@科学、物理、自然科学など専門的な事柄と内容、更に諸外国の歴史的な背景を理解するのには素人には少々難解な書物だ。過去の科学者も物理学者も大きな間違いもあったと言う、だから世界は、人類は時代にあった新たな知識と知恵を得て共存できる社会になってきた。気になる事柄は「タコの知的能力」は人間の子供と同等な能力がある、と言う。それと「輪廻転生」の現実と空の世界がある、と言う説。新たな知識と知恵は現実的には違った方向へも動き出している、と言う。それは、世界の動向だ。あらゆる格差からの不平等、気候変動における環境問題、経済不均衡からの難民問題、核の脅威など独断政治家も増え、世界の緊張感は一気に膨れ上がっているが国民は政治家を操ることができるだろうか。できれば科学、物理学、自然科学者の方々が何ができるのか期待したい。
『規則より思いやりが大事な場所で』カルロ・ロベッリ
「概要」天才物理学者は「この世界」をどう見ているか? 文理を横断する思考の核心に迫る!『時間は存在しない』『世界は「関係」でできている』等の著書で、物理学の最先端を詩的な言葉で解説しベストセラー生み出してきたカルロ・ロヴェッリ。「ループ量子重力理論」を牽引する理論物理学のトップランナーであるだけでなく、哲学や文学にも造詣が深く、社会問題にも鋭く切り込む「発言する知識人」ロヴェッリはこの世界をどのように見ているのか?
ーブラックホール
・天体の質量が極端に凝縮されると、アインシュタインの方程式では時計が遅れる現象が出るというが、シュワルシルト説では全ての時計が止まるような球面ー時の流れが止まるような球面が生じる、と言う。
・太陽のような大きな恒星が捨てべの水素を使い果たして燃え尽きると、その熱は星の重さと拮抗するだけの力を生み出せなくなる。そうなると自重で潰れ、重い星であればブラックホールができる、と言う。
ーアインシュタインの間違い
・特殊相対性理論をまとめたとき、「時空」と言う概念を使っていなかった。それで数学のせいで自分お理論が無駄に複雑にされたと主張した。(ヘルマン・ミンコフスキーの概念)
・量子力学においても、この理論は自家撞着していると主張したが、最後には受け入れた。
・一般相対性理論に関して長い間、物質が存在しなければその方程式は解を持ち得ないと主張し、重力場は物質に依存しているはずだと確信していたが、ウイレム・ジッターの重力場自体が自立的な実在であって物質とは無関係に存在すると解釈するようになった。
ー科学者アリストテレス
・物体の重さが違っても落ちる速度は同じとガリレオ・ガリレイの説は、アリストテレスの「空気」の存在がない場合という説だという。
ー地球温暖化
・現在地球全体の気温の上昇が異常に加速しているという事実、二酸化炭素の排出で影響していると言われる。今世紀中に気温が4度から5度上がると生物が大量に絶滅するという。
ーチャールズ・ダウイン
・全ての生物の祖先は同じであると言う。それは多様性で変化してきた事実と自然の中でうまく繁殖できる生き物はごく僅かであると言う。生き物はたえず変化し、無数の変種をためし続けて一部が生き残り、繁殖する能力が最も高い個体がけが繁栄してきた、と言う
ーマリア・キュリー
・2つのノーベル賞を受賞した(放射能の研究でノーベル物理学賞、ラジウムの研究でノーベル化学賞)女性だ。時代は男尊女卑のでしかもポーランドからの移民だったこと。実験室は古い倉庫を利用し夫婦で研究、第一次世界大戦ではX線装置で数百万人の兵士を治療した。
ー錬金術師ニュートン
・錬金術に関する研究も非常に熱心にしており成功しなかった理由で公開しなかったという
・聖書の年代記を復元しようと膨大な労力を費やしていたという
ーチャーチルと科学
・チャーチルは科学顧問として公的資金を使って分子遺伝学からX線など研究開発に尽くした「この世界には科学者が必要だ」と説いた
ータコの意識
・タコは複雑な知的能力を持っているという、豊な神経網をいのまま使うことができる哺乳類(犬や人間の子供に相当する)のに似ているという。
ーナーガールジュナ(1800年前のインドの哲学者)
・2つの階層があるという、見せかけの従来の現実、それは幻であったり、視点により変わったりする。もう一つは究極の現実である。本質は不在であって空であるという。(輪廻転生)
