バラデロ キューバの主要な産業、観光産業のリゾートを体験して
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/b4/eabc81333b321f8259fe84b6d94235a3.jpg)
キューバ第2のリゾート バラデロ
バラデロはキューバ有数の観光地であり、リゾート地として国の経済に貢献しています。私たちが泊まったホテルはバンガロー式で6つくらいの部屋が平屋で1棟となっていて、部屋は広い。そうしたバンガローがいくつもあり、中庭にはプールや子ども用の広場もあります。海にも近く海から直接バンガローに入れるし、途中の道の所々にはシャワーもあります。エメラルドグリーンの海と砂浜はまさに南の島のリゾートです。物不足で大変な暮らしをしている町の人々の暮らしは想像もつかないくらいです。
観光で稼ぎたくても元となる資金がキューバにはないので、贅沢なリゾートホテルはスペインとの合弁会社で作っているとのことです。大勢の観光客が来てお金を落としていくし、雇用の場にもなる。こんなに贅沢でキューバの人たちに申し訳ないと思いつつも、農業、製造業への財源となってキューバの人々が豊かになっていくならと思い、そして、近い将来、このリゾートもキューバの人たちが利用できればと思います。
しかし、こんな施設がなくてもキューバの人たちは、ずっと前から、この暖かいサンゴ礁の南の島で、魚を捕ったり、バナナをとったりして暮らしていました。元々、毎日がリゾートみたいなものかもしれない。食料主権、経済主権、独立と平和があり、食料、医療、教育、文化、スポーツが充実すれば、本当に住みやすい国にちがいありません。
富豪デュポンの別荘 革命による富裕層の豪邸の接収の実態
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/49/fceb3c52a7177f339f401106c3191609.jpg)
デュポンの別荘からの眺望は海も絶景 ゴルフ場内にある
7日目、同じ半島の中間に位置するゴルフ場内にあるデュポンの別荘へ。デュポンは日本ではオイルライターのブランドで有名ですが、もともとは化学製品の製造販売の会社です。デュポンは1802年設立され、火薬から始まり、ナイロンなどの開発に成功し合成繊維分野にも進出した世界で第9位の企業となっています。そのデュポンの別荘はマホガニーを使った建物で、中の食堂は今は観光客のレストランとなり、キューバの演奏が行われています。別荘の裏手は海でエメラルドグリーンと白い砂浜で明るく、当日は快晴で思わずみんなが声をあげてしまいました。
この別荘の持ち主は革命のときにアメリカに帰ってしまい、革命政府とデュポン社は接収の交渉をしました。革命政府は簿価で、デュポン側は時価でと話が折り合わず、今も接収売買の交渉は進んでいないようです。しかし、持ち主は帰ってしまったので今はキューバ政府が管理し、観光のためにレストランなどを経営しています。
「誤りを隠してはいけない、誤りを認めて初めて改革ができる」 キューバの改革
いま、キューバは自立の経済を作りつつあります。長い植民地経済の下で、本国に奉仕する経済からどう国民的経済にする改革中で、キューバは来るたびに、どんどん良くなっている、と添乗員の方は言っていました。しかし、改革は試行錯誤です。アメリカの経済封鎖のせいにしていては変えられない。自分たちの誤りを隠してはいけない、誤りを認めて初めて経済改革ができる、というのがキューバの政策で、ラウル・カストロの考え方でもあります。市場経済の拡大によって広がる格差を、どう再分配するのか。税と言う感覚がないこれまでの暮らしに、税負担と言う意識をどう定着させ、格差を縮小していくのか、課題は大きいのです。
キューバは天国ではない。そうかといって地獄でもない
物不足だけれども、「キューバは天国ではない。そうかといって地獄でもない」とキューバの人たちは言っていると新藤氏は言う。そして、家庭医の医師が言ったように「人類に対する愛情で」明るく元気に、あるものをみんなで分かち合って、踊りと音楽と南の島の青空とサンゴ礁という自然をバックグラウンドに、たくましく改革を進めています。
そして、私たちにできることは何かを考えます。キューバの独立を脅かすアメリカの干渉を絶対にやめさせる、そのために努力すること、また、キューバ経済発展のために日本からの投資や技術の支援を進めることでしょうか。
以上はキューバ視察のルポです。
この間に6つの現地講義も受けています。現地まで行って座学をする必要もない、日本で話を聞けば分かるのではないかとも思いました。しかし、現地の学者や国の大臣経験者が実際に現地のデータや文書を使っての話は、現実に起こっていることです。その事実を見たというのは何よりも代えがたいことです。確かに現地で進行している出来事なのです。
ベネズエラで起こっていることや、コスタリカ、ホンジュラス、グアテマラはアメリカの目下の同盟者で、それを使ってアメリカは中米を支配していこうとしているということも現地で聞かなければわからないことでした。
こうした内容を含む報告書は6月末を目安に完成を目指しています。講義記録も掲載しつつ、実際に共産党が政権を握って、社会主義を目指しているキューバが直面している困難にどう臨んでいるのか、率直に国民の前に誤りを認め、修正して改革を進めている様子も伝えていきたいと思います。
