を随時報告、場合により悪人を抹殺する役割だ。

さて現代での補佐役は如何なるべきか。上司に従い、命令を遂行することは当たり前だが、時として間違った指令、指示、またはちょっとした不祥事が会社、組織を揺さぶる事態も発生する。「うわさ」も情報の一つとして重宝する情報化時代では、ひと昔の伝達される速度とツールが違い、一気に広まる。報道関係者も多くの情報収取のアンテナからその信憑性を実証しようと「炎上」させる事態もあり得る。だから補佐役・副社長は報道関係者への対応能力が最優先で問われる時代となっている。的確な情報収集と分析、それにあらゆる場面を想定した対応能力が現代の補佐役には必須だ。だが、間違ったこと、「うそ」をつくようなことには巻き込まれない様に常に上司と密な信頼関係を築くことを忘れてはならない。

『浪人若さま 新見左近』佐々木裕一

  • 将軍の甥で甲府藩主の徳川綱豊は一風変わった若様。藩邸を抜け出し、浪人新見左近として江戸市中で気ままだ暮らしを楽しむ。将軍綱吉は、江戸城の中にいてはうかがい知れぬ街場の悪を直接退治する世直しを左近に命じていた。が左近の周りを取り巻く不気味な圧力がかかる。
  • 4話からなる左近、徳川綱豊(第4代将軍の徳川家綱の弟綱重の長男)が悪人を成敗する。その後第6代将軍徳川家宣となる、綱吉の「生類哀れみの令」を廃止、罪に囚われていた8千人を開放、幕府から切腹を命じられていた家臣を流刑にする。
  • 徳川家康が決めた祝賀日、「八朔」8月1日は大名旗本が総登城する
  •             白帷子長裃の姿
  •             将軍に太刀と馬代を献上する習わし
  • 「討ち手の涙」
  • 「時雨空」
  • 「遺言」
  • 「江戸城の闇」

夢中になることの素晴らしさ

2018-04-15 08:55:37 | 人生を「生かす」には

@「孤独」が頻繁にニュースになり、妙に気にするようになった。「孤独」=一人で生きていくとある。トルストイは「孤独な時、人間は真の自分自身を感じる」また、瀬戸内寂聴さんは、「孤独は人間の本性なの」と。だから仕事以外に「夢中になること」を探して、それを他人と分かち合い、確かめ合うことが必要だと。 仕事に「夢中になる」世代(団塊の世代・高度成長期)=本音は仕事以外できる余裕がなかった、もいいが、人生を考える上で人は仕事以外にも何かに繋がっていないと不安を感じ、閉じこもりになりがちになるのはよくある話。ましてや退職後の生活はよく耳にする。日本人の最高年齢が今年110歳だという「寿命100年時代」を迎えた現代を如何に活きて行くべきか、これからでも遅くはない「夢中になること探し」は心地よい人生にする為には必要だと思うことだ。

