ちょっと気になるいい事、言葉、最新技術

書籍、映画、旅、最新技術から選んだ心に残るもの。速読者向けは、青文字表示。内容は小学生でも理解できる表現使用

昔の知恵と感『ザ・テキサスレンジャーズ』⭐️4

2019-04-30 11:24:57 | 映画から見える世の中の動き

@映画『ザ・テキサスレンジャーズ』Highwaymen 2019

1967年、銀行強盗であり殺人鬼の二人組、BonnieClydeを捜査し、無差別殺人事件を解決した伝説刑事のノンフィクション物語である。 FBIと最新の法医学技術だけでは悪名高い犯罪者を捕らえることができない、2人の元テキサスレンジャー(Kevin CostnerWoody Harrelson)に彼らの直感と古いスキルに頼ることになる。 **最近の映画で現職を離れた古株のベテランが再登場するモノ(ノスタルジー的感覚・懐かしい)が増えてきた。時代の流れと共に視聴者も老齢者が増えているのだろうか、それとも「古株」はまだまだ世間で活躍できる、「効果」高いというのだろうか。俳優の活躍を見て懐かしさから昔を思い出し「元気」がもらえる、そこかもかもしれない。


「書くこと」で孤独の初期化を

2019-04-30 07:57:17 | 人生を「生かす」には

@話すことより書くことの方が高齢者にとって、特に「孤独」と感じている人々にとって最適な「幸福老人」対処方法になるとある。 定年退職者の多くは、一般の社会システムに馴染めない。特にサラリーマンで会社の上役・上級職などをこなした人は多いと聞く。日本の社会は横並び社会「他人の目を気にする社会」いわゆる「世間体」を気にする人が多い社会なのだ。それが定年後、この様な社会に積極参加できない現象「孤独」を作り始めている。ネットの社会参加は「書くこと」で機会も増えてきた。それはこの様なブログ、SNS/twitterなどでの発信・返信でき、共感を得ることができるチャンスが増えたから。考えを新たにリセット(初期化)させると、「幸福老人」となるチャンスと言える。

『この先どう生きるか』藤原智美

  • 暴走老人から幸福老人へ「生きがいのある老後に必要不可欠なもの」
  • 「人生の初期化」と言う提案
  •             自分を理解するための「リボーン・ノート」を作る
  •                         過去と記憶を見つめ直し文章を「書く事」
  •                         自分の虚栄心や自尊心の在り方を書く(謙虚さ)
  •                         ユーモアある態度
  •                         自分を知るための記述で自覚する
  •                                     我慢したこと・悔しい思いをしたこと
  •             エプロンをして「料理」を作る事、家事仕事をルーティン化
  • 「上下の話法」から「対等の話法」への切り替え
  •             人との会話についていけない日本人組織の罠
  • 「目的の価値化」から「行為の価値化」への思考の転換
  •             誰かに「必要とされる」暮らし
  • 「社会が求める高齢者の本音」
  •             人生100年、社会が面倒を見ることは期待できない。だから自助努力しなさい
  • 「2025年、75歳以上高齢者対応課題」
  •             介護施設・医療施設不足、介護難民多発
  •             高齢者詐欺まがいのトラブル多発
  •                         「あなたの豊富な人生経験を正しく導いてほしい」など
  •                         ネット依存社会による非表面化問題(沈黙化する)
  •                         「豊かな経験」が暴走(炎上)老人にする
  •                         「人恋しい」思いが狂わす罠
  • 「老人孤独」
  •             英国に「孤独担当大臣」が誕生(Minister for loneliness)
  •             英国には孤独を感じる人が約9百万人いると言う「感情対応」
  •             「孤独は現代における悲しい現実だ。お年寄り、介護される人、愛する人を失った人、考えや経験を分かち合う相手がいない人たちが抱える孤独に対処するための鼓動をしたい」メイ首相 「孤独を感じることで、それが社会の健全な発展や安定を妨げると言う危機感を煽っている」
  •             「寂しい老人」には見られたくない、外とのつながりを保持
  •             「日本社会は常に人の顔を伺い合う、息の詰まる関係にある」
  •             「孤独死」とは1週間以上経った屍体
  •             他人の目など気にしない生活(競争・比較・同調)しない
  • 「人は言葉を受け止めてくれる他者を必要としている、それは建前を一切排除した本音」
  • 「話し言葉は思考的でより感情的で、書くことは人を冷静に知的にする」
  • 「書くことの重要性は、事実をあなたがどのように体験したのか、どう受け取ったのかと言うこと。その時の感情やあなたの中に存在した考えを書き留めること」

