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幕末「奇兵隊」のイメージ

2018-12-31 07:55:39 | 歴史から学ぶ

@山口・長州藩士高杉晋作の「奇兵隊」は、良いイメージが多いが、実際は「影」も多いことだ。 その「影」とは「搾取・暴漢・醜態」である。上層部の一部を除いた部隊の多くは所謂ならず者で「売春・女遊び」が常用化していたと言う。 同じ出身地の伊藤博文、井上馨など幕末薩長獅子、悪態の主犯格世良修蔵などは搾取・暴漢・遊廓での醜態なる行動を常にしていたことが分かる。隠れた歴史が漸く陽の目を見ることが出来るようになった現代、「歴史の勝者は史書の勝者」でもあるが隠れた事実が今の政治家にも繋がっていることは国民、日本の恥ずべき事だろう。 それは昔からある「嘘は百遍」、噓で固め何事もないように振る舞う政治家を恥ずべきだろう。もはや独立した司法は政治家には通用しないのか、国民の目で裁断できる機構が必要となるのではないだろうか。

『武士たちの作法』中村彰彦

  • 「戦国秘録」
  •             武士の階級は上士・中士・下士(鉄砲足軽・弓足軽・槍足軽)
  •             武田信玄の矢は鏃をゆるく結び体から容易に取れなくした
  •             信長の時代鉄砲の砲筒は10匁と13匁を用意していた。1匁は3.75g
  •                         筒に火薬が残り筒が細くなるため別の筒を持った
  •             槍で突くのは戦場では良作ではなく縦に振った
  •             戦国時代の農家では退散する時には鍋等に米を入れて土壌に埋め退散した
  •                         一度掘り返された土壌は霜が降りないから発見できた
  •             農民たちは逃げる際には井戸に糞尿を投じ、飲めなくした
  •             戦国の山城籠城の食料確保(1日一人当たり)
  •                         水一升、米6合、塩十人に1合、味噌十人に2合とした
  •             一人扶持とは男玄米5合、女3合が通常
  •             武田信玄の浪人採用の目安は食にあった
  •                         ガツガツして食べるものを採用
  •                         食べ方が上品なものは間者と判断した
  •             吉川元春の76戦64勝の理由は馬の足を薙ぎ払うことだった
  •             剣豪塚原卜伝の勝負は37回、討ち取った者312名
  •             竹中半兵衛の稲葉城・斎藤龍興乗っ取りは、わずか17名の武士を城に潜らせたこと
  •             秀吉の中国大返しで小早川隆景は「人道にはずる所」として秀吉を背後から攻めなかった
  •             織田信長の「天下布武」は武力主義・軍国主義を志向していた
  •             明智光秀には人望が欠けていたことで本能寺変時に丹波長岡、大和筒井、摂津池田が合流しなかった。京を守るために山崎の天王山での戦いは明智の不利な条件であった。また熟慮した謀反ではなく何も政権構想もなかったことだった
  •             城を囲む兵は通常3倍「攻者3倍法則」とあり、明智軍の佐和山城は2千名、秀吉軍は3万2千だった
  •             秀吉の参謀、竹中半兵衛から黒田半兵衛へと継がれ異能者をうまく採用。上杉景勝の右腕の直江兼続の引き抜きはできなかった
  •             徳川四代目11歳の家綱を輔弼役として支えたのは保科正之(会津初代藩主)、家光の異母弟。
  •             秀頼は家康に言い含められ肥満体になる(身長197cm)
  •             乗馬する時には馬体の右側に立ち右足を鎧にかけてから鞍にまたがること(左では刀が邪魔になる)
  • 「戦国から幕末へ」
  •             篤姫のペット猫のエサ代だけで16年間で400両、周りの者全て含めると4720両掛かった
  •             平安期からの女武者とは
  •                         源義仲の側室巴御前
  •                         鎌倉時代の板額御前
  •                         幕末会津藩の山本八重(7連発スペンサー銃)           
  •             「郷士」農村に移住し武士的身分を与えられた者
  •                         庄内藩の清河八郎、薩摩中村半次郎、土佐武市瑞山、坂本龍馬、中岡慎太郎ら
  •             高杉晋作「奇兵隊」は上海での教訓と吉田松陰の「草莽崛起」で教えられる
  •                         士民問わず出身階級差別化のない組織
  •             「奇兵隊」の中身、慶応元年には375名、長州藩士ら中心
  •                         ひどい中間搾取の上士・愛人だらけの遊び好き軍隊
  •                         伊藤俊輔(博文)の入江の妹を妻に妾小梅を抱える
  •                         九坂玄瑞は京に芸者のお辰
  •                         品川弥二郎の妾君尾
  •                         井上馨の妾は品川の妾君尾を奪った
  •                         世良修蔵の悪態は軍務として遊女に惑溺・傲慢無礼者
  •                                     仙台・福島藩士から恨みで飯盛女旅籠にて襲撃され部下によって斬首される
  •             戊辰戦争後の長州藩は約5千人の軍隊となり、死者300人以上、負傷者600人を超えた。戊辰戦争後凱旋帰国したが棒給を払えず暴動が起きた。内乱が激しく隊の兵数が2529人に対し脱走者が1223名を捉え、84名を斬首、切腹9名、221名を処罰した。
  •             「狡兎死して走狗にらる」司馬遷   敵が滅びると酷似に尽くした功臣が邪魔扱いで殺される
  • 「歴史に学ぶ人生の風格」
  •             「3矢の教え」毛利隆元、吉川隆景、小早川隆景3子の結束
  •             毛利家の悩みは輝元に実子ができず、豊臣家からではなく毛利の兄弟から養子を迎えた
  •             保科正之は二代将軍秀忠と側室お静の子供・幸松、7歳の時に信州高遠藩保科正光の養子となる。保科の功績は
  •                         国民年金制度(90歳以上には終生一人扶持・1日につき玄米5合を支給)を設けた
  •                         治療費無料の救急医療制度の創設
  •                         会津藩の憲法15ヶ条の制定・人質制度廃止など
  •             加賀藩の指南役となり江戸天守閣の造作を中心する
  •             「白山論」騒動は山麓16カ所村を幕府の天領として裁断し越前と加賀との領土争いを解決させた
  •             「両国橋」建設、江戸大火での教訓で溺死をなくすため
  • 「会津史」
  •             藤原相之助「仙台戊辰史」

