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大政奉還後の徳川慶喜「弟への手紙」

2018-08-30 07:54:42 | 歴史から学ぶ

@「大政奉還」に思う慶喜の心境と弟への思いを託す手紙(略文文中に記載・写真添付)。 慶喜の「大政奉還」を決断した思いはこれを読むと「世界の中の小さな世界、日本」を感じていたのだろうか、世界の動きを十分理解した上での決断は鎖国武家社会の誰もが驚愕し、完全なる孤独・慶喜不信だったことと思う。だが、現代の我々にとって、この決断は近代化への早道の一歩であり、重大な決断をした慶喜に敬意を評したい。その後の成り行きは薩長土肥の士族の展開になるが、そのまま慶喜始め高級官僚 「川路聖謨、岩瀬忠震、大久保忠寛、永井尚志、水野忠徳」らが尊皇・開国国家を築いたらどうなっていただろうか。多分近代化の波は素早く、経済も安定し、まず持って戦争・世界大戦には成らなかったのではないかと思う。有能な人材を生かし切れなかった明治新政府要人は「自我欲」が強烈で最終的に殆どが「暗殺・刺殺」されているのも頷ける。ここに歴史的に知られていない慶喜の弟・徳川昭武も視察・留学含め約6年半の外地の知見・経験値が活かされないまま生涯を終えているのは寂しい。歴史的に消さられた優秀で天才的な人物は、まだまだ多くいることを思い、今後も探ってみたい。

「プリンス昭武の欧州紀行』宮永孝

  • 1867年、慶応3年パリ万博使節として派遣された徳川昭武(慶喜の弟・水戸藩徳川斉昭の第18子)はパリ万博に慶喜の代理、親善大使として歴訪、留学1年半の欧州の紀行書である。日本の「大政奉還」で留学を中止し急遽帰国、第11代水戸藩主となり新政府に仕えるが知見を生かした大きな業績はない。
  • 「出港日」1867年2月7日横浜出発、上海・香港・サイゴン・シンガポール・セイロン・紅海アデン、その後蒸気機関車でアレキサンドリア、スエズ港から地中海マルセイユに到着、その後蒸気機関車でパリに、4月11日約2ヶ月で到着する。
  • 「同行者」外国奉行向山隼人氶、小姓頭山高石見守、勘定奉行渋沢栄一その他医師、通訳警護役(水戸藩士5名)等含め総勢33名、イギリス人アレキサンダー・シーボルト(通訳)も同行した。
  • 「船」フランス郵船「アルフェ」(1500トン、3本マスト)、その後蒸気船「ガンジーズ」に乗り換えて紅海に向かう、スエズ港からは「サイド」にてマルセイユに向かう。
  • 「視察」幕府の横須賀製鉄所のモデル「ツーロン軍港」・溶鉱炉・反射炉・兵器廠、特に潜水夫の海底作業に驚嘆する。特にリエージュの製鉄工場には特に感心したとある。その際に「これからの世界は鉄の世界です」と鉄を用いない国は弱国となり、鉄による富国強兵を痛感した。同行したシーボルトの日本人感は「日本人は大いに外見にこだわる、だから礼儀を尽くすことが大切だ」と諸外国の人々に言った。ロンドンで驚嘆したのは新聞社の印刷機械、2時間で14万枚の新聞印刷、また陸海軍の軍需施設と最新のアームストロング砲、砲弾などイギリスの兵器と騎兵による敵人進撃、歩兵の一斉射撃にも興味を持った。
  • 「1867年11月9日大政奉還」将軍慶喜からの手紙には「日本の将来を思うに、内輪の騒動をやっている時期ではないので、止むを得ずこのようにしたのだから誤解せぬように。とにかくお前は折角ヨーロッパへ出かけたのだから留学の目的を十分達成するようにしなさい。私も次第によっては、ちょうどロシアのピョートル1世が海外視察をしたように海外に出かけたい希望を持っている。だから日本国内が騒乱の最中だからと言って、慌てて帰国する考えを抱いては困る」
  • 「パリ宿泊地」グランドテル・ド・パリ(現在のル・グラントテル・2ヶ月で7万フラン)その後財政難となりパッシー区ペルゴレーズ街53番地のアパート(年額4万フラン)に引っ越しする。金銭は日本出発時にメキシコ5万ドル(27万5千フラン)を両替していたが底をつきオランダに留学中の幕府家臣川路聖謨や赤松大三郎にオランダ商事から5万ドルを工面してもらう。
  • 「パリ万博」
  •             注目されたのは七宝焼、蒔絵、キセル、浮世絵との美術工芸品、さらに畳敷き茶屋の三人の日本娘の芸者姿(かね、すみ、さと)による茶・お酒(日本酒・みりん酒)サービス、売上も6万5千フランになる。また芸人一座(軽業・曲芸師:コマ回し・手品)も参加した。
  • 「パリ生活」は観劇・舞踏会・夜会・競馬・馬車で市内見学、その他兵器貯蔵庫、凱旋門・寺院・裁判所・下水道を見学するが、平日はほとんど学習でフランス参謀中佐レオポルト・ビレットからの帝王学始め語学、乗馬、射撃、礼式、画学の毎日で朝7時から夜10時まで日程が決められ勉学した。
  • 「帰国」1868年10月19日出発、11月3日横浜着。着後、水戸藩11代藩主、1874年には陸軍少尉になり1876年には米国万博御用係となり渡米、のちヨーロッパ再訪、パリ留学生活となる。1881年、帰国ご松戸の戸定に隠居、58歳没となる。
  • 「謁見・視察先」
  •             フランス皇帝ナポレオン3世・チュリルリー宮殿舞踏会・ブローニュの森・軍事演習
  •             スイス・(ベルン)・ジュネーブ・ダルムシュタット・マインツ・ボン・オランダ(ゼフェナール)・ハーグ・ライデン・アムステルダム・アントワープ・リエージュ・サンマリドワニ・ブリュセル
  •             イタリヤ(サンミッシェル)モダーヌ・スーザ・トリノ・ミラノ・フィレンツエ
  •             マルタ島(ベレッタ)
  •             イギリス(カレーよりドーバー)・ウーリッジ・ポートマス・オールダショット
  •             フランス(シェルブール)・ノルマンディー・カン・ルマン・ブレスト・ナント・サンナゼール・ツール・ルーアン・オンフルール・ルアーブル・ボルドー・ツールーず・
  • 「パリ万国博覧会」(1867年5月1日から7ヶ月)
  •             会場は陸軍士官学校とエッフェル塔の間の広場40ヘクタール
  •             165,800m2、建物楕円形直径488m x  短径385m
  •             来場者数は110万人(有料)
  •             出展者は6万人、出品物28,000トン
  •             出展者フランスが大部分・イギリスが6分の1
  •             プロシア、ベルギー、オーストリア16分の1
  •             ロシア、アメリカ、イタリヤ、オランダ、スイス32分の1
  •             その他日本、シャム(タイ)清国など
  •             主な展示物で注目は、電気通信・機械機器・武器など
  •             日本からの展示物は、漆器、冬期、武具、衣装、金工品
  •             日本画、和紙、木材、昆虫類、酒、醤油、茶、人形、屏風
  •             佐賀・薩摩出品は、陶器(有田焼)、磁器(徳利)が中心
  •             琉球からは砂糖、反物、篠細工、泡盛
  •             (幕府とモンブラン卿・薩摩の出典で外交対策問題となる)
  •             世界最古の万国博覧会はロンドンで1851年に開催

巧みな「書状」

2018-08-25 08:14:14 | 歴史から学ぶ

@時は豊臣秀吉が天下をとる最後の砦「北条家の討伐」である。豊臣秀吉vs徳川家康、さらに家康と信頼が深かった北条家との戦い。敵を知り、敵を混乱させ、悪情報を流し、心情をゆるがせ、最後には身内を犠牲に意表を突く策で味方に取り込む事がうまかった秀吉。恰も味方側の都合の良い噂と予測情報(騙し合い)で多くの書状を送りつけ味方側につける巧みの技は実に晴らしい。まさにこの「小牧・長久手の戦い」と「北条家討伐」にはとことん敵を調べ尽くし秀吉の数多くの書状が行き交いしただろうと想像できる。「宣戦布告状」など家康と北条家への書状も決して同じものではなく、ましてや家康・氏直双方が結託しない様に時差(家康には3日間で、氏直には10日間)で届けていることなど綿密に計算された戦略を取っていたとされる。 現代の書状「電子メール」は時差なく、素早く相手に届く。だから即効性もあり効果的でもあるはずだが、実際どうだろうか。 政治家が「文字の読み間違い」、「思わず口が滑る失言」など日本は真に「平和ボケ」で直接現場の真剣身・真剣さが薄れ、それこそ「我が身・保身」政策を貫き始めている感もする。 発信・発言する人(政治家はもちろん)は言葉、文章、内容等をもっと慎重に、丁寧に、判りやすくしてもらいたいものだ。 (国民全てが理解できる文章とは小学6年生レベルが最適だと言う。ましてや、やたらカタカナ・英単語を使う人も多いが意味を本当に理解して使っているか疑い深い)

『孫子・謀攻』に「彼を知り己を知れば百戦殆からず。彼を知らずして己を知れば、一勝一負す。彼を知らず己を知らざれば、戦う毎に必ず殆し(敵と味方の実情を熟知していれば、百回戦っても負けることはない。敵情を知らないで味方のことだけを知っているのでは、勝ったり負けたりして勝負がつかず、敵のことも味方のことも知らなければ必ず負ける)」とあるのに基づく。(出典:故事ことわざ辞典)

『北条氏の滅亡と秀吉の策謀』森田善明

  • 小田原合戦・敗北の真相とは
  • 北条家は伊豆、相模、武蔵、下総、上総、下野、上野、常陸などの領土を治めていたが、 多くの戦国大名も創出し4代目の氏政から地方武士が台頭し始め小競り合いが増えた。1584年の秀吉Vs家康の小牧長久手の戦いでは、秀吉が関東・下野に集まった佐竹家、結城家、宇都宮家らと結託し、北条氏の家康直接支援を食い止めた。家康は敗北するが、秀吉は九州征伐を行うために秀吉の娘で家康と和睦交渉する。時同じく1585年天性大地震により秀吉側の多くが被災し戦闘能力が減り、家康成敗を中止し、1586年家康と和睦。家康は北条家に対しも温情を傾け努力するが、秀吉の北条家討伐は変わらなかった。
  • 北条家に対して秀吉は「上洛拒否」と「名胡桃城強奪事件」を捏造し、無理やり合戦を強要、北条家を滅ぼした。真相は双方共に北条氏を滅亡するためのこじつけ理由で秀吉等が結託した策謀だった。
  • 「上洛拒否と名胡桃城強奪事件」の真相
  •             当初北条家5代目氏直の上洛は12月上旬で当初秀吉は承諾していたが、11月24日には「上洛が遅い」言いがかりをつけた
  •             上洛拒否(延期)の理由は「北条氏の財政難」
  •                         1578〜88年に国家総動員して周りの城の大普請をしており、上洛費用は毛利輝元の例でも大きな合戦と同じ莫大な費用と品々を揃える事で無理があったが、何とか上洛を果たす。
  •             名胡桃城強奪はそもそも秀吉の裁断で分け与えた城をあたかも北条家の家臣が攻め落とし強奪したとしたが、その調べた秀吉家来も事実隠滅を図るため消された。この最大の受益者は領土を確保した真田昌幸であり、秀吉と結託したことにあった。
  • 「北条討伐=宣戦布告状」宣戦布告の2つの理由                   
  •                         北条家が真田の所有する城を強奪した事
  •                         北条家の代表がなかなか上洛しなかった事
  •             宣戦布告状は家康には三日後、北条家には10日以上もかけた
  • それは家康と北条家が事前に相談しないように時差を於いた秀吉の策であった。宣戦布告状は1587年11月24日に予告、1590年春、進撃開始。22万の大軍をもって秀吉の武威を他諸国の武将等に見せつけるための演出(上洛させるため)で、多くの有力な武将が小田原に謁見にきた。睦奥南部信直、相馬義胤、下総結城晴朝、常睦多賀野重経、佐竹義宣、下野宇都宮国綱、奥羽伊達政宗、出羽最上義光など
  • 「小田原城下」
  •             秀吉の本陣は天守閣もある聚楽第を思わせる豪華な石垣山城
  • で各地の名産品、舶来品等商人も多く京田舎の遊女などもいた。
  • 「北条氏滅亡」
  •             1590年7月11日北条氏4代目氏政(53歳)と弟氏照(51歳)死罪、二人の首は5日後には京都での晒し首となっていた
  •             北条氏5代目氏直は高野山に追放、結局領地全てを没取され、最高指導者4名が処刑された。
  • 「徳川家康と織田信雄の国替え」
  •             小田原合戦後、即座に家康には関東(北条家の旧領)に移封
  •             信雄には家康の旧領に移封させ、大阪の周りを自分の家臣と親族で固めた。
  • 「小牧長久手の総勢勢力」
  •             秀吉勢=上杉景勝(越後)、佐竹義重(常陸)、木曾義昌(信濃)、毛利輝元(中国)
  •             織田・徳川勢=北条家(関東)、長宗我部元親(四国)根来衆・雑貨一揆(畿内)、佐々成政(越中)
  • 「天性大地震」1585年11月29日
  •             断層地帯=飛騨、美濃、尾張、伊勢等
  •             現代のマグネチュード8程度