恋と結婚は違う『The Princess Switch』 ⭐️5

2019-04-29 07:48:49 | 映画から見える世の中の動き

@映画 『The Princess Switch』 2018

ベーカリーの女性ステイシーとオランダの皇室の女性マーガレットが遭遇。実は双子の様に似ており2日間だけ入れ替わる事に同意する。ところが、相愛の男性が変わってしまうほどのイベントで恋心が変化する。最後には双方とも代わった相手を愛し合い、理解し結婚を約束し合うほどになる。**恋と結婚相は何かが違う。結婚相手はやはり「心」(知・情・意)で揺れる。双子の女性が愛し合う人は最終的に「心」で決まった。


監視カメラ・プライバシー『習近平のデジタル文化革命』

2019-04-28 08:48:27 | 世界の動きから見えるもの

@中国の習近平体制で監視体制、最大の武器は「監視カメラ」。なんと2017年現在で1.7億台が設置され常時国民監視をしており、人物探索で摘発、逮捕まで30分で可能だと言う。驚異の「デジタル文化革命」(国民監視)と言わざるを得ない。現在2018年世界での設置台数はなんと5千7百万台、英国で6百万台、米国3千万台、日本5百万台と言う調査もある。知らないところですでに顔認識から個人情報は漏れていると認識してもいい。特に「行動」(携帯電話のGPSとの連動)などから要注意人物と指定されれば「あなたの行動は丸裸」になっているかもしれない。犯罪を無くすための管理ツールとしての利活用もさることながら、一旦ハッキングされたら、写真・ビデオデータなどプライバシーは無くなると思ってもいいだろう。さてそうなった場合、どう対処、保護するか。答えはまだない。