寄生獣が変える人間「ヴェノム」

2018-12-30 08:14:56 | 映画から見える世の中の動き

@映画「ヴェノム」 Venom 2018

地球外生物が人間に寄生し争いを起こす。 記者のエディはある研究所に異様な人体実験をしているのをそこに働いている恋人のメールから察知、主要人物にインタビューを試み、記事にする。その後その恋人はその会社から解雇、エディーも記者を首になる。 ところがそこに働いている女性博士からエディーに内部告発、エディーは再度調べるべく侵入するが、故意的な事故で自分に寄生してしまう。それは超人的な能力を持ち、人間の体に入り込み意思とは別に行動する様になる。場所が変わってもう一つの寄生獣が発生し次々と別の人間への寄生を繰り返す、それはエディーに寄生したものとは真逆の「悪の行動」をとる寄生獣であることが判明。ところが悪の寄生獣が研究所の主要人物に寄生、悪事を遂行する様に行動する。最後は双方で戦う場面になり悪はロケットの燃料爆破で木っ端みじんに飛び散る。ところがエディーの寄生獣はそのまま体に残り、正義のままに動く様になる・・・**人間への寄生は、地球外生物以外でも地球上のウイルス・バクテリアなどから突然変異があってもおかしくは無い。ましてや人間の構造を変えるDNA移植など思わぬ人間の異変は今後現れるだろう。それが超能力人間として登場するかもしれない。

 


トランスフォーマの威力「バンブルビー」

2018-12-29 07:32:47 | 映画から見える世の中の動き

@映画「バンブルビー」Bumblebee トランスフォーマー

時代は1987年、10代の少女が廃棄場から古い1台の黄色のビートル(車)を見つける。実はそれは感情を持ったトランスフォーマロボットだと気ずく。が政府の軍隊になぜか狙われるようになるが、それは別のトランスフォーマからの情報で騙されたと判る。やがて別のトランスフォーマらは自分達の目標である人間が打ち上げた人工衛星を撃破する為に動いていることがわかり双方で攻撃、撃退に成功する。**トランスフォーマーは現実実現可能だ。但しスクリーンの様なトランスフォームは無理だろうが、要は心臓部(知能)AI+感情がどこまで完成度良くなるかだろう。既に見た目、ヒューマノイド的なロボットも完成まじかだ。 これで補助的人材(会話型癒しペットロボット含め)に関してはしばらく一部の人材不足は解決できるかもしれないが、5年以内には驚くほどの進化があるに違いない。


