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維新八策 その4 6.経済政策・雇用政策・税制 を読む(K)

2012-09-22 | 橋下維新の会
維新八策を読む 続き

6.経済政策・雇用政策・税制~未来への希望の再構築~
・国・自治体・都市の競争力強化
・競争力強化のためのインフラ整備
・イノベーション促進のための徹底した規制改革
・供給サイドの競争力強化による質的向上=額(量)だけでなく質の需給ギャップも埋める
・民民、官民人材の流動化の強化徹底した就労支援と解雇規制の緩和を含む労働市場の流動化(衰退産業から成長産業への人材移動を支援)
・正規雇用、非正規雇用の格差是正(=同一労働同一賃金の実現、非正規雇用の雇用保護、社会保障強化)
・外国人人材、女性労働力(→保育政策の充実へ)の活用

弱肉強食の国際競争へまっしぐら 解雇規制の緩和、正規化を進めず
 経済政策はすべてを国際競争に勝てる仕組みへと強化している。非正規の格差是正はいうが、正規化は言わない。逆に、解雇規制の緩和、競争に勝てる供給サイドの額、すなわち競争に勝てる賃金、をいう。そして、自治体も、女性労働力も、インフラもそのために動員され、徹底される。

全世代で減少する正規雇用 15~24歳は 就労できない人16.2%、非正規24.8%
「労働力人口+就職しようとする者」に占める割合
厚労省労働力調査(H22年平均)より作成

 
 非正規はアルバイト、契約社員、派遣労働者などのこと。いつ解雇になるかわからない。1年ごとの契約でも、定期昇給もない、有給休暇も増えない、退職金もない、一時金も少ない。

正規と非正規こんなにも違う賃金格差
H23年版 労働経済分析の概要より

○賃金構造について、正規雇用者と非正規雇用者に分けてみると、正規雇用者では年齢とともに上昇する賃金カーブを描くのに対し、非正規雇用者の賃金カーブではほとんど上昇がみられない。こうした賃金構造の違いには、非正規雇用者では、労働組合などを通じた賃金交渉力が弱いこと」
などを挙げている。

維新八策では、どこまで改善するのか明確でない。

TPP参加「農業」は一字もない 脱原発依存? 原発廃止ではないのか
・TPP参加、FTA拡大
・先進国をリードする脱原発依存体制の構築
・成長のための税制、消費、投資を促す税制
・超簡素な税制=フラットタックス化
・所得課税、消費課税、資産課税のバランス

 TPPに参加方針が明確である。しかし、農業は一字も出てこない。食の安全保障はどのように考えているのだろうか。
 税制もフラット化をさらに進め、大企業、高所得者優遇をさらに進めるものとなっている。
原発も「脱原発依存」で野田内閣と同じ。原発は依存しない範囲で稼働する可能性がある。いわゆるベストミックスに。
 「ワークライフバランスの実現」という文言が入っている。東日本大震災・福島原発事故での教訓は、経済の利益優先をやめ、人間のくらしを優先にすることであったと思う。しかし、圧倒的な自由競争の推進、経済の効率化の記述で、大企業利益優先、経済における弱肉強食の国づくりが明確になっている。
 経済は人が安全に安心して暮らせるためのものであったはず。経済が安全や健康、生きがいを奪ってはいけない。

つづく

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