@「映画から見える世の中の動き」オペレーション・フィナーレ Operation Finale 2018
ホロコーストの実質執行者元所長がアルゼンチンで捕獲され、イスラエルで裁判させる諜報員のノンフィクション映画。 6百万人のユダヤ人が犠牲になる惨事は一人の独裁者の思想で国・軍隊・一兵卒まで統率させた。そこまで執行させる必要があったのか疑問が残るが、やはり人の心にある「恨み・辛身」は未来永劫残り続けるのか。元所長も本当は心を奪われた犠牲者なのかもしれない。
@「映画から見える世の中の動き」オペレーション・フィナーレ Operation Finale 2018
ホロコーストの実質執行者元所長がアルゼンチンで捕獲され、イスラエルで裁判させる諜報員のノンフィクション映画。 6百万人のユダヤ人が犠牲になる惨事は一人の独裁者の思想で国・軍隊・一兵卒まで統率させた。そこまで執行させる必要があったのか疑問が残るが、やはり人の心にある「恨み・辛身」は未来永劫残り続けるのか。元所長も本当は心を奪われた犠牲者なのかもしれない。
@「規制・管理・罰則等」の政策は官僚と政治家の役割であり支配的特権である、と現仏大統領エマニュエル・マクロンが警鐘・是正すべき約束の一つのある。民主主義は「自由に議論し、多数決で決める事」、が最近富に前触れ(調査・建前・利権絡み説明)が長く、さらに議論が長く殆どが1年以上、既得権者の異論で全く空振りする案件もある、仏・日本も同じだ。 戦後から時代遅れの無駄な支出や投資を継続的に使い込み続けている体質があるのは、ここにある「政治家は自分の地位や既得権益を守るだけ」という層が増え、政治のみならず「前進!」ではなく「停滞維持」の人々が多くなっている所為である。「ツケは次世代へ」は、マクロンが提唱する「アンガージュマン=あらゆる人々が政治参加する事」、特に若い世代へ訴えているのにはここに理由があり、頷ける。現状、大きな財政負担は日に日に膨らんでいる事は、今の政治家は「無頓着」であり、「現状良しの世界」しか見ようとしないからだ。 一度政治家になれば辞めない理由も仏・日本も同じで、「自分の既得権益」確保の為だとある。そんな居座るだけの政治家から次世代の国作りを考えるあらゆる職業の人々が政治に関与できる事(マクロン提唱のアンガージュマン)は理想だ。 日本ももっと米国の州の様に国家予算・補助金を含め国の権限を県・地方圏に譲渡し、権益を分散させることが重要であり必要な時代だと思う。 「自国を守るだけの国家政策はどこで生き止まるか、それはいつか『自分』に跳ね返ることで気づくはずだ」(ブラジル政権にWatch!)
『革命 仏大統領マクロンの思想と政策』エマニュエル・マクロン
@「映画から見える世の中の動き」犬ヶ島 Asle of Dogs
人間の世界に悪影響を及ぼす疫病、原因が犬の伝染病にあることが判明、ですべての犬がゴミ捨て島に搬送された。ある日市長の息子が飛行機で行方不明に、がゴミ捨て島に不時着、汚れた廃墟から犬と出会い犬を助け、人間の世界に戻る冒険をする。最後には人間との元の共同生活に戻ることになる。 人間は過去悲惨な戦争、災害、疫病等で多くの人々をなくしたが、その度に新たな対策と処方箋を考え、生き抜いてきた。ここにその例として「悪を排除すること」(犬を処分すること)より「悪を善に変える」、善・良を再び生み出すことの方がより大切だと悟るちょっと風変わり(昭和初期を思わせる)のアニメ映画だ。 何事も「悪」を廃棄・放棄するのは簡単だが、人間が人間・生き物を再起できることの尊さがそこにある。世の中に「悪」を持って生まれたものは誰一人といないはずなのに、「悪」を持ったのは人の世が変えたからだ、だから逆も可能だと思う。「悪」とは何か、人間が判断する差別化かもしれない。
