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心のゆとりと「人情」

2018-04-22 08:19:58 | 歴史から学ぶ

@「人情」、人の弱さ、脆さ、情けを垣間見る感情だ。江戸時代には「義理人情に厚い人」が多くいたのか時代物によく登場するが現代ではどうだろうか。 「義理人情が厚い人」とはそもそも付き合いを疎かにしない、礼を忘れない、約束は守り、守れないときはその埋め合わせをする。また人の相談に乗ってくれ、人を助けてくれるというようなイメージがある。 現代人でこのような人間はいるだろうか。いないとしたらそれは江戸時代と現代の世の違いが作り出したのだろうか。「忙しい世の中」ではそのような心の余裕がないのだろう。約束事でもキャンセルするのに実に一本のメールであっさり済む。実に簡単だが、受け取った方は虚しい気分となる。「人情」が時代とともに薄れ始めていると感じるが、だからこそ心にゆとりをもった「人情深さ」が世の中に必要なのではないかと思う。

『魔物が棲む町』佐藤雅美

  • 高輪如来寺に赴任した快鶯は、門前町人たちに地代を課そうとしたが、彼らが一向に払わないので公儀に訴えた。ごく簡単な訴訟だったはずなのに、背後に拝領地の売買という、奉行所が採決を避けてきた容易ならぬ問題が。訴訟を取り下げさせるという厄介ごとが紋蔵に降りかかる。捕物帳小説。
  • 「魔物が棲む町」
  •             新任の僧(快鶯)が町の寺に赴任するが、門前町人から租税「人足役銭」(公約金)が支払われていないことを根に持った住職が町奉行に訴える。が、14・15軒の町人は数年前から支払いをしなくともよい条件である事を盾に支払いを断る。住職はなぜ支払いが行われなくなったのか詮索するが見つからずあくまで訴訟で勝ち取ると意気込む。ある時寺の先住にお世話になったという美人の女がお参りに来る。住職が一目惚れ、涙を溜めた女に同調しなんとか引き止めようと相談に乗る。 その後体の関係を持った。実はこれは町人からの「魔物」で住職が訴訟を引き下げる策だった。
  • 「親殺しの自訴、配意色の決着」
  •             父親を殺した倅がお裁きとなるが、磔獄門ではなく「敵討ち」として遠島となる。実は倅は前の夫との子供で父親は育ての父親、だが容疑は母親が今の父親と一緒になるために前の夫を殺し、夫婦になった。との噂を前の夫の弟が倅に言ったことで事件が発生。
  • 「敵討ち」とは
  •             親、夫、叔父、兄などの目上の親族、および主人の敵を討つ場合に限られ、町奉行所への届けを義務付けられるが、百姓、町人であっても場合によっては認められると無罪になる。
  • 「寛政重修諸家譜」とは
  •             大名および幕臣の系譜集。家紋は2千を超えていた。
  •             表家紋と裏家紋 裏家紋はくだけた席で着る着衣
  • 「歴史」「人間」
  •             ひたむきさ、愚かさ、しつこさ、愛らしさ、憎らしさ、情けなさ、愛おしさ、生臭さ、善良さ、悪質さ=「生きた歴史」小説

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