            被害地域=近江国、山城国、若狭国、美濃国、伊勢国、摂津国        40日以上の微震が続いた


日本の「和解」とは

2018-08-25 07:45:35 | 歴史から学ぶ

@「和解」は日本独自の対処方法とある。この戦国時代初期の北条主権体制で初めて「法の正義」を優先したが、実際「法による正義の実現」より「話し合いによる納得の実現」を重んじていたともある。喧嘩(闘争・戦争)成敗ではなく話し合いによる「和解」する事を重んじていたとある。その流れが江戸時代の「大岡越前のお裁き」として庶民に評価された。 「物事の正しい道筋、また人として行うべき正しい道、筋が通っている事、正論である事、またその様「道徳」であると言う。「和解は法より良策」と言う判断である。 話は「和解」であるが、双方が納得する事で丸く収まるとした裁きであるが、その法の親元が悪事を行なった場合は「和解」では治らない。 現在「障害者雇用水増し問題」が各省庁で発覚しているが、民間企業が未達成の場合、雇用納付金を徴収し、更に助成金などを不正に受けとった事による懲罰がある。さてこの問題、ここにある「和解」は絶対に有り得ない。親元の首相・各大臣・省庁にどのような「懲罰」が行われるのかとても興味がある。 日本の「いい加減な対応」は昔の「自然法・和解」とは月とスッポンだ。

『源氏勝利の奇跡の謎』(逆説の日本史)井沢元彦

  • 「微賤の身」から天下を取ったのは秀吉と源頼朝だと言う。
  • 頼朝は源氏の御曹司というが父義朝が平治の乱で敗死「謀反の賊の子」であり20年間(34歳まで)伊豆で流罪人として過ごし、頼朝には直属の軍団どころか部隊すらなかった。北条一族(北条時政の娘との婚姻、のちの尼将軍北条政子)の応援を得て打倒平家の兵をあげることができ、後白河法皇の次男以仁王が「平家追討」の令旨で全国の源氏に伝わり、木曽義仲が派兵、その後義経が木曽・平家を討伐、頼朝が鎌倉幕府を開くことになる。頼朝の初陣は300余りの兵力で平家側にいた関東武士大庭景親に大敗、「奇跡的に見逃がされ」生き延びた。
  • 頼朝の弟、戦術の天才義経は「一の谷」「屋島」「壇ノ浦」で奇跡的な勝利を得た。それは平清盛の嫡孫維盛(実戦経験のない)に大将を任せた事、それに清盛が(64歳)病死した事による。義経の戦略は奇襲で、少ない兵で速やかに敵の裏をついた戦闘であり、頼朝の戦利目的の三種の神器はえることができず、伊予・紀伊などの水軍を味方につけ平家を滅亡させた。
  • 「奇襲」
  •             一の谷=崖を駆け下り敵の後ろから攻めた
  •             屋島=時化の時を選び150騎で突撃した
  •             壇ノ浦=船の水主・舵取りを射殺す事で行動不能にした
  • 頼朝の母は名古屋の熱田神宮代宮司の娘で義経の母は宮中に使える雑仕女であった。義経は15歳まで鞍馬で僧修行、その後奥州藤原秀衡氏に学んだ。秀頼は義経を「野望」(平湖の後を源氏の世と予測)として受け入れが、平家討伐後の頼朝の「罪人義経引き渡し」で頼朝に「藤原家も罪人」となり藤原家は滅亡される。
  • 頼朝の戦争目的は敵を滅亡させることではなく安徳天皇の三種の神器を奪い取ることで、「武士による武士のための政権」を握り、朝廷の政治(中央の干渉)の動きを排除する事にあった。軍人である義経はそれを理解できず敵に完勝する事を優先させた。また、後白河法皇から直接左衛門少尉検非違使(三等官)に任ぜられた。問題は義経が勝手に朝廷から官位を受けた事で関東独立国・武士の国の幕府設立に対しての犯意となった。その後頼朝は義経の命令に一切従わないように司令、「代官」を解任する。義経は頼朝の激怒は軍監梶原景時の讒言の所為だと思ったが、義経の行為は幕府の屋台骨を揺るがすものと頼朝は義経の弁明を拒否、追放する。頼朝の刺客が義経を襲うが失敗、法皇が「頼朝追討」を出すが、逆に敗戦、その後法皇は頼朝に「義経追討」の院宣を出す事になる。義経は奥州藤原氏に保護されるが、藤原秀衡の高齢死(70歳前後)により泰衡により義経は殺害され、鎌倉で首検される。その後泰衡は家来の裏切りで殺される鎌倉に武家の都を築くため京都から八幡神(源氏の氏神)を招いて建立したのが鶴岡八幡宮である。
  • 「中尊寺金色堂」
  •             藤原氏滅亡したが中尊寺(藤原3代・清衡・基衡・秀衡)のミイラがそのまま安置され、祀られている。頼朝の怨霊信仰(神霊・怨霊)により加護した。怨霊信仰により大衆から義経不死身説が生まれる。日本は怨霊の祟りを嫌い、できるだけ「喧嘩」をせずに物事を収めようとする「談合」を好む世界を作り出した。
  • 「鎌倉幕府」
  •             設立は1192年とあるが、東国の実質的支配は法王により公認されたのが1183年であり、基礎は奥州征伐が勝利した1190年に上洛している。1192年は後白河法皇が死去し征夷大将軍になった年である。その後幕府「武家政権」として政所・侍所・問注所を整え、律令体制から武士自らの土地に関する権利を認めた。鎌倉幕府は3代にわたるが、頼朝の落馬死、二代頼家・三代実朝も殺されている。幕府は有力な御家人、和田義盛、三浦義澄、北条時政らに独占権を奪われ、最後には北条執権体制となる。1221年後鳥羽上皇は北条義時討伐の院宣を出した「承久の乱」が敗退、後鳥羽上皇は側近が勝手に画策した事であると罪をなしつけ流罪にされた。北条泰時は「法の正義」に優先した「道理」精神を「御成敗式目」で確立させた。「土地所有権の尊重」である。(土地法・相続法・訴訟法)
  • 「歴史は暗記物」
  •             歴史とは人間を学ぶ事であり世間を学ぶ事
  • 「憲法九条と八十九条」
  •             九条=戦力を否定し戦争と国際紛争の武力による解決を放棄            八十九条=公の財産は公の慈善、教育もしくは博愛事業には利用しない(年間35百億円に及ぶ「私学教育助成金」は違反となる)            日本は憲法と現実のズレを放置してきた
  •                         「法による正義」より「納得の現実」
  •                         物事の正しい道筋、また人として行うべき正しい道
  •                         筋が通っている事、正論である事、またその様
  •                         「道徳」とは外面的、物理提供性を伴う法律と異なり、自発的に正しい行為へと促す内面的原理とし働く。
  •             「大奥越前の裁判話」
  •                         「3方一両損なり」で納得して丸く収まる方式裁き
  •       「落とし主・拾い主・裁き主、落としたお金は二両、それを裁き主が一両負担して3方が一両づつ損をして丸く収めると言うお裁き」
  •             「法による正義の実現」より「話し合いによる納得の実現」を重んじているから「和解する」ことにある。
  •             泰時の師匠明恵(みょうえ)
  •                         「人はあるべきやうとは言う、七文字を保つべき也」
  •             織田信長、井伊直弼、大久保利通=日本人離れした・不自然                        独裁的権力を確立させたが殺される運命にあった
  •             日本国憲法よりも遵守すべきは「自然法」が日本にはある 
  •   

「決断力」に学もの

2018-08-24 08:35:01 | 歴史から学ぶ

@「橋本左内」幕末の蘭方医、越前藩士、思想家である。越前藩藩主松平春嶽(慶永)の側近となり、最後は安政の大獄に巻き込まれ25歳で大老井伊直弼の独断で死罪となる。生まれながらの天才的な頭脳の持ち主で15歳で「啓発録」を著し、外国語にも堪能で西洋諸国の情報通、開国・開港・通商から殖産産業等を奨励し、財政の立て直し、西洋の優れた文化や技術を導入することに熱心だった。明治維新の五箇条の御誓文の原文は左内が起案したものだという説もあり、多くの著名人、水戸藩の藤田東湖、薩摩藩の西郷吉之助、小浜藩の梅田雲浜、熊本藩の横井小楠、長州藩の吉田松陰などと交流しており、歴史に消えた人物の一人である。藩主春嶽も含め江戸時代260年以上もの平和が続くと武士の「闘争意欲」が消え失せ、「平和安定継続」(変化を求めない)を求める幕閣・幕臣・藩主等が主となり、鎖国・島国の日本では異国からの威嚇に対する対処法が無く、最後には「日本は神の国である」(神が守る・他力本願)と朝廷・公卿含め反開国派は、現代の日本をイメージさせる。 日米通商条約を始め、日本開港を願い続けたのはこの橋本左内と幕閣の岩佐忠震であったという。現代の日本、戦争を放棄して73年。経済成長著しい時代から神武・岩戸・オリンピック・いざなぎ景気などを経てしばらく安定成長内にいる。が今の安定成長とは「超底成長=決断力不足」の社会ではないかとも言える。誰もが安定を望むが果たして今のままの社会でいいだろうか、いや決して良い方向ではないと思う。優れたトップが新たな方向への舵取りをしなければ「気づけばどん底に嵌っていた」となる。「決断力」は諸外国から多くの社会、環境、組織、経済に、それに人物に学び、古いものから脱却、前進する事だと思う。日本は議論は早く、中身も濃いが、議論の繰り返しばかりで先に進めようとする決断力が足らないと思うのは私だけだろうか。ミクロ変化(国民に直結する新諸税導入、年金減額など)はあれど、マクロ変化にはどうも動きが鈍い。

