ちょっと気になるいい事、言葉、最新技術

書籍、映画、旅、最新技術から選んだ心に残るもの。速読者向けは、青文字表示。内容は小学生でも理解できる表現使用

起業、成功の一つは同じ価値観を持った仲間『HAPPINESS』

2020-07-31 07:51:49 | 世界の動きから見えるもの
@諸外国で起業経験したことから言えばこの書にある「パートナーとの同一価値観」が重要だと痛感する。特に金銭的な人材・先行投資は意見が分かれる。 誰もが最適な条件(金銭)で最高の人材をと思うが、なかなか雇用できない、また何処にどれだけ先行投資するも同じと言うことだ。したがって互いの思惑が一致することがとても重要だ。 起業前の起業家へのメンター養成はさらに重要で必須だ。短期成功は短距離走(近道)を走れば良いと同じ事。投資家に対してもそうだが、起業家にとっても重要なことはなるべく「数値化」した資料を用意しておく事だ。 (数値収集・分析・解析・検証・仮説・実践・批評/結果)

『HAPPINESS GAFA時代の人生戦略』スコット・ギャロウエイ
・「GAFA」時代の人生戦略とあるが一般論の書
・「成功するため」
    在学中に資格を手に入れ、大都会で仕事を見つけること
    魅力的な起業はハングリーから生まれる、起業目的・目標を明確にする
    自分の得意な分野を見つけ、不足するものをじっくり思考してみる
    起業家は「性格異常」と呼ばれてもおかしくない発想力を持つ
    起業家のパートナー選びは価値観が一致していること、特に金銭的価値観
    株式市場に常に関心を持つこと、市場の変化で経費不景気の兆候を知る事
    人間関係を見つめ、行動する、失敗を許せる心を持つ事
    重要なことは数字で測る

「避難指示」人は何故逃げないのか『Force of Nature』⭐️4

2020-07-30 08:00:33 | 映画から見える世の中の動き
@暴風雨・嵐を利用した強盗の巧みな仕掛け。 それは、ハリケーンの暴風で住民が避難したビル内では銃声・爆発音が消え手早くできると狙った、だがそこには避難誘導をする警官が見回りに来ていた。 警官の説得にも拘らず2人の老人が頑として避難しない。 では如何に納得させ避難させるか、これからの季節、この巧みな技が必要になるかもしれない。
日本の「人は何故逃げ遅れるのか」の記事がここにある。 心理学的知識が必須となるhttp://10plus1.jp/monthly/2012/06/post-48.php
『Force of Nature』
銀行のプライベートボックスから極秘情報を得た泥棒のグループは、ハリケーンの間に手の込んだ強盗を計画する。それは元ナチの時代に収集された高価な絵画がビルの何処かに隠してある事だった。しかし、暴風で建物内の全員を避難させようと見回りに来ていた警察官と銃撃戦になる。ビルの住人には凶暴な野獣を飼っている者もおりそれを餌に強盗に罠をかける。

世界最初の乳癌手術は日本人医師『はぐれ名医診療歴』

2020-07-29 07:50:40 | 歴史から学ぶ
@江戸時代の神薬とは「麻酔薬」である。江戸時代の抜歯は大道芸士の技であった、と言う。神薬が無かった時代の治療は痛みを我慢するしかなかったのか、現代からは想像できない医療処置をしていたことに唖然とする。 実は1804年、華岡青洲(麻酔薬を開発し、乳がんを世界で初めて手術した日本人・下記写真)がいた事はあまり知られていない。母と妻を犠牲にしたその記事がここにある 