14ヶ月の余命宣告、人の行動は「Here and Now」

2018-12-28 11:51:02 | 映画から見える世の中の動き

@映画「Here and Now」

別居中のキャリアウーマン、ビビアン、病院で脳腫瘍が見つかる。手術しても言語等に後遺症が残る可能性があり余命は14ヶ月、手術しない場合には更に短いと宣告される。余命宣告を受けたビビアンは、翌日家族同意が必要な手術なので同席を問われたが、別居中の夫それに一人娘、家族でありながら最後まで家族に告白できない絆の葛藤があり、最後まで言えないまま翌朝一人で病院へ向かう。 病院で最後のスクリーンに見せたビビアンの深呼吸は印象深い。**余命宣告、こんな時の人の行動は予測できない。人生の予定が逆回転し、自分でも分からない行動に変わる。 人は誰に頼り、誰と生きているのか。今知るべき家族の絆とは? 窮地に陥った時の唯一支える人は、やはり絆がある家族なのだ。


親の教育次第「The Perfect Mother」

2018-12-28 07:48:58 | 映画から見える世の中の動き

@映画「The perfect mother」 

だらしない養母との生活に不満を抱き、女学生のPaytonは養母を毒殺する。その背景には親の過去と他の幸せそうな母親と同年代の娘への強烈な嫉妬から来ていた。 周りの幸せな母Stellaと娘Shayにコンプレックスを感じ、悪事を仕掛ける様になる。ある日、学校の指導員の家庭訪問で、殺害した養母を発見されまたしても指導員を殺害。 いい娘でありたい、母親に愛される自分を見てもらいたい、できれば母親になってもらいたいと強い欲望が。 あたかも自分の母になってもらえる様にStellaとShayと関係を離そうと、Stellaの恋人をShayの嫉妬で殺害したと画策する。が、疑いを持ったStellaはShayを守るためPaytonの養母の家に行き、惨殺された養母を発見する。 事件は急激に変わり、Paytonは隣人も殺害、親子に襲い掛かる。 **人間の嫉妬・恨みは何処までも、誰に対しても犠牲にできる力を持っており、恐ろしい。本当は優しい子が、生活環境次第で性格も行動も変貌してしまう事だ。 やはり教育、家庭内での教育は子供、特に女の子にとって母なる存在はとても貴重で重要だという事だ。

 


誰を信用し任せるか、会社組織と人材

2018-12-27 07:45:01 | 歴史から学ぶ

@「出世のための策」策略は仲間内をまず騙してから仕掛ける、誰を信じ、誰を欺き、どの様に仕上げを築くのか。 この小説の人の信頼とどんでん返しは面白い。 時代劇によくある世継ぎ騒動、出世技の一つである。現代でも誰を信用し、信頼し、任せることができるのか。最近の日産ゴーン氏の事件の背景には日本人社長への一人ではなく同じ外国国籍の元代表取締役に貴重な財務関係を委任していたことは明白となっている。 会社組織において人への信頼・信用、それに尊敬など、次へと繋げるステップでとても重要な要因となる。ましてや次期社長など重要なポストを引き継がせる経営者の決断は労力も時間もかかる。「決断」は何を基に下すか、その決断理由は組織全体、役員等が納得できるのかなど問題も多い、が「決断」はいつか必要だ。 大塚家具での親族経営者引き継ぎは果たして「良」だったのか「悪」だったのかなど、人は場合によって「謀反」的な行動もするが「我慢して見守る」姿勢も大事だと思う、いずれも「100%はない」。