『習近平のデジタル文化革命』川島博之

  • 24時間を監視され全人生を支配される中国人の悲劇
  •             「デジタル文化革命」もはや強権を持ってするしかない中国を統治することはできない。強硬路線を突っ走るしかない中国。最後の共産党政党になるか」
  • 「デジタル文化革命」とは
  •             武装警察・監視カメラによる市民監視
  •             言論封殺による統制と監視、「なるべく」は曲者言葉
  •             VPN使用禁止(海外動向情報は禁止)就職に課題あり
  •             都市戸籍の法外な入手価格
  •                         都市戸籍保有者は人口の3%(4千万人)
  •             民族差別(チベット人、ウイグル人、モンゴル人)
  •                         特にウイグル「青空が見える監獄」常時監視
  •             習近平派(スパイ)監視
  •                         他国に留学・赴任してもその一派が潜む
  • 「中国バブルは必ず崩壊する」
  •             2017年のGDP1322兆円(日本536兆円)
  •             米国のGDPは2133兆円、米中貿易戦争開始
  •                         不動産バブルが発生する兆し
  •             日本のバブル(反面教師)から不動産価格安定化
  •             2040年人口比、人口減少から超高齢化社会突入
  •                         インドは年率7%維持可能、経済成長
  •             科挙(インテリ)による学歴と官僚信仰は不動
  •                         韓国の科挙は両班のみの官僚制
  • 「インターネットと独裁の親和性」
  •             個人情報は政府一括管理体制(監視制度)
  •             「アラブの春」を恐れ言葉・情報統制(亡命監視)
  •                         習近平・皇帝・肉まん・熊のプーさん・パンダなど
  •             ビッグデータ管理(注意人物監視)
  •                         住所・勤務先・収入・学歴・貯蓄内容網羅する
  •                         30分以内に逮捕できる機能
  •                         置き引き・窃盗などが減る(監視カメラ1.7億台)
  • 「習近平はヒトラーなのか」
  •             次の指導者を徹底的に潰し独裁(2035年まで総書記)
  •             政治局常務委員7名は57歳以上のみ
  •             副主席に王岐山(71歳)を任命、習近平より年上
  •                         年下の場合の権力闘争の恐れ(暗殺・謀反を恐れる)
  •             儒教的思考中心=現世利益
  •                         自分が行う汚職に甘く・優遇・厚遇する
  • 「超格差社会を隠蔽」
  •             平和な社会が続くと社会主義経済は崩壊
  •             毛沢東、1960年代の工業化で農民2千万餓死
  •             1962年劉少奇・鄧小平、毛沢東批判、共産主義社会へ
  •                         経済は市場主義で、政治は共産党の独裁
  •                         「平等に分配」は「悪」となった「文化革命」
  •             福利厚生には熱心なく、転職、起業には積極的                       
  •                         職の転職・優秀な人材ほど起業家を望む
  •                         経費天国経済(政治家と企業との繋がり癒着)
  •             習近平が鄧小平を嫌う理由
  •                         市場主義を嫌う、毛沢東寄り
  •                         カリスマ的存在を妬む(小心者)
  •                         不動産バブルの中心にいる政権(安定化は最重要)
  •                                     固定資産税の見送り
  •             成長率低迷・給与低迷・就職率低迷・農村労働者低迷
  •                         就業労働問題で抗議運動への監視・統制強化
  •                         高い教育を受けても就職先がなく低賃金
  •                                     農民戸籍では月給8万円(家賃5万円)
  •                                     農民も大学教育を受け始めている(労働人口減)
  • 「文化と創造力を殺すデジタル文化革命」
  •             都市戸籍4%の爆買い(不動産資産保有者)
  •             習近平周辺一派の天文学的な汚職は監視されない
  •             若者への就職に対する不満「アラブの春」を恐れている政府
  •                         不満をぶつける「反日デモ」は使えない
  •             ネット遮断で10年後に後進国になる
  •                         外資系ホテルにで海外情報を得る知恵
  •                         歴史的な結果(明・清以降の中国)創造力不足で崩壊
  •                         ノーベル賞受賞者が不在
  •             娯楽や文化は官僚にはできない
  •                         社会主義は武器・戦争時には計画経済の威力を発揮する
  •             習近平の育てるのは「家畜人間」
  •             「中国には雌鶏が時を告げる時国が滅びる」
  •                         女性の皇帝・漢の呂皇后、唐の則天武后、清の西太后
  • 「中国の2035年」
  •             フランスの歴史人口学者エマニエル・トッド
  •                         経済帝国にはならない、少子化と高齢化が理由
  •                         若者の海外流出、内需が弱体、輸出依存の脆弱性
  •             1、反権的な動きは初期に潰される
  •             2、鎖国的情報統制でイノベーションは生まれない
  •             3、輸出経済モデルの終焉
  •             4、若者の就職難・低賃金不満
  •             5、経済振興のための領土拡大策(台湾など)
  •             6、主要備品(輸入品)等が不足、内需生産できない
  •             7、地方の独裁不評から分裂状態の可能性

自分の夢を実現する能力『アバウト・タイム』⭐️4

2019-04-27 13:32:57 | 映画から見える世の中の動き

@映画 『アバウト・タイム』About Time 2013

タイムマシンで過去の自分の失敗に戻せる能力を知った弱気で、モテない男の人生ストーリー。  弁護士になり、最愛の妻をもらい、2児の父になる、自分と家族の人生をより良いものに変化させていくタイムトラベル(能力)で幸せにするストーリーだ。**世間で除けもの扱いされた青年がタイムマシン(能力)で自分の人生を切り替える。 人生は思ったことが上手くいかないのは当たり前、自在にコントロールできる能力で失敗を成功にすることができれば最高だ。失敗を幸運に換える能力は、別にタイムマシンでなくとも可能だろう。それは夢と希望をもち、少しずつでも前進する勇気があれば良い。夢はいつか、どこかで幸せと愛を運んでくる。思いを行動にすること『今日を生きることが好きになる』だろうか。

 


