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台湾はCOVID-19の大発生をどのように防止したか その1(K)

2020-05-10 | 新型コロナ
台湾はCOVID-19の大発生をどのように防止したか

蔡英文大統領はTIMEマガジンからの招待に応えて、2020年4月16日、コロナウイルス(COVID-19)の蔓延を防ぐ台湾の成功を共有するために、「台湾:私の国はCOVID-19の大発生をどのように防止したか」というタイトルの記事を書きました。

TIMEの原文は以下のアドレスです。蔡英文 2020年4月16日午前7:01 EDT  TIME
https://taiwantoday.tw/news.php?unit=2&post=175845&unitname=Politics-Top-News&postname=President-Tsai-shares-Taiwan%E2%80%99s-experience-managing-COVID-19-with-Time
仮訳は後に掲載しますが、まず、台湾のCDCのホームページから現状を見てみます。

台湾衛生福利部疾病管制署(Taiwan のCDC)では下記の図のように公表されています。(2020年5月10日更新)
累計では、検査は67,133、陰性者は66,005人、陽性は440人、死者6人、回復者は361人です。
昨日の検査は272、陰性者は386、陽性は0でした。

出典:https://www.cdc.gov.tw/En
左の軸のタイトルは Number of Reported Caces(報告されたケース数)

同じく台湾CDCの重症特殊感染性肺炎の国内症例と海外輸入症例の累積判定症例の比較トレンド表
(2020年5月4日現在)

出典:https://nidss.cdc.gov.tw/ch/CDCWNH07.aspx?dc=1&dt=5&disease=19CoV

出典:https://nidss.cdc.gov.tw/ch/SingleDisease.aspx?dc=1&dt=5&disease=19CoV

主な発症期は2020年第8週~2020年第16週、9週間でした。

日本の発症状況は次の通りです。

 3月5日に33人の感染者が出ていて、25日まで同じように増え続けています。25日には急増が始まります。まだ終わりが見えませんが15日ごろに30人程度になれば、50日で終息が見えるということになります。
 台湾が60日余りとすると短いことになります。しかし、3月5日から20日間30人規模で増え続けていることもカウントすると逆に長い期間になります。また、5月15日でなく31日であればほぼ同じ期間になります。
 一方、人口当たりでは台湾は2350万人で、日本は1億2600万人で約5.36倍です。台湾の第8週は6人は32人に匹敵します。終息の5人も27人に匹敵します。
 ところが、感染者累計は日本の16,000人と予想され、台湾の440人は日本の2,358人に匹敵するので、7倍近く多くなります。死者数も(日本はクルーズ船を除いて)すでに600人、台湾は6人(人口を日本並みに換算で約32人に匹敵)です。

TIMEへの蔡英文氏の寄稿
台湾総統:私の国はCOVID-19の大発生をどのように防止したか
蔡英文 2020年4月16日午前7:01 EDT  

  台湾は強靭な島です。何世紀にもわたる困難は、私たちに、暮らし方を試行錯誤しながら、私たちの社会を困難な状況に対処し、適応させ、そして生き残ることを余儀なくさせてきました。私たちは国家として共に困難な時期を乗り越える方法を見つけました。そしてCOVID-19のパンデミックも困難ではありませんでした。ウイルスは感染性が高く、感染源に近接しているにもかかわらず、大規模な感染を防いでいます。4月14日の時点で確認された症例は400件未満です。

 この成功は偶然ではありません。医療専門家、政府、民間部門、そして社会全体の努力の組み合わせにより、我が国の防御は強化されてきました。台湾の何十人もの命を奪った2003年のSARSの大発生による痛苦の教訓は、政府と国民を早い段階から警戒させました。昨年12月、伝染性の新しい呼吸器疾患の兆候が中国で現れ始めたとき、私たちは武漢から入ってくる乗客の監視を始めました。1月には予防対策を実施するため、中央伝染病対策本部を設置しました。旅行制限を導入し、リスクの高い旅行者のための検疫プロトコル(検疫を確実に実行のための手順規定)を確立しました。

 1月21日に台湾で最初の感染者が発見されたとき、私たちはすべての患者の旅行と接触の履歴を追跡するための厳密な調査活動を行い、集団感染が発生する前に感染を隔離して封じ込めました。チェン・シーチュン保健相が率いる公衆衛生専門家のたゆまぬ努力に加えて、情報に通じた市民がその役割を果たしました。民間企業、フランチャイズ、およびアパートコミュニティは、体温監視と消毒手順を開始し、公共スペースでの政府の取り組みを補完しています。

 パニックによる大量購入を防ぐために、政府は初期段階で商品の市場の急増を監視し、医療グレードのマスクの製造と流通を引き継ぎました。民間の工作機械と医療供給会社の協力を得て、経済省はサージカルマスクの追加生産ラインを調整し、生産能力を倍増させました。テクノロジーの専門家、薬局、コンビニエンスストアに支えられて、割り当てられたマスクを配布するシステムを考案しました。ここでは、病院と一般市民の両方に手頃な価格でマスクが利用可能であり、提供されています。政府と民間企業の共同の取り組み、つまり「チーム台湾」と見なしたパートナーシップにより、深刻な影響を受けた国々に物資を寄付することができました。

台湾は世界トップの医療システムの1つであり、強力な研究能力と透明な情報を提供しており、公的機関と国際機関の両方と積極的に共有しています。実際、台湾は国境内でのコロナウイルスの封じ込めを効果的に管理してきました。

つづく


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