『密命御庭番 黒影』早見俊

  • 十一代将軍家斉の治世下、公儀御庭番の菅沼家では、後継となる21歳の外記が父から鍛えられていた。家督を継ぐためには菅沼家伝来の秘術「気送術」を会得せなばならないが、外記はそれを果たせない。ある日、将軍世子・家慶は外記をお供にお忍びで市中見物に出かけた。が、そこで命を狙われ、外記は江戸城内の権謀術数を知る。腕は立つが下戸で甘党、常に弱い若きご庭番が密命に走る。
  • 次期将軍家慶は外気を伴って市中の歌舞伎を観に行くことを決める。ところが刺客に狙われあわやのところで逃げ出し危機を乗り越えた。家慶は歌舞伎を見るように進めた御台所の仕業だと知るが直接処罰ができない事で家老に提案する。その当時河川工事は莫大な藩の借財を背負う事をどの藩も恐れた。その噂を御台所に仕掛け、今後刺客次第ではその事業を薩摩藩、御台所に言い渡す事を促した。
  • 肥前国唐津藩藩主水野忠邦は幕閣に出世を狙って国変え出来そうな遠江国浜松藩藩主井上河内守を外気に探索させた。井上藩主は農家の妻を犯す事実など幕閣に不満をもたらせたことで、国変えは成功する。その後水野は老中の座(松平伊豆守伸明暗殺)を仕掛ける。水野の仕掛けは同士を囮にして老中からの隠居を促す脅しを仕掛けるが、一旦松平はさらに強固に座を固め、逆に水野に仕掛けをした。昔時代の流れから田沼一派の田沼意次に松平定信は罷免されたが田沼が失脚するとすぐに松平は老中に復帰したのである。その田沼派を支援した水野が老中の座を求め計画した。仕掛けは失敗したが松平は病の療養を理由に老中職を辞した。暗殺計画はもともと囮で老中松平の辞職を促すための仕掛けだったが最後まで外気は知らず、騙されたが、御庭番の役と褒美をもらった。

上の思いと下の思いの違い

2018-12-26 09:10:52 | 歴史から学ぶ

@武家社会では殿様への忠臣は当たり前で上位の命令は辻褄、道理が合わなくとも従うのが家臣であり、忠義な部下であった。たとえ斬新な殺戮が繰り返され自刃になろうとも命令を全うすることは武士の意地でもあり、忠誠を見せる場である。 この小説の最後に事件の解決策としての詮議に、江戸城内での3つ巴田沼意次、薩摩藩主島津重豪と徳川家・一橋治済の3社の裁量が素晴らしい。 事(事件)を公にするのではなく双方に納得のいく解決方法を提案し、妥協する事である。 現代に置いても、上の者が上の者同士で話し合う事で理解し合えることは多く、稀に思い(ゴール・結果)は同じ場合もある。 が下の者同士ではうまくいくものも、うまくいかなくなる事さえある。 よって下の者は事を十分理解し、分析し、相手側の立場等も十分考慮した思案・提案をする事で上の者同士の話し合いで納得する場合もあるから、下からの提案はとても重要だ。

『公家断ちの凶刀』幡 大介

  • 薩摩藩の民に与えられるはずだった米を横流しにしていた黒幕は、あろうことか幕臣と島津家自身だった。公儀と雄藩による犯罪を止めるため、丙内は隠密たちとともに品川で、そして栃木の宿場で剣を振るう。一方、寄る辺を失い乱心寸前まで追い込まれ、妻子まで手にかけんとしていた勘定方役人の岡部喜太郎の前には、山田浅右衛門が現れて。江戸と下野国をまたにかけ、今日の調停までも巻き込んだ巨大な陰謀。それに翻弄されながらも、果敢に立ち向かう男達の熱闘の果てに待つものとは。 この小説は、3つ巴(幕府・薩摩・朝廷=徳川家・近衛家・島津家)の末、事件を世に公にし、幕府の弱体化を防ぐため、相互に理解し世に伏せた一件とした。
  • 徳川幕府は桜島大噴火の被災者に江戸の米で救済することに、だが田沼意次は薩摩藩と結託し米を不正に横流し、金に変え、敷いてはその金を朝廷の儀式(即位の儀)と薩摩藩との縁作りの支援金とする事を企んだ。
  • 徳川幕府内では権力者同士の足の引っ張り合いで酒井忠清、堀田正俊、新井白石、間部詮房など田沼意次にも影響する時代であった。
  • 勘定奉行は常時4名。2名が勘定方(幕府の歳入と歳出を管理)、2名は公事方(天領の政治、治安維持、刑事と民事の裁判)
  • 徳川幕府は隠密・忍者・隠し目付などに甲賀組、伊賀組、御庭番、黒鍬者、鳥見役などを配置していた。
  • 「武家の仕来り」
  •                         武士の館には主人が承諾しない限り、部屋へは通さない
  •                         訪問者は身分の高い人でも玄関や沓脱ぎの前に待つ
  •                         部屋に女人が同席した場合は障子を大きく開けておく
  •                         妻は夫の家来という扱い、夫を裏切ることは謀反となる