おわり
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キューバ第2のリゾート バラデロ
バラデロはキューバ有数の観光地であり、リゾート地として国の経済に貢献しています。私たちが泊まったホテルはバンガロー式で6つくらいの部屋が平屋で1棟となっていて、部屋は広い。そうしたバンガローがいくつもあり、中庭にはプールや子ども用の広場もあります。海にも近く海から直接バンガローに入れるし、途中の道の所々にはシャワーもあります。エメラルドグリーンの海と砂浜はまさに南の島のリゾートです。物不足で大変な暮らしをしている町の人々の暮らしは想像もつかないくらいです。
観光で稼ぎたくても元となる資金がキューバにはないので、贅沢なリゾートホテルはスペインとの合弁会社で作っているとのことです。大勢の観光客が来てお金を落としていくし、雇用の場にもなる。こんなに贅沢でキューバの人たちに申し訳ないと思いつつも、農業、製造業への財源となってキューバの人々が豊かになっていくならと思い、そして、近い将来、このリゾートもキューバの人たちが利用できればと思います。
しかし、こんな施設がなくてもキューバの人たちは、ずっと前から、この暖かいサンゴ礁の南の島で、魚を捕ったり、バナナをとったりして暮らしていました。元々、毎日がリゾートみたいなものかもしれない。食料主権、経済主権、独立と平和があり、食料、医療、教育、文化、スポーツが充実すれば、本当に住みやすい国にちがいありません。
富豪デュポンの別荘 革命による富裕層の豪邸の接収の実態
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デュポンの別荘からの眺望は海も絶景 ゴルフ場内にある
7日目、同じ半島の中間に位置するゴルフ場内にあるデュポンの別荘へ。デュポンは日本ではオイルライターのブランドで有名ですが、もともとは化学製品の製造販売の会社です。デュポンは1802年設立され、火薬から始まり、ナイロンなどの開発に成功し合成繊維分野にも進出した世界で第9位の企業となっています。そのデュポンの別荘はマホガニーを使った建物で、中の食堂は今は観光客のレストランとなり、キューバの演奏が行われています。別荘の裏手は海でエメラルドグリーンと白い砂浜で明るく、当日は快晴で思わずみんなが声をあげてしまいました。
この別荘の持ち主は革命のときにアメリカに帰ってしまい、革命政府とデュポン社は接収の交渉をしました。革命政府は簿価で、デュポン側は時価でと話が折り合わず、今も接収売買の交渉は進んでいないようです。しかし、持ち主は帰ってしまったので今はキューバ政府が管理し、観光のためにレストランなどを経営しています。
「誤りを隠してはいけない、誤りを認めて初めて改革ができる」 キューバの改革
いま、キューバは自立の経済を作りつつあります。長い植民地経済の下で、本国に奉仕する経済からどう国民的経済にする改革中で、キューバは来るたびに、どんどん良くなっている、と添乗員の方は言っていました。しかし、改革は試行錯誤です。アメリカの経済封鎖のせいにしていては変えられない。自分たちの誤りを隠してはいけない、誤りを認めて初めて経済改革ができる、というのがキューバの政策で、ラウル・カストロの考え方でもあります。市場経済の拡大によって広がる格差を、どう再分配するのか。税と言う感覚がないこれまでの暮らしに、税負担と言う意識をどう定着させ、格差を縮小していくのか、課題は大きいのです。
キューバは天国ではない。そうかといって地獄でもない
物不足だけれども、「キューバは天国ではない。そうかといって地獄でもない」とキューバの人たちは言っていると新藤氏は言う。そして、家庭医の医師が言ったように「人類に対する愛情で」明るく元気に、あるものをみんなで分かち合って、踊りと音楽と南の島の青空とサンゴ礁という自然をバックグラウンドに、たくましく改革を進めています。
そして、私たちにできることは何かを考えます。キューバの独立を脅かすアメリカの干渉を絶対にやめさせる、そのために努力すること、また、キューバ経済発展のために日本からの投資や技術の支援を進めることでしょうか。
以上はキューバ視察のルポです。
この間に6つの現地講義も受けています。現地まで行って座学をする必要もない、日本で話を聞けば分かるのではないかとも思いました。しかし、現地の学者や国の大臣経験者が実際に現地のデータや文書を使っての話は、現実に起こっていることです。その事実を見たというのは何よりも代えがたいことです。確かに現地で進行している出来事なのです。
ベネズエラで起こっていることや、コスタリカ、ホンジュラス、グアテマラはアメリカの目下の同盟者で、それを使ってアメリカは中米を支配していこうとしているということも現地で聞かなければわからないことでした。
こうした内容を含む報告書は6月末を目安に完成を目指しています。講義記録も掲載しつつ、実際に共産党が政権を握って、社会主義を目指しているキューバが直面している困難にどう臨んでいるのか、率直に国民の前に誤りを認め、修正して改革を進めている様子も伝えていきたいと思います。
おわり