『ごきげん力』裏地桂子

  • 運も縁もおもうがまま
  • 「何かが足りない」と感じるのは「ごきげん力」不足のせい
  • 「ギフト」
  •             相手への気持ち・気づき(ちょっとしたことを+する)
  •             ギフト商品のイワレ・話題を入れて渡す(ひとこと+)
  • 「好きなものリスト」作り
  •             自分が好きなものを紙に書き出すことで発見
  • 「3C」を見つける
  •             美味しい・楽しい・うれしい、それに褒めること
  • 比較することで不安が生まれる、だから比較対象を考える
  • 「3kanの掟」(夫婦生活)
  •             感謝すること・干渉しないこと・勘ぐらないこと
  •             一緒にいることが幸せとは限らない(家族間距離)
  •             「付かず離れず」が悩み開放につながる
  • 「否定的なことを言わない・言霊」
  •             「できない」「無理」等の言葉を一切使わない
  •             言霊は夢を叶える・可能性を掴む
  •             「忙しい」は心を亡くすと書く
  • 「女性言葉」
  •             〜のよ・〜わよ・〜よね
  • 「言霊・さしすせそ」
  •             料理:砂糖・塩・酢・醤油・味噌
  •             人間関係:(情けは人のためならず)
  •                         さ=さすがですね
  •                         し=知らなかった
  •                         す=素敵・素晴らしい・凄い
  •                         せ=センスがいいですね
  •                         そ=そうなんですね
  •             ありがとう・ファイト(頑張れは言わない)
  •             人生論「過去は変えられる、未来は決める」
  • 「観られることの大切さ」
  •             好感度を持つ・どうみられるか・どうみられたか
  •                         髪型・明るい服・姿勢正しく・早口に気をつける
  • 「迷うくらいなら、やる」
  •             やらぬ後悔と、やる後悔、まずはやってみること
  • 「期限を決める」
  •             いつかやるの決めるのは自分
  •             「展望」と「希望」 やりたいことは今やる
  •             夢見る時間は素晴らしい脱皮しない大人となる
  • 「あれに夢中、この人に会いたい、ここに行きたい」が力
  • 「パトロネージュ」一種のお福分け
  •                         本来の意味は投資目的で芸術家を支援すること

権力を持った無責任社会

2018-04-13 09:09:03 | 歴史から学ぶ

@「権力」を持った人間は、ほとんど誰からも何も言われない立場にあり、その人間を裁くものはいない。それは如何に悪事でも開示し、罰することはほぼ不可能である。これは江戸時代でも現代でも共通する「名誉と権力」者の特権だ。 現代の名誉職と権力者は、特にそれが悪事だと悟ることもできず、最後は「役職を全うすることでその責任を果たします」などと自責を反省するどころか返って開き直り、その悪事を暴くことではなく周りを責めることに徹する気がする。今の「加計学園」等政治討論でも最後は「記憶にない」(言った、言わない論)でだれも責任を負って辞任することは稀になってきた。昔と違って悪事に対する認識が大きく変わりつつ状況は、社会全体の腐敗を招く。海外からの評価が高い日本人の「正直」「真面目」モラルはどこにいったのか。

『老中斬り 北町裏同心』楠木誠一郎

  • 老中水野出羽守忠成らの陰謀の証拠を抑える事を知らされた北町奉行所隠密廻りにして闇稼業の同心我孫子蔵之介は、何者かに娘をさらわれ、自らもつ狙われ襲われる。仲間の鼠小僧次郎吉までもが奉行所に捕らえられ蔵之介たちに最大の危機が訪れる。実行犯が同じ隠密廻りの片岡主税と知り、ついに老中一派との直接対決となる。果たして蔵之介は父と兄の仇討ちを討てるのか。
  • 父の残した日記と水野からの賄賂品々を持った蔵之介(鼠小僧の頭首)たちは、片岡に仲間、猪三郎を切られ、捕らわれるが逃げきる。が蔵之介の妹が人質に捕らわれていた。その後別途にお屋敷に盗みをしたところを捕らえられた次郎吉が奉行所に捕らえられ拷問に合う。何も白状することはなかったが鼠小僧次郎吉として獄門、磔となるが、搬送の途中、蔵之介は変わり身を用意して入れ替え助ける。
  • 妹を取り返すため忍び込んだのは片岡の屋敷、そこで蔵にいた妹を救い出す。その時片岡が逃さぬように立ち防ぐ。蔵之介と一騎討ちとなるが蔵之介は片岡の匕首を抜き、片岡の腹を刺し、仇を果たした。
  • 奉行所は片岡が自害だと判断して全てを消し去ろうとしたが、蔵之介はそれを仕掛けた上士である土方縫殿助けを待ち伏せで斬り伏せた。