逃げる事で回避できる?「バード・ボックス」

2018-12-26 09:10:12 | 映画から見える世の中の動き

@「バード・ボックス」 Bird Box 2018 Netflix

近未来の闇の世界を描いたSF映画だ。 突然、外から目に入る悪魔・疫病なのか、謎の異変に襲われ、突然人間が異変を起こし、交通事故等で目の前の人々が異変に巻き込まれ殺戮されていく。 防御するには目を覆い盲目でその場から逃げしかなく、二人子供を抱えたマロリー(サンドラ・ブロック)が逃亡する。逃避した先は何と「盲学校」だった。 **さらなる深掘りしたストーリーが有ると期待したが・・・突然変異の世界はすぐ側に出現してもおかしく無い。それは自然現象から、人工的に作り上げたテロ的攻撃も含めて、その時人間はどの様に防御できるのか・・逃亡するしかない。


江戸時代の家老から見える参謀の役割

2018-12-25 07:39:18 | 歴史から学ぶ

@「参謀、重役の役割」、この書にあるのは江戸時代の家老の生き様を「藩主の補佐役」として現代に伝えるものを書き下したものである。その中でも栗山大膳の「二代目ワガママ藩主」の藩への忠誠心、幕閣への実行力は、現代の「手に負えない二代目経営者」への献身的努力と映る。また、「赤穂藩の大野」は赤穂浪士の仇討ちで隠れた仕置家老の藩の借金返済などの苦労と、城代家老大石等が吉良家討ち入りで失敗した後の次の仇討ち計画(説)を企てていた事である。味方を騙し藩を裏切ったとして失踪し、仇討ちを必ずや実行するとの決意を構えていたことは家老としてやるべき仕事「業」を貫いた武士道があったのだと感動した。 現代はここまで「業」を責任追求し、経営者を庇い、社の命を貫くことはないだろうが「補佐役としての心構え」を一つ得た気がする。(書籍の画像が無い)

