@人のお世話「面倒見」が現代では失いつつある。それは現代人の心に「余裕」が失いつつあることなのだろうか、それとも「お節介」を嫌う世間になっているのか。いずれにせよ人間味が変わり、家族でも疎遠になりつつある。手紙が電子メールに変わり、会うのがスカイプ等の電子画像に変わる世の中で、便利だが、何となくそっけない人の交わりになった。手書きの手紙に、季節の変わり目の挨拶に出かける。人はやはり心の温もりも求め、直に喜びを感じることに幸せだと感じる。季節も最高、しばらく合っていない仲間に声をかけ、会いに出かけてみるのも良い、新たな発見で喜びもあるかもしれない。 「頭で考える」より「行動」が人生をより豊かにするはずだ、技術革新が進めば進むほど、そうであってほしい。
『知の巨人 荻生徂徠』佐藤雅美
- 荻生徂徠伝
- 儒学と朱子学から独自の徂徠学を生み出しだ、儒学者。享年63歳没
- 漢文書・和書・仏典を独学で学び柳沢吉保に抜擢され仕えた
- 最後は徳川吉宗の改革に助言するほどの学者となる
- 徂徠は面倒見が非常に良く、厄介なことならなおさら我が事のように心配し、骨身を惜しまず世話を焼いた
- 徂徠は人を誉めこそすれ、貶すことはなかった。だが仁斎、東涯と新井白石に対してだけは違った、罵詈雑言(ばりぞうごん)。
- 弟子の春台も批判と妬みが酷く徂徠没後書籍を校正しなかった
- 道徳や仁義をないがしろにする儒学とは言ってはいない
- 「聖人は学んで慣れるものではない」=居敬・窮理に頼る
- 江戸時代250年の学者、知と知を競い合い鎬を削り、脳は知を競い合わなければ劣化する、よって脳に磨きをかけた時代であった
- 「朱子学全盛の時代で人はかくあるべき」を教えた
- 君子の義・父子の親・夫婦の別・長幼の序・朋友の信の5倫
- 「仁・義・礼・智・信」の5常
- 「知ること難きに非ず。行ふこと是れ難し」
- 知ることは難しいことではない。行うことが難しいのだ
- 徂徠の書籍
- 「弁名」「大学解」「中庸解」「孟子識」「論語徴」
- 吉宗へ献上した「六諭行義」(康熙帝の勅上を翻訳)
- 中国の「治道」の教化・防犯書
- 吉宗が採用した案件「足高」「上米」
- 農民でも出世できるもので禄高を人材で評価した
- 上米は米の供出で参勤交代の期間を減らした
- 徂徠の家族
- 2人の妻と妾と7人の子供すべて失くす
- 三宅の妻に5人の子供、最後の娘も17歳で死亡
- 妾に1人の娘も死亡
- 二人目の妻佐々に一人娘も死亡