去る6月2日
パンクラスフェザー級タイトルマッチがありました。
そこに出場した僕の先輩の
フェザー級王者
パラエストラ大阪代表タクミ選手、
挑戦者のジョン・ショレス
デビュー以来７戦全勝、うち３つのKO勝ち、２つの一本勝ち、２つの判定勝ちと
危ない場面すらありません。
圧倒的な身体能力に加え打撃、組技と隙がありません。
しかも前日計量の後
試合までの２４時間で１５キロ近くリカバーしてくるとか・・・
・・・こっそり違う人に入れ替わってるんじゃないのか？
もともと細身で普段から節制しているタクミさんは
せいぜい３～４キロ戻るくらいかな？
下手すりゃ３階級以上違いますよ
試合展開は序盤から体格差にものを言わせて
ショレスがガンガンプレシャーをかけてきます。
スタミナ面では圧倒的に分があるタクミさんですが
相手もそれを分かっているのでしょう
余力があるうちに削ってきて、決め所があれば一気に倒しきる感じです。
そして
何発かパンチを被弾、
１ラウンド中盤にはきついダウンも奪われます。
２ラウンド、多少疲れが出たのかやや大振りが目立ち始めたショレスにタクミさんの打撃も当たり始め出血させるものの
重い一発をもらってさらに追い込まれる状態に・・・
１・２ラウンドのポイントは完全にショレスに奪われています。
３ラウンドも流れは変わらず、
どんどんプレッシャーをかけてくるショレスに対し
スタミナに不安はないはずのタクミさんですが前半のダメージが大きすぎるのか動きに精彩を欠きます。
さらに打ち込まれいつダウンしてもおかしくない状態・・・
おそらくあと一発入ったら終わってたのではないでしょうか？
さらにテイクダウンされ、ハーフガード⇒マウント⇒バックマウントと
次々に教則DVDのように良いポジションを奪われます。
試合時間もほとんど残りはありませんので
最悪ショレス側にしてみればポジションキープだけでチャンピオンベルトに手が届く状態です。
見ている誰もが「駄目かな」と思ったり
応援しながらも心が折れたりしていたそうです。
ですが、
タクミさんの気持ちは折れていませんでした。
バックマウントを取られた状態から体を起こしてショレスを前方に落として脱出、
そのまま流れるようにポジションを奪い、バックを取ってチョークスリーパー
完全に決まって挑戦者はタップ(ギブアップ)
見事王座防衛に成功しました。
このタクミさん。
世間的に見れば
勝ったり負けたりで
王座まで一直線というようなタイプではありません。
器用な感じでもないですし
普段から節制し、地道に練習を積み上げていく
『今日は昨日よりも少し強い、そして明日はもうちょっと強い』を実践するタイプです。
試合でもそんな感じです
物凄い必殺技があるとかではなく
使う技術も極めてベーシックなものです。
それは毎日の基本の積み重ねから出るべくして出る技術なのです。
プロアマ通じて長いキャリアの中には何度も危ない場面もありました。
見ている方が「もうダメかも・・・」と思うことも何度となくありました。
ですが、本人の気持ちが折れることは一度たりともありませんでした。
パラエストラのキャッチコピーにも使われたフレーズ
『確かな技術と折れない心』を体現する王者といえると思います。
僕も何度も試合のセコンドについてもらったこともあります。
練習でもいろいろと教えてもらいました。
アマチュア修斗のデビュー戦で勝った後
僕はそのころあんまり周りに馴染もうとは思ってなかったんですよ、
特にこのタクミさんみたいな典型的な『良い人過ぎる人』というのは
むしろ何か裏があるんじゃないか？みたいな感じで
あんまり好きじゃなかったくらいです。
そんな感じは伝わってたかもしれませんが
それでも自分が勝った時より大喜びで「面白いやろ？」と満面の笑顔で迎えてくれました。
とにかくこの人は真っ直ぐなんですよ。
格闘技の面白さとか、勝った時の気持ち良さ、負けた時の悔しさとか、
人と接するときに一切の変化球を使わない人なんですよね、
だから好かれるんだと思います。
主催するパラエストラ大阪もそんなタクミさんに惹かれて
たくさんの会員さんで賑わっているそうです。
僕も今では尊敬できる大先輩の一人です。
ちなみに
このタクミさんは大阪出身なんですが
僕が中学１年の時に中学３年生なんですよ、
ということは、本当の初対面は大阪の柔道の試合だったかもしれないわけで
なんだか不思議な縁を感じてしまいます。
壮絶ないじめから逆転しようとして格闘技に目覚めたとか
俺が一番強いに決まってるだろ？その証明だYO、とか
そういうのではなく
ただ好きで始めた。一生懸命頑張った。そして強くなった。
強くなる過程の苦しさや楽しさを真っ直ぐな気持ちで伝えるから、
だから誰からも尊敬されるのだと思います。
タクミさんのファンになった皆様
パラエストラ大阪でググるついでに↓に一票よろしくお願いします
人気blogランキングへ
内村特殊法務事務所
http://homepage2.nifty.com/guth/