『名家老列伝・歴史に学ぶ実力重役の条件』童門冬二

  • 歴史に学ぶ実力重役の条件「家老の要素とは、トップや組織に対する忠誠心、責任感、決断力、実行力、情報力、それに人望。人間関係での相互信頼、諫言力。この書は実務的な補佐役とは「家老たちの生き方・人間的な面を探る」を研究した書である。
  • 良い家老と悪い家老との分け方はかなり歴史的背景などから問題あり、歴史上の誰もが認識ある家老の例として
  •             「良い家老」大石内蔵助・恩田木工・片倉小十郎
  •             「悪い家老」栗山大膳・調所笑右衛門・大槻伝蔵
  • 「黒田藩・栗山大膳」二代目忠之を補佐する
  •             二代目の態度は戦争を知らない「ツッパリ」若い藩主、誰もが敬遠する中、藩主はとにかく古い重役を敬遠し、家老等の話も聞かない態度を示したことで、様子見をする事にした。だがことはうまく運ばない事になる。
  •             先代の意思と伝統に筋を通して納得させる為、幕府と事前に協議し告発、自分を犠牲に藩主を守る態度を示した。根回しで世論を喚起させ家老への味方を囲い込んだ。
  • 「紀州藩・安藤直次」藩主の足に痣を作った男
  •             徳川家康の第10男、紀州藩主徳川頼宣の家老
  •             安藤は命がけの諫言をした男で「何をするべきか、何をせざるべきか」を明確に示した。家康に対しての「鯉の飼育」「農作物作り」など藩主のすべき事ではない事を諫言した。藩主としてすべき仕事は農民の暮らしを良くする事で飼育することではないなどと言明した。
  • 「唐津藩・二本松大炊」
  •             金よりも名誉と理想を追求した水野忠邦への補佐役家老
  •             水野は幕閣になる為浜松への国替えを要望しあっさり家老に反対される。それは穀高の違いから財政的に悲劇的な結果になると予測した。水野は幕閣になるが天保の改革で失敗、失脚する。
  • 「真田藩・恩田木工」
  •             信州松代藩主真田幸弘の家老「日暮硯」
  •             成果や結果だけでなく「その過程」が大切であると、財政改革から借金を棒引きにし踏み倒す方法が骨子となった。財政緊縮はトップから全藩士に、一族家族に誓約書を書かせ意識改革を断行した。
  • 「田原藩・渡辺崋山」渥美半島にある藩
  •             家臣等は財政難から他の藩から持参金付き養子を求めたが贅沢三昧で失敗、渡辺は家臣等の再教育で人間的な道義心を重視、特別な能力や技術を持った藩士を養成した。自らは 内職・絵を描き生活の糧にとした。外部から専門家等を招き、農作物の栽培、商品価値を倍増させた。
  • 「南部藩・楢山佐渡」時代は新政府との戦い
  •             時代の流れをよく理解し情報を得ていた。京都での新政府はならず者の贅沢三昧姿から新政府に反旗、だが新政府等の武力弾圧で幕府側を鎮圧する動きに変わる。「人生意気に感ずる」で生きる
  • 「赤穂藩・大野九郎兵衞」赤穂藩の仕置家老
  •             大石内蔵助は城代家老・戦争での指揮をとる役
  •         大野は、城明け渡しに同意、まず藩札回収で借金への返金のため一族へのかき集めに苦労し、離れる藩士への退職金を与える。その後失踪したという説があるが吉良への復讐する為山形米沢藩内で篭り殺戮を計画していた説がある。
  • 「熊本藩・堀平太右衛門」
  •             熊本藩細川重賢の家老「癖の多い人間」として採用
  •             細川藩は借金を返済しないワースト1として商人から評価されていた。財政難は急務の仕事として癖のある、意見をズケズケ言う人材(家老)を確保し、改革を進めた。当初は「休まず・送れず・仕事せずの無事大過ない」藩であった。堀は「心の財政白書」を藩主自ら出す事を諫言、藩士等意見を直接藩主が受け付けると言う趣旨を出す。藩全員が理解し、克服させる事を目的とした。堀は自らの体で鞭を打たせ罰の体験から実験主義を主に、人作りを提言する。学校の資金も周りを説得し集め「金のない時こそ、人間が大事で、人間を利用するのではなく、活用する事」を諫言した。教師に対しては「人作りの大工とし『木くばり』をし木と同じように育てて欲しい」と説明。堀は「分権と責任」を正しく理解し、藩主の理想を具体的に形に実行した
  • 「備前藩・熊沢蕃山」陽明学のブレーン
  •             近江聖人と云われた中江藤樹の弟子を採用し土木術から湾岸整備をする。蕃山は理念を現場で主張、具体的な方法論ももち、近代化に貢献した。屈することがないことで亀裂が生じ罪を受ける。
  • 「彦根藩・長野主膳」
  •             井伊直弼の師であり直弼が苦労した「埋木舎」時代からの補佐役で安政の大獄で罪人リストを作った人物。井伊直弼は「世の中に甘ったれすぎる勢力」を成敗する完全主義者で、主膳は出世には無欲な多才で汚れを買って出る人物だった。井伊直弼には時代の流れに対する認識不足があり、主膳からでは情報不足だった。

正直さが「幸」評価に繋がる「グリンチ」

2018-12-24 08:33:11 | 映画から見える世の中の動き

@孤独になると、人の幸せが羨ましく、憎たらしくなる。それを何とか意地悪で壊そうとする、主人公グリンチ。生涯クリスマスを楽しく祝う事が無かった、暇を余した孤独でひねくれ者主人公グリンチ。  グリンチはみんなが楽しみのクリスマスをなんとか妨害しようと、サンタクロースの衣裳でイブの日にみんなのクリスマスプレゼントとツリー、すべてのデコレーションを盗むことを計画実行した。最後の家で一人の女の子シンディと会う。シンディのサンタのプレゼントにお願いしたのは「いつも忙しいママの仕事を何とかして欲しい」と言うものだった。グリンチはその願いに何故か心を覗かれた感を持ち、盗んだプレゼントをみんなに返しに戻る。その時グリンチはみんなの前でみんなの楽しみを奪った事を正直に謝る。シンディはその夜グリンチを夕食に招く。招かれたグリンチは暖かい雰囲気の家族と仲間で囲んだ夕食に感動、親切と真心に感謝、今までにない初めての世界にグリンチは初めて「幸せ」を感じた。 **幸せは比較するものではなく、心豊かで、誰に対しても親切で真心があれば誰でも「幸せ」なのだ。