食糧不足で何が起こる

2018-04-13 09:05:36 | 世界の動きから見えるもの

@歴史から人間の欲はあらゆるものを巻き込み最後には「戦争」で決着している。その勝者は、歴史そのものもを含め全てを奪うことにあった。この本では「黄金」(金)を中心に書かれたものであるが、世の長たる人間の「欲」の果ては、如何に相手国の富(資源)を奪うか、明治以降では、それが「原油・石油(エネルギー)・鉱物資源」である。 今後はそれに「食糧」等人間に必要な物資であることは間違いない。世界の人口が増え続ければ「食糧確保」が第一優先となるのは至極で、自給率の低い日本は最初の被災国になるかもしれない。ここにある「アメリカの人口が4億を超えると食糧輸出は停止」はあり得る話であり、自然災害の不作でも同じ結論を出す可能性大。第二次世界大戦の起爆剤はアメリカが日本への「原油」を止めたこと、を考えれば第三次世界大戦(人間の醜い争い)は「食糧」であるかもしれない。

『黄金の日本史』加藤廣

  • 歴史の主人公は「黄金」、覇権争いはここにある
  • 「1945年マッカーサーが最初にしたこと」
  •             日本橋銀行の地下銀行にある田中貴金属の「金」探索
  •             結果=敗戦後の保有する金の量はごく微量だった
  • 「天皇の歴史」日本書紀   
  •             皇紀2600年祭として残った天皇の歴史があった
  •             現在は因みに2018年は皇紀2678年目
  •             神武天皇は127歳で崩御、他の天皇も百歳以上が多い
  • 「5色のかね・きん」
  •             コガネ=金、シロガネ=銀、アカガネ=銅、クロガネ=鉄
  •             アオガネ=鉛
  • 「最澄と空海の違い」
  •             最澄=比叡山修行・遣唐史(1年短期国費)
  •                         天台宗:東大コース秀才
  •             空海=長安で密教・私費(長期20年留学)
  •                         真言宗:私立大中退コース秀才
  • 「武士のルーツ3つ」
  •             皇室近衛兵(もののふ)
  •             貴族用心棒(さむらい・侍)
  •             請負・助っ人(つわもの)
  • 「源頼朝VS義経」
  •             奥州藤原氏が義経擁護することで討伐するが目的は奥州の「金」
  •             奥州討伐で28万4千名の兵力を出し、金鉱を漁った           
  •             頼朝は東大寺に砂金千両を寄進(時価6千7百万円相当)
  • 「戦国時代の武将」
  •             信長の器量、人にすぐれたれども
  •             信玄の知に及ばず
  •             謙信の勇に劣れり
  •             秀吉はボロに包まって生まれ、金に包まって老年を迎える
  • 「徳川幕府の貨幣改革」
  •             家康は慶長大判・小判合計1472万両を発行(時価1兆円)
  •                         大坂夏の陣の翌年死亡した家康の遺産は3百万両
  •                         徳川5代で遺産・金を枯渇させる
  •             5代将軍綱吉に萩原重秀による金本位制離脱経済を立てる
  •                         柳沢吉保により貨幣改鋳・大奥の浪費は継続
  •             6代将軍家宣〜 新井白石による貨幣改革
  •             8代将軍吉宗〜大岡忠相による正徳金銀から元文金銀に
  •             田沼意次による純度高い銀8枚で金1両と同等とした改革
  •             徳川の金の流れは3つ
  •                         お金持ちの蔵(財閥や地方の旧家の蔵)
  •                         政変による隠匿(秀吉・小栗上野介の隠し金)
  •                         貿易赤字による流出(中国・オランダ・ポルトガル)
  • 「鎖国」
  •             財政赤字と貿易赤字の双子の赤字で鎖国を迎えた
  • 「自由は強者の論理」
  •             アメリカが4億を超える人口になると食品輸出停止となる
  •             「開国」の意味は日本の金をもぎ取ることだった
  •                         総領事ハリスは8百万両を銀の重さで交換させ持ち出す
  •                         (イギリス人アーブスノット経済学者が報告)
  • 「日本円の始まり」
  •             明治4年1871年両から円に変わり、13種類が鋳造
  •                         1両は4分、1分は4朱、4進法から10進法に変わる
  •                         1円の百分の1が1銭
  •                         各藩が出した藩札は役1600種類あった
  • 「金本位制」が生まれる
  •             純金2分(1.5g)を1円
  •             日清戦争で清からの賠償金2億両(約3億円、純金279トン)
  •             貿易収支は大正4年から黒字となるが、ハイパーインフレ発生
  •                         (物価高騰:東京2.32倍、パリ3.39倍)
  •             大正8年以降超インフレで農村を破壊、物価高食糧不足となる
  •             2.26事件が発生1400名ほどの青年将校の反乱
  •                         17人処刑で、陸軍・海軍と国は事件を封印させた
  •             アメリカから軍需物資を輸入・金の流出となった
  •             昭和12年(1937年)608トンの金で物資と交換
  •             暗号解読で日本は立ち遅れ、敗戦のきっかけとなる
  •                         米国天才チューリングとソ連のゾルゲ
  • 「特需」
  •             朝鮮戦争により金が3年で 91トンから871トンとなる
  • 「アメリカの帝国主義」とは
  •             金融帝国主義=金融システムをアメリカ流に切り替えさせる
  •             食糧帝国主義=余っている食糧を輸出、農業破壊、食糧依存化
  •             ドル基準体制帝国主義=国際競争力強化
  • 「日本の貯蓄と国債」
  •             昭和24年(1949)福田内閣から国債発行、継続化
  •             国内貯蓄は14百兆円で国債は安全と主張
  •             貯蓄は住宅投資が基本の日本で70〜80歳台が消えると不安
  •                         日本の住宅耐久年数30年未満
  •                         アメリカ50年、イギリス70年以上

