齋藤大悟 : Daigo Saito

http://blog.goo.ne.jp/sd5-photograph

冬空の風

2013年03月22日 | 日本海

冬空の風

Nikon F6   Carl Zeiss Distagon T* 2/28   RVP100

 

 暮れゆく日本海の浜辺。見上げれば冬空を舞う海鳥の姿がありました。自分以外、誰一人として姿はありませんでしたが、足元に見る様々な漂着物から、人間の営みや余情のようなものを、ふと感じる瞬間がありました。

 さて、今日から秋田銀塩写真展Ⅶが始まります。私も第四回から参画するグループ展で今年で七回目。今回は地元伝統行事に参加する子供たちの写真を出品致しました。私たちの住む集落の小学生全員を撮影した記念写真で、展覧会終了後は地元の会館に飾って頂く予定です。「写真」を通して何かしらの地域貢献が出来ればと考えています。ご都合付きましたら是非ご高覧頂きたくご案内申し上げます。

 

【 秋田銀塩写真展Ⅶ 秋田展日程詳細 】

◆日時

3月22日(金) 13:30 ~ 18:00

3月23日() 10:00 ~ 18:00

3月24日() 10:00 ~ 17:00

 

◆会場 

アトリオン2階第1展示室
http://www.kosei-buil.co.jp/atorion/index.html

 

◆お問い合わせ

富士フイルムイメージングシステムズ㈱あきた銀塩主義の会
TEL 018-883-1210   FAX 018-883-1217

 

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美しい皺

2013年03月19日 | 日本海

美しい皺

Nikon F6   Ai AF Micro Nikkor 105mm F2.8D   PROVIA 400X

 

 すっかり春らしくなってきた今日この頃。地元では卒園・卒業式、送別会なども一段落し、新年度を迎える準備が整いつつあります。雪解け進む田んぼのあぜ道には春告げの花もちらほら芽吹き始めました。

 本格的な春を前に、この冬撮影した大量のフィルムと向かい合う日々。1コマ1コマ、ルーペで確認する作業は、自分自身と向き合う瞬間でもあります。未熟さを痛感し、反省する事が圧倒的に多い中で、次につながるものがたった1コマでも存在するのであれば、それが支えとなり、活力にもなるように思います。
 確認作業を進める中で、祖母の手を撮影した1コマに目が止まりました。ルーペで見る手のしわ1つ1つに、祖母の人生の一端を垣間見たような気がしました。僕はおばあちゃん子だった事もあり、本当によく面倒を見てもらったものですが、この手で料理を作ってもらったり、手をつないでもらったり、おむつを交換してもらったんだなぁ・・・と、不思議と感慨深いものを感じてしまいます。この「しわ」1つ1つに感謝の思いが込み上げて来ました。

 「感謝」という言葉は、人と人とのつながりを象徴する言葉のようにも感じられます。卒園・卒業の式典やお別れ会でも、多くの方々がその言葉を声にしていました。自分自身、その真意よく考えながら次の撮影につなげたいと思っています。

 

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鳴海しげお写真展「彩景を謳う」

2013年03月10日 | 展覧会

鳴海しげお写真展「彩景を謳う」

 

 写真展のご案内です。写真家・鳴海しげおさんの写真展「彩景を謳う」が、富士フイルムフォトサロン仙台を皮切りに秋田県内を巡回致します。鳴海さんとの出会いは数年前、写真家・小松ひとみさんの写真展でお会いしてからで、以来、いつもお心遣いを頂きながら大変お世話になっております。今回の写真展は、『観ていただく作品創り、読んでいただける作品創りを目標として、たくさんの感動できる風景に出会えること、日々写真創りのできる幸せに感謝しながら。』という趣旨のもとに、鳴海さんが撮影を始められた原点とも言える地元の自然に対する思い、そして、感動と感謝の気持ちが込められた大規模巡回展となっております。『フィルムは写真表現上欠かすことのできない原稿用紙』とおっしゃる、鳴海さんこだわりの銀塩主義の素晴らしい作品群を、この機会、ぜひご高覧頂きたくご案内申し上げます。