『はぐれ名医診療歴』和田はつ子
「概要」十年ぶりに江戸に帰還した蘭方医・里永克生 は、神薬と呼ばれる麻酔を使った治療に奔走 していた。舌癌に苦しむ贅沢三昧の両替商、 痔瘻をひた隠しにする人気噺家、梅毒で鼻を 失った大名家のお世継ぎ……。冴え渡る医術 と並外れた洞察力で、一筋縄ではいかない過 去を抱えた患者たちの人生を蘇らせる。偏屈 蘭方医の最後の活躍を描いた感涙の物語。
・「神薬」(麻酔薬)
    江戸時代の抜歯は芸人のそのまま引き抜く処置もしくは町医者の鳥兜の根を干した生薬やヒハツ、胡椒等を混ぜ合わせで痛みを軽減させ処置していた。神薬は居留地のアーネスト商会から入手し、元武士から漢方医になった里永は抜歯に使い始めると大道芸人など口中医などから憤懣が増した。 それは神薬(手毬のような中の匂いを吸うことで気を失う)は無痛で格安で提供された事が話題を醸し出した。その後外科的手術でも利用することになる。
・「治療丹」
    死刑人や行き倒れした人した人の肝臓を干し丸薬にして万病に効くと薬種屋間では高額で販売していた。
・「薬食」
    猪や鹿、牛、豚の肉を滋養のために食べた。四足動物料理を「ももんじ」と呼ばた。
・「梅毒」
    江戸時代の梅毒は人の体を蝕み、死に追いやった。治療には少量の水銀が用いられていた
「薬香・薬茶」
    ヒロハラワンデル(ラベンダー)、カミツレ(カモミール)などが心の鎮静剤、マンネンロウ(ローズマリー)は老いた者の憶えを助けるとして、食べ過ぎによる胃のもたれにはウイキョウ(フェンネル)を薬茶に利用されていた
・「コロリ」(コレラ)
    江戸の上水道からの飲み水が発祥源とされ下痢が続き最後には死にいたる病気が流行した。治療は飲み水を変え、ニンニクをすり下ろして汁を水と一生に飲むことだった。


2分間の芸にかける男『2 Mintues of Fame』⭐️5

2020-07-28 07:49:38 | 映画から見える世の中の動き
@「2分間に人の心を鷲掴む」、家族の反対を押切り、お笑いの世界に飛び込み必死にもがく一人の男が魅せる家族愛溢れる映画だ。 男(夫)は職を失い、家で何もしないに妻は呆れてしまう。更に小学生の長男は「ピアノも買えない貧乏な家族」と罵られ虐めら下向きになる。 だが夫は段ボールで音のでない素朴な手作りピアノを「いつか買ってあげるから」と息子に贈る。息子の喜びの姿を忘れずコメディーの世界で頑張り続ける。 家族愛のあるストーリーに目頭が熱くなる。
『2 Minutes of Fame』
マルケス(カット・ウィリアムズ)というコメディアンがオンラインでセンセーションを起こす。デアンドレ(ジェイ・ファロア)は定職を解雇されたことでスターダムの夢を持ってロサンゼルスに行く決心をする。しかし、デアンドレの妻(ケケ・パーマー)は、地元で職を得て息子の養育を必死で願う。コメディの王であるマルケスはでアンドレに対し心を込めたコメディーの仕掛けをする。

修行は遊びでは会得できない『運玉』

2020-07-27 08:15:16 | 人生を「生かす」には
@神仏への興味から修行をする人が増えている。ここにある修行は参考になるが面白半分で受けても果たして会得できるものがあるのか疑問である。 結局、追い込まれた時、運も神頼みも「信じるのはあなた次第」となるのだろうか。 『無』(雑念から)に自分を置き自分自身を信じ行動することになる。 迷う事「再考の時間」とは何かを考える一番の行動選択になる。(なぜ迷うのかと言う意味を考える事)
『運玉』櫻井識子
「概略」運を強くするための不思議で画期的な方法を紹介している『運玉』それは、白く輝く小さな「運玉」を心の中で大事に育てるというもの。
・「運玉」
    ラッキーなことがあれば喜ぶこと
    ラッキーなことに感謝する
    ラッキーなことを覚えておく
    願を掛けてはいけない
自殺は彼方の世界で「絶対に」後悔する=罪なる
    自殺は神仏を裏切る行為になる
・幸運を引き寄せるコツ
    神様を信じる
    自分にポジティブな暗示をかける
・神社仏閣を選ぶコツ
    相性・居心地が良い感覚
修行
    写経 般若心経を清書
    座禅 心身のリフレッシュ 警策で肩から背中部分を叩く
    写仏 心のお掃除 一心不乱に直線を描き続ける
    滝行 行者が修行は京都愛宕山山麓「空也の滝」、推薦広島大頭神社
    霊山登山 
・比叡山延暦寺での修行体験
        居士林研修道場 座禅・写経・講和・見学(日帰りから2泊)
        お経は大声で
        お坊さんの解説付きで比叡山を巡る
        正い食事法 食事の食器の音も禁止
        最後に「精進落とし」が必要

