☆アニメ「地球へ…」の二次小説です。
『君がいる幸せ』 終章 epilogue←(後書きとも言う) 三話「君のもとへ」2
※ここではジョミーとキースが「素」で会話しています。
※BL風味でギャグ調です
「キース。「銀の祈り金の願い」は色々な謎を解明する為と、僕がブルーを看取る為に追加されたんだよ。ちなみに、タイトルの銀がブルーで、金が僕」
とジョミーの声がした。
「俺達が別れても繋がっている。で終わった。のでは書けていない謎か?…」
とキースがうなる。
「そう、普通の恋愛ものなら、「二人はいつかまた会える」ときて、戻ったのかな?で終わっても良いだろうけど、ここだと、僕が完全に生き返らないと、ハッピーエンドじゃないのでは?って理由なんだ。それと、本筋から少し外れた形で、出ていたブルーは最初っから、僕を殺させる気はなかったから…だから」
「うむ」
「僕を死なせてしまってから、陽炎や霊魂みたいなので僕が戻るのに彼は反対だったんだ。だから、彼自身も戻る事なく死んだままだった。僕がちゃんと戻るという方向で行くなら、という条件でブルーは、「心の世界」で魂だけじゃない形で再登場した。でも、そうなると今度は彼を書かないといけなくなった。ブルーは当初、イグドラシルでシロエを導く事。月での再会と別れの死体役。僕に人を愛してもいいと言う。だけの配役だった。彼の過去はさらっと流す程度だったのだけど…」
「だけど、キース、君がもたついているから、ペセトラで出て来た訳だ」
とブルー。
「わっあ!」
驚く二人。
「ブルー。ごめん。今は出てこなくていい!てか来ないで!」
「わかった」
去ってゆくブルー。
「目の前で、かっさらわれた気が…する…」
「キース…落ち込むのもわかるけど、落ち込まないでくれるかな。僕はもうそれに慣れたよ。ともかく、彼が来た事で、僕を助けに来たと言う彼と対決する事になった。カード対決になったけど…(笑)それで、最終戦になるはずだったマザーとの対決が戦いとならずに会話で終わった。もし、マザーと戦っていたら僕は、また、イグドラシルと同じ事を繰り返していただろう。でも、あのマザーとの会話は和解をしたからじゃないんだ。僕らはどんな形であっても、マザーを憎んで壊す事を目的とする」
「……」
「だからさ。彼が来なかったら、皆とのちゃんとした再会も無かったんだ。あったとしても、皆の所に僕が戻りました。終。 だった可能性が高い。って聞いてる?」
「……」
「まだ気にしてるの?それじゃ、最大の謎にいくよ」
「?」
「僕が君を好きになった理由」
「それは、憎しみと愛だろ?」
「そこは、人類全体に対してだよ」
「なんなんだ?」
「さぁ」
「さぁって、きっかけくらいはわかるんじゃないか?」
「んーーーー、キースは?」
「やっぱり、シロエかな?」
「じゃあ、ブルーがキューピットじゃない?」
「!…そ、そうなるのか?…」
「でも、キース。ずっと言いたかったんだけど、それは結局さ。君がシロエを好きだから、僕に気が向いたってだけじゃないの?」
「あ、いや。シロエが言いそうも無い事を、お前が言ったからだ」
「それだって、彼を好きだった事に変わりないじゃん」
「お前って、過去にこだわる方じゃ無かったよな?」
「何その、逃げ口実。先にブルーにこだわったのはそっちじゃないか」
「……ごめん」
「だから、きっかけって、それくらいなんじゃない?話が合いそうで、変に作らなくていい相手を好きだ。と思ったってだけでさ」
「では、そう思えるようになったのはいつだ?」
「キースが僕に好きになってみないか?と言ってからかな?」
それをきっかけって言うんじゃないのか?と思うキース。
俺がこいつを思うようになったのは、彼がそれに気が付く二年も前になるのか?
お互いにそう思っているんじゃないか?と思ったのは俺の勘違いだったのだろうか?