 

◆ 写真展の詳細は富士フイルムホームページでご案内しております。

http://www.fujifilm.co.jp/photosalon/sendai/13031401.html

 

◆ 鳴海しげお写真展「彩景を謳う」日程詳細

写真展日程詳細

 

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老人の笑み

2013年03月07日 | 山の麓

老人の笑み

Nikon F6   Carl Zeiss Planar T* 1,4/50   PROVIA 400X

 

 辺りも暮れる頃。雪降りしきる中に一人のご老人の姿がありました。ご自宅への帰り道、約400mほど離れた小屋から歩いて来たと言います。手ぬぐいも上着もたくさんの雪で覆われていました。ご老人にとってその小屋とは書斎でもあり、友人知人が遊びに来るコミュニティースペースでもあり、そこで一日を過ごすことが日課のようです。今日はどんな語らいをしてきたのでしょう・・・凍える寒さを感じさせない笑みが印象深く感じられました。

 

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野町和嘉展「聖地巡礼」

2013年03月03日 | 展覧会

野町和嘉展「聖地巡礼」

 

 現在、秋田市立千秋美術館にて、ドキュメンタリー写真家・野町和嘉展「聖地巡礼」が開催されています。2日、いつもお世話になっている写真家の鎌田勉さんと共に、野町氏の講演会に出席して来ました。ご一緒頂いた鎌田さんは、2007年に土門拳文化賞・奨励賞を受賞され、秋田を拠点としてチベットやインド、東南アジアなど、主に仏教文化を背景とした地域を精力的に取材しカメラに収め続けています。現在は小学校や地元での講演活動を始めとして、お寺にも関わりながらご活躍されている写真家です。

   
 さて、野町氏の講演は写真に関する事はもちろん、人間と自然、人間と宗教との関係性や、その背景にあるものなども含めてお話を頂き、大変勉強になるものでありました。野町氏は25歳の時に訪れたサハラ砂漠のスケールに圧倒され、過酷な環境に生きる人々に衝撃を受けた事をきっかけに、今日まで撮影を続けてこられたそうです。グローバル化で文明の平均化が進むとされる現代において、彼らの「生きる心の糧とは何か」という思いの下、約40年に渡って世界各国を取材し、「大地と祈り」の現場を見つめ続けてきたと言います。講演中、プロジェクターで映し出される写真と野町氏の語り口は、重厚さと共に明快な説得力があり、現場を見つめ続けてきた凄みを感じました。
 「神から与えられた支え」として、年間1000万人を数えるという聖地「メッカ」への巡礼。そこには「心を裸にする空間」があるという事。そして、それが巨大な観光産業としても成立しているという事。何十万、何百万とも言える人々が一つのフレームに収り、祈りを捧げている写真は、圧倒的なスケールをもって見る者に迫り来るようでありました。
 イスラムの理念や宗教、その背景を始めとして、各地域における風習や思想、風土がもたらす価値観なども含めてお話を頂き、人々の生きる姿、祈りの形を、写真を通して心に刻む事が出来ました。取材時の苦労話も交えて伺い、人間野町氏にも触れたような気がします。講演の中で特に印象に残ったのは、「神との距離間」、「宗教と日常との距離」という言葉でした。それぞれの距離間が生き方や思想に影響しているというお話を頂き、自分自身の立ち位置を考えさせられるものとなりました。

   
 講演後に拝見した写真作品・オリジナルプリントは、以前から写真集で拝見していた作品以上に、圧倒的な凄みをもって心に迫るものを感じました。特に気になっていた1970~80年代にかけて撮影されたアフリカの作品は、それを前にして鳥肌が立つようでありました。砂漠の大地、その風土に生きる人々。それぞれの根幹を示すかの如く心に迫る作品群は、自分自身に強いメッセージと戒め、そして深い感動を与えて頂きました。と同時に、野町氏の優れた人間性の存在を実感出来たように思います。どうもありがとうございました。

 

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