人間が知らない深海に別世界がある『アルテミスと妖精の身代金』⭐️5

2020-07-26 07:53:33 | 映画から見える世の中の動き
@羽を持った可愛い妖精の動きはとても愉快で楽しそうだ。人間が知らない身近な地下深くに不思議な世界があるかもしれない。 身近にあるのに不思議に感じない世界はまだまだあるのかもしれない、そんな映画だ。 
日本の一番深い地下(坑道)は新潟にある6310mとある https://style.nikkei.com/article/DGXMZO13220610S7A220C1000000/
『アルテミスと妖精の身代金』Artemis Fowl
12歳の天才アルテミス・ファウルは、悪魔の妖精を捕獲し、妖精の魔法の力を利用して父を救うが、裏には裏切り者、巨人怪物が出現、屋敷内での格闘が始まる。屋敷内で見つかったアキュロスの隠された不思議な力で謎を解き、父を誘拐したフードを被った輩に挑戦していく。

なぜ人は本を読むのか「それでも読書はやめられない」

2020-07-25 07:57:20 | 世界の動きから見えるもの
@死ぬまで読書はやめられない、というこの書の内容。人間力形成には必要不可欠な情報(知識・知恵)を手っ取り早く探すことができるのが「本」であり、選択はやはり「楽しい」本が基本かもしれない。 本のインプット量(知識と知恵)は格段の広く深いが、ここにあるように自分の水準を超える様な本、例えそれが名作・名著であっても理解できなければ時間の無駄、避けるべきだと痛感する。 さて世間では「若者の活字離れ」と言うがそんな事はない、ただ「字を書く」事、それと「紙の本」を読むのは格段に減少していると思うが携帯を利用した「読み」は若者の方が多いかもしれない。 ここにその記事 「20代の活字離れは嘘だった」 https://mainichi.doda.jp/article/2019/01/12/964.html
『それでも読書はやめられない』勢古浩爾
・本読みの極意は「守・破・離」にあり
    元は茶道の「守破離」
    千利休「規矩作法を守り尽くして破るともはな(離)つるとても本を忘るな」
    名作を読み(守)、名著に挑み敗退(破)、自由で楽しい読書の原点に戻る(離)
    名作は誘惑する、名著は脅迫する、古典は決まり文句
    憧憬・無力感・忍耐・疑問・解放となる
世界のエリートの美意識は「真・善・美」直感的・感性的スキル・構想力・創造力を求める
    「哲学」が土台にある
    名著は哲学が基本(問題の発見、論理的思考、本質を見抜く力、的確公正で明晰な判断)
    竹田青嗣「哲学というのは、日本語で書いてあるのに読むことが出来ない本」
・立花隆「金を惜しまず本を買え、選択の失敗を恐れるな、本を読みながらノートを取るな、人の意見やガイドブックの類に惑わされるな、懐疑心を忘れるな、世評が高い本にもうそ、でたらめはいくらでもある、自分の水準に合わないものは無理して読むな、水準が低すぎるものの、高すぎるものの、読むだけ時間の無駄である
・丹羽宇一郎「読書の楽しみを知っている人には分かる。本を読むことがどれだけ多くのものを与えてくれるかを。考える力、想像する力、感じる力、無尽蔵の知識や知恵。読書はその人の知的好奇心、そして「生きて力から」を培ってくれます
・斎藤孝「読書は思考活動における素地を作る。人間の幅を広げ、器を大きくする、コミュニケーション力を育てる『自分を作る・自分を鍛える』」
・又吉直樹「感覚の確認・共感の部分から新しい感覚を発見する、読書は面白いから
・「面白かった・面白い本」
    ミステリー・ハードボイルド 
        ロバート・B・パーカー「スペンサーシリーズ」
        R・D・ウイングフィールド「フロスト始末」
        リー・チャイルド「パーソナル」
        ドン・ウインズロウ「ダ・フォース」
        柚木裕子「検事の本懐」「孤狼の血」
    時代小説
        山本周五郎・藤沢周平・池波正太郎
        北方謙三「血涙」
        藤木久志「新版 雑兵達の戦場」
        長谷川卓「もののふ戦記」
        今村翔吾「火喰鳥」
        ジェフェリー・アーチャー「クリフトン年代記」
・死ぬまで読書で連載した金子直史「生きる言葉へ 命の文花帖」
        村上春樹 「騎士団長殺し」
        鶴見俊輔「もうろく帖」
        司馬遼太郎 「世に棲む日々」「太閤記」「決戦川中島」