俺の中にくすぶる気持ちに気付いたブルーは俺の前に現れた。
俺がジョミーを気にしだしたのは、シロエの事だけではなくて、ノア事件の直後に、俺に抱いて欲しいと泣いて願ったあの時から…。
こいつの中にある激情を垣間見た時から、側に居たらもっと色々なモノが見えるのではないかと思った。
実際、色々見てきたな。
そして、これからも色んな物を見てゆくのだろうな。と俺は思った。
ジョミーの心の中にはきっとまだブルーがいるのだろう。
それはもう当然の事なのだろう。
彼と出会い彼と生きてきて、そして、俺と出会った。
そうでなければ、「ジョミー」じゃないのだから…。
俺の中には「マツカ」がいる。
忘れてはいない。
それはジョミーは気付いていると思う。
だが何も言ってこない。
俺がこれだけあいつの過去がああしたこうしたと言っているのにも関らずだ。
それは、俺の思いと同じだろう。
シロエやマツカと出会って生きてきた俺が「俺」なんだ。
それをジョミーは認めているのだ。
彼らミュウは長い年月、人類に迫害され、虐げられながら生き延びてきた。
それでも、人としての誇りを失わなかったのは目指すものがあったからだ。
「地球」があったから。
虐げられていたから、その痛みを知るジョミーは、戦後、人類の上に立とうとしなかった。
恐ろしいまでの力があるなら、「力」で治める事も考えただろう。
それでも、その悔しさを加虐に変える事をしなかった。
時間を止めて過去に戻すまでの力が彼にあっても、それを使う事はしない。
未来を思うがままに出来る力を持っても、未来を予知する事が嫌いで使おうとしなかった。
人を自在に操る力を持っても、それを使おうとしなかった。
「コントロール出来ないから使わない」だって?
そんな事はある訳がない。
それは口実に近い、俺はお前を何年見てると思っている?
お前は優しいから使えないだけだろう。
見えない未来を信じて、人を信じて、「会話」で人と人を繋ごうとする。
それが、「ミュウの長、ジョミー・マーキス・シン」
俺は彼の横にいて、その先を見据えて生きよう。
そう…、あいつが「生きていられるまで生きる」と言ったその時まで…。
そう…。
ただ一つ、願う事があるとしたら、俺とあいつの時間が同じ時で終わる事を願う。
「しかし、最大の謎とは大げさだな」
キースが言う。
「だって、君と僕が恋愛なんて、普通考えられない。でしょ?」
「そこまで言うのか。お前は…」
「僕からしたら、キースは好きだって言いながら、相手の関係ばかり気にする変なおじさんじゃないか」
「!変な…おじさ…ん…」
「実年齢は同じなんだ。同じならどんな過去があってもそんなの当たり前なのに」
「そ、それはそうだな…」
「いくら僕が愛に疎くて、関係を持続させようとしていなくても、いちいち何人と寝たなんて普通聞かないだろ?第一、男の俺に聞く質問じゃないし。ま、女性にそれを聞いたら即、振られてるだろうけど…」
「……」
「で、挙句に、どういう風にやった?だもん。呆れもする」
「いや、それは…だな。俺が…」
「俺が?何?」
「俺に…自信がなかっただけだ…」
「自信?何の?」
「だから…」
あれ?もしかして、キースって…。
「だから…俺は知りたかっただけだ。俺は…お前を……満足させる…自信が無かったんだ」
あれれ?