出世に知恵は必要

2018-04-11 08:43:47 | 歴史から学ぶ

@「出世」には、現代でもやはり「知恵」が必要である。知恵なき者は人に認めてもらえず、それは「頭がいい」(賢い)とは少々違う。知恵が生まれるのは机上の情報から「動き」に変わる時に生まれる力であると言ってもいい。人は必ず学びのあと行動に代わり、その行動が知恵を創り出すと思ってよい。 机上の勉学だけでは決していい会社に入っても出世と繋がらない、そこに自らが頭を働かせ、体を動かし、経験することで「知恵」が蓄積され、その「知恵」が経験ともに人を成長させる。さらにその「知恵」を教える立場になることで自らを磨き上げ、「出世」への道標を作る事もできると、そう思う。 現代は情報収集の蓄積・データによるマーケティングが主力だが、そこに「知恵」と実証できるものがなければ売り物にならない。だが集積されたデータはあくまで「過去」であり、「未来」将来への参考しかならないことを認識すべきだ。

『けだもの』池宮彰一郎

  • 「受城異聞記」
  •             1758年美濃郡上郡八幡3万8千石金森兵部少輔頼錦が改易
  •             金森は飛騨を平定関ヶ原の戦い後に美濃、関を加え領主となる
  •             頼錦は1747年に奏者番に任命(進物を披露し礼式を司る役割)だが、藩財政は窮迫し年貢を増徴、農民は定免制だったが老中本田正珍が美濃笠松代官青木二郎九郎に越権行為である庄屋に直接説諭を加えた。農民側は激しく抵抗江戸に駕籠訴におよび、代表3人は獄門、牢死者は数百人に及んだ。宝暦6年1756年、越前石徹白の白山神社社人も加わり多数の藩士や農民が断罪された。次席老中までが罷免されるという稀有な結末をみた。(郡上宝暦事件)
  •             加賀藩の支藩、大聖寺藩7万石前田飛騨利精はそれを受け、家来の佐分の養子弥八郎がその「高山陣屋城」受城任を受ける
  •             「義とは、名詮自性、我を美しくと書く。士農工商、侍が四民の上に位するのは、利に溺れず、名誉にとらわれず、その生きよう死に様が美しくあれと心得るにある」と弥八郎を説得。
  •             老中首座堀田相模守の英断は前田家を怨まれ睨んだことで、嫌がらせをさせる。それは正月1月1日に高山陣屋と廃城高山城を接収の願いが出た。豪雪地帯の2700mの高山を超える役割だった。
  •             弥八郎含め総勢24名で出立、豪雪のある山々を越えて行く
  •             途中疲労、豪雪、寒さで亡くなる者が多く帰国できたのは3名
  •             その弥八郎もその後病で亡くなるが、城には元家臣30数名が門前で切腹、玄関の畳敷きにはご息女於古与が咽喉を懐剣で突き貫き自害していた。
  • 「絶塵の将」
  •             尾張の国清洲城下に桶職人の子悪ガキ(のちの福島正則)が信長の家臣林通勝の足軽(酒乱の悪癖)を噛み殺し、母と共に秀吉の下に逃げる。秀吉は力量のある悪ガキ市松を登用、その後戦いで柴田家の侍大将、加賀大聖寺城主拝郷五左衛門の首を掻っ切った。戦功で5千石の加封を得た。
  •             「市松は出自が卑しいが故に士卒への思いやりが人一倍濃いのでございます。それゆえ家来衆が精一杯働いて恩返しをしているのでございましょう」とねねが秀吉に市松の武勇振りを讃えた。
  •             市松・福島正則の家来に寄せる愛着は他に例を見ないほどのもので足軽の老婆が病み、苦しむと聞くと駆けつけ看病したという。常に愛情に飢えていた武将だったが、負けん気も異常なほどあった。