『橋本左内』木宮高彦

  • 越前福井城下町常盤町、1834年3月11日天才児橋本左内(景岳)が外科医橋本家にて生まれる。七代目の父は内科、産科も勉学、お匙医師(内科医)となった。左内は7歳で漢書、詩文、書道を学び、10歳で65巻もある魏志倭人伝、三国志を読破。11歳で藩の医学所に入学、稼業への道を歩き始める。12歳から剣術、柔術、居合を学び、孟子、孔子、老子等から「経世済民」(世を収める救う事)に興味を持つ。封建制度の身分制度に対する憤懣を晴らしたいと越前藩の吉田東篁塾に入り秀才面を出し始め、孟子の規範(自分の意の様にならなかったことを全て世間の所為にしてきた)の他力本願から自分の「啓発録」を15歳で書き上げた。種痘を学び、さらなる好奇心から大阪の適塾に進む。 蘭学の翻訳書や医学書を習得、オランダ語を熟知し、唯一「ウエーランド」というオランダ辞書を習熟、最上級に進み師の洪庵の実力を凌ぐほどになる。西洋内科の集大成30巻28冊の翻訳書「扶氏経験遺訓」を発行した。左内の語学能力は評判となり第16代藩主慶永から奨励金を授与される。大阪では横井小楠(48歳・左内18歳)と会い、小楠は越前藩の政教刷新で「大学」を起こし、1858年には再び招聘され越前藩の財政を立て直すことになる。左内は、江戸にて塩谷塾でドイツ語、英語を取得「西洋事情書」を主筆。のちの由利公正や坂本龍馬に伝承され、明治維新の五箇条の御誓文文となる。水戸の藤田東湖に才能を推薦され越前藩主慶永の御所院番となる。横井によって起こされた明道館を再興させ、門下生たちに諸外国とは積極的に開港し、通商を盛んにし、収益から富国強兵策、西欧の優れた文化や技芸を摂取することであるとした。「和魂洋才」を主張し大国になることだと説いた。越後藩内でも殖産産業と通商貿易を奨励し財政を立て直す手助けをした。江戸の蕃書調所では諸外国の書物を読み漁り日本の指針を描いた。左内は藩主の命により朝廷からの通商条約勅許賛成派を多く取り組むため工作したが、井伊直弼の諜報役長野主膳の宮廷公家への賄賂工作で完敗。時同じくして一橋慶喜将軍継承(建儲)も失敗する。幕府大老井伊直弼は1858年6月20日、日米通称仮条約を締結(家康以来幕府に政務を一任、左内は岩瀬忠震を支援し大局的な意見を交わした開国へと導いた)、朝廷の勅許を無視し、さらに紀井慶福(家定)を次期将軍と決定する。慶喜は条約締結に関して大老井伊直弼を詰問したが「予もおため筋を専一に幾久しくご奉公の所存である」と答え条約と継承問題は収まってしまった。だが、朝廷反対派の審議により条約が見直、反転し朝廷が勅諚を水戸藩に送付。後日井伊直弼が入手し驚愕した。 朝廷の条約に反対(見直された)する勅諚に「この勅諚はなんじゃ、これでは幕府の主権は朝廷に移り、幕府は朝命の執達者にすぎなくなる。たとえ威力を以ってせよ、暴断を以ってせよ、この勅諚を無効たらしめなければ幕府は必ず滅亡する」。これが因で直弼の安政の大獄へ、多くの反幕府派捕縛、 壊滅させる動きをとる。水戸藩主、越前藩主らの蟄居と断罪が行われた。左内も京都の失敗後、「諸般の有志の結束が大切だ」と時期を見ていたが、水戸の藩主志士らによる井伊直弼殺害計画等、吉田松陰の「上京して間部公を誅殺することに決めた」と長州志士が動き始めたのをきっかけに左内も「越前藩の総力をあげて軍を構成し、慶永を総大将として福井で挙兵し鯖江城、彦根城を一挙に屠、禁裏を守護し天下に檄を飛ばそう」とクーデターを計画、極秘に動き出した。ところが藩内に漏れ、1858年10月22日左内が捕縛されることになった。誰もが追放か永蟄居だと思ったが、井伊直弼の判断で死刑となった(左内の類い稀な智謀と果敢な実行力を恐れていた)死刑は1859年10月7日午前9時僅か25歳に生涯であった。
  • 「啓発録」5章からなる一生の行動規範
  •             「去稚心」「振気」「立志」「勉学」「択交友」
  • 「大阪適塾」で学んだ者
  •             大村益次郎、大鳥圭介、福沢諭吉等
  • 父彦也の3つの遺言
  •             才能が人より優れていることを奢ってはならぬ
  •             学は如何に習ってもすぎる事はない
  •             主君や先輩を敬い、家族と親しみ、信を人に失わない様
  • 老中阿部正弘の鎖国vs開国について意見徴集した結果
  •             開国容認論=筑前藩以下21藩
  •             非戦論=尾張藩以下18藩
  •             拒絶論=肥前藩以下19藩
  • 江戸の塾
  •             昌平黌=佐久間象山・横井小楠・大橋訥庵・山田方谷
  •             三計塾=雲井龍雄・広沢真臣・品川弥二郎
  •             安積塾=小栗忠順・宍戸環・本間精一郎・岩崎弥太郎
  •             その他武術の桃井道場、千葉道場の北辰一刀流
  • 明道館の再興
  •             明確な目的意識不明で「明道館之記」建学の精神主旨決定
  •             経書科・兵書武技科・歴史科・算術暦学科・医学科・蘭学科
  •             人間教育より科学教育に尽力(外国の優れた思想や文化)
  •             「章句写字の末に関わって空理空論に陥ちればなんの就業にもならず、時間を浪費するだけだ。学問というのはその原理や技術を学ぶものと心得ている。そうでなければ学問は生かされない。己を修め技術を磨き国や民に約立つ用にすることだと考える」
  • 公卿 140家
  •             五摂家=近衛・鷹司・苦情・二条・一条
  •             摂家でなければ摂政・関白にはなれない仕来り
  •             閑院家=三条・西園寺・徳大寺・正親町三条・姉小路           
  • 彦根藩井伊直弼の諜報役長野主膳
  •             主膳は鯖江藩藩主間部詮勝と京都にて反幕府派を徹底的に捕獲
  •             安政の大獄で捕縛されたものは宮・公卿・町人・百姓・婦女・幼児含め数百名、死罪は橋本左内、吉田松陰等の8名
  • 暗殺時代
  •             桜田門の変(井伊直弼暗殺)始め老中安藤信正暗殺、誅殺として長野主膳、宇津木六乃丞等も惨殺された。

「横浜開国の人」から学ぶこと

2018-08-18 07:27:53 | 歴史から学ぶ

@「横浜開国の人」岩瀬忠震(いわせただなり)。江戸幕府の官僚・外交官で、明治維新には抹消された逸材である。横浜市には「横浜開国の恩人」と評されており現代の横浜を開港し、商業・工業都市として尽力した明治の影の立役者である。ではなぜ立役者なのに歴史に多く語られていないのか。当時、幕府大老井伊直弼の「安政の大獄」に関与したことで才能ある官僚が左遷・蟄居、次世代を背負うべき多くの逸材が第一線から退かされ、一部は死罪となった。忠震は幕府大老阿部正弘により官僚に抜擢され、日米通商条約、その他4大国の条約を調印した。特に日米通商に於いては、横浜開港論を提言し、村から港町を興した。明治維新の10年前に書かれたという忠震の建白書は、まさに明治維新の薩長土批判の志士が実践した開国・開港であり、近代化を見通した先見の明は驚嘆する。「たられば」があるとしたら、この忠震等の海外との交渉力を持って自らが実践していたら日本は世界大戦等戦争をしていなかったのでないかとすら思う。忠震の「先見の明」と「交渉力」は如何にして生まれたのか。 現代風の「先見の明」には「本と人脈」(知恵と情報さらに実践的な情報を人・人脈から確保すること)、「交渉力」は「聞見(文献)と経験」(様々な諸外国との案件・国事情情報を理解、納得するまで話し合うを繰り返す)。それと、この忠震の様なユニークで豊かな人間性である。何か得意な芸(忠震の場合は墨絵)を身につけた方が特に諸外国の人々には、それがきっかけで理解し、納得してもらえる。 所詮、「人間関係」である。国・習慣は違うが世界にも共通する楽しいこと、面白い事、世界から見た日本の不思議な事・物を見つけておくのも一利ある。

『岩瀬忠震』小野寺龍太 (5州何ぞ遠しと謂わん)

