この鉋刃も良く目にする。 以前私も入手して手入れした事が有る。 新潟の物だろうと思う。寛治では無いし、それはめったに骨董市には出て来ない。 それなのに勘次は良く見るから手放す人が多いのだろうか。 この鉋刃も見ると 右側が出っ張るので 右肩を叩いて修正していた様だ。 研ぎ方の癖が出て居るのかも知れない。 前に紹介した助六と同じ傾向なので、もしかすると前の持ち主は同じ職人かも知れない。 刃幅72ミリ 全長88ミリある。 まだ十分使える。 銘の本銘勘次の部分が かなり錆びて居たので、扱いが悪かった様だ。 現状は軽く錆を落とした程度でまだ写真写りも良く無い。 これから徐々に手入れする事になる。 既に持っている勘次と削り比べて 見るのも良いだろう。 しかしそれには大分時間が掛かりそうに思う。 この鉋刃頭を見るとほぼ水平になっている。 相当槌で打たれて凹んだ様だ。 台がきつかったのかも知れない。 色々想像しながら刃をいじくりまわして観察してみる。 刃先を引いているのでこれから刃を付け直す。 グラインダーを使うので焼きが戻らない様に注意する必要がある。 使える状態になるまでは長い道程だろう。
今日は久し振りに富岡八幡骨董市に行って来た。 蒸し暑い日だった。 そこで鉋刃3丁を千円で購入した。 これはその1丁目となる。 銘は東 助六とある。 この鉋刃は新潟与板の鍛冶の物と言われているが、具体的には誰か知らない。 刃先は斜めに研いで有ったのでグラインダーで削り刃先を直している。 研ぎ方が悪かったのか、出っ張る右側を引っ込める為に右肩をかなり叩いている。 この部分は鉄がめくれてしまっていた。 刃幅72ミリ全長78ミリ程度で使い込まれている。 だがまだ使えると思う。 研いだ感触はそれ程悪く無い。現状は軽く研いだだけで 本格的にはこれからだ。 研ぎ上げて 台を打って試し削りするまでには、相当時間も掛かるだろう。 まあ切れる鉋刃で有れば良いのだが。 何処かのおじさんが、 そんな錆びた刃よりこっちの台に入った方が良いと言うのだが、そっちは三千円で手が出ない。 使い込んで有るから刃が甘くなってるよと おじさんは言っていた。 そうかもな。 でもこっちは楽しむだけで良いのでこの安い方で十分だ。 それに感触は悪くないからね。