シャドウランカー

シャドウボクシングというのがあります。

格闘家が鏡の前でフンフンいって手や足を動かしているアレです。

これは『相手を想定して正しい動きを構築していく』という
とてもとても大切な練習なのです。

ミット打ちというのもあります。
受ける人がミットを構えて「ワンツー！」って声をかけたりすると
そこめがけて打ち込んでいくのです。

これもとっても大切な練習です。

僕はこの二つがとても下手です。

ついでに縄跳びも小学生低学年レベルですが
ここでは省きます。

どのくらい下手かというと
打撃格闘技を始めて数か月後にはみんな僕より上手くなっていると思えるくらい下手です。

アマチュア修斗の全日本選手権に出場したときです。
アマチュアの総合格闘技では最もレベルの高い大会です。
当然アップしている選手もプロと遜色ないレベルで
ボクシングやキックボクシングなどの打撃格闘技でのプロもいるので
みていると綺麗だし速いし上手いのですよ。

傍目で見ている僕はセコンドで一緒に来ている先輩に
「いや～みんな上手いですね～」と呑気に人ごとのように話してまして。
その先輩も僕の性格をよく分かってるので
「たぶんこの中で全階級合わせてもシャドウならお前が一番下手なんじゃないか(笑)」とのこと、

僕の返事は
「別に良いですよ、強いのは俺ですから」と悪びれる様子もなし。

そこまで豪語して準優勝というのも詰めの甘さが光ります

実際いるんですよ
物凄い上手いのに、相手と対峙するとダメダメな奴って・・・
シャドウのためのシャドウ
ミット打ちのためのミット打ちなら
とても正しいと思います。感心するし尊敬します。

ですが
勝つための練習なら
勝てない時点でそれは正しくないのです。

勉強とか仕事でもそういう人いますね
法律の条文とか判例には病的に詳しいのに
問題は解けないとか、
現実の問題は解決できないとか、

僕は道路交通法でも
しょっちゅう使う条文以外は特に覚えるようなこともありません。

だって
勝つために必要なことは
覚えることではなく必要なもの抽出して使えることだからです。

経営も同じですね
名言とか心理学とかをひけらかす人って山のようにいますが
仕事で重要なことは『ちゃんと利益を出しているのか』それだけです。

祈っても拝んでも、お腹一杯にはなりません。

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