  •             福島勢(8千)は関ヶ原の戦いで池田輝政、浅野幸長と共に東軍につき、西軍の宇喜多秀家の寝返りで東軍が勝利する
  •         その後家康は3将軍を京都探題職に命じたが、家康の家臣伊那図書京都奉行の反攻にあい、名ばかりの職と悟り、家康に抗議。
  •             紀州徳川家の安藤直次が伊那図書を切り福島の抗議を打消した
  •             正則は城の修復工事を願ったがその後幕府からは許可が出ず、やもうえず修復する。ところが規則破りとして福島は逆に領土召し上げ、蟄居となる。本多正信が伊那の恨みをここに実行した。
  • 「おれもおまえも」
  •             家康と茶屋四郎二郎は雷が大の苦手で臆病者であった
  •                         茶屋は京の呉服商人、元は足利将軍の弓馬師範の倅
  •             茶屋の助言
  •                         武田勢(2万)からの三方の原襲撃での決断
  •                                     籠城ではなく城外に打ってでることを茶屋が助言
  •                         負け戦で浜松城へ退散した時(馬上で糞尿を垂れる)
  •                         明智勢の謀反で京から伊賀越も穴山梅雪と一緒ではない
  •                                     穴山は単独で逃げたが京の南宇治あたりで斬首
  • 「割を食う」
  •             「割」という言葉は多岐多様で後につく言葉で様々に変化する
  •                         割が利く・割に合う・割を言う・割を食う
  •             「鍵屋の辻決闘」河合又五郎と渡部数馬・荒木又右衛門
  •                         旗本・外様を巻き込む人質・保護事件
  •             旗本のメンツと外様の意地を公平に幕府は決断するが、割に合ったものが誰一人いないという事件
  • 「けだもの」
  •             「お尋ね者」とは5逆(主人・父母・祖父母殺し)の大罪人
  •             ただの人殺しは「お尋ね者」とは言わなかった
  •         捕らえた者は入牢証が必要となり、軽罪は吟味方与力、重罪は町奉行が申し渡す。町奉行が決裁できるのは流刑(遠島)まで、死罪・獄門、貼り付け、火炙り等威名を奪う者は老中のお伺い書が必要となった
  •             町奉行所=与力2名、同心4名(警視庁+裁判所の役割)
  •                         江戸には与力25名、同心50名ほどいた
  •                         与力は禄高2百だが、実際は実収3千両=旗本2千石
  •             筆頭与力候補の三刀谷が事件を極めるが誤審で罪なき人を罰してしまう。それは大名の汚点を消し去ろうとする老中と与力の権力と罪なき父を裁いた法への怨念を晴らす真犯人(彦次郎)の仕業であった。
  •             三刀谷は町奉行をやめ、知恵者の真犯人を陥れるため仕上げたのは、権力を持った与力宅を襲い娘(三刀谷の元許婚)を殺し、さらに悪の道に引きずり込んだ仲間の妻を殺すことだった。それを仕組み真犯人(彦次郎)がすべて殺したという供述をした。だが真犯人(彦次郎)は「無罪の者を罪に落としたことのいきにえにこれからも生きていくことだ。俺とおめえとどっちがけだものなんだよ!」と言い張った。