  • 1818〜1861幕末の幕臣・外交官
  • 開国の立役者、ハリスと談判して日米通商条約を作り上げ、井伊直弼の慎重論を押し切って独断調印した。その折外国の使節たちを笑わせ、また感服させた。外交・防衛・通産の高級官僚であって、漢詩・和歌・絵画にも堪能だった幕末の無頼の一男児。岩瀬は少なくとも日本の将来、開国、貿易、外国文明の移入、産業振興、富国強兵を安静の初めにはっきり見通し、断固としてその道を推し進めた人物であった
  • 出張の道中でも実際の自ら石炭塊を掘り出し、平面図の地図を作り、砲台、西洋型船の建造など日本最初の外交、防衛、通産の高級官僚だった。兵庫・横浜の港を評価しハリスに提言した「開国論者」
  • 「学問は歴史に極まり候事に候」荻生徂徠
  •             歴史の中にこそ人間の知恵は宿されている、人間のお愚かさもそこにあらわだ。
  • 江戸幕府250年の組織では新規事業はほどんんど行わず、「旗本」には実務がほとんどなかった
  • 出世は「袖の下」が当たり前で特に田沼意次時代は賄賂政治であった
  • 忠震の最初の仕事は昌平学試験に合格してから6年後の甲府微典館学頭、2年で江戸に戻り幕府の主要な職を歴任する
  • 老中阿部正弘により若い才能のある人材登用で海防掛目付に抜擢
  • 江戸時代は職位が父の職位より上になることを許さなかった
  • 海防掛の役割は外国使節との交渉、砲台や軍艦の沿岸防衛、そのため鉄鉱石や石炭を採掘、港と居留地を整備、貿易の検査、関税徴収、特に下田での「キリスト教」伝染を阻止することも含まれていた
  • 阿部正弘の政策は品川台場建設、大砲鋳造、西洋型船の建造であった
  • ロシア・プチャーチンとの日露親和条約を締結、下田に難破した500名のディアナ号の処理では船の建造を含め知恵を得て協力した
  • 忠震の夢は「城のような軍艦を作って、世界各地に日章旗を翻す」、「鍋島藩の大砲を積んだ島津藩の船で10年後には日章旗を翻す」
  • オランダファビウス船将からの知恵
  •             「日本は輸出物が少ない、輸出によって銅や金銀はたちまち消耗する。良い鉱山師がいれば簡単には疲弊することはなく、オランダは技師を派遣する用意がある」(忠震の貿易収益から開港へと動く)
  •             脇荷商法=オランダ6割5部、3割5部が会所(幕府)
  •             会所の入りは関税のようなもので当初5万両の利益を出した
  •             当初は金銀小判、穀物、石炭、美濃紙、地図は輸出禁止された
  • 堀田正睦の開国決意
  •             千葉佐倉城主で「蘭癖」と言われるくらい外国文化に理解があり、蘭方医佐藤泰然に佐倉順天堂で種痘を行い、開明的施策をした
  • 忠震の幕府への大網(1857年に書いた建白書は明治維新の精神を10年以上前に記述したもの)
  •             西洋事情模索者を派遣する
  •             国内諸港の法令整備、関税を決定する
  •             外国貿易開始、地方の藩の特産品を輸出、利益を得させる
  •             在留外国人の出府の許可する
  •             和親の国々に官吏を常駐させ、留学生を学ばせる
  •             万国に航海して輸出の利益を収める
  •             国際交流を深め、孤独弱力の国を助ける
  •             さすれば五大洲中の一帝となる
  • ハリスの開港提言
  •             各国の公使を受け入れ、自由貿易を行うこと
  •             英仏など軍艦が50隻くれば戦争になり結局条約を結ばされる
  •             武器を持たない米国と条約するれば他国との交渉も協力する
  •             交易で発明品の知識も利益も得られる
  •             輸出産物は自然に増え、関税が取れるから財政が豊かになる
  •             日本近海の鯨は大利を逸している(米国が捕獲)
  •             勇気だけでは戦争に勝てない、蒸気船など近代兵器が必要
  •             米国は日本が望むなら軍艦、武器調達、訓練の士官も派遣する
  •             天下の利権をお膝元に集約(下田・横浜開港提言)が肝心
  •             ハリスとの交渉は様々な部分まで至る
  •                         下田・神奈川・横浜開港場所
  •                         江戸住居・駐在要求(遊歩距離・自由旅行問題)
  •                         日本使節団がワシントンを訪問する
  •                         日本の問屋制度・商品価値の決め方(密売罰則)
  •                         関税と治外法権・宗教・裁判など
  • 日米通商条約
  •             1858年仮調印、条約勅許問題で延期、8年後調印となる
  •             大名・朝廷の反対(孝明天皇の攘夷論)
  •                         先発で林大学頭、目付け津田半三郎
  •                         その後堀田正睦、勘定奉行川路聖謨、忠震を同伴
  •             次期将軍継承問題が勃発・朝廷交渉失敗
  •                         堀田から井伊直弼に老中交代
  • 井伊直弼大老の決意
  •             一橋派の一掃、安政の大獄につながる
  •                         水戸斉昭ら5名を蟄居、登城禁止
  •             「戦争すれば負ける」を自覚、やもうえず開国条約承認する
  •                         日米通商はポーハタン号にて忠震が調印
  •                         清国の轍を踏まない・外国との無用の戦争回避する
  •                         4大大国との交渉を日米通商を軸に忠震が担当
  •             「跡継ぎは臣下が口を出すべきではない」紀伊藩家茂決定
  • 幕府の鎖国主義者(開国反対派)
  •             水戸斉昭始め多くの幕閣・大名ら
  •             尾張の徳川慶恕、阿波の蜂須賀斉裕、備前・印旛の池田
  • 幕府開国派+一橋派
  •             越前の松平春嶽、薩摩の島津斉彬、宇和島の伊達宗城
  •             越後家臣橋本左内(25歳)は開国派だったが一橋擁立へ
  •                         貿易による富国強兵の基になる
  •                         日本の仏僧を海外に派遣させキリスト教との協調
  •                         外国人の日本旅行は日本人の慣れで収まる
  •                         京都を納得させるには水戸斉昭を派遣すればよい
  • 忠震の出張
  •             甲斐、下総安房、伊豆下田(4回)、長崎(往路が違う)
  •             詩歌で辿る旅(往復道中日記)女の髪型、鳥、風景、花
  • 忠震の諸外国との交渉
  •             英国オリファント(2週間の滞在)エルギン卿の秘書交流
  •             英語を学び、江戸見学をさせる(ハム・シャンパン・お洒落)
  •                         幕臣は誰もがくそまじめでシャレが通じなかった
  •                         忠震は才人で洒落も通じ、絵は外国人の好奇心を煽った
  •                         江戸には乞食や不具者が少なく日本文化を愛した
  •             エンピロール号が贈答(のちの蟠竜丸)
  • 安政の大獄
  •             忠震は作事奉行へ左遷、1年後には永蟄居となる
  •             大獄の原因は朝廷の水戸藩日下部伊佐次と尊皇志士梅田雲浜への密勅陰謀。「幕府の独断日米通商条約調印、水戸・尾張蟄居謹慎は不都合」と朝廷に提言した。
  •             逮捕者は鷹司家の小林民部、吉田松陰等20数名
  •                         僧の月照は西郷隆盛と逃走
  •                         一橋派の水戸藩安島帯刀、茅根伊与之介、越前橋本左内
  •                         幕府側は岩瀬忠震と永井尚志
  •             川路聖謨・大久保忠寛・浅野長祚・鵜殿長鋭・土岐頼旨も蟄居
  • 蟄居の忠震
  •             書画・短歌俳句
  •             「洋事」横浜開港の具体策
  •             西洋事情等を紹介した書物(開国貿易と文明開化)
  •             「国の為に尽くしたのだから快い。外国人と交際したことは天地神明に対して羞じるところはない。衆愚はこぞって嫉妬するが海外では褒められているのだ」( 詩歌の翻訳)
  • 36歳にて没、死因は水腫病(結核の疑い)
  •             明治政府が忠震の偉業を埋没させ、明治11年に栗本鋤雲による報知新聞に「岩瀬肥後守の事歴」で発表、その偉業に光を当てた。
  •             「人材抜擢は枚挙に暇がなく、眉目愁眉で自分の保身など考えず思った通りを断行した。大獄に連座して蟄居させられた後は絵画に心を注いだ。自分の心に恥じることも人に恥ずかしく思うこともない。今その魂は天に帰った」永井介堂は白髭神社の碑文に記した
  •             明治維新から50年後、明治政府も認め、横浜市は昭和57年「開国の恩人」として初代アメリカ領事館が置かれた高島大本覚寺境内に「横浜開港の主唱者岩瀬肥後守忠震顕彰碑」を建てた。

日本の衰退化

2018-08-14 07:32:32 | 世界の動きから見えるもの

@近年、至る所で「日本の遅れ」を聞くようになった。特に海外に住んだり、海外の様々なことを知るとそれは明確に感じる。過去「ガラパゴス化」という言葉での良さ、悪さもあったが、近年の「日本の衰退化」は尋常ではなくなりつつある。筆者も米国、ベトナムにそれぞれ数年住み「日本との差」、「日本の社会システムの老朽化」など高度成長時代の「近代化」とは違い「安定から低迷化、さらに停止状態から腐敗化」し始めた。実際システムはそれなりに機能しているが、その性能、速度等が時代遅れ。腐りかけていることを知りながらノーリスクを堅持する人が多いから達が悪い。だが、諸々の新税金は、素早く海外と比較し、国民が知らないうちに導入する。 日本は若い人・次世代に対して、決して良い政策を思考・実践しているとは思えなく、グローバル化と言いながら都合が悪いところは改革・改善・変更しない。「変化なし」は安定かもしれないが、そのしわ寄せが「変化を求める」米国の大統領選挙に現れたと感じる。停滞・不変等でそのしわ寄せは、全て次世代に降りかかってくる。特に教育は最低だ。何のための勉強、塾、そして受験? 子供の大学入学までで親の使命は完了となる日本、「何も取り柄のない学生を送出する日本の大学」(学生時代に現実の社会システムを学ばない)。世界との差はさらに広がる、「平等・公平」は一般的には好感を持てる言葉だが、「教育・しつけ」には当てはまらない(日本は生ぬるい社会)と感じる。 資源も何も無かった小さな島シンガポール、国としての成功は誰が見ても評価できる。日本も過去の見栄・栄光を捨て、逆に見習うべき事があるはずだ。今後数年後には、日本はアジアでも超最低成長国家、超老朽化社会となるのは見え始めているのは私だけでは無い。 子供の教育は、海外が最も相応しいかも知れない。

『シンガポールで見た日本の未来理想図』花輪陽子

  • 「少子高齢化でも老後不安ゼロ」シンガポール生活から
  • 「人口減少に影響されない社会保障」
  •             国家予算4割は国防費と教育vs
  •                         日本の7割は「社会保障」「地方交付金」「国債費」
  • 「老後生活に不安のない理由」
  •             中央積立的金(CPF)による老後の個人貯蓄システム
  •                         自分の為の貯蓄であり企業が一部負担
  • 「高齢者も働く1億総活躍社会」
  •             55〜64歳就労率64%、平均月収70万円、定年67歳
  •             人口の4割が外国人、所得税22%、法人税17%
  •             消費税7%、配当税・相続税・キャピタルゲイン税金なし
  •             日本vs所得税最高45%、住民税10%、法人税23.4%
  •                         相続税と贈与税最高55%、キャピタル課税は20%
  •             持ち家率は9割(国の補助)
  • 「出生・死亡届もオンライン」
  •             行政手続きのオンライン化充実、印鑑なしサイン認証
  • 「徹底した交通政策による経済効果」
  •             時間帯で変動するタクシー料金(日本の約半額)
  •             車は高価(日本の3倍以上)、マイカー保有限定政策
  •             配車ウバーなどは高額、公共交通機関は低価格
  •             早朝割引で電車通勤ラッシュなし
  • 「赤道直下なのに涼しい緑化対策」
  •             平均気温26〜27度、緑化政策、公園の広さは東京の2倍
  •             風水設計で気の流れも完璧           
  •             犯罪も死刑やむち打ちなど厳しい罰則、16歳以上刑事適応
  •                         チューイングガム持ち込み禁止、地下鉄での飲食禁止
  •                         ゴミ処理等への罰金は回数で増える
  •             タバコは1箱千円程度と高額
  •             蚊の駆除は積極的(水たまり等への罰金刑罰)
  •             アルコールは度数で税額変動
  •             カジノ依存症回避策は8000円の入場料(外国人無料)
  •                         2015年以降カジノ商売は低迷しつつある
  • 「シンガポールリッチのマネー哲学」
  •             お金を使って富を得る社会(寄付等が教育現場でも盛ん)
  •             外国人労働者をうまく使う社会(家事・ヘルパー・メイド)
  •                         約24万人がフィリピン・インドネシア・ミャンマー
  •                         月額5万円程度〜食費・医療含めると10万円程度
  • 「学力は世界一」
  •             世界大学ランキングで1位(科学・読解力・数学力)
  •             早期教育に熱心な親、2〜3歳から始める外国語・数学
  •                         英語は世界3位、日本は135位
  •             日本からの親子留学増(学費比較)
  •                         日本の公立 765万円
  •                         日本の私立 2141万円
  •                         シンガポール公立 690万円
  •                         日系スクール+私立大学 2221万円

                                    インター校+海外大学 5600万円

                        シンガポール教育のメリット

                                    語学力とITなどの先進で将来のグローバル人材(友人)

                                    世界標準の教育と将来の実践力(就職設計優先)

  • 「『稼げる子』が育つ教育」
  •             給与は日本の2倍ほど、外資系金融機関で3〜4千万円
  •             年間5千人の米国留学(日本人の留学は減少している)
  •                         MBA取得シンガポールのハードルは低い
  •             2歳児が1時間座って教育訓練(絵・音楽・しつけ)
  •                         シンガポールの唯一の関心事は子供の教育・学力比較
  •             リー・クアンユーの教育基本
  •             「人間は才能があるものとないものに分かれ、政府の仕事はそれを早く見極めることにある」小学生から選別試験、成績優秀者には国家奨学金、卒業後数年で官僚になる条件で海外の額資金補助あり
  • 「物価の高さと合理性」
  •             生活費は日本の2倍ほどかかる(給与も2倍程度)
  •             家賃2LDKで30万円、教育@10万円、医療保険5万円
  •             日本の社会保障は弱者には優しい国
  •             持ち家率は9割(日本6割)
  •                         政府補助(外国人にはない)
  •             医療費は高い(海外旅行保険には加入したほうがいい)
  •             現金は持ち歩かない(デビットカード・クレジットカード)
  •             チップは必要ないが「おもてなし」無料はない
  •             フードコート利用で賢く倹約
  •             F1レースは130億円の効果(例年9月開催)
  •                         売り上げ増は取れる人からとる仕組み
  •             国際会議・医療ツアーで儲ける(国際会議件数は1位)
  •                         東京は6位・医療旅行者は70万人超・750億円
  • 「シンガポールリッチな暮らし」
  •             税制優遇国=超富裕層・成功者・高学歴者が多い       
  •                         ブランド物を着、身につける(子供も同様)
  •             「富裕層・長者番付者は不動産と投資や事業で財をなしている
  •             会社員として働き、貯金しても大富豪に離れない」
  •             投資家には優遇(雇用の認証と住居ビザ)
  •             富裕層ほど「子供の教育への投資をする」
  •             税制対策で「非居住者」に注意
  •                         10年以上住むことで日本での原則課税されない
  •             リー・クアンユーの言葉
  •             「持つ前に欲すること。そして欲するには何を欲しているのか知るための手段がまず必要です。次に近代経済の基盤となる産業資金など、欲しているものを獲得するには統制と組織化が必要です。第3に根性と持久力が入ります」(欲を持ち、目的のためを思考し、これと決めたら根性を持って継続させること)
  • 「日本との暮らしの差」
  •             配送業者は日本の圧勝(再配送は別料金など)
  •             シミ抜きクリーニングは日本が優位
  •             日本のコンビニ商品の豊富さ
  •             湿気とアリの対策は必須
  •            
  •             シンガポール名門校は
  •                         ホワ・チョン・インスティテューション
  •                         ラッフルズ・インスティテューション
  •                         アングロチャイニーズ・インデペンデント
  •             子供の教育はインター校へ
  •                         UWC ユナイテッド・ワールドカレッジ
  •                         SAS シンガポールアメリカンスクール
  •                         タングリントラストスクール
  • 日本はシンガポールと比較すると「心にゆとりが持ちにくい国」
  • 富裕層から学んだこと「自分がどのような仕事をし、どのような生活を送りたいかしっかりしたビジョンを描く。理想と現実との差を埋める方法を考え、自分の及ばないところは周りに助けを借りる。そのために日頃から人脈や信用を大切にする」