歴史を動かした英雄から学ぶ教訓『ウオーリアーズ』⭐️5

2020-07-24 07:51:35 | 映画から見える世の中の動き
歴史の英雄6人から見えるそれぞれの教訓 いずれも自らが先頭に立ち戦った人々である、が中には歴史的に名を残す名誉の戦死から、文化破壊者としての異名と遺恨をもたらした それは生前の行いが死後に反映していることが恐ろしい
『Worriors』(世界を動かした男たち)
  • ナポレオン・ボナポルト(1769~1821) 将軍となっていたナポレオンはいつも「コルシカ島育ち」(田舎者)として上官から見下され、上官は要塞攻略では約束した兵士の半分しか出さず、ナポレオンは敗退 だが、ナポレオンの計画は上官の命令を超えてパリ本部とのやり取りから自ら武器と兵を集め夜襲、すると勝利していく「教訓」無能な上司には勝利はない 机上だけの知恵者は戦場では役に立たない
  • 徳川家康(1543~1616) 年少より人質生活、長男は誤解を招き自刃、秀吉天下など何事も「自我を抑え我慢」、時を待つ人生で耐え勝利を得、関ヶ原の戦いでは小早川秀秋の恩義で勝利「教訓」忠義か恩義か 恩義は忠義を超える 人生辛抱と忍耐
  • スパルタクス(~紀元前71年) 奴隷から最強のローマ軍に背く スパルタクスは4万の奴隷と難民を率い南を目指すがどこまで行っても軍隊に追い回され殺される どこまで行っても奴隷のままでは自由がないとローマに戻り、自由を奪回するため、勇気を皆に与え最後まで決死に戦った「教訓」逃亡は何も変わらない 戦いで敗れたが自由と名誉を歴史に残す
  • エルナン・コルテス(1485~1547) キリスト布教目的が、アステカ帝国にあるテノチティトラン(島)と言う人口20万の大都市を発見、王を監禁し、黄金と領地を奪おうと変貌する がアステカの住民の猛烈な反乱で阻止され、長期にわたる戦いから25万人もの死傷者を出すがアステカ帝国に君臨する コルテスはキリスト教者 アステカ帝国は現在のメキシコシティー 「教訓」コルテスはアステカ文明の破壊者として歴史の記憶に残る 武力の異文化融合は住民に極めて複雑
  • リチャード1世・イングランド王(1157~1199) 1190年、聖地奪回を目指し十字軍を聖地エレサレムに向けた イスラム教徒(サラディン)など異教徒と戦いで敵がエレサレム迄の道にある全ての森も町も崩壊した事で内部分裂、退却。3度十字軍の派兵で漸くエレサレムに認められたが奪回はできず、1000年後の現在でもエレサレムとパレスチナとの戦いは続いている 「教訓」キリストの聖地といえど異教徒の抵抗は治らない 犠牲は目的達成に意味を持たない
  • アッテラ大王 440年、病弱な皇帝によるローマ帝国は西と東の2つに分断されていた そこにフン族のアッテラの率いる軍が東を征服、続いて西と遠征したが周りの不満部族等が西側につき反撃、大敗する 「教訓」たとえ個々が強くとも戦略戦術なしでは勝てない 強豪には強豪の弱みがある

老後でもやり抜くこと『居酒屋お夏』

2020-07-23 07:52:44 | 人生を「生かす」には
妻を亡くした隠居主人、生きることに絶望しやる気が失せた、が目覚めるのは自分にできることを発見したことだ。丁稚奉公から苦労し下駄職人からお店の主人に上り詰めた成功者なのだ。 「自分に出来る事」とは今までにやってきたことが誰かのために役に立つことだ、と悟る。 隠居し、老後を楽しく出来るのは何か小さなことでも目的・目標があるからだ。 できる限り仕事を続ける事は生きる気力を持ち続けられる、ことになる。 老後でも仕事を続ける男7割、女4割とある。 詳細は
『居酒屋お夏』岡本さとる
目黒不動で居酒屋を営むお夏。化粧っ気はなく毒舌で、くそ婆ァと煙たがられているが、懐かしい味のする料理は評判だ。
・「ケチな飯」ヤクザになった新吉、時あるごとにお夏の居酒屋で「ケチな飯」を食べにくるようになり、好物は飯に醤油を落とし食べる。貧しい時に母親が食べさせてくれた思いをこの居酒屋に見つけた。お夏は「手前がぐれたのを世の中のせいにする奴はしみったれさ」と言いながら新吉が親方の邪魔者殺しの命を行動に移さないように仕向ける。
・「おちゃけ」お店の用心棒に奉公にきた娘がいつも美味しい茶を入れてくれる。実は借金がある義兄が娘を売ることで金を手に入れようと動く。用心棒は義兄の借金の為とは言え娘を売り飛ばすことを許せず、借金取りが義兄を狙い動くように仕掛けた。恋心をもった用心棒は自分が義兄を罠にしたことを知られたくないため旅に出る。
・「朝粥」苦労してお店の主人になった夫婦が朝粥を食べにきた。その後隠居し、よく2人が朝粥を楽しみで食べるようになったが、ある日から姿を見せなくなり皆が心配すると、妻が亡くなり一人彷徨っていた。みんなが元気にしたいと旦那を遊び事に誘うがどれも元気がなく、ある時下駄の緒が切れた娘を見つけ直してあげると、旦那の男ぶりを褒め、「男の盛りはまだまだこれからでございますよ」の一言で仕事を続けたいと意欲を見せ元気になる。
・「二人で二合」夜鷹の女が仲間の夜鷹が殺されるのを目撃する。それは盗人が隠した金を掘り起こし夜鷹に見つかったことで殺害した。実は殺害したのは金に欲を出した町方の同心と御用聞きの男。お夏の仲間で夜鷹と仲間を匿い、犯人に仕掛ける。それは埋められた残りの金の場所におびき寄せ、盗人たちが2人を殺したと見せることだった。