@「映画から見える世の中の動き」ゼロアワー Zero Hour 2010
貧しい民衆の英雄として最後は狙撃され亡くなる。 殺し屋ボス・パルカは銃撃された妊婦の幼馴染を病院へ運ぶが医者のストライキで民衆の病院は全て休診、大病院へ運び出産と治療をするが周りは完全に警察により包囲される。ここで取ったパルカの行動は格差社会を批判し「貧しい民衆に無料で治療する」とマスコミに公表、民衆から歓迎されるが最後には仲間割れで英雄として撃たれて亡くなる。 富裕層と貧困層への差別は拡大し、超貧困層では模倣者・悪党が蔓延る世界を作りだす。「格差社会」は貧困層を含めた民衆をいつでも、だれでも犠牲にする。 近年、諸外国から押し寄せてくる難民の多くが、その格差社会と暴力・暴動に恐れをなして脱出している。 それを作り出したのは唯一一部の富裕層と欲のある国の長、それを救えるのも同じはずだ、決して難民を受け入れる国、民衆ではないはずだ。
@「映画から見せる世の中の動き」スモールフット・Smallfoot 2018
「雪男ビックフット」の逆発想のアニメーション映画。 伝説のスモールフット(人間)と言う世界を知らないビックフットが思いがけず人間の世界に入り込み1人の売れない記者と出会う。ビックフットに連れられ山頂のビックフット世界に入り込む。人間の生活と変わらない世界を感じた記者は現実へ戻り理解してもらうが誰も相手にしない。 人間は見知らぬ人・生き物に対して大昔から本能的に敵対視していたが、実は「素直に、お互いを知り得えなかった事」が原因と悟る。 人間の無知はビックフォットたちの世界も同じだった、知り合えば理解でき、仲良くなれる事を教えてくれた。 現代において、インターネットによりグローバル化が促進され誰でもが「素直さ」を持って真正面から分かち合えばたとえ環境、宗教、言語が違えど友好関係を築くことが可能と言う事を教えてくれる映画だ。平和は皆んなの心に幸せを運び込む。
@江戸時代には多くの諸藩が財政難に陥っていた。それは大きな天災など重なった時代もあるがほとんどの藩財政が「どんぶり勘定」だった事とある。この書籍では、この江戸時代に藩主・補佐役がそういった財政難に対し、どの様なことを考え行動したのか、そのヒントがある。戦国武士の世代と平和の世代(260余年の江戸時代)では戦利品を奪うことから産物・商売から蓄え・税を生み、諸藩の財政を確保する事「庶民・武家が生計を立てる仕組みがまるっきり違う」を如何に対応させ、財政難を乗り越えてきたのか興味深い。 結論から言うと現代でも同じ施策(政策・骨子)だが、やはり必要な事は、「トップと補佐役の阿吽の呼吸」、それに「逆風を克服し、時代に挑む」。つまり上司の信頼はもちろん、「世代の変化に新たな挑戦」ができるかどうかだ、目的は同じでも現代・世代にあった施策が求められている事だ。 現代、諸外国の例などを参考に法の下ギリギリの線を、またはもうそろそろ時代遅れの法・規制を変える程の一線を超えた大胆な施策・行動が求められているのではないだろうか。 誰もが世の中の変化を求めるが、なかなか大きな変化は期待できない世の中になっている。それはいざ個人の利益に反する事になると、反対する勢力・声として大きくするからだ。 少数派尊重、多数決主義等「自由主義・民主主義」の果てはどうなるのか?