多数決社会への不満

2018-08-12 07:35:39 | 世界の動きから見えるもの

@民主主義=選挙、選挙=多数決社会。 多数決=民主主義とはならない今後の社会。全てが多数決で結論、決定される社会は世界で衰退し始めているというのがこの書の内容だ。民衆が足が選挙に遠のく理由、それは民主主義を信じ、多くの意見を代表し実践できたから、だがここ数十年は、「現状維持」が政治家の力となり、政治家のための政治が中心になりつつあることにある。 国内においては、「どうせ変わらないから」が圧倒的な民衆の声ではないだろうか。 懸念するところは、経済低成長の下、これからの超高齢化社会に向けて高齢者への待遇は選挙(人口比率=圧倒的優位の高齢者数と若い労働者数)によりますます保護される形となるのは明らかである。また国政の「取れるモノ全てを税金に」という増税政策、明治・大正時代からの税、時代に合わない税金の使途行方など、政治家との癒着で成り立つ政治家予算国家は、誰もメスを入れようとはしない。「悪のお任せ政治」にそろそろ終止符を打つ行動が必要だ。従って特に若い人はこれからの選挙にもっと関心を寄せる必要がある、それと政治家に対しての「カウンターデモ(特に民衆の監視の目)」を組織し、選挙の1票の行動だけではなく、日銀体制のような何もしない、何もできない政治関係者を引き降ろすことも必要だと感じる。 それに政府の怠慢である電車システム化、そろそろ日本も電子化を一気に導入・変革、ネットで参加できる民衆による民衆の多数決・意見交換(議会)を重要視させ政治家を監視、監督、可視化、責任追及する立場が必要だと思う。出来ないのではなく、やらせない様に仕向けている。それは実践・変革すると自分たちが危うくなるからだ。日本は外国から見ると変なところ(政治家・規制の権力と権限等)が四角四面で固定化しており、いつまでも改善・改良しようとしない体質をそろそろグローバル・スタンダードに向けたほうがいいかもしれない。

『世界の未来』朝日新聞出版

  • ギャンブル化する民主主義、帝国化する資本主義
  • 「選挙で代表を選び議会に送り込む。それだけでは民主主義はうまくいかなくなった。政党は方向感覚を失ったり、ポピュリズムに走ったり。意見が代表されていないと失望した有権者は投票所から遠のく。危機の代表制民主主義を選挙以外の方法で支えなければ。」フランス民主主義研究の大家
  • 「民主主義=選挙、社会が複雑となり政党が社会を代表しなくなった。それは社会の個人化。会議は支持か反対かであり議論する場所ではなくなった」
  • 「カウンター・デモクラシー」の必要性
  •             選挙以外の様々な仕組みや手段のこと。デモ・市民団体の活動・メディア・各種独立委員等。代表民主主義と向き合える政府を牽制、監視、批判する機能。「信頼」と「不信」を表す民主主義には本来議会が受け持っている機能の回復が必要。熟議し、政治を評価し、公権力を監視する。理想的な民主主義では主権者は投票日1日だけではないはず。人民の声と目が必要。
  • 「エマニュエル・トッド」歴史家・文化人類学者・人口学者
  •             「核家族」と「民主主義」
  •             高等教育者が民主主義の土台を崩す「能力主義の高まり」
  •             体制順応主義、服従、社会規範の尊重などで知性が失くなる
  •                         ヒトラーは選挙で35%以上を獲得したことがない
  •                         クーデターによる支配を先導した
  •             選挙による政治体制は民主主義であることへの疑問
  •             民主主義は人類学的な基礎、教育の水準、社会階層化による
  •             日本は大国化を諦めた・女性の地位向上・子供人口増に消極的
  •                         文化革命的・規則等のルーズさも必要な日本
  •             中国の人口動態は危機的状況になる
  • 「ピエール・ロザンバロン」近現代政治学者・フランス生まれ
  •             選挙による民主主義、次第に成果の衰退
  •             多数派=大多数の人の利益ではなくなっている
  •             「ポスト選挙制」により新たな民主主義を求めている
  •             「ポピュリズム・人民の権化」
  •                         全ての人が共通の人間世界を築くためお互いに認め合う
  •                         統治する者、される者の関係性のルール化が必要
  •                                     分かりやすさ(透明性でかつ広く積極性)
  •                                     責任の原則(政治家の評価)
  •                                     反応性の原則(市民監視)
  •                         監視の目の必要性
  • 「ヴォルフガング・シュトレーク」社会学教授
  •             グローバリゼーションと国際国家システムの危機
  •                         不平等化・格差問題、「市場の力」が必要
  •             ポスト工業化・知識社会・ナショナリズム・排外主義
  •             米国の衰退=保護主義と孤立主義へ
  •             G20の国家指導者とマスコミのPRショー化
  •             成長の鈍化・負債の増大・国家間の不平等
  •             グローバリズムへの不満
  •                         欧州諸国での右派票数増は10〜15%
  •                         銀行危機・国家債務危機・成長危機
  •                         イタリヤ等2〜3年後には3重危機再発予測
  • 「政治家たちが因果関係を深く考えずに行動を起こす、誰も未来が予測できない「ギャンブラー」となる」
  • 「ジェームズ・ホリフィールド」政治学者
  •             移民に失敗した国は21世紀の負け組みになる
  •             「人間社会に不可欠な壁」
  •                         米国の場合は移民の入国管理以上に出国を重要視(労働者を国内に確保する目的)
  •             移民問題=治安・人権・文化・市場経済
  •             日本の移民や難民受入れは慎重に、グローバル化の動静を観る
  • 「グローバル時代の複雑な人や経済の流れがもたらす諸問題に対して、壁を作ることは安易、だが問題解決になるわけではない」
  • 「民主主義が機能不全を起こしている中で、歴史的転換期に入った現代社会。不確実な未来を見通すための確たるビジョン、「世界の知性」が必要。

いい話・いい行動で自分を変える

2018-08-11 13:00:32 | 人生を「生かす」には

@これはラジオDJの経験値から「一瞬でいい空気を作る」話のネタ書籍だ。 初対面のおもてなしは「視線と笑顔」からは、特にサービス業にとっては当たり前かもしれないが目線の高さ、話している人との体の向きはとても大切だ。また、会話の多くはどうしても相手の反応に「でも〜」を使われがちだが、「はい、そうですね。一方で〜」は見習いたい。それに口頭構成の「褒める」+「注意する」+「こうしたらもっと良くなる」は相手を理解し、柔らかく自分の考えも言える。いつでも機会があるのはやはり「自己紹介」だろう。自分を理解し、どう思われたいのかなど定番を作っておく事も大事だ。 それに「トホホ経験」もなかなか話のネタとして面白い。 私の提言は、「You are what you think and act」自分の思考・行動は全て自分に責任がある、だから何事もじっくり選び、いいと思う行動することが大切だ。

『いい空気を一瞬で作る」秀島史香

  • 「誰とでも会話が弾む42の法則」
  •             様々な相手に対しての「空気」の整え方・心の距離・温め方
  • 「気持ちのいい話し方」
  •             おもてなしは言葉の前の「目と目」から始まっている
  •             「視線と笑顔」と「相手との目の高さを揃える」
  •             相手に「いいね」を言える事を探す
  •             共通点がない場合は全面的に教えてもらう姿勢にする
  •             返答に「でも」ではなく「はい、そうですね、一方で」とする
  •             「道を聞かれる人になる」聞かれやすいタイプ「笑顔の塩梅」
  • 「人と会うときにしていること」
  •             何を話していいのかわからないときは「逆算」する
  •                         「逆算」とは相手の気持ちからまず考える
  •             相手の「とりあえず一品」の話題を用意する
  •             名前を呼ばれること・名前を呼ぶこと
  •             会った時のメモを取っておくことで再開のネタに
  • 「緊急事態の切り返し」
  •             緊張している時のほぐし方
  •                         肩甲骨を意識して腕を前後に振るストレッチ
  •                         飛んだり跳ねたりする・体操する
  •             言葉のナイフを向けられた時
  •                         守るための「防水加工」する「心にバリア」する
  •             失言したときには逃げないで言葉を尽くす
  • 「また会いたいと言われる人に共通する事」
  •             愛情を込めた毒舌は本音を柔らかくする
  •             こう見られたいという自分のテーマを作る
  •             人を見るときにはおへそごとその人の方を向く
  •             ムッとされずうまくいう方法は
  •             「褒める」+「注意する」+「こうしたらもっと良くなる」
  •             優しいお節介・小さな善意で考えず軽く一言
  • 「話題の拾い方」
  •             トホホ経験・エピソードを用意しておく
  •                         誰も経験しない様な経験ネタ・共感できるネタを用意
  •             歳時記とコンビニ
  •                         季節を表す言葉を探す「歳時記」
  •             季節の変化をみる「コンビニ」品揃え
  •             五感で結びつけておくメモ(5感に訴える表現)
  •             自分の言葉の質を上げる事・読書・感動の表現
  • 「自分の好き嫌いを持つことはもちろん大事だけど、世の中には自分が嫌いなものを好きな人が大勢いるということをいつも覚えておいたほうがいい」
  • 「自分の名前を呼ばれやすくする様な定番の自己紹介を用意しておく」
  • 「嫌いなことを言った方はすぐ忘れちゃうかもしれないけど、言われた方はその言葉が心の中にずっと残るかもしれないこと覚えておく事」
  • 「講演で質問があったときに返す言葉『とてもいい質問ですね』」
  • 「ある講演会で話が激論となり、ある人が席を立ち部屋から出て行った。その人は紅茶を用意してその激論している人に差し出した。その人は『ありがとう』と言い、拍手喝采・会場が和やかになった」(緊張緩和行動)
  • 「You are what you eat/あなたはあなたの食べるものでできている」
  • 「You are what you read/あなたはあなたの読むものでできている」
  •            

オンラインvsオフライン、どっちで買う?