ゆとりと遊び

2018-04-07 14:45:52 | 歴史から学ぶ

@「最新技術」で「近代化」。人間にとって利便性が高く、効率的だとして「最新技術開発・導入」は産業改革の基盤を築き、世界の産業が発展、成長した。がここで見る江戸時代の「開発技術」を読んでみると少々意味合いが変わっている。それは「便利」「効率」の逆もあるという世界、「世界の行き詰まり現象」と「ゆとりと遊び」である。なぜ江戸時代に「武器」等が発達せず、自然科学(和算・貞享暦・尺時計・花火・植物品種改良)が盛んになったのか、なかなか興味ある内容だ。世間が最新技術等でとことん杓子定規の世界に入り込んでくると、江戸時代のような「ゆとりと遊び」がなぜ失くなっているのかを感じさせる。「ゆとり世代、ゆとり教育」などの言葉が生まれたのが2002年頃、今の世代に必要なモノはやはり人間性・思考力・判断力・表現力だと言う。「詰め込め式の教育」(入学試験対策)から如何に脱皮できるか次世代の教育はもっと世界に学ぶ事が必要だと思う。また特に日本での開国から明治に至った時代の人々(人間性・思考力・判断力・表現力)と世の動きを学ぶことも重要だと感じる。人間はいつの時代でも同じようなことを繰り返している、「学習する」機能を身につけないのはもったいない。最後に判断するのは自分だからだ。