あんな風にあっさり「好きになれ」なんて言うから、僕は、てっきり彼はそういう経験があるものだと、勘違いして、疑いもしなかった。
「キースって、男と寝たのって僕が初めて?」
僕は思わず言葉を作らず聞いていた。
「…ああ、そうだ」
彼がちょっと間を開けて返事をしてきたので、僕は僕の質問を自分で考える時間が出来てしまった。
僕を女性を扱うように抱いているなと思った事はある。
でも、する事が根本的に違うから、ある程度の知識がないと上手くはいかない。
僕の初めてはブルーだった、
彼は完璧にリードをしてくれた。
僕が初めてキースに抱かれた時に、ああして、こうしてと言葉はかけなかった。
あの時は…、僕はクローンのブルーに会うのが怖くて、本当にメギドを止め切れるのかと不安だった。
たとえ死んでもかまわないと言いながら死ぬのが怖くて。
あの時は…、本当に感情だけが先にいったから…。
彼の中に逃げるように、
無我夢中で求めるような行為を僕はしてたんだ。
あれが、彼を好きだ。って事だったんだ。
そして、彼は僕を満足させるために抱いた。
もっと愛して欲しいと僕は言ったんだ。
あのキスマークはその証だった。
そこまで考えたら、急に彼が可愛く見えてきた。
だって、そうじゃないか、僕に興味があったとしても、
「好き」=「愛する」とはならない。
好きは好き止まりだ。
僕はメティスを離れる前にトォニィを抱いた。
いや、抱かれたか…。
あれは彼の子供時代への決別だった。
愛していたが、それだけだ。
キースは「好きになれ」=「愛すればいい」だった。
なんだ…、僕の思いはちゃんと、キースに伝わっていたんじゃないか。
とブルーは思った。
そして僕はからかってみたくなった。
「そうだったんだ。知らなかった…。いいね。キース好きだよ。僕も」
「何を急に…」
「だけど、キース、今はこんな子供になっちゃってさ。これでHなんてしたら、犯罪だよね。だいたい、これじゃ、したいって思わないだろ?」
「え、あぁそうだな」
「…もしかしたら、こんなんでも良いと思ったの?」
「違う。今はお前が戻った事しか頭にない」
「じゃあ、僕が元気になったら、これでもいいの?」
「そうは言ってないだろう…」
「やっぱり変態だったんだ…」
「お、お前な。今さっき、俺の事を好きだと言った口でなんて事言うんだ」
「そっか、口でなら…出来るかな」
「!お前なぁ…」
「だって、キースの大きいから無理。挿れれない」
「……お前、オーラって言うか、性格も変わってないか?」
「本々の性格に戻ったんだって」
「…そうなのか?…」
「キース、少し待っててね。もう少し成長したら、僕のヴァージンあげるから」
「え、ええ?」
「僕は僕を1から作り直して戻ったんだよ。だから、イグドラシルでの傷も何も無い。まだ何も知らないんだよ」
まぁ、記憶はあるけどね。
そう、辛い記憶も、いつかは彼方へと流れてゆくだろう。
人は忘れてゆく事で、先に進む事が出来るのだから。
終章 「epilogue」そして、「未来」へ
『君がいる幸せ』 終章 epilogue←(後書きとも言う) 三話「君のもとへ」2
※ここではジョミーとキースが「素」で会話しています。
※BL風味でギャグ調です
「キース。「銀の祈り金の願い」は色々な謎を解明する為と、僕がブルーを看取る為に追加されたんだよ。ちなみに、タイトルの銀がブルーで、金が僕」
とジョミーの声がした。
「俺達が別れても繋がっている。で終わった。のでは書けていない謎か?…」
とキースがうなる。
「そう、普通の恋愛ものなら、「二人はいつかまた会える」ときて、戻ったのかな?で終わっても良いだろうけど、ここだと、僕が完全に生き返らないと、ハッピーエンドじゃないのでは?って理由なんだ。それと、本筋から少し外れた形で、出ていたブルーは最初っから、僕を殺させる気はなかったから…だから」
「うむ」
「僕を死なせてしまってから、陽炎や霊魂みたいなので僕が戻るのに彼は反対だったんだ。だから、彼自身も戻る事なく死んだままだった。僕がちゃんと戻るという方向で行くなら、という条件でブルーは、「心の世界」で魂だけじゃない形で再登場した。でも、そうなると今度は彼を書かないといけなくなった。ブルーは当初、イグドラシルでシロエを導く事。月での再会と別れの死体役。僕に人を愛してもいいと言う。だけの配役だった。彼の過去はさらっと流す程度だったのだけど…」