2018-08-10 09:33:36 | 経営・リーダーシップに必要な事

@「オンラインの市場は1割に過ぎないが急伸している」、「オンラインの市場は急伸しているが1割に過ぎない」は、どちらがよりインパクトあるのか。同じ主旨の言葉を使っているが、配列を変えるだけで立場によって相当な違いを感じる。 さて、ここで言いたいことは今後オンラインvsオフラインがどのような形態で顧客獲得をし、またその裏にある顧客データはどのように利用されていくのかである。 まず顧客・ユーザサイドからの立場では、プライバシー保護など合ってないものの世界を企業は取得し、利活用することを常に考えている。 それは、今後個別セキュリティー的に見ても恐ろしいもの・事が起きると予測できる。では企業の立場からではどうか。「人間行動学」であるような個人の思考・行動・趣味・周りの仲間関係等、さらにクレジット情報も独占できることになり、今後の製品紹介、売り込みが物理的に端的に可能となる。 商品の選別、価格、仕様など・・売れるものだけ作る世界になる。 だが人は同じことばかりしないし、したく無いという行動を取る。 そこにマーケティングの難しさが隠れており、いつの時代も新たな「バズワード」を考える人がいる。結局言わんとするところは今も昔も、そして未来も変わらない、「如何に消費者のニーズに追いつき、製品開発に先手を打てるか」だ。 消費者への提言は、いつまでも型にはまった行動パターンはしないほうがいいということだ。 たまには、全く今までとは違ったサイトへ飛び、個人のデータを撹乱させる事だ。 企業の問題点は、「変革を求めて頓挫する最大の原因は、組織内に機能が不足しているからではなく、協業の文化を作れないからだ」。 企業内での説得は、「意外性」かも知れない。

最近ゴルフのドライバーを購入した。まず最初の行動は、オンラインで下調べ(人気度、価格、評価)、そしてオフライン(店舗)に出向いて店員さんに聞く、感触を確かめる。 で結局どうしたか? オンラインで感触の良かった製品をゲットする事に。理由=ブランドものなので品質に差がない事、更にポイント加算より実勢価格の安い方を選んだ。 最近の消費者の心理行動、そのままだった自分にびっくりだ。

『世界最先端のマーケティング』奥谷孝司、岩井琢磨

  • 顧客とつながる企業のチャネル戦略
  • 「Amazon戦略」オンラインを軸足にオフラインでも顧客確保強化
  •             販売の多様化目的=顧客の行動データを掴むこと
  •             Amazon Dash=Wi-Fi内蔵ボタン型注文機器(スマホ・PC不要)
  •             Amazon Echo=AI内蔵スピーカー・マイク(音声検索・操作)
  •             Amazon Go=レジのないリアル店舗
  •             Amazon Books=レビュー等をその場で入手・購入(同価格)
  •                         顧客との接点を増やす工夫・400店舗計画
  •             高級スーパー=ホールフーズマーケット買収
  •                         新たな食品との接点を増やす戦略進行中
  • 「米国のオンラインVSオフライン市場」
  •             2016年Internet Trends報告=90%は未だオフライン
  •             EC化率=11%(日本は7%)
  • 「アパレル業界」
  •             国内展開=ユニクロVSゾゾタウン対抗
  •             「Le Tote」レンタルレディースアパレル月額$49
  •                         登録・選択された商品等が宅配され期限無制限で利用
  •             「BONOBOS」メンズレンタルアパレル、購入はオフライン
  •                         来店前に商品選択、現物をオフラインで注文・宅配
  •             「ZOZOSUIT」採寸用スーツで測定・試着システム
  •                         試着をセンサーロボット・オンライン注文・宅配
  • 「インテリア業界」
  •             「ニトリ・手ぶらでショッピング」ショールーム化
  •                         現物を店舗で確認、帰りは手ぶら・後日配送・ECアプリ
  •             「イケヤ・IKEA PLACE」オンラインで選択・店舗で注文
  •                         AR(拡張現実)で家具の事前に確認し見定め
  • 「食品業界」
  •             「Amazon Fresh」食品をオンラインで注文・宅配
  •                         配送での工夫を構築中・配送ORピックアップ
  •             「Whole Foods with Instacart」代行者が買い物・宅配
  •                         ECサイトから近くの店舗に注文、宅配
  •                         受け取りは自らピックアップOR宅配
  •             店舗でのセンサー機能で商品情報(栄養成分・価格等)入手
  •                         (店舗での購買動機情報を提供)
  • 「タクシー業界」
  •             「Uber」予約EC機能搭載配車タクシー・規制問題・組合協定
  •                         ウーバープール(指定場所)
  •             「全国タクシー」配車アプリ2017年度5万台
  •                         支払いは現金・その場の支払い(クレジット等)
  •                         相乗りタクシーへの実現化模索
  • 「チャネル形態の変遷」
  •             顧客とのタッチポイントを増やすことで行動履歴を得ること
  •             (顧客の選択に影響を与える、店舗・アプリ・商品・メディア・SNS・全てが情報であり、チャネルである)
  •             「マーケティングの近視眼」セドドア・レビットの論文
  •                         鉄道会社の思考は強豪(車)を見逃す
  •             コトラーの指摘「顧客が求めているのは店舗では無い。購買体験における価値である」
  • オムニチャネル「時間・空間・連携」
  •             「時間」=選択・購入・使用までの一連のプロセス
  •             「空間」=チャネルの所在がオンラインかオフラインか
  •             「連携」=一体となる購買体験そのもの「良い体験」提供
  •             商品購入前の情報検索・選択「ウエッブルーミング」
  •             スマホからオンラインで購入する「ショールーミング」
  • 「4つのタッチポイント」
  •             購買前・購買段階・購買後・未来過去経験
  •             「THE MELT」グリルチーズサンド専門店
  •                         アプリで注文・店舗でスキャン・支払い・持ち帰り
  •                         待ち時間を短縮・暖かいサンド・持ち帰り可能
  •                         スターバックスもプレオーダー開始
  •             「DIFFERENCE」コナカのスーツストアー
  •                         アプリでスタイル・デザインを事前に選択
  •                         店舗で確認して注文・2週間後に配送
  •             「WARBY PARKER」購入前に使用できるメガネ
  •                         店舗で相談、サンプルが送付、一定期間使用できる
  •                         選択・購入・使用から使用・選択・購入とした流れ
  • 「アプリ開発」
  •             チラシ宣伝効果からアプリで利用者の確保・データ入手切替
  •             チェックイン効果=顧客の能動的行為・行動データ可能
  •             イベント参加有無等への効果
  • 「PDCA効果=KPI」
  •             「PLACE」顧客との繋がり多くのタッチポイントを確保
  •                         キンドル効果とは読書で顧客時間を分析できる
  •             「PROMOTION」繋がりで販促を変える
  •                         Oisixのショッピングカートには毎週あらかじめ野菜や食材が入っており、顧客はそれを情報により必要・不要の選別をする
  •                         MUJIの「遅得」サービスとは配達時間を選択でき、配送のトラブルを解消、顧客はポイント・価格に反映可能
  •                         (顧客の要望優先は配達時間の指定68%)
  •             「PRICE」繋がりが価格を変える
  •                         Amazon Booksオフラインでも価格は同じ
  •                         いきなりステーキの待遇は肉のグラム数で「肉好きの心を燃やす」役割。高い肉、安い肉も同じポイント提供
  •             「PRODUCT」繋がりが商品を変える
  •             顧客は最適化を求める・プライベートブランドで改良製品化
  •                         MUJIのCランク商品の改良=他の製品とのマッチング
  • 「オンラインの市場は1割に過ぎないが急伸している」
  • 「オンラインの市場は急伸しているが1割に過ぎない」
  • 「往往にして変革が頓挫する最大の原因は、組織内に機能が不足しているからではなく、協業の文化を作れないからだ」

人材を見抜く力ー新たなリーダー組織

2018-08-09 08:26:08 | 歴史から学ぶ

@「安政の大獄」。井伊直弼と補佐役としての長野主膳が主に執行した大事件。川路聖謨、岩瀬忠震、大久保忠寛、永井尚志、水野忠徳等、次世代に活躍できそうな優秀で多くの逸材を失くした事件である。 井伊直弼もそこまで見抜くことができなかったことは時代の成り行きだろう。 さて「人材を見抜く」はどの世代でも、どの会社でも誰かが果たさなければならない責務である。様々な人間力(思考力、企画力、実行力、交渉力等)を持った万能人間は、しかしながらいない。それをお互い補い合いながら得意範疇の「能力」で「協力」し合い、築いていくものだと思う。よって「チームワーク」(協働・協調)の重要性がここにある。「人材を見抜く」はそれぞれの能力のある人材を選び出し、結びつけれる人(一人でなくても)と事なのである。 一人で出来る事は、限られているがチーム・協働(知恵を絞り、共有する事で有益かつ効率よい製品・サービスを生み出す)は今後も新たな世界も創り出せると思う。 それにはチームを率いる人格が優れたリーダーの存在が重要となる。(人格的優秀さはスマートさとは違う)新たなリーダー組織とは、複数(最低2名)のリーダーを相互に切磋琢磨する環境を作り部下は最後にどちらかの提案・アイデアを評価、決定したことを皆で実現させる事だ。常にリーダー組織は交代制を取り、過去の蟠り、慣れ、癒着等の環境にさせないようにする。(今の課題は、過去の成功例、経験でふんずり返っている上司は、タイミング・先見性を見逃しがちで、リスクを負わないからである。リスクが無いことは進展がなく、人材も伸びないと考える。)

『安政の大獄』松岡英夫

  • ペリー来航以来、揺らぎ始めた幕府の牽引を維持強化するため、大老井伊直弼が断行した安政の大獄は、吉田松陰、橋本左内ら英才俊傑のみならず、幕府内の人材も一掃することとなった。侘しい埋木舎時代の井伊直弼と国学者長野主膳との異常に親密な師弟関係があった
  • 井伊直弼は彦根藩35万石の藩主、長野主膳は前半の半生の素性はっきりしていない一介の浪人だった。その二人が安政の大獄という歴史的な大事件を強行することになる。
  • 1815年井伊直弼、14男として出生、同年長野主膳も出生
  • 1842年同じ年の二人を結びつけたのは本居宣長の国学だった
  • 1850年13代藩主になり、52年に主膳を彦根藩に召しかかえる
  • 1853年ペリー来航・将軍家慶死去。将軍継承一橋擁立話がでる
  • 1854年阿部正弘、日米親和条約調印する
  • 1857年主膳、京都朝廷との連絡役、老中阿部正弘死去、後任には堀田正睦。岩瀬忠震、井上清直・ハリスと日米修好通商条約つめる
  • 1858年条約特使川路聖謨、岩瀬忠震を京都へ派遣、京情報・松平春嶽家臣橋本左内、島津斉彬等の動き「生きた書状」を主膳は直弼に送付。直弼、大老に就任。将軍家定「将軍継承は紀州の慶福に決めた」と報告、主膳の情報元九条尚忠が関白辞任に追い込まれる、7月将軍家定死去。16日斉彬急死。京都西町奉行小笠原長常、梅田雲浜、梁川星巌(急死)を逮捕、西郷隆盛・月照は京都脱出
  • 1859年吉田松陰、橋本左内死罪、岩瀬忠震、永井尚志罷免
  • 1860年桜田門の変にて直弼暗殺される、46歳
  • 1862年将軍家茂と和宮婚儀。主膳・宇津木100石加増。7月島田左近斬首、主膳牢獄にて斬首、宇津木もその後斬首される
  • 橋本左内と主膳は同じ目的、開国派で京都に滞在していたが、主膳は橋本含む島津斉彬等の将軍継承問題で衝突。 直弼の将軍継承条件は、血筋の近いこと、家臣が論議することではないこと、一旦決定した後家臣はその命に従うこと、と正当論者であった。よって水戸斉昭、島津斉彬、松平春嶽等の一橋慶喜を避けた
  • 朝廷の人事、密勅行為など含め直弼は幕府の権威を見せるため武力弾圧を決行することになる。主膳の役割は直弼に変わって影の指導者となり、条約勅許の他、将軍一橋慶喜問題を潰すこと、幕府協調派の関白九条を擁護、攘夷・反幕派の高級公家らの一掃すること、水戸の徳川家に下った天皇の密勅問題の事後処理すること、慶喜擁立運動や水戸密勅に関わった幕府批判者を逮捕し重慶を科すこと。「安静の大獄」に指導適役割を果たすことであった。
  • 水野忠徳は事後「井伊大老が橋本左内を殺したるの一事、持って徳川氏を滅ぼすに足れり」と嘆いた
  • 井伊直弼は幕府の高級官僚(才能と経験から選ばれた誠忠誠実人材)を左遷・蟄居させた、よって幕末には幕府に優秀な人材がいなかった
  •             川路聖謨、岩瀬忠震、大久保忠寛、永井尚志、水野忠徳
  •             (としあきら、ただなり、ただひろ、なおむね、ただのり)

