酒の三幸

閉店後もこれまで温かく支えてくださったお客様と繋がる場所として、ブログを継続させて頂きます。その後の生活やワイン情報等。

第19回三幸ワイン会のご報告 パートⅠ~テイスティング~☆

2014-02-15 17:04:25 | ワイン

お待たせいたしました

第19回三幸ワイン会のご報告です。

今回は、今年初の会ということもあり、新春スペシャルとして、ボルドー赤「シャトーヴェルディニャン」の2001~2006年の6ヴィンテージ垂直テイスティングをテーマに開催いたしました。

開催日:2014年2月12日(水) 午後7時より 自宅キッチンにて

まず、ボルドーワインについての簡単な概要を説明、

ボルドー地方は、ガロンヌ河、ドルドーニュ河、その二つが大西洋に向けて合流するジロンド河の3つの河の流域に広がるワイン生産地、フランスでは、AOC格付けワインの生産量が最大で、使用品種、味わいともに世界のお手本的存在です。

河の上流からみて、左岸か右岸のどちらの生産地かがポイント、まず、ジロンド河左岸の砂利質で水はけが良い土地には、カベルネソーヴィニヨン種主体の銘醸ワインを産出するオーメドック地区、次にドルドーニュ河右岸は、粘土、砂質の保水性が高くメルロー種に最適地、サン・テミリオン、ポムロール地区が有名。

その他、ガロンヌ河左岸、グラーヴ地区(赤、白)、ソーテルヌ地区(貴腐ワイン)、ガロンヌ河とドルドーニュ河に挟まれたアントル・ドゥー・メール地区(白)などが代表的。

8割強が赤の生産地ですが、白も徐々に増加傾向にあります。赤白ともに数品種のブレンドによる調和、深みを追及したものが主流。

テイスティングに使用したワイン「シャトー・ヴェルディニャン」は、オーメドック地区の北部の生産者、カベルネ・ソーヴィニヨン65%、、メルロー30%、カベルネ・フラン5%ブレンド。新樽使用率1/4(これにより、果実本来の持ち味が樽の影響で壊れないように工夫されている)、樹齢40年。

まず、写真左より①2006年、②2005年 ③2004年の3つの比較テイスティングを

いずれも黒味を帯びた濃いルビー色ですが、グラスを傾けると、エッジの色合いが微妙に違います。

この中で①が一番若いヴィンテージですが、①の方がくすみかけていて②のほうが鮮やかさを残しているように感じました。③はエッジが赤味を帯び熟成している感じがうかがえます。

香は、①、②ともにはじめは閉じていて把握しにくかったのですが、しだいに①は干し杏や鉛筆の芯のような鉱物的な香を感じ、②は熟した黒系ベリー、やはり鉛筆の芯のような鉱物的な香、まだ閉じ気味で奥まった感じの香です。③だけがはじめからはっきりと把握でき、甘いヴァニラや甘酸っぱい果実の香り、ドライフラワーや若干のアニマル香、湿った樹木、オークのニアンスが感じ取れました。まさに熟成により生まれた香です。

味わいは、はじめはどれもタンニンが突出している感じで、口に入れた瞬間から強い収斂性を感じましたが、時間の経過とともに穏やかになり、アフターにも違いが感じられ、②は非常にやさしくスムーズに流れバランスの整った感じ、③は、やはり熟成による風味の豊かさが香と同じように口中に広がり深みを感じ、のど越しも①に比べマイルド。やはり①は一番元気がよい感じです。

参加者の皆さんには、この中で一番印象深かったワインをひとつ赤ワイン用の別のグラスに残して、次の3ヴィンテージ比較に仲間入りさせてくださいとお願いしました。

すると、皆さん②の2005年を選ばれました。まさにフランス・グレイトヴィンテージ! 皆さんの舌は素晴らしい

私的には、熟成感が出てきた2004年も心地よく好きなタイプです

 

次に、写真左より③2003年、④2002年、⑤2001年の比較テイスティングを

明らかに上の①~③に比べ、色合いもオレンジあるいは褐色を帯びてきているのがわかります。また透明感もアップしてきました。熟成による共通の香として若干のアニマル香、ドライフラワーや紅茶のニアンスはいずれからも感じ取れ、個々には、③鉱物的な香にスモーキーなニアンスが、④スパイス、タール、コーヒーなどの香、④スパイス、青っぽい香が特徴的だったように思います。

熟成年数が長い分、粘性もありますよね~!グラスに張り付くように流れています。

味わい、いずれもさきほどの3つに比べ、よりスムーズで香、風味ともにしっかり感じ取れます。

味わいは、他に比べ④は甘味もあり、タンニンと酸味とのバランスに優れている感じ、⑤は風味の複雑性が魅力的、⑥は風味の要素はシンプルだが、熟成によるスムーズな飲み口が心地よい。やはり、①~③に比べこちらの3つは豊かなタンニンが熟成年数が長い分、非常に細やかにこなれて口当たりがなめらかで、エレガントな印象もアップしています。

参加者の方でジュヴレイシャンヴェルタンのようと表現されていましたが、熟成ボルドーもピノ・ノワールをイメージする要素があるのです。

後半の3つの中でやはり印象深いものを選んで頂きました。③の2003年が多かったと思います。6ヴィンテージのどれよりも甘味が強い、2003年はフランスの猛暑の年で、ワインの仕上がりも例年にはない突出した凝縮感が感じられます。皆さんの感性はほんとうに素晴らしいです

このあとの懇親会では、④複雑性に富む2002年、③の2004年の6つの中で熟成が中ほどで華やかさを兼ね備えたニアンスも好評でした。

今回は、6ヴィンテージの熟成感を段階的に、またグレイトヴィンテージの良さというものは何なのか?を体感できた貴重なテイスティングとなりました。

本日のテイスティングワインが並びました

抜栓して内側のコルクの裏の匂いを嗅ぐと、非常にスパイシーな香がいたしました

 

次のブログでは、懇親会の模様をご報告いたします。白ワインやお料理、皆さんからの差し入れも登場いたしますので、お楽しみに~


自分にご褒美!ホワイトバレンタインワイン☆

2014-02-15 12:55:51 | ワイン

昨日からの雪がこんなに積もるとは、驚きでした

ほんとうに東京では珍しい大雪でしたね! 皆様ご無事でしょうか?

まだまだたくさん残雪がありますから、お怪我のないようにご注意くださいね

 

昨日は、雪の中配達も頑張りましたし、自分にご褒美とバレンタイン用におすすめしていた赤ワイン、私も飲んじゃいました

イタリア・トスカーナの「ミッナモーロ 2010

 

黒味を帯びた鮮やかで濃いルビー色、熟した黒系果実、ミント、スパイス、花、甘草、若干のアニマル香などの豊かで深い香、ほどよいボリュームの果実味、イタリア品種の個性的な風味にきめ細やかなタンニンが奥行きをもたらしています。なんといってもアフターの酸がキレのあるきれいなフィニッシュへと導いてくれて、このエレガントさが魅力的! ただ濃いのではなく、バランスよく品性をキープ!だから、グラスが進む いい感じです お陰様で疲れも癒され、昨晩は深い眠りにつきました

サンジョヴェーゼ50%、コロリーノ50% 使用。

まだ、数本残っています。よろしかったらお試しください。

まだ全部飲んでいませんので、私の飲みかけでよろしければ、今日は試飲もできますよー