『江戸の諸藩「中興の祖」』川口素生
@「映画から見える世の中の動き」アフター・パーティー(2018) The After Party (2018)
若いラッパーの夢を叶える、SNS、Twitter等を利用した現代風のチャレンジストーリー。 英語ではちょっと理解しにくい言葉が多く、ヒップホップ好みの人には雰囲気・サウンドは感激するだろう。 夢をかけて色々挑戦するが大きな失敗が成功へのきっかけとなる。 夢を諦めず継続的な努力が何かを生む、信頼と友情、それに成功へのチャンスが生まれた。`Doors open for those who push`
@「どこまでが真実なのか、見えない」は中国の姿。管理・監視体制がより厳しく反乱もさることながら強行に襲えこむ仕組みが完成しつつある。 が逆に中国から「金・モノ・人」がどんどん流出しており、「中国国籍」「中国人」になりたくない人々も多いという。 13億人を完全管理体制下に置くのは無理そうだが、強制的に実現化させようとしているのが今の「独裁政権」中国だ。 やはりここにある「腐敗国家」社会(賄賂・収賄など習慣化されている)を招く様相は多々ある、その言葉は「貪欲な幹部は憎いが、同時に好ましい。腐敗は憎いが、同時に好ましい。他の人には清廉な幹部になって欲しいが、自分の同級生には貪欲な幹部になって欲しい」は正に中国社会の現実を映し出していると感じる。 一人一人個人はとても優しく、快く接してくれるが、人間関係、ビジネス関係での「幇とグワンシ」は日本との違いを十分理解して置くべきことだろう。 共産国とは言え、経済大国世界2位となった中国のあらゆる変化は世界にインパクトを与える、米国との関係もあるが、日本もそろそろ米国一辺倒では無く、その為にも「日本」として日本ができる限りの「友好関係」も築くべきではないだろうか。インバウンドで今一番多い旅行者は中国からで、今年8月だけでも86万人の旅行者数はダントツに高い。その誰もかれもが日本の「良さ」を感じていると言う。 国家と個人は別物と考えを改めるべきだろう。
『言ってはいけない中国の真実』橘 玲
「59歳現象」権力を使えるうちに交互資金を溜め込む
「贈与を受けたら返礼しなければならない」仕組み
「権力には利益が伴う」(暗黙の社会規範)
二重構造と無責任体制の中国組織(末端まで徹底できない組織)
@「映画から見える世の中の動き」ルイスと不思議な時計 The House with a Clock in Its Walls
古い不気味な魔法の館(少年の元両親の家)には多くの掛け時計、置物、絵画等があり不思議な出来事を作り出す。 少年と叔父が世界の破滅を仕組まれた時計の謎を解き明かしていく。 古書から過去を知り魔法を習得するが館の様々な魔術に巻き揉まれ、間一髪。 パンプキンお化けなど奇想天外な仕掛けも楽しい。
魔法、それは現実から乖離された世界を醸し出し、いつの時代でも人をある意味魅了させる不思議さがある。 人は多分ん誰でも不思議な世界に取り憑かれ、しかも自分の世界にもそれが現れるかのようについ思ってしまう。最近の3D・バーチャル映像・MR(mixed reality)など距離を感じさせないで、すぐ側にある感覚も呼び起こしてくれる。人間の「錯覚」魔法とマジックで新たな世界がもっと広がることに期待したい。
@意味・思想が違う「漢字」民族 中国と日本。 古代、漢字は中国からベトナム・北朝鮮・韓国・日本に伝わった、その後漢字を使う民族は中国人と日本人のみになった、が日本も独自の国字をつくり訓読みもできるようにしてきたとある。その意味・思想の思わぬ違いは「遠慮」。日本語は他人への思いやりがある事に対して漢語は無い。歴史的な背景があるのかここまで違うのは不思議と言わざると言えない。漢字国でありながら面白いのは「onomatopée・オノマトペ」(擬態語・犠牲音)が日本語には多くある事。創造的で幻想的な日本語の魅力は、日本語表現の豊かさにこのオノマトペが多種あるのはそういった背景だろうか。詩文にも多く利用されているが、読者、受け取った側での意味は微妙に変わることすらある。 それでも良しとする日本語は楽しい。漢語・漢字等の歴史的背景を知ることで同じ漢字でも意味の違いを知り、文化を知った。
擬声語・犠牲音を諸外国と比べた場合、人の耳には様々に聞こえている。特に鶏の鳴き声が各国でこんなにも違うのは不思議だ。(AI等の自動翻訳はどうのようになるのだろうか?)