名誉か友情か「シュガー・ラッシュ」

2018-12-24 08:07:53 | 映画から見える世の中の動き

@映画「シュガー・ラッシュ」 Sugar Rush

閉店後ゲームセンターでキャラクター達が動き出す、ゲームマシーンの裏側の世界を描いたアニメ映画。ゲームに描かれたキャラクター達のなかで長年演じてきた悪役に嫌気がさし、自分のゲームを飛び出したラルフ(巨人)は、ヒーローメタルを得にお菓子の国へ舞い込む。 その国のレース・ゲーム“シュガー・ラッシュ”で仲間はずれの少女ヴァネロペと出会い、友情を深めていく。ラルフの裏切りで一旦レースに参加できなくなるが、ヒーローになりたいのか、友情を保ちたいのか悩んだ末、ヴァネロペを助け、レースに参加する事に変わる。途中虫型ロボット等に攻撃されるが何とか回避、だがレースのゴールも壊される。・・・**自分の為だけの名誉を選ぶか、友人との友情を築くのか・・仲間はずれのラルフの行動は同じ仲間(仲間はずれされた)と気が合い、気があう仲間との出会いで自分を克服、協力する事でみんなと一緒の気持ちになれる。 人間社会でも同じ現象がある。如何に仲間はずれの友を引き込むかで、多くの友達との友情関係が変わる。


勇気と行動「メイズ・ランナー 最期の迷路を攻撃せよ」

2018-12-23 13:23:58 | 映画から見える世の中の動き

@映画「メイズ・ランナー 最期の迷路を攻撃せよ」Maze Runner the Death Cure 2018

SFアクション映画のシリーズ物の最終3作目。 仲間の捕虜を解放する為、若者が勇気を持って要塞へ忍び込み、仲間を助ける。 巨大な要塞(未来都市)は想像を絶する大きさと超近代化の世界になっていた。 ウイルスで犯された人々の世とかけ離れた世界、免疫を持った世界は普通の人間を保つが、その他は醜い姿に変貌、やがて死を迎える。 仲間を救い出す様々な特殊撮影は凄いが、ストーリーは少々雑かも知れない。 「疫病」は昔からどの時代でも流行って多くの人々を苦しめたが、その度に根絶させてきた人間社会。 **果たして今後人工的に作り出された「疫病」(戦争テロ)は今後生まれるだろうか。 生物兵器とも言われる小動物への実験はすでに始まっていると聞く。平和ボケで危機感を感じない、政府も何も対策をしていない現状で、市民は回避できる体制ができるだろうか。

 


コンプレックス克服方法「Dumplin` 2018」

2018-12-23 07:37:21 | 映画から見える世の中の動き

@映画「Dumplin」 Netflix 2018

太っている事にコンプレックスを持っていたニックネーム「Dumplin」は、いつの間にか心と体が離れていると気ずく。太っていることで好きになる男性が現れないと思い込み、悩み、好きになってくれた男性、それに親友を傷つけてしまう。幼少の時、いつも笑顔でいた亡き姉は如何だったのか。姉も同じくらい太っていたが自分に自信を持ち、周りを明るくしていた。その謎を探すべく、姉の遺品から奇妙なパーティーチラシを見つけ、その場所に行ってみる事に。実はそこはゲイバー、そこで見たものは、周りのお客目が舞台のちょっと太めのゲイに歓声をあげ楽しませていた。ゲイの演出に感動、ゲイに励まされ、勇気と自信をもらう。 学校で美・タレント性を競う校内コンテストがあり、参加する事に挑戦する。 そこで魅せたのは自分の自信と才能、魅力的な芸であり、笑顔であった。その影で応援したのはゲイのタレント性と勇気だった。 太っていることでのコンプレックスとそれを根に持って喧嘩していた親友とも再び仲良くなり、家族も感激、応援する事に。信頼は何事にも変えられない、家族との絆も信頼から。  **心温まる感動する映画は、とても心地よい。コンプレックスは誰でも持ち合わせるが、それを如何に克服できるかこの映画はその一つのヒントとなる。


好奇心は健康にも繋がる

2018-12-22 08:06:22 | 人生を「生かす」には

@「かわせみ」シリーズの1作目。最後の章にある「岸和田の姫」。早くから母を亡くし、健康を害し、屋敷の外も知らずの閉じこもりの姫が、この主人公東吾と知り合い、東吾の世間話から屋敷の外の暮らしと江戸の風景に好奇心と興味を持つ。嫁に行く前に是非とお願いする。それから健康に注意を払い、待つことの楽しみを知る。 人は人生の先に希望と夢があれば、何とか実現させるために努力し、健康上にも気を使うようになる。 人はこの「好奇心」を湧き上がらせることができれば病気から、悩みから立ち直ることが可能かもしれない。ましてや未知の世界を知る、行ける、人と出会える楽しみはその本人にしか分からないだろう。 希望を捨てず前に向かって思い切って進みたい。

