会社の牛肉のウラミ

この時期は会社にいろいろお歳暮が届く。

うちの会社が喜ぶのはビールとせんべい類。
でも、ビールは社長がほとんど自分で持って帰ってしまうから、一番うれしいのは菓子類だ。
それなら、みんなで分けて食べられるし、たまに私の昼食代わりになるから。

逆に個人的にイマイチなのは、鉢植え類。
（そう言うのが苦手な私が水をやっても、ろくな伸び方をしない。）

今日はチルドで保存くださいと言う物が来た。
（どうせ私の口には入らないものだろう）と思いながら、箱を見ると隅っこに（アラ）と書いてある。
冷蔵庫にしまっていると社長が来たので「これは早く持ち帰った方がいいみたいですよ。」と言う。

「これはなんだ？」
「ここに（アラ）と書いてありますね。」と言うと社長は「魚かぁ・・」と言って、「今日は忘年会で持って帰れないから、sake君が持って帰っていいよ」、と言う。

ワ～イ＼（＾◇＾）／
高級なアラの煮物をつまみに今日は一杯飲めるであるよ。


夕方になると社長とＡさんはお得意先の忘年会に行ってしまって、私も帰り支度を始めた。
nanuさんに「冷蔵庫に入ってるお歳暮を持って帰っていいって言われたんですけど、nanuさんも持って行きますか？」と言うと、「何だ？」と言うので、「アラみたいですよ。アラって書いてありました。」と言う。

その場に居た秀クンにも「持って帰りますか？」と言っても反応はイマイチである。
（なぜなら、この人はあまり料理をしないから。）

nanuさんがどれどれ開けて見せてみろ、と言うので、ビニールを切ってパカッと開けると、出てきたのは予想に反して、牛肉（すき焼きに入れるような）の真空パック１包である。

「あ！！お肉！！」
と言うと、急に秀クンは興味を持ち始め、こちらを覗く。

「じゃ、どうしましょう。3つに分ければいいですかねぇ？^^」と言うと、nanuさんは「なんで全員に分けないの？」と真顔で言う。
「明日人数分で分ければいいじゃん。社長を除いて。」
「えっ・・・・(;_:)？？？」

なぜ、私が持って帰って良いと言われた物（つまり私の所有物）を、社内全員で分けなければならないのか？
しかも、真顔で私が怒られっぽく言われなくてはならないのか？？
しかも、どうしてそれをnanuさんが勝手に決めるのか？？

ハテナマークの三乗である。

しかし私はいつものごとく反論もできず、哀しいかな、そのお肉はまだ会社の冷蔵庫に眠っているのである。
1包みしかない肉を人数で分けて、1人３～４切れ持って帰る意味がどこにあるだろうか？

自分達だって、地祭りの時は施主サンから、お年玉みたいのをもらったりするのである。
しかし、それを社員で分ける事はかつて一度も無く、全部自分1人のポケットに入れているくせに、人がもらった物は全員で分けろと言うなんて。。。

つまり（ここがポイント！）自分らは偉いから多くもらえる時は当たり前。
sakeさんは（身分が低いのに）、1人だけもらうのは許せない、のだろう。

オトコならこう言うシチュエーションで「あぁ、sakeさんがもらったんだから持って帰りなよ。」ぐらい言ってくれても良いと思いませんか？
それが「どうして全員に分けないの？」だって。
（↑この言い方も感じ悪いよね～）


私がもらったからだよ。


ほんと、これがこの会社の男達なんだよね。(ーー;)今に始まった事ではない。

この二人は、私が自転車通勤していた頃にすごいどしゃ降りだったから、「誰か家まで送ってってくれないですかねぇ？^^」と言った時に「方向が違うから」と断った二人である。
（女からこう言われて普通断るかね？しかも、道が1本違うだけで、全然方向一緒なんだよ！バカじゃね？）

それから社長に何か怒られたり突っ込まれそうになると、「sakeさんさぁ、どうなってるの」って、すぐ私を巻き込もうとするの。
それって、上司としてあるまじき事ではないだろうか。
普通は部下の失敗を自分が矢面に立つのが上司だと思うんだけどね。
書類も自分がどっかにやっちゃって、社長の前で探す時は「sakeさん、どこやったの？」でしょ。
1度頭にきて「nanuさんの代わりに私が怒られればいいんですね。」と口に出してみた事があったけど。

向こうも私をオカシイと思ってるだろうが、アンタも相当おかしいよ。
あれから1年半経ったが、どしゃ降りにシカトされた事は未だに思い出しては腹が立つ。
（しかも、乗ってるのは会社名義の車なのに！）

だんだん思い出したら、腹が立ってきた。
今にみてろよ。
ここぞって時に雨乞いしてやるからな。

能ある鷹は爪（怒り）を隠す。
私を怒らすと内心怖いぞ。▼▼