『大江戸テクノロジー事情』石川英輔

  • 現代は科学技術や自然科学を応用した技術からの恩恵は計り知れない
  • 「現代の行き詰まり現象」
  •             自然環境・生態系の破壊
  •             人類が発明したモノ・コトで人類が適応できなくなっている
  •                         フロンガス(大気汚染・アレルギー)
  •                         ダイオキシン(近海魚に含まれている)
  •                         自動車=排気ガス・二酸化炭素・交通事故
  •                         加工食品=肥満・高血圧・糖尿病
  • 「暦」
  •             現在の暦は1582年にローマ教皇グレゴリオ13世による
  •             「グレゴリオ暦」で採用国はポルトガル・スペイン・フランス・デンマークが1700年に採用、イギリス1752年・日本の採用は1873年、中国1924年
  •             その前の日本の暦は中国から伝わった「太陰太陽暦」15日の晩は満月と決まった暦、明治5年まで使われた(月齢を基準とした)、その理由は農業国・米作地帯で便利だったこと
  •         江戸時代1684年に「宣明暦」を廃止し、日本独自の「貞享暦」を採用(安井春海天文暦学者が中国大陸との限界を知った)
  •             基本は干支・月の大小・節気・雑節などで1週間という時間単位がなかった(六曜は明治中ほどから流行る)
  • 「和算」
  •             江戸時代の数学は庶民の趣味のひとつ(朱子学・儒学が主)
  •             1622年日本の数学書「割算書」毛利重良・京都算盤塾
  •             日本の数学に影響したのは1299年「算学啓蒙」
  •             本格的な書物は1627年吉田光由「塵劫記」
  •             和算の祖は関孝和(1640〜1708)徳川の家臣
  •                         面積を計算する積分法を発見
  • 「時刻と時計」
  •             時の記念日は671年天智天皇の1日を12刻、時刻制度採用
  •             「明け6つ」(午前6時)「暮れ6つ」(夕刻6時)とした
  •             「江戸の行灯」は60W電球の50分の1の明るさ
  •             日本最古の時計はスペイン国王が1612年家康に贈った物
  •             マドリッド製置き時計、静岡久能山東照宮博物館に現在もある
  •             日本最古の日本独自の時計は「尺時計」錘の落下を応用した
  •             江戸城の「御土圭役坊主」は8人の役人に26人の下役がいた
  • 「からくり」
  •             1796年「機功図彙」(からくりずい)専門書がある
  •                         茶運人形・5段返り人形などが有名(中の水銀が動く)
  • 「錦絵」
  •             江戸時代多色印刷物として有名
  •                         一枚あたり@4000文(大工日当@500文)
  •             764年日本の最古の印刷物「百万陀羅尼」短い呪い文
  •             諸本文化は大阪・京都、江戸は庶民文化で17世紀以降
  • 「銃と刀」
  •             種子島からの伝来とあるが倭寇(中国)からの密貿易物
  •                         最初の鉄砲の戦争は「長篠の合戦」信長と武田
  •             徳川家康・時代には鉄砲等の武器製造は禁止させ発明がない
  •             1637年の島原の乱以降200年の戦乱がない
  •             日本刀の製造法は鉄の不純物を取除くため3分の1重さになる
  •             刀は人間を1人切れば研ぎ直さないと使用できない状態になる
  •                         無造作に切って切って切りまくることは不可能だった
  • 「天文学」
  •             江戸幕府は天文暦専門の役所「天文方」を設け、初代渋川春海
  •                         プロの将棋から国立天文台長となる
  •             浅草天文台は高さ制限があり7.27m(2丈4尺)の建物
  •             江戸時代は測量・外国事情調査まで役割があった
  • 「馬」
  •             馬は藁沓(わらぐつ)を履いていた(馬蹄は明治以降)
  •             雄馬の去勢は全くなく、調教もうまくできる者がいなかった
  •             馬の糞、草鞋、藁沓は貴重な堆肥の肥料になった
  • 「錠と鍵」
  •             落し猿という仕組みの錠を千年以上明治まで利用していた
  •                         そば一杯16文も200年変わらなかった
  •             海老錠と鍵を併用して利用していた(正倉院も利用)
  • 「花火」
  •             2重、3重の真円型の花の模様は日本だけ
  •             1804年の隅田川花火は十数種類あった
  •                         元々は5月28日(川開き)であった
  •             火薬の起源は鎌倉時代のモンゴル帝国元が攻めて来た時
  •             硝石の産地は越中(富山県)五箇所村、干し草と糞混合
  •             江戸の花火屋「鍵屋」「玉屋」(おもちゃ花火が発祥)
  • 「朝顔」
  •             江戸時代の80%は農林業者
  •             米の出来高は1反(10アール)で150Kg〜180kg
  •                         現在は約540kg
  •             園芸を好み=寛永の椿・元禄のつつじ・正徳の菊・享保の楓・寛政のからたち(植物ブーム)
  •                         江戸の40%は樹木地であった(現代90%)
  •                         1733年人口は約百万人、庶民・武家
  •                         売り歩く植物行商(苗売り)の 繁盛した・朝顔