「だけど、キース、君がもたついているから、ペセトラで出て来た訳だ」
とブルー。
「わっあ!」
驚く二人。
「ブルー。ごめん。今は出てこなくていい!てか来ないで!」
「わかった」
去ってゆくブルー。
「目の前で、かっさらわれた気が…する…」
「キース…落ち込むのもわかるけど、落ち込まないでくれるかな。僕はもうそれに慣れたよ。ともかく、彼が来た事で、僕を助けに来たと言う彼と対決する事になった。カード対決になったけど…(笑)それで、最終戦になるはずだったマザーとの対決が戦いとならずに会話で終わった。もし、マザーと戦っていたら僕は、また、イグドラシルと同じ事を繰り返していただろう。でも、あのマザーとの会話は和解をしたからじゃないんだ。僕らはどんな形であっても、マザーを憎んで壊す事を目的とする」
「……」
「だからさ。彼が来なかったら、皆とのちゃんとした再会も無かったんだ。あったとしても、皆の所に僕が戻りました。終。 だった可能性が高い。って聞いてる?」
「……」
「まだ気にしてるの?それじゃ、最大の謎にいくよ」
「?」
「僕が君を好きになった理由」
「それは、憎しみと愛だろ?」
「そこは、人類全体に対してだよ」
「なんなんだ?」
「さぁ」
「さぁって、きっかけくらいはわかるんじゃないか?」
「んーーーー、キースは?」
「やっぱり、シロエかな?」
「じゃあ、ブルーがキューピットじゃない?」
「!…そ、そうなるのか?…」
「でも、キース。ずっと言いたかったんだけど、それは結局さ。君がシロエを好きだから、僕に気が向いたってだけじゃないの?」
「あ、いや。シロエが言いそうも無い事を、お前が言ったからだ」
「それだって、彼を好きだった事に変わりないじゃん」
「お前って、過去にこだわる方じゃ無かったよな?」
「何その、逃げ口実。先にブルーにこだわったのはそっちじゃないか」
「……ごめん」
「だから、きっかけって、それくらいなんじゃない?話が合いそうで、変に作らなくていい相手を好きだ。と思ったってだけでさ」
「では、そう思えるようになったのはいつだ?」
「キースが僕に好きになってみないか?と言ってからかな?」
それをきっかけって言うんじゃないのか?と思うキース。
俺がこいつを思うようになったのは、彼がそれに気が付く二年も前になるのか?
お互いにそう思っているんじゃないか?と思ったのは俺の勘違いだったのだろうか?
俺の中にくすぶる気持ちに気付いたブルーは俺の前に現れた。
俺がジョミーを気にしだしたのは、シロエの事だけではなくて、ノア事件の直後に、俺に抱いて欲しいと泣いて願ったあの時から…。
こいつの中にある激情を垣間見た時から、側に居たらもっと色々なモノが見えるのではないかと思った。
実際、色々見てきたな。
そして、これからも色んな物を見てゆくのだろうな。と俺は思った。
ジョミーの心の中にはきっとまだブルーがいるのだろう。
それはもう当然の事なのだろう。
彼と出会い彼と生きてきて、そして、俺と出会った。
そうでなければ、「ジョミー」じゃないのだから…。
俺の中には「マツカ」がいる。
忘れてはいない。
それはジョミーは気付いていると思う。
だが何も言ってこない。
俺がこれだけあいつの過去がああしたこうしたと言っているのにも関らずだ。
それは、俺の思いと同じだろう。
シロエやマツカと出会って生きてきた俺が「俺」なんだ。
それをジョミーは認めているのだ。
彼らミュウは長い年月、人類に迫害され、虐げられながら生き延びてきた。
それでも、人としての誇りを失わなかったのは目指すものがあったからだ。
「地球」があったから。
虐げられていたから、その痛みを知るジョミーは、戦後、人類の上に立とうとしなかった。
恐ろしいまでの力があるなら、「力」で治める事も考えただろう。
それでも、その悔しさを加虐に変える事をしなかった。
時間を止めて過去に戻すまでの力が彼にあっても、それを使う事はしない。
未来を思うがままに出来る力を持っても、未来を予知する事が嫌いで使おうとしなかった。
人を自在に操る力を持っても、それを使おうとしなかった。
「コントロール出来ないから使わない」だって?
そんな事はある訳がない。
それは口実に近い、俺はお前を何年見てると思っている?