地方の新文化発想

2018-08-05 11:54:20 | 歴史から学ぶ

@この書籍『廃県置藩』は「廃藩置県」の逆転発想を現代に採用できないかというものだ。現在の東京一極集中機能を地方に分散させる方法を歴史から紐解き提案している。現在の地方の財源から見ると、とてつもなく「親方日の丸」頼りになっており、従って様々な権限も地方には委せきれない状況ではないかと予測できる。但し、出来ないからと言っていつまでも「負んぶに抱っこ」では中央の役人に権限が集中し、腐乱(不正)を起こしかねない。すでに権限を利用した事件等が多発しているが、監視体制の優でいうならば、家康の「一人に花と実を与えない」方式を取るべきだと思う。コストはかかるかもしれないが、競争することにより充実したより良い政策が実行されると思う。 さて地方機能分散も含め、地方での「発信力」はネット等の利便性もあり、格段に伸ばしており世界を視野にした「新たな文化創造」となる柱を作る良いタイミングではないかと予測できる。インバウンド効果、オリンピック開催効果など地方への呼び込みの期待は今が大事だと痛感する。具体的には紙幣を持ち歩かなくてもよい「デジタルウオレット(電子決済・ApplePay, AliPay, WeChatPay, Suica, QR etc)地方の独自の通貨もあり」、どこでも無料「Wi-Fi設備」、なんでも相談・案内「デジタル翻訳・観光ガイド案内人検索機能」、どこでもホットスポット発見機能・自動情報収集「ビーコン的システム」(歩いているだけで欲しい情報が自動的にスマホに入る)、写真の自動アップロード・発信・同じ旅人をつなぐ仕組み(地方版ローカルインスタグラムSNS)などなど。発想次第では地方に多くの人を誘致、地元の人々も活性化するチャンスである。 莫大な費用を追加しなくともできる知恵・工夫はたくさんある。

『廃県置藩』童門冬二

  • 進まない東京の機能分散、町興しから、地方の活性化行動をみる
  • 東京は今や13百万人が住む町であり、諸機能が一極集中している
  • 「町興し・村興しで必要な条件」=「地方の活性化行動」   
  •             死ぬまで住みたいという魅力
  •             子供、孫まで住ませたい思う様な魅力
  •             他の人にも推薦できる「何か」を言える事
  •                         交通網が整備されている
  •                         ゴミ焼却、上下水道施設の完備、生活に必要な基盤施設
  •                         生涯学習ができる施設・仕事があり、収入が確保できる
  •                         発信できる情報に魅力がある事
  • 「なぜ廃藩置県なのか」
  •             江戸時代は江戸一極集中という事はなかった
  •                         皇居・伝統文化・出版の拠点は京都
  •                         政治機能は幕府のある江戸のみ
  •                         経済機能は、米相場、その他物価基準は大阪
  •                         貿易や外交機能、国際港は長崎
  •             藩政時代の方が、地方がはるかに権限を保持していた
  •             現在地方は3割自治となり、財源も3割しか保持していない
  •             残り7割は国からの補助金や交付金が補う構造
  • 「信長・小林一三の先見性」
  •             欧米諸国の中央集権は地方自治の土台に乗っている構造
  •             日本の資本主義は崩壊する(地方に権限がなく、人も流出)
  •             信長・小林は「文化生活」を地方に組織した
  •                         価値観を文化産業(伝統・遺産)に置く必要性を説く
  • 「徳川家康の機能分存戦略」
  •             「権力」と「給与・領土」分散(一人に花と実を与えない)
  •                         北条氏の税制は「金銭納」永楽銭を利用(農民軽負担)
  •             家康の得意とする事は多くの敵将も抱き込み、適所に採用した
  •                         武田家臣・大久保長安、八王子城・小田原城主北条氏直
  •             家康の「分断政治」
  •                         駿府・家康のブレーンによる政策作り(知恵)
  •                         江戸・家光等の政策実践(実行)
  •                         与える領土の少ない者ほど江戸城の近くに住ませる
  •                         領土の広い者は関東一円に配置する
  •                         「人は城、人は石垣、人は壁」押し付けてはならない
  •                         農民の年貢は収穫高から生活、経費を引いたものとした
  •             家康自身も財力を持つ必要があり収入源を自ら確保した
  •                         武蔵、相模、伊豆、上総、下総(800万石)
  •             家康の「政策立案機能」ブレーン
  •                         譜代大名・僧・学者・商人・技能者・外国人
  •                         外国人はウイリアム・アダムス(三浦按針)
  •                         ヤン・ヨーステン(オランダ人・八重洲の名残)
  •                         役職者は全て複数とした(監視体制を常に保つ役割)
  •                                     南・北奉行所
  •             京都敬遠するための「禁裏諸法度」「公家諸法度」(政治分散)
  •             2代目徳川秀忠「ブリッジ」機能・3代目家光で一元化した
  •                         家康死後、江戸に集中させ、家康のブレーンは自然崩壊
  •                         物事の進め方で採用したのは極力対立者を少なくする事
  •             家光の政策は、関東一円に信頼した家臣(学友同胞)を配置
  •                         謀反があれば即座に潰す
  •                         外様・譜代にも同等の厳しさの武家諸法度に設けた
  •                         実権は家光、集団指導制・合議制を採用
  •                         老中・若年寄・大目付・3奉行を設け、老中に権限集中
  •                         譜代大名の世子を人質として江戸に置き参勤交代採用
  •                         5百石以上の船舶建造禁止
  •                         貿易は長崎・出島のみ、鎖国令発令
  •                         箱根等の関所を設け出入りを厳しく取り締まった
  •                         農村での酒造や酒販を禁止、酒造量半減、新規酒造禁止
  •                         商人は冥加金や運上金を政治献金として取り立てた
  •             江戸は「政治・消費」都市
  •                         大名は全て自前の知恵と工夫で資金を調達「自己完結制」
  •                         参勤交代での多大な出費・江戸在住費用が掛かった
  •                         人づくり・付加価値製品の見直し「名産品発掘」
  •                         知恵を絞り「自治性」「自立心」を旺盛に仕向けた
  •                         地方・大名の不満が「幕府不要論」として出始める
  •             横井小楠(熊本藩出身)越前藩主松平春嶽最高顧問なる
  •                         参勤交代廃止を提言、実行・江戸都市の衰退化と進む
  •                         越前藩は殖産興業に由利公正を採用、貿易で大儲け
  •             幕末の江戸が寂れた理由
  •                         参勤交代廃止で京都に政治政策・幕府首脳の移動
  •                         江戸っ子の「宵越しの銭を持たない」は閉鎖的となる
  •                         京都が天皇の所在地で諸文化の発祥地となる
  •                                     寺・公家が花・茶など生産・販売パテントを保持
  •                         政治の主権が京都・天皇にあり、朝廷主権に変化
  •                         「与良しむべし・知らしむべからず」の方針が変わる
  •                                     政治は徳川幕府がするから心配することはない
  •                         幕末老中阿部正弘(26歳)による米国との通商開港
  •                                     譜代・旗本等にも多くの意見を求めた
  •                                     重大情報を庶民にまで漏らしたこと
  •                                     攘夷・次期将軍慶喜擁立の水戸斉昭を顧問に
  •                                     (阿部は十二指潰瘍で急死、井伊直弼が引き継ぐ)
  •             大阪淀屋の発想
  •                         大坂の陣にて家康に陣屋を無料提供
  •                         家康より遺体処理で得た利権で兜・武器を販売する
  •                         大阪での相場安定を提案、 野菜・魚・米相場を握る
  •                         インフラ整備を独自整備、米相場を独占し、豪商となる
  •                         息子辰五郎の贅沢三昧で大坂城代により財産没収
  •             蔵屋敷・蔵元
  •                         大名の品を売りさばく蔵を建て、商人を雇う(蔵元)
  •                         蔵元は大名の名代として大名への両替商を始める
  •                         大阪で扱う大名の米は約4百石
  •                                     そのうち3百石は大名に貸した金の利子だった
  •             遷都決定
  •                         東京案は江藤新平の助言と江戸の疲弊状況から決定
  •                         政治機能は江戸・皇室機能は京都を東京に統一させた
  •             京都の産業復興
  •                         遷都で会津藩山本覚馬による地代免除・勧業資金導入
  •                         舎密局(薬物飲料製造・石鹸・氷砂糖・ラムネ)
  •                         養蚕場・製糸場・牧畜場など海外からの指導者雇用
  •                         親王邸宅等は相撲場・演劇場・学校に変わる
  •             「与太郎とバカ旦那の活用」
  •                         「甲府勤番支配」「小普請奉行」ははみ出し、余り者
  •                                     ぶらぶらして何も役に立たない役人のポスト
  •                         「ムダの効用」として文化面での寄与を期待した
  •             「覇道から王道」
  •                         王道の論理「仁と徳を持って国を治める」
  • 「地域活性化に努力したベンチャー」
  •             佐竹義宣(常陸の大名)が秋田に転封された時の行動
  •                         52万石から20万石へと減封で人選する
  •                         家臣の選別で一門や門閥を排除した人選を実行
  •                                     従来の合議制の取りやめ
  •                                     責任・意見を言わないなあなあ人材の保留
  •             松平頼恕(讃岐高松藩主)塩田開発
  •                         家臣に無理やり押し付ける方法ではなく納得行く方法
  •                         家臣に「鯛」を淡水で育て発想の転換を促した方法
  •             伊達政宗(東北の雄・伊達者)
  •                         秀吉の命で上洛、猿の手なずけ方法を事前に知り実行
  •                         京からの行列で絢爛たる服装で行進し姿を見せた(ダテ)
  •                         青葉城・仙台城・松島5大堂・塩釜神社・大崎八幡宮
  •                         陸奥国分寺薬師寺堂・松島瑞巌寺等への最新文化導入
  •                         「模倣は創造の始まり」「技術は精神が駆使する」
  •                         京都から有名人を招き一流建築で「新文化創造」促した
  •             長谷部九兵衛(松山藩での四国伊予塩田開発)
  •                         他国にて苦労・労働して学び、自国で開発した塩田
  •             飯田覚兵衛・森本儀大夫(城の石積み)
  •                         加藤清正の人使いの妙・褒め殺し
  •                         江戸入りえの沼への萱遊びで子供を使い、基盤を作る
  •                         石運びを酒・肴・餅で村人を競争させ、和ませた
  •             浜田唔稜(津波を稲叢の火で知らせ、堤防を作る)
  •                         自分の稲を燃やし農民に津波を知らせた
  •             浜口儀兵衛(醤油)
  •                         中国から伝来された「径山寺みそ」の製法から
  •                         「金山寺味噌」が生まれ底に溜まる汁が醤油となった
  •                         1535年湯浅醤油が販売され、江戸に1645年
  •                         場所は銚子の湿地帯(ヒゲタ醤油・田中玄蕃)創設
  •                         1688年儀兵衛がヤマサ醤油を創設
  •                                     共同で仕事をした(漁師・海商売)
  •                                     既得権者を刺激しなかった

人の食覚はいい加減?

