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「もっとおいしい食事をさせてあげたかった」大阪の餓死事件 生活保護は権利という風土を(K)

2013-05-28 | 貧困・格差・社会保障
今月27日、テレビのニュースは大阪での餓死事件を伝えた。

 今月、24日、大阪市北区天満のマンションで、女性と子どもの遺体が見つかりました。2人が死亡したのは2月頃と推定され、男の子の方が先に亡くなったと見られています。女性の体内には食べ物が残っていましたが、男の子の体内からは見つかりませんでした。
遺体は、免許証などからこの部屋に住む井上充代さん(28)と息子の瑠海ちゃん(3)と見られていますが、区役所によりますと、住民登録はなく、生活上の相談が寄せられたこともなかったということです。ほかの行政機関もこの2人が生活していたことを把握していなかったと見られています。
 部屋のテーブルには請求書のような紙に「もっとおいしい食事をさせてあげたかった」という趣旨のことを書いたメモのほか、離婚届が置いてあったということです。部屋には冷蔵庫もありませんでした。女性が仕事についていたのかや、収入があったかどうかはわかっていません。(5月27日TBSニュース)

 今月26日、埼玉県保険医協会による公開シンポジウム「お金がないと医療さえも受けられない?」があったばかりだ。講演をした宇都宮健児弁護士は、「自治体は生活保護制度に関する広報・周知を徹底して行うべきである。学校教育の中でも生活保護の権利性と生活保護の申請手続き等権利行使の具体的手続き・方法を教えるべきである。ところが、宣伝されているのはサラ金の看板ばかり。生活保護よりサラ金へ、となっている。」と訴えた。

 同じく報告をした、NPO法人ほっとプラスの藤田孝典氏は次のように言った。
「生活保護の相談に来るときにはすでに体の健康を損ない、気力もなくなっていて貧困が重症化している。生活保護を受けても健康と気力を取り戻すのに時間がかかるし、高齢になっていれば、なおさら時間がかかる。もっと早いうちに生活保護が受けられれば短い時間で仕事に就くこともできた」と。

 「区役所によりますと、住民登録はなく、生活上の相談が寄せられたこともなかったということです。ほかの行政機関もこの2人が生活していたことを把握していなかったと見られています。」とニュースの報道はある。
 しかし、行政は知らなかった、ではすまされない。それでは餓死事件は後を絶たない。困ったら、生活保護の申請を、ということを知らせ、社会も権利として認める風土を作るべきである。

埼玉自治体問題研究所第38回総会 伝説の石川講演をぜひお聞きください

2013-05-07 | 事務局のつぶやき・研究所では
 埼玉自治体問題研究所第38回総会、今年の記念講演は石川康宏氏です。伝説の石川講演をぜひお聞きください。
 昨年7月、奈良で開かれた自治体学校の石川康宏氏の記念講演は、今の社会情勢を科学的に解き明かして非常によくわかったと大好評でした。その石川講演を埼玉で行います。「改憲への動きが大きな焦点になってきているので、改憲を語る中で、それぞれの大きなテーマを語るというやり方になるかもしれません」と氏はメールを送ってきています。
 現在の諸問題を科学的にわかりやすく解明する講演に、ぜひ、ご参加ください。(K)