『初春の客』平岩弓枝

  • 江戸の大川端にある小さな旅籠「かわせみ」を舞台に繰り広げられる、大人気「人情捕物帳」。主人公は南町奉行の与力の兄、道之進をもつ次男坊神林東吾、その恋仲にある宿主のるい、老番頭の嘉助、八丁堀の同心畝源三郎などが展開する町に起こる捕物と町内騒動と出会いだ。
  • 「初春の客」
  •             阿蘭陀からの黒人と「合いの子」娘の駆け落ちは、世の中で生き場を失う。なんとか助けたいと思ったが二人の選んだ道は身を投じることだった。
  • 「江戸の子守唄」
  •             子持ちの夫婦が宿に泊まるが、夫婦が戻らず子の世話をすることになる。実は母親は江戸に連れ去られた子供を探すため奉公し始め、偶然にも着物屋での下着の色から子供に会うことができた。
  • 「美男の医者」
  •             借金で苦しい下請け染め屋の病気の娘を看病する、たまたま宿にいた長崎帰りの医者が治療する。借金は計画的に不払いが原因だとわかりその計画的黒字倒産を仕掛けた発注先に罠をかけ、借金を取り戻す。
  • 「白萩屋敷の月」
  •             この屋敷の後家さんとなったのは元兄との恋仲であった。見受けをした当時主人との年の差は倍以上あったが、その理由に兄が絡んでいた。妻として嫁いだ家が火事となり顔半分が火傷を負ってからは家から出ることもなく、主人が亡くなった。その後兄はあいさつで何度か訪れていたが、後家になってから東吾が。その過去を知ることになる。
  • 「源三郎祝言」
  •             畝源三郎は恋仲にいた娘を諦め与力等からの推薦の娘と祝儀を上げることになった。だが祝儀の当日その紹介された娘が他の男と駆け落ちをしたため、代理花嫁となった恋仲と祝儀を上げる。その後二人は幸せを噛み締め本当の夫婦になる。
  • 「虫の音」
  •             夜中に徘徊する娘を発見、屋敷に戻る道を一緒に戻る。途中娘が「鈴虫」の音に興味を示した。それは娘の名前が「お鈴」だった。その後鈴虫を持って、るいの宿に持ち帰るが昔から鈴虫がに宿の庭におり泣いていたことを言われ自分の無さを知る。
  • 「岸和田の姫」
  •             橋の上に武家の娘が立ち往生しており、喘息が激しく近くの老師の家に運びこむ。長崎帰りの医者に治療させ、お守りから娘は大名の姫と判り、治療後屋敷に送る。何度か訪問で姫は東吾の生活ぶりに興味を持ち、江戸の街を見たいと連れ出す。姫は早くから母を亡くし、屋敷からも出ることが無く、健康状態も悪かったが江戸を散策する為、健康に努力し、東吾の訪問を楽しみに遂に江戸散歩に東吾と長崎帰りの医者に同伴させ、今までにない表情で豊かになりとても喜んでくれた。その後姫は地方の大名に嫁ぐことになった。

異色映画の醍醐味「ブラック・パンサー」Black Panther 2018

2018-12-22 07:54:09 | 映画から見える世の中の動き

@映画「ブラック・パンサー」Black Panther 2018

黒人の監督、黒人の主人公、多くの演出者も黒人である。 部族の争いで王権を手に入れるべく争いをするSFアクション映画。 一つの部族は革新的な技術で超未来的な世の中を築き、他の部族との争いから逃れるが、部族争いは続く。時としてその敵が王権を手に入れ、独裁する。敗れた元王は奇跡的にある種族が遺体を保存しており、未世のハーブの力で蘇らせる。 改めて王権を奪う為、争いが始まるが超SFの世界と現生とを組み合わせた戦いは、マーベルスタジオが製作した見る価値がある映画だ。 **見応えあるのは特殊映像だ。 将来世界の一部だけ突然変異のごとく超近代化する都市ができるかもしれない。昔松下幸之助が言っていた政府(金食い虫)が統治しない「税金のない国」も人々の平和からその一つとして何処かに創出されるかもしれない。