不公平を打ち砕く勇気と行動『大塩平八郎』

2020-07-22 07:42:10 | 歴史から学ぶ
「大塩平八郎」は貧民を救いため私財を投げ騒動を起こした、とある。正義感溢れた元役人と勇気ある行動は大いに称賛すべき人材だったのだ。 現代地位・名誉を投げ出し不正・不公平に立ち向かう役人は果たしているだろうか。 贅沢三昧とまではいかないが権力で私服を肥し続ける輩、「告発」など不条理で不正があっても出世の為常に真っ直ぐだけの輩も多いのだろうか。 利己主義的な政策基盤を作り上げている政府は果たしていつまで続くのか。 国民にとっての不幸はしばらく続く。
『大塩平八郎』森鴎外
「概要』大坂町奉行所の与力を務め、その後隠居して陽明学を学ぶ。清廉潔白な平八郎は、天保の飢饉に際して、私財を投げ打って苦しむ者を助けようとしたが聞き入れられず腐敗した役人や豪商などをを懲らしめるため立ち上がった。
・天明と天保の飢餓 貧民が米屋こわし 江戸では天明7年米商人の家1700戸、大阪も天保7年同じ騒動が勃発した (天明6年7年の飢餓、雨続きで台風洪水、全国が不作になった)
・騒動は天保8年2月19日未明、奉行所が2人の少年から告発状を入手「御城、御役所、其外組屋敷等火攻の謀」、大阪平八郎(45歳)の在宅朝5時出火、大商人の街並み鴻池等の商家を襲ったが、金庫などからは貧民ではなく烏合の衆が掴み取り逃げ去った 火災家屋は12578戸にまで及ぶ
平八郎の米騒動の陰謀起因は「飢餓」
    官吏や富豪が買い占め、贅沢三昧、幕府の江戸への米回漕を優先(米価高騰)
    農民・貧民が食べる米が無かった(全国の作付け割合42.4%)
    地方、大阪からでも組織の秩序(官吏と富豪に反抗)を崩壊させる事は可能だと悟る
    準備に半年をかけ私財を大筒など砲火も購入用意した
・平八郎とその仲間達(与力・同心とその家族、百姓、大工、医者)
    目的は残賊(諸役人・富豪)を誅して非難を断つ、私蓄を暴いて陥溺を救う
    約150名ほどに膨れた群れを引いい主に大店商家を狙った
    4つの旗:救民・天照皇大神宮・湯武両聖王・八幡大菩薩
    天満橋筋・長柄町・船場・高麗橋・平野橋・淡路町・八軒屋・新築地・下寺町
    天神橋詰めで14名がかろうじて逃げ船に同船し逃亡
    最後4名(平八郎と息子含め)となり2人が途中生き別れ東北方面に逃げる
    平八郎含め息子は村で僧侶の姿となり大阪美吉屋に逃げ込む匿われる
        平八郎は美吉屋で自刃、息子は平八郎がその場で殺害
        平八郎はその後の世界が見たいと最後まで逃亡を諦められなかった
    20名は死罪となったが獄中、逃亡中病死・切腹、自刃で生きて磔になったのは1人
    その他11名は獄門となった
・米騒動を告発した者4名
    平八郎の門下生の少年たち恩賞を頂いている(告発は褒むべき行為だった)