内村特殊法務事務所・新ＨＰ
http://www.seiki-office.com/
パンクラスフェザー級タイトルマッチがありました。
そこに出場した僕の先輩の
フェザー級王者
パラエストラ大阪代表タクミ選手、
挑戦者のジョン・ショレス
デビュー以来７戦全勝、うち３つのKO勝ち、２つの一本勝ち、２つの判定勝ちと
危ない場面すらありません。
圧倒的な身体能力に加え打撃、組技と隙がありません。
しかも前日計量の後
試合までの２４時間で１５キロ近くリカバーしてくるとか・・・
・・・こっそり違う人に入れ替わってるんじゃないのか？
もともと細身で普段から節制しているタクミさんは
せいぜい３～４キロ戻るくらいかな？
下手すりゃ３階級以上違いますよ
試合展開は序盤から体格差にものを言わせて
ショレスがガンガンプレシャーをかけてきます。
スタミナ面では圧倒的に分があるタクミさんですが
相手もそれを分かっているのでしょう
余力があるうちに削ってきて、決め所があれば一気に倒しきる感じです。
そして
何発かパンチを被弾、
１ラウンド中盤にはきついダウンも奪われます。
２ラウンド、多少疲れが出たのかやや大振りが目立ち始めたショレスにタクミさんの打撃も当たり始め出血させるものの
重い一発をもらってさらに追い込まれる状態に・・・
１・２ラウンドのポイントは完全にショレスに奪われています。
３ラウンドも流れは変わらず、
どんどんプレッシャーをかけてくるショレスに対し
スタミナに不安はないはずのタクミさんですが前半のダメージが大きすぎるのか動きに精彩を欠きます。
さらに打ち込まれいつダウンしてもおかしくない状態・・・
おそらくあと一発入ったら終わってたのではないでしょうか？
さらにテイクダウンされ、ハーフガード⇒マウント⇒バックマウントと
次々に教則DVDのように良いポジションを奪われます。
試合時間もほとんど残りはありませんので
最悪ショレス側にしてみればポジションキープだけでチャンピオンベルトに手が届く状態です。
見ている誰もが「駄目かな」と思ったり
応援しながらも心が折れたりしていたそうです。
ですが、
タクミさんの気持ちは折れていませんでした。
バックマウントを取られた状態から体を起こしてショレスを前方に落として脱出、
そのまま流れるようにポジションを奪い、バックを取ってチョークスリーパー
完全に決まって挑戦者はタップ(ギブアップ)
見事王座防衛に成功しました。
このタクミさん。
世間的に見れば
勝ったり負けたりで
王座まで一直線というようなタイプではありません。
器用な感じでもないですし
普段から節制し、地道に練習を積み上げていく
『今日は昨日よりも少し強い、そして明日はもうちょっと強い』を実践するタイプです。
試合でもそんな感じです
物凄い必殺技があるとかではなく
使う技術も極めてベーシックなものです。
それは毎日の基本の積み重ねから出るべくして出る技術なのです。
プロアマ通じて長いキャリアの中には何度も危ない場面もありました。
見ている方が「もうダメかも・・・」と思うことも何度となくありました。
ですが、本人の気持ちが折れることは一度たりともありませんでした。
パラエストラのキャッチコピーにも使われたフレーズ
『確かな技術と折れない心』を体現する王者といえると思います。
僕も何度も試合のセコンドについてもらったこともあります。
練習でもいろいろと教えてもらいました。
アマチュア修斗のデビュー戦で勝った後
僕はそのころあんまり周りに馴染もうとは思ってなかったんですよ、
特にこのタクミさんみたいな典型的な『良い人過ぎる人』というのは
むしろ何か裏があるんじゃないか？みたいな感じで
あんまり好きじゃなかったくらいです。
そんな感じは伝わってたかもしれませんが
それでも自分が勝った時より大喜びで「面白いやろ？」と満面の笑顔で迎えてくれました。
とにかくこの人は真っ直ぐなんですよ。
格闘技の面白さとか、勝った時の気持ち良さ、負けた時の悔しさとか、
人と接するときに一切の変化球を使わない人なんですよね、
だから好かれるんだと思います。
主催するパラエストラ大阪もそんなタクミさんに惹かれて
たくさんの会員さんで賑わっているそうです。
僕も今では尊敬できる大先輩の一人です。
ちなみに
このタクミさんは大阪出身なんですが
僕が中学１年の時に中学３年生なんですよ、
ということは、本当の初対面は大阪の柔道の試合だったかもしれないわけで
なんだか不思議な縁を感じてしまいます。
壮絶ないじめから逆転しようとして格闘技に目覚めたとか
俺が一番強いに決まってるだろ？その証明だYO、とか
そういうのではなく
ただ好きで始めた。一生懸命頑張った。そして強くなった。
強くなる過程の苦しさや楽しさを真っ直ぐな気持ちで伝えるから、
だから誰からも尊敬されるのだと思います。
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