2018-08-02 07:51:00 | 人生を「生かす」には

@「テイスティング・ディナー、ブラインド・パーティー」などは、最近富に大手食品企業とマーケティング企業が企画する新製品の味覚の試食催し物である。 ビール・ワイン・お酒の試飲会などもあるが、余程のプロでない限りその差は見抜けない。ましてやいつも飲んでいる愛好家でも間違える。 それほど人間の味覚はいい加減なのである。それは、その人の体調等にも影響するが、ここで言う環境、レストランの装飾・照明・音楽・匂い(香り)、それに外部からの刺激が実は多くの判断を迷わせているからだ。「食感は心で感じるもの」だと言う。同じ食べ物でも上司と一緒の食事と恋人とでは雲泥の差がある。 結論として、健康にいい食事は「気心の知れたいい仲間・家族・恋人等が一緒」ということになるのか? ここでの家庭での提案は、食事の前にお水を多少多めに飲み、TV・スマホを見ないで、利き手ではない手で、少し重めの箸・フォーク・スプーンで、小さめな皿に盛り付けた料理を、ゆっくり食べること。。。さて満足度は? 食事での健康度と満足度の一致はあまり無いと思うが、食べたい時、食べたいものを、食べたいだけ食べるが一番だ。一番悪いのはTVで告知される一品食いかも知れない。

『美味しさの錯覚』チャールズ・スペンス

  • 最新科学で分かった、美味の真実=「ガストロフィジスト」食科学
  •             食品や飲み物に対する環境を測り、理解するアプローチ
  •             実験心理学・認知神経学・知覚科学・マーケティング学・デザイン学・行動経済学・ニューロガストロノミー
  • 「食事は口の中だけで行われているのではない。私たちが食べ物から得られる喜びは、想像できるよりもはるかに大きい」
  • 「食の喜びは口ではなく、心で感じるもの」 心地より香り、味、舌触り、色、音は脳のなせる技となる
  • 「クロスモダール」 赤い照明をつけるとグラスのワインが甘くフルーティーに
  • 「マルチセンソリー」5感を刺激
  •             ポテトチップスのパリッとする音を大きいと美味いと感じる
  •             食の満足感を出す一つはフォーク、ナイフを重くする。縁のないボウルに入れる(日本食=お皿の数と重さ、味噌汁のお椀)
  •             日本食への関心は日本語・武道から、そしてお寿司(手掴み)
  •             味の印象付けにあるものは寿司=わさび、手つかみ感覚
  •             食欲を作る「心理トリック」効果・テーブルに置物と音楽
  •                         ステーキ店=牛のなき声が出る置物
  •                         シーフード店=海の音楽
  • 「食事には複数の感覚が働き、自然に雰囲気や環境を感じ取っており、味の感覚、楽しみ方が違ってきている」
  • 「味の5つの種類=甘味・酸味・塩味・苦味・旨味」
  •             フルーティー・こってり・柑橘系だ・焦げ臭い・スモーキー
  •             これからの言葉は味ではなくフレーバーである
  •             人間は最初に食べた時の印象が味覚として記憶に残る
  •             メニュー表示の表現に工夫
  •                         サラダパスタを「パスタ入りサラダ」が感じが良い
  •                         「シャキシャキ新鮮な有機サラダ添え・・・」など
  •             臭覚を刺激
  •                         香りを付ける・コーヒーカップ等の香りの穴
  •                         香りで感性を刺激・お店に香り付けする工夫
  •             視覚を刺激
  •                         味は最初見た目=色(赤・黄・緑)
  •                         「甘い」「苦い」「しょっぱい」「酸っぱい」
  •                         形(丸いものは甘く、尖ったものは苦さを感じる)
  •                         白い皿・黒い皿・大きい皿・小さい皿
  •                         動きのある食広告(チーズ・チョコとろける様子)
  •             聴覚を刺激
  •                         コーヒーメーカーのドリップ音と香りを醸し出す
  •                         ポテトチップスのサクサク感
  •                                     プリングルズは少し大きめで音が良い
  •                         パリパリ感・カリカリ感・サクサク感
  •                         フランス語「クラクオーント」・「クルスティヨン」
  •                         スペイン語には合致した言葉が無いが「クロカンテ」
  •                         家庭ではサラダにクルトン、トッピングで工夫
  •             昆虫の食品加工は利にあっている
  •                         硬い甲殻や外骨格(食感・パリパリ感)
  •                         タンパク質と脂肪分豊富
  •                         赤身肉の消費を減らせる(食肉不足対応)
  •             触覚を刺激
  •                         ミシュラン星付きレストランでも指を使って食べる
  •                         目で見ているものに反応し味を感じることも可能
  •                         素材を見て触れながら手の感触と口の食感
  •                         重いスプーンの方が軽いものより味評価が高い
  •                         手で食べる・ハンバーガー・フィシュ&チップス
  • 「食へのアプローチ・雰囲気」
  •                         音楽から照明、椅子・テーブル、環境は食体験必須のモノ
  •             「BGM音楽」クラッシック音楽で散財する
  •                         平均10%以上多く出費
  •             イタリヤ料理レストランでの推薦曲「誰も寝てはならぬ」
  •                         「フィーリンググッド」「ワンフォーマイベイビー」
  •                         テンポを落とすことで15%売上アップ
  •                         行列を作るお店はテンポが早い曲
  •             マクドナルドの椅子は10分以上座り続けない工夫がある
  •                         居心地の悪さを感じる座席デザイン
  •             人は四角いテーブルより丸いものを好む
  •             照明の色で味と好みが変わる
  •                         赤い照明と甘い音楽でフルーティー食感
  •             赤い光は全て赤くする、緑の照明は肉を腐った灰色に変える
  • 「雰囲気の未来」
  •                         超指向性スピーカー、LEDで変化する色を各テーブルに配置、その雰囲気に調整できる
  • 「家族との食事」
  •             家族と一緒に食事をすることで12%の肥満減、さらに健康な食物を選ぶ確立25%増。「誰かと一緒に食事をする事で、脳内でエンドルフィン分泌が盛んになる。エンドルフィンは人と人の社会的なつながりにおいて重要な役割を担っている。精神の健康を高め、幸福度と満足とが増し、人生の目的意識すら強くなる」
  • 「一人で食事」2015年から倍に膨れておりこれからの市場
  •             デメリット:不健康=肥満・野菜欠乏・栄養不足
  •                         TVを見ながらの食事で15%余分に摂取する傾向
  •             メリット:料理を集中し楽しむことができる
  •                         ひとり客のお店増・カウンター席増(シェフとの会話)
  • 「新たな傾向」
  •             「シェアリングディナー」(相手に食を運ぶ・食べさせる)
  •             「テレマティックディナー」ネット通信・マクガン動画
  • 「機内食の変化」
  •             トマトドリンクの注文が多い理由(乗客の27%が注文)
  •                         機内の気圧で約30%味が失われる
  •                         旨味を感じるが塩味・酸味・苦味は衰える
  •             機内での平均カロリーは3400kcal
  •             機内の推薦ワインはアルゼンチン産等の高地でできたもの
  •                         フルーティーなものを選ぶ事
  •                         タンニンが効いている渋味は選ばない
  • 「記憶」=「初頭効果と終末効果」食事の始めと終わりを記憶する
  •             素晴らしい味の記憶には最初に出る皿(アミューズブーシュ)
  •             終末効果は最後の演出で記憶する(デザート・おみあげ)
  • ブリア・サバラン「食事が人生で最も楽しい経験だ」
  • 「個人化」傾向(顧客のデータを収集)
  •             もてなす方法・お客の名前で話をする
  •             行きすぎたデータベースは無駄、気分を害す
  •             シェフによる各テーブルで演出
  • 「選択肢の域」キーは『7』
  •             メニュー=7種の前菜・7種の主食・7種類のデザート
  •             メニューのセクションも7つ以内に収める
  •             「人のストレス度・選択の域は7つまで」
  • 「食体験」
  •         「食べ物や飲み物、あるいは製品やサービスを買うのではなく消費者の求めているのはむしろ喜びであり経験を共有する事だ」
  •             演出・芝居がかかった食事(水中・空中レストランなど)
  •             凝った演出の盛り付け
  •             テーブルパフォーマンス(演奏・料理の仕上げ)
  • 「デジタルダイニング」
  •             ロボットシェフ・注文タブレット・3Dフードプリンター
  •             ARで疑似体験食事・ヘッドホンで音楽
  •             伝導スプーン・味覚センサーAR
  • 「未来派料理」
  •             食品の香りとテーブル調度の調和(アルミ箔等)
  •             香水を使った味覚刺激(噴霧器)
  •             音楽で舌と口に食感感覚(音楽の強弱・手つかみ)
  •             わずかな時間で味わえるカナッペ料理
  •             自宅でのパーティーで重要な事は、いい皿とカトラリー用意
  • 「デジタルなものに晒されることに疲れを感じている消費者は、より本物の体験を求めている」(知覚の爆発)
  • 「健康な食生活」
  •             1、食べる量を減らす。食べ物を見えない容器に入れる。
  •             2、食事の前に水を半リットルほど飲む。カロリー減。
  •             3、TVを消して、スナックは鏡の前でゆっくり食べる。
  •             4、ストローは使わない。臭覚刺激を遮断してしまう。
  •             5、氷水は飲まない。味蕾が麻痺して摂取(甘味)が増える。
  •             6、皿は小さめに盛り付ける。赤い皿で回避行動を起こす。
  •             7、ボウルは縁の無い重い物を利用する。重さの満足度。
  •             8、食べ難い箸を使い、利き手ではなく、時間をかける。

「弱いもの虐め」への提言

2018-08-01 08:08:41 | 人生を「生かす」には

@「弱いもの虐め」は過去どの時代にもあったし、現代でもその醜態は依然としてある。いつも被害者となるのは、何か人間的にハンディーを背負った者が選ばれる、「弱い者」だ。虐めるものは決して「独り」ではないが、その「独り」のため、周りが加勢する。「独り」には往往にして何かしらのハンディー(家庭内での問題)があるからかも知れない。 では「弱い者」はいかにして虐めに合わないようにするか。 とても難しく、複雑な問題で、明確な回答は無いが、あるとすれば、何か一つでもみんなより勝る才能がある事では無いだろうか。人に注目される才能・腕前、周りが違った目で見てくれる事で「弱い者」とはならない。それととても重要な事は、弱いものは引き篭もり控えめになってしまう傾向があるから、学校であれば先生、家庭であれば両親、兄弟姉妹がその変化を感じ取り早めの相談では無いだろうか。ただ、現状先生等にも問題を避けようとする姿勢も多い、それは、その対応に時間を割けないからという理由もあるが、どのように対応したらいいのか先生自体も複雑だからでは無いだろうか。日本は守るためのしっかりした保護策・組織がない事、また虐める人への制裁・評価等をもっと厳しくする必要もあるのか。 米国の一部学校では、第三者・外部のセキュリティー要員(警備兼相談窓口要員)に依頼、保護・補導・監禁等の権限を与えているところもある。

『まいまいつむろ』坂岡真

  • 「冥土の鳥」
  •             めでたく祖父となった勘兵衛、人形を揃えんと勇んで向かった雛市で仕事最中の置いた男に出くわした。伝説のスリと呼ばれし初音の仙蔵が何と手管を仕込んだ倅娘とぐるニナ亭いるではないか。仏の顔も三度までと、此度ばかりは見逃してやったものの、別れ際にモノ言いたげな仙蔵をただしもせず、のちにしたのが行けなかった・・・
  • 「夜鰹」
  •             同心与力の犯罪、繋がる上役への御用
  • 「まいまいつむろ」
  •             夢太郎こと由利主水之介が息子の苦境(虐め)を知ったのは水戸藩邸内の様子をそれとなく窺っていた。その夢太郎が殺害の罪で磔拷問になる。それは息子の健吾が貧しい生い立ち等から藩邸内での酷いいじめにあっており、それを知った夢太郎がその同朋と上司を殺めた。それしか息子が逃れる手立てはなく、息子に力強い侍になってほしいが為、矢ももえず殺害に及んだのだ。夢太郎は苦労を強いられていた数人の若い娘たちを助け、より良い奉公先を見つけ世話をした心優しい元侍(父)だった。