『身近な漢語をめぐる』木村秀次
@学校で学んだ知識は時代遅れになる「知識の不良資産化」は、特に社会科、歴史科など現代は頻繁に改訂されつつある。 新たに発見された文献など以外に時代に合う「知的学」とでも言うのか、ここの書にある「独学の勧め」である。グローバル社会に必須なのはクロスオーバー的人材、すなわち「スペシャリスト」と「ジェネラリスト」であるのは頷ける。特に社会人となった時の教養と経験を如何に次の時代・人生の3毛作(求められる効率性の高い職能、その他移転移動・転職・退職後など)に活かせるかがキーとなる。 自分の「努力次第で未来は開かれる」、それには自分を知り「独学」を早くから身につけて行動することだろうか。 誰でもできる、誰でも知っているだけの社会では、決して報われない次世代には「知の格差」もある事を知るべきか。
『独学の技法』山口周
@「映画から見た世の中の動き」アントマン&ワスプ Ant Man and the Wasp
超SFアクション映画。タイムマシンで3ー4次元の世界へ人間を送る、特殊スーツを着た人間を、物を、自在の大きさに出来る技術が展開するアクション・コメディー。 人間が小さくなりアリに乗り空に舞う、追跡された車が一気にミニチュアサイズに変身など意表をつく画面変化は面白く楽しい映画だ。 人間の分子構造は7割が水だと言うが原子分解できれば人間も酸素、水素等があれば瞬間移動・変身も可能な構造体だろうか。超未来の世界は色々楽しさを想像させてくれる。
@「製造業の重要性=成長率維持」製造業を維持することで経済成長が確保されるとある。具体的には、女性・退職者・移民を活用した生産年齢人口の維持と欠けた部分はロボットで補完させる政策が必要だと言う。日本の雇用は特に「女性・退職者・移民」を無視した政策が過去多々あり改善できる要素は多い。成長率確保(デフレからインフレへの変換)で高成長を維持できると予測できる、また世界の「成長する国」へ邁進することも可能だと思う。 ここにある「文化を変えることには時間がかかるが法律は一夜にできる」で、これこそ政治のあるべき役務であり、「言葉巧みなだけの何もしない政府」はもう要らない。
『シャルマの未来予測』ルチル・シャルマ
@「映画から見えてくる世の中の動き」ネクスト・ロボ Next.Gen (アニメーション映画)
AI搭載の様々な自立型ロボットが人間をアシストするアニメ映画。 子供同士の喧嘩にロボットが助太刀し人間同士の闘争が無くなるが、熾烈な果たし合いとなる。時は既にアシストする全てのロボットが自立型ロボットにより独自に開発したもので人間の世界を変えようとした事だ。そんな中で人間はロボットに立ち向かう対抗ロボットを密かに開発、人間と感情的に対応できるロボットが望まれた世界を描く。近未来に、感情を持ったAI搭載ロボットは人間と上手く共生出来るだろうか?会話ロボット程度であれば良いが自律行動が備わった武器を搭載した豪腕ロボットは恐ろしい世界を作るのは予測できる。
@「人材育成」と「先見の明」があった一風変わった佐賀藩主鍋島閑叟(直正)。藩主としてやるべき事を踏まえ、すべき事をやり遂げた卓越した武将だった鍋島閑叟。財政改革・教育改革・軍事改革の3点を研究追求し、行動に移し、結果をもたらした。特にオランダ・ロシアからの刺激を受けた行動(蘭学・蘭医学・大砲鋳造など奨励・塾開講)、さらにその後の英米学研究などで最先端の軍事を家臣に奨励した。医学では種痘、軍事では反射炉・大砲・蒸気機関車などを作らせたリーダー的存在は、開港された長崎だからと言うだけでは理由がつかない閑叟の先見性があった。鍋島閑叟は、政治にはあまり関与せず、現代でいうビジネス思考の経営者であったと思う。それは家臣に英語を奨励し、蝦夷地開拓でアメリカとの交易を考え、何とその時代に多くの家臣(総勢84名)を海外に派遣させ、最新技術など収集させ、世界の情勢感覚を感化させた事にある。
『鍋島閑叟』杉谷昭