お前は優しいから使えないだけだろう。
見えない未来を信じて、人を信じて、「会話」で人と人を繋ごうとする。
それが、「ミュウの長、ジョミー・マーキス・シン」
俺は彼の横にいて、その先を見据えて生きよう。
そう…、あいつが「生きていられるまで生きる」と言ったその時まで…。
そう…。
ただ一つ、願う事があるとしたら、俺とあいつの時間が同じ時で終わる事を願う。
「しかし、最大の謎とは大げさだな」
キースが言う。
「だって、君と僕が恋愛なんて、普通考えられない。でしょ?」
「そこまで言うのか。お前は…」
「僕からしたら、キースは好きだって言いながら、相手の関係ばかり気にする変なおじさんじゃないか」
「!変な…おじさ…ん…」
「実年齢は同じなんだ。同じならどんな過去があってもそんなの当たり前なのに」
「そ、それはそうだな…」
「いくら僕が愛に疎くて、関係を持続させようとしていなくても、いちいち何人と寝たなんて普通聞かないだろ?第一、男の俺に聞く質問じゃないし。ま、女性にそれを聞いたら即、振られてるだろうけど…」
「……」
「で、挙句に、どういう風にやった?だもん。呆れもする」
「いや、それは…だな。俺が…」
「俺が?何?」
「俺に…自信がなかっただけだ…」
「自信?何の?」
「だから…」
あれ?もしかして、キースって…。
「だから…俺は知りたかっただけだ。俺は…お前を……満足させる…自信が無かったんだ」
あれれ?
あんな風にあっさり「好きになれ」なんて言うから、僕は、てっきり彼はそういう経験があるものだと、勘違いして、疑いもしなかった。
「キースって、男と寝たのって僕が初めて?」
僕は思わず言葉を作らず聞いていた。
「…ああ、そうだ」
彼がちょっと間を開けて返事をしてきたので、僕は僕の質問を自分で考える時間が出来てしまった。
僕を女性を扱うように抱いているなと思った事はある。
でも、する事が根本的に違うから、ある程度の知識がないと上手くはいかない。
僕の初めてはブルーだった、
彼は完璧にリードをしてくれた。
僕が初めてキースに抱かれた時に、ああして、こうしてと言葉はかけなかった。
あの時は…、僕はクローンのブルーに会うのが怖くて、本当にメギドを止め切れるのかと不安だった。
たとえ死んでもかまわないと言いながら死ぬのが怖くて。
あの時は…、本当に感情だけが先にいったから…。
彼の中に逃げるように、
無我夢中で求めるような行為を僕はしてたんだ。
あれが、彼を好きだ。って事だったんだ。
そして、彼は僕を満足させるために抱いた。
もっと愛して欲しいと僕は言ったんだ。
あのキスマークはその証だった。
そこまで考えたら、急に彼が可愛く見えてきた。
だって、そうじゃないか、僕に興味があったとしても、
「好き」=「愛する」とはならない。
好きは好き止まりだ。
僕はメティスを離れる前にトォニィを抱いた。
いや、抱かれたか…。
あれは彼の子供時代への決別だった。
愛していたが、それだけだ。
キースは「好きになれ」=「愛すればいい」だった。
なんだ…、僕の思いはちゃんと、キースに伝わっていたんじゃないか。
とブルーは思った。
そして僕はからかってみたくなった。
「そうだったんだ。知らなかった…。いいね。キース好きだよ。僕も」
「何を急に…」
「だけど、キース、今はこんな子供になっちゃってさ。これでHなんてしたら、犯罪だよね。だいたい、これじゃ、したいって思わないだろ?」
「え、あぁそうだな」
「…もしかしたら、こんなんでも良いと思ったの?」
「違う。今はお前が戻った事しか頭にない」
「じゃあ、僕が元気になったら、これでもいいの?」
「そうは言ってないだろう…」
「やっぱり変態だったんだ…」
「お、お前な。今さっき、俺の事を好きだと言った口でなんて事言うんだ」
「そっか、口でなら…出来るかな」
「!お前なぁ…」
「だって、キースの大きいから無理。挿れれない」
「……お前、オーラって言うか、性格も変わってないか?」
「本々の性格に戻ったんだって」
「…そうなのか?…」
「キース、少し待っててね。もう少し成長したら、僕のヴァージンあげるから」
「え、ええ?」
「僕は僕を1から作り直して戻ったんだよ。だから、イグドラシルでの傷も何も無い。まだ何も知らないんだよ」
まぁ、記憶はあるけどね。
そう、辛い記憶も、いつかは彼方へと流れてゆくだろう。
人は忘れてゆく事で、先に進む事が出来るのだから。
終章 「epilogue」そして、「未来」へ
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