守るための備え『London Has Fallen』⭐️5

2019-04-27 08:10:30 | 映画から見える世の中の動き

@映画 『London Has Fallen』

各国の首脳が集まるサミットのロンドンで多発テロが没発、特にアメリカ大統領を狙い襲撃するテロ軍団。理由は米国軍の無差別のリモート攻撃で主犯テロの兄弟を失った事だった。ロンドンでは多くのテロ達が警官にも紛れ込んでおり、誰が味方で、誰が敵か差別がつかず四方八方から攻撃される。大統領とSPは必死で逃げ、助けを求める。大統領を守るSPの直感と行動は見応えがある。**圧倒的な敵に対するSPの感と行動、戦慄は凄い勢い。正に新たなテロ(最近のスリランカテロと一部極似)とも思えるストーリーである。将来こんな迫力のあるテロ攻撃にあったら多分生き残れないだろう、それを如何に防ぐか、守りぬくか。事件・事故があった場合の身元検証に、自分のIDが分かるものを常時携帯(携帯電話以外)することが必要かも。


高層ビルの競争

2019-04-26 12:21:36 | 旅行

@旅 ホーチミンに新たな高層ビル・ランドマーク(Landmark81)461mが完成。地下1階含め81階建ての高層ビル・タワーだが、5階(ショップ&レストラン)までしか完成していない。来年以降に完成するというが夜景では煌々と光を放ち新たなシンボルタワーとなっている。近くのアパート・マンション群のビルはまだ空室がかなりあるが3〜4LDKで約U.S$200,000 (約¥20〜23百万円)で売り出している。アジアの高層ビル競争はどこまで続くかドバイ・上海など日本はほど遠くなる。


一枚の写真「縁」で知り合う恋『一枚の巡り合い』⭐️5

2019-04-26 08:15:29 | 映画から見える世の中の動き

@映画 『一枚の巡り合い』Lucky One 2012

戦争であらゆる音に敏感になり一般社会へなかなか馴染めなLogan青年が戦中に手にしたものは一人の女性Bethが映った写真。その写真を拾った事で命拾い、何かの因縁と思い探したところ田舎でドッグランの経営者と判り、且つ一人息子Ben の未亡人(夫は軍人で同じ戦場で戦死)である事が分かり、そこで働き始める。そこで2人の恋が芽生える。だが流れ者を好まない警官、Bethに恋心を持った、が嫉妬からLoganの持っていた写真を盗み、Beth にワザとLoganへの不信を持たせる説明をする。2人の間はどんな結末になるのか。 **一枚の写真が命を守り、恋に萌える『縁』を作る。人生『縁』は様々なところから生まれる。それをどうように思い、行動するかで人生が変わる。『縁』は不思議な体験を与えてくれる。


海外での配車アプリ

2019-04-24 04:38:48 | 旅行
ミャンマーとベトナムで利用した配車アプリ(GRAB)はやはり超便利 キャスレス、現地言語による行き先と運賃の交渉、ピックアップされる時短など、何より悪質な運転手はいないという安心感がある。日本のサービスの限度を超えたこれら次世代のサービスに日本はついていけるだろうか

自分の心を「斬る」決断『青葉のごとく』

2019-04-23 08:10:04 | 人生を「生かす」には

@時代は江戸幕末の会津藩、長州との戦争を間近の城下町。上士と下士との武士身分の争いから話が展開する。幼い時から許嫁として決めていた女性が他家に嫁に行く事になる。それを阻止しようと武家の恥とならない様、挑発・挑戦していくが他家の男が卑怯な真似を仕掛け、逆に諦めさせようとする。武家の時代、嫁取りは親・家次第で決まる、そのこだわりを打破するべき動きを見せる若き武士の行動を描いた小説。 花嫁と駆け落ちをして、一生追われ、家を潰すか、家を潰され、切腹を覚悟で相手を殺害し婚約を解消させるか・・・決断は「自分の思い心を断ち切る」だった。人の人生には多くの「決断」がある。最後は一人で決めなければならない時。「後悔はしない決断」と言うが「もしあの時〜」は後世に必ずある。

『青葉のごとく・合図純真編』池永陽

  • 動乱の予兆を孕む幕末の会津藩。下級武士の家に生まれた伊庭俊輔は、頭はいいがおとなしい一平、何事にも中庸を得た新次郎ら幼馴染と楽しい日々を過ごしていたが、上士の弟子に因縁を吹つかけられ袋叩きに会う。将来を誓いあった隣家の娘である梨津に縁談話が持ち上がり、平穏な暮らしが一変する。時代の激浪に揉まれ、俊輔は大切なものをまもりぬけるのか。
  • 会津藩・藩主松平容保が京都守護職になる事を拒否続けた西郷頼母は罷免となり隠居することになる。そこに出くわした三人が、相談・剣の師匠相手となる。「気とは心。この世の森羅万象」を獣の剣として学ぶことになる。それは眠りを断ち、5感を研ぎ澄ますこと。
  • 俊輔は許嫁の梨津の他家との縁談を断つため剣術を学び勝負することになる。相手は武士の片隅にも置けない闇討など俊輔に掛け、最後には真剣勝負を仕組む。相手を倒すか、梨津と駆け落ちするかを迷う。
  • 俊輔は「心」を切り両方を諦め、頼母の支援により江戸にて剣術を磨くことに決心する。梨津は他家に嫁入りすることなり、両家含め俊輔との約束「死ぬときは一緒」を約束して別れることになる。
  • 学問所:日新館は3千坪に数学方、医学方、天文方を含めた剣術の同樹や弓術、水練のための池もあった。学生は禄高3百石以上
  • 什の掟とは
  •             年長者の言う事に背いてはいけない
  •             年長者にはお辞儀をしなければならない
  •             嘘をついてはいけません
  •             卑怯な振る舞いはしてはなりません
  •             弱いものをいじめてはなりません
  •             戸外でものを食べてはなりません
  •             戸外で夫人と言葉を交えてはなりません

億万長者の行動とは『Long Lost 2019』⭐️4

2019-04-21 08:08:12 | 映画から見える世の中の動き

@映画 『Long Lost 2019』

若者セス(Adam Weppler)が人里離れた大邸宅で週末を過ごすように促す不思議な手紙を受け取る。   その邸宅で長い間合っていなかった億万長者になった兄リチャード(Nicholas Tucci)とその恋人アビー(Catherine CorcoranTerrifier)と会う。リチャードは弟にできる限りの支援をしたいと申し出るが何か納得の行かない兄の行動(贅沢と誘惑)に不信を持つ。最後の滞在の夜、嵐で夜の闇に、三人はゲームをするがその結末は兄の行動だった。 ところがそれは擬人で兄は弟を不安と信頼を試したかったのだ。**人は長い間失われた記憶からいくら兄弟でも、億万長者になると不信を抱く。演出者は三人と数少ないがこれも意外な結末をもたらす。最後まで意味不明の映画だが、不思議な世の中の実情を知ることとなる。

 


「伝統」は幻想を作る言葉『日本の伝統という幻想』

2019-04-20 06:49:28 | 世界の動きから見えるもの

@やはり「伝統」と聞くと古いもので、良いものというイメージがあるが、この書はその「伝統」という幻想を描いたものである。「伝統」には、法的定義はあるのか、時期的にいつから始まるものなか、また何を持って「伝統」というのか。結果は「曖昧であり、一方商売の味方でもあり、都合に合わせて創り出したもの」とある。特に気になったのがご先祖の「お墓」、「戒名」なるものも。「墓」自体ができ始めたのは、僅か2百年ほど前で戒名も位の高い人のみであった事実など、現在では墓の4割が無縁墓、将来はもっと増える(10年後6割)とある。お寺・仏僧も商売、そう思うと、沢庵和尚の遺言は何と無く頷ける(本文参照)

『日本の伝統という幻想』藤井青銅

  • 伝統に関する「法則」と伝統に付随する「見えない言葉」
  •             「伝統は自ら過去へ遡っていく」
  • 「伝統の第一法則」
  •             人は自分が生まれた時にあるものは、皆大昔から続いてきた伝統だと思う
  • 「伝統の第二法則」
  •             伝統は、自ら過去に遡っていく
  • 「伝統の第三法則」
  •             人は、自分が今見ているものが、開始当時から普遍のまま続いてきた伝統だと思う
  • 「伝統の第四法則」
  •             誰かにメリットがある伝統は長く続く
  • 「伝統の基本法則」
  •             金銭的メリット・ビジネス
  •             権威性メリット・マウンティング
  • 「伝統の誤り」
  •             「初詣」は明治になってからのもの
  •             「成人式」は元服の儀式が変わり昭和21年蕨市が最初
  •             「恵方巻き」平成2年大阪寿司組合が発祥
  •             その他「おせち」「雛祭り」「端午の節句」「七五三」「お中元」「お歳暮」などは明治30年代デパートが発祥
  • 「日本人が弱い『伝統』」
  •             24節気+雑節(日本では昔から〜には〜をする伝統がある)
  •             〜には 「する」「食べる」「飾る」「贈る」が入る
  •             ネーミングに「ダジャレ」「大喜利」「当て字」が多い
  •                         年越しそば・三三九度・干し柿・海老・昆布・黒豆
  •                         数の子・たたきごぼう・鯛・鰹節(勝男節)
  •                         スルメ(寿留女)・指輪(結美和)
  •                         節分の豆まき・菖蒲湯・引っ越し蕎麦
  • 「伝統から新規ビジネス」=そうなると面白いから・楽しいから
  •             初めて〜した日
  •             季節に合わせた日
  •             日付けの語呂合わせ
  •             日付けの形状見立て
  •             江戸・京都・など旧国名を使う+製品+伝統
  • 「日本人が好む4つの時代」       
  •             平安中期(源氏物語)1000年前
  •             江戸(時代劇)水戸黄門・銭形平次・遠山の金さんなど
  •             明治後期(司馬遼太郎時代)日清・日露戦後
  •             高度成長期(3丁目の夕日)
  • 「対立と伝統」
  •             早慶戦は明治36年生まれ           
  •             東京野球倶楽部(巨人軍)が昭和9年(1934年)
  •             大阪野球倶楽部(阪神軍)昭和10年
  •             「本家」と「元祖」(八つ橋・カステラなど)
  • 「国技」
  •             相撲常設(両国回向院)明治42年
  •                         相撲時間はテレビ映像で幕下が5分から2分に短縮
  •                         十両は7分が3分、幕内10分が4分に(1928年)
  •             国技館は板垣退助が命名
  • 「お墓の伝統」
  •             お墓を建て、お参りする伝統は2百年くらいの歴史しかない
  •             現在4割の墓が無縁仏、10年後には6割を超える試算がある
  • 「戒名」
  •             一般には居士・大姉・信士・信女、皇室は〜院
  • 「沢庵和尚」江戸時代の名僧の遺言
  •         「葬式はするな。香典も一切もらうな。死骸は夜密かに山に埋めて二度と参るな。墓を作るな。朝廷から禅師号を受けるな。位牌を作るな。法事をするな。年譜を記すな。」
  • 「中江兆民」明治の思想家
  •             「人が死に墓地ばかりが増えて、宅地や耕地を侵食する。自分を火葬にした骨と灰は海中に投棄してほしい」(明治半ばで火葬は30%、明治三十年、伝染予防法で火葬が増えている。1980年で90%を超え、現在ではほぼ100%。

恐怖とその効果『The Head Hunter 2019』 ⭐️5

2019-04-19 08:19:18 | 映画から見える世の中の動き

@映画 『The Head Hunter 2019』 

時代は中世、戦争に追われ森で暮らす元騎士と娘。ある時、娘を妖怪野獣に襲い殺害される。仇を取ろうと次々に現れる妖怪野獣を成敗し、首を生贄に晒していく。最後の妖怪野獣を仕留めた時、元々傷の治療で作った特効薬が生命を蘇る効果があり妖怪は生き返る。  そして姿を見せない妖怪は娘の墓・遺骨を暴き、姿なき妖怪は悲鳴的な音を鳴らし、恐怖の暗闇の中、元騎士を発狂させる。恐怖を煽る闇での探索で境地に誘い込まれ、ついに妖怪が襲いかかる。無言の中の狩猟生活をする男の生き様を描いた映画、だが結末が恐ろしい事になっていた。 **演出者は元騎士とその娘の二人のみ。ほぼ無声映画で言葉は極端に少ない、だが、人間に恐怖を与え続ける映像効果と演出効果は今までになく素晴らしい。 結末には